Coolier - 新生・東方創想話

東方流重縁~forgotten wanderer~ 第四話 紅魔の難題

2025/01/26 19:57:33
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「…かさね。幻想郷に流れ着いた少女、か」
私のことをああだこうだけなしていた件が、急にかさねの事を口にした。
「な、なんだよ急に。」
「予言獣の端くれとして忠告しておこう、霧雨魔理沙。あの少女はいずれ幻想郷を大きく揺るがす」
「あん?」
「その時に鍵となるのは、お前だ、霧雨魔理沙。お前があの少女を連れ戻すのだ」
「おい、それってどういう――」
「では、さらば!件は人前に長くいられぬ宿命なのだ!」
私の問いかけに答える事無く、件はどこかに飛び去ってしまった。魔法の森で飛ぶのは危ないのに。
「…行っちまった」
件の予言。外れることは無い。
「ま、今から気に病んでもしょうがないか。それに、かさねが只者じゃないのもとっくに知ってる」
たとえこの先に何が待ち受けていても、私は自然体でいるだけだ。辺りを見渡す。気づけばかさねの姿がない。
「おっと、見捨てられたか…?」
そんな冗談を呟きながら、私は自宅への帰路についた。

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