深夜の竹林に、1人佇む少女がいた。
やがて、もう1人の少女が現れる。
「ようやく来たのね、妹紅。私ずーっとずーっとここで待っていたのよ。」
最初から佇んでいた少女が声を発した。
「少なくとも三回、月が昇るくらいにはね。」
彼女の名は蓬莱山輝夜。なよたけのかぐや姫その人である。
「なら、もう数日遅れてくればよかったかな?」
後から来た少女が言葉を返す。
「私はお前みたいに暇じゃないんだ。」
彼女の名は藤原妹紅。1000年以上の時を生きる蓬莱人だ。
「今日も私が勝つわ。せいぜい足掻いて見せなさい。」
「うるさいな、いつまでも負け越していられるか。」
妹紅は拳に炎を纏わせる。
「今日こそは、私が勝つ。」
二人は蓬莱の薬を飲んで不老不死となった蓬莱人である。
この幻想郷に三人しかいない蓬莱人の内二人、妹紅と輝夜は、お互いを憎みあい、殺しあう仲である。
その為、このように二人が殺しあいの喧嘩をすることは特段珍しくもないのだ。
「おらぁぁぁ!」
妹紅が両手に纏わせた炎を輝夜へ投げつける。
輝夜は、優雅にそれを避けると、懐から何かを取り出す。
「神宝「ブリリアントドラゴンバレッタ」!」
輝夜がそう宣言すると、彼女が取り出した虹色に光る玉から大量のレーザーと弾幕が現れる。
それは、美しい見た目とは裏腹に、高い殺傷力をもって妹紅へと飛来する。
「そんな弾幕、当たるもんか!」
妹紅は余裕の表情でそれを避けると、両手に二枚のカードを出現させる。
「悪いな、一気に決めさせてもらう。」
「不死「火の鳥-鳳翼天翔-」、不滅「フェニックスの尾」!」
超火力スペルの二枚同時発動。
妹紅の体が急激に燃え始め、大量の炎が輝夜へと飛来する。
さらに妹紅が輝夜を指差すと、その先端から火で出来た鳥のようなものが発生する。
「神宝「サラマンダーシールド」」
輝夜はそう宣言すると、炎に包まれた衣のようなものをどこかから召喚する。
火鼠の皮衣と呼ばれるそれを前に投げると、その衣は膨張し、すべての炎を吸収、逆に跳ね返してしまった。
「ちっ、相変わらずそれとは相性が悪いな…」
そう呟くと、妹紅はスペルカードを宣言する。
「時効「月のいはかさの呪い」!」
妹紅はどこかからか大量のナイフを召喚し、輝夜へ向ける。
炎でない単純な物理攻撃に、火鼠の皮衣はボロボロになり、役目を果たさなくなった。
輝夜は大量に飛来するナイフを避け、時に相殺ながら抗議する。
「ちょっとこれ、直すのめんどくさいんだけど。」
「うるさい!早く死ねこのクソ輝夜!」
妹紅は次のスペルを発動。
「私の新しいスペルだ!喰らいやがれ!」
「執念「老姫の蹴鞠!」
そう宣言した妹紅は、大量の炎の大玉を無差別にばらまいた。
「そんな滅茶苦茶なの、私には一生当たらないわよ!」
「それはどうかな!」
「!?」
なんとその炎玉は、一定の距離を進むと方向がランダムに変化したのだ。
輝夜もこれには驚く。
が、それでも当たることなく避け続ける。
「ここまで炎を操れるなんて、流石にびっくりだわ。」
「でも残念。私には届かない。」
そう話す輝夜の目の前に、紙切れが飛んでくる。
どうやら妹紅が大量にばらまいているようだった。
そして…
「悪いな、こっちが本命だ。」
「呪符「無差別発火の符」。」
輝夜の目の前で、その紙切れは大爆発を起こす。
当然輝夜は巻き込まれ、消滅してしまった。
しかし、妹紅は油断はしない。
蓬莱人は例え肉体が滅んでも、その魂の状態で行動し、好きなタイミングで好きなところで、再生できる。
そのため、一度殺したからと言って、油断はできないのだ。
