しばらくもしないうちに、お互い同時に再生した。
今のところ妹紅の方が優勢である。
しかし、戦いはここからだった。
「さすがにやるわね…でも、あなたは私に勝てない。」
「今回はどれだけ耐えれるのかしらね?」
輝夜はそう言うと、一瞬にして妹紅へと間合いを詰める。
そのまま圧倒的なスピードで大量の弾幕を放ち、妹紅を消し飛ばした。
かなり離れたところで妹紅はリザレクションした。
輝夜との距離はおよそ1キロくらいか。
しかし、輝夜は一瞬で妹紅の真後ろに回り込み、妹紅の頭を消し飛ばした。
蓬莱山輝夜の能力は、永遠と須臾を操る程度の能力である。
永遠、それは言葉の通り、終わることなく変わることない、穢れなき無限の時である。
須臾、それはありとあらゆる存在が認識できない、1000兆分の1の時である。
この二つを操ると言うことは、すなわち時間という概念を操るに等しい。
つまり彼女の能力は、時間を操る能力であり、世界を支配する能力に等しいのだ。
消し飛ばされた妹紅が再生すると、その瞬間輝夜が妹紅の背後へと移動した。
1000兆分の1の時間に移動するのだ。これはもう瞬間移動に等しい。
そして…
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
一瞬の内に何万発ものパンチを繰り出す。
このチートじみた強さこそ、妹紅が負け越している原因なのだ。
妹紅はなすすべもなく吹き飛ばされる。
「くそっ…相変わらずチートだな、それ。」
「でしょう?私が本気を出せば、あなたは私に勝つことは不可能なのよ。」
輝夜はそういうと、またも一瞬で妹紅へ殴りかかる。
「なっ!?」
拳が当たった瞬間、妹紅の体が燃えがり始め、その炎は輝夜をのみこんだ。
「触焔「燃え移る魔」。」
炎が消えたとