[概要] 妹のフランドールとまともに言葉を交わさなくなってからどれだけの年月が過ぎたか。 地下室に閉じ込めたのは、その強大で危険な力を制御させる術を身に付けるまで、まだ幼いフランドールが大きな過ちを犯させない為だった。それは妹を愛するが故、フランドールの事を想っての行為ではあったが、私達の溝は修復不可能なまでに深まる結果にも繋がった。
どうにか話をしたいと思っている。
しかし妹の方が私と顔すらも合わせてくれないのだ。 目の敵にしていると言っても良い。
それだけのことをしたとはいえ、妹から恨まれ続けている事実に溜息が出る。
どうにかできないものか。 改善の兆しすらない視えない現状に頭を抱えた時、パキンと運命が視えた。 茶色に近い金髪でツインテイルの妖精だった。
メイド服を着ていたことから紅魔館で雇っている妖精だということは直ぐにわかった。 早速、私は咲夜に運命で視た妖精を探させるも、紅魔館には、そのような妖精は居ないという報告が返ってくる。 そんなはずはない。と思いはしても、完全で瀟酒を自称するメイド長が間違いをするとも思えない。 では、あの時に視えた運命はなんだったのか。
地下にある大図書館、共に漫画を読み耽る美鈴に件の妖精のことを相談すると「ああ、それは」と紅魔館で横行する不祥事を事もなげに告げられた。 |