いつどこに出てきてもいいよう、妹紅が呪符を構えたその時、
妹紅の体が光り始めた。
「なに!?なんだこれは!?」
狼狽える妹紅。すると、どこからか輝夜の声が響く。
「ふふ、あなたに倣って私も新しいスペルを考えたのよ。」
「名付けるなら…「パゼストバイプリンセス」かしら。名前借りるわね、妹紅。」
それは言うなれば、輝夜版パゼストバイフェニックス。
妹紅の周りに使い魔が召喚され続け、その使い魔は妹紅へ弾幕を放つ。
「くそ、しゃらくせえ!貴人「サンジェルマンの忠告」!」
妹紅はスペルを宣言。
高速で移動しながら大量の弾幕を放ち、全ての使い魔を破壊しにかかる。
そうして時間切れが来て、妹紅の体は輝きを失った。
それと同時に、輝夜が姿を表す。
「サンジェルマンの忠告…そんなスペルカードを隠し持ってたのね。」
「だいぶ前からだけどな。どこぞの鶴天狗に絡まれたとき以来使ってない私の秘技だ。」
「あらあら、他にはどんな技を隠しているのかしら。」
「さあな!」
妹紅は輝夜を蹴り飛ばし、火球で追撃。
輝夜はかろうじて火球を回避し、スペルカードを宣言する。
同タイミングで、妹紅もだ。
「新難題「エイジャの赤石」!」
「「蓬莱人形」!」
妹紅へと向かう大量のレーザーは、ダイヤモンドだろうが軽く貫く破壊力を持つ。
妹紅は使い魔を召喚して自分と輝夜を包囲。大量の弾幕をありとあらゆる方向から放って、その空間を色とりどりの弾幕で染め上げる。
全方位からの攻撃に輝夜はなすすべもなく打たれ続ける。
やがて、限界を感じた輝夜は捨て身の攻撃に出る。
「新難題「金閣寺の一枚天井」!」
レーザーも届かず無傷の妹紅へ、輝夜は力を振り絞って大きな板を召喚、投げつける。
その板は大量の弾幕を喰らっても傷ひとつつくことなく、妹紅を押し潰した。
それと同時に、輝夜も限界を迎え、消滅した。
やがて、もう1人の少女が現れる。
「ようやく来たのね、妹紅。私ずーっとずーっとここで待っていたのよ。」
最初から佇んでいた少女が声を発した。
「少なくとも三回、月が昇るくらいにはね。」
彼女の名は蓬莱山輝夜。なよたけのかぐや姫その人である。
「なら、もう数日遅れてくればよかったかな?」
後から来た少女が言葉を返す。
「私はお前みたいに暇じゃないんだ。」
彼女の名は藤原妹紅。1000年以上の時を生きる蓬莱人だ。
「今日も私が勝つわ。せいぜい足掻いて見せなさい。」
「うるさいな、いつまでも負け越していられるか。」
妹紅は拳に炎を纏わせる。
「今日こそは、私が勝つ。」
二人は蓬莱の薬を飲んで不老不死となった蓬莱人である。
この幻想郷に三人しかいない蓬莱人の内二人、妹紅と輝夜は、お互いを憎みあい、殺しあう仲である。
その為、このように二人が殺しあいの喧嘩をすることは特段珍しくもないのだ。
「おらぁぁぁ!」
妹紅が両手に纏わせた炎を輝夜へ投げつける。
輝夜は、優雅にそれを避けると、懐から何かを取り出す。
「神宝「ブリリアントドラゴンバレッタ」!」
輝夜がそう宣言すると、彼女が取り出した虹色に光る玉から大量のレーザーと弾幕が現れる。
それは、美しい見た目とは裏腹に、高い殺傷力をもって妹紅へと飛来する。
「そんな弾幕、当たるもんか!」
妹紅は余裕の表情でそれを避けると、両手に二枚のカードを出現させる。
「悪いな、一気に決めさせてもらう。」
「不死「火の鳥-鳳翼天翔-」、不滅「フェニックスの尾」!」
超火力スペルの二枚同時発動。
妹紅の体が急激に燃え始め、大量の炎が輝夜へと飛来する。
さらに妹紅が輝夜を指差すと、その先端から火で出来た鳥のようなものが発生する。
「神宝「サラマンダーシールド」」
輝夜はそう宣言すると、炎に包まれた衣のようなものをどこかから召喚する。
火鼠の皮衣と呼ばれるそれを前に投げると、その衣は膨張し、すべての炎を吸収、逆に跳ね返してしまった。
「ちっ、相変わらずそれとは相性が悪いな…」
そう呟くと、妹紅はスペルカードを宣言する。
「時効「月のいはかさの呪い」!」
妹紅はどこかからか大量のナイフを召喚し、輝夜へ向ける。
炎でない単純な物理攻撃に、火鼠の皮衣はボロボロになり、役目を果たさなくなった。
輝夜は大量に飛来するナイフを避け、時に相殺ながら抗議する。
「ちょっとこれ、直すのめんどくさいんだけど。」
「うるさい!早く死ねこのクソ輝夜!」
妹紅は次のスペルを発動。
「私の新しいスペルだ!喰らいやがれ!」
「執念「老姫の蹴鞠!」
そう宣言した妹紅は、大量の炎の大玉を無差別にばらまいた。
「そんな滅茶苦茶なの、私には一生当たらないわよ!」
「それはどうかな!」
「!?」
なんとその炎玉は、一定の距離を進むと方向がランダムに変化したのだ。
輝夜もこれには驚く。
が、それでも当たることなく避け続ける。
「ここまで炎を操れるなんて、流石にびっくりだわ。」
「でも残念。私には届かない。」
そう話す輝夜の目の前に、紙切れが飛んでくる。
どうやら妹紅が大量にばらまいているようだった。
そして…
「悪いな、こっちが本命だ。」
「呪符「無差別発火の符」。」
輝夜の目の前で、その紙切れは大爆発を起こす。
当然輝夜は巻き込まれ、消滅してしまった。
しかし、妹紅は油断はしない。
蓬莱人は例え肉体が滅んでも、その魂の状態で行動し、好きなタイミングで好きなところで、再生できる。
そのため、一度殺したからと言って、油断はできないのだ。
いつどこに出てきてもいいよう、妹紅が呪符を構えたその時、
妹紅の体が光り始めた。
「なに!?なんだこれは!?」
狼狽える妹紅。すると、どこからか輝夜の声が響く。
「ふふ、あなたに倣って私も新しいスペルを考えたのよ。」
「名付けるなら…「パゼストバイプリンセス」かしら。名前借りるわね、妹紅。」
それは言うなれば、輝夜版パゼストバイフェニックス。
妹紅の周りに使い魔が召喚され続け、その使い魔は妹紅へ弾幕を放つ。
「くそ、しゃらくせえ!貴人「サンジェルマンの忠告」!」
妹紅はスペルを宣言。
高速で移動しながら大量の弾幕を放ち、全ての使い魔を破壊しにかかる。
そうして時間切れが来て、妹紅の体は輝きを失った。
それと同時に、輝夜が姿を表す。
「サンジェルマンの忠告…そんなスペルカードを隠し持ってたのね。」
「だいぶ前からだけどな。どこぞの鶴天狗に絡まれたとき以来使ってない私の秘技だ。」
「あらあら、他にはどんな技を隠しているのかしら。」
「さあな!」
妹紅は輝夜を蹴り飛ばし、火球で追撃。
輝夜はかろうじて火球を回避し、スペルカードを宣言する。
同タイミングで、妹紅もだ。
「新難題「エイジャの赤石」!」
「「蓬莱人形」!」
妹紅へと向かう大量のレーザーは、ダイヤモンドだろうが軽く貫く破壊力を持つ。
妹紅は使い魔を召喚して自分と輝夜を包囲。大量の弾幕をありとあらゆる方向から放って、その空間を色とりどりの弾幕で染め上げる。
全方位からの攻撃に輝夜はなすすべもなく打たれ続ける。
やがて、限界を感じた輝夜は捨て身の攻撃に出る。
「新難題「金閣寺の一枚天井」!」
レーザーも届かず無傷の妹紅へ、輝夜は力を振り絞って大きな板を召喚、投げつける。
その板は大量の弾幕を喰らっても傷ひとつつくことなく、妹紅を押し潰した。
それと同時に、輝夜も限界を迎え、消滅した。