Coolier - 新生・東方創想話

往復書簡

2012/09/16 16:14:47
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こいしへ

昨日あなたの部屋(もう何年もあなたは碌に使っていませんが)を掃除しようと中に入ったところ、ベッドの上にしわくちゃで泥まみれの帽子が置いてありました。
帽子にピンで止められたメモには「洗っといて」の五文字。

さて、これは私にあなたの帽子を洗濯しろということですか?
それにしては余りに不愛想で失礼ではありませんか?

そうは思ったものの、ずいぶん昔にあなたに買ってあげた帽子をあなたが今でも被ってくれているのが嬉しくなって、結局気がついたら洗濯してしまっていました。
我ながら情けないです。
人の心を弄んで楽しいですか?

少し腹が立ったので、私もあなたに一つわがままを言ってみます。
次からは帽子を洗って欲しかったら、一緒に手紙を書いて置いておくこと。
誰かに代筆させたりしないで、自分の手で書くのよ?
それから、こんなどろどろになるまで放っておかないで、もう少し早くに持ってきなさい。
ちゃんと洗ってあげますから。

あなたの姉、さとり

追伸:少し気になったのだけれど、いくらなんでも身体は洗っているでしょうね?あと服も。


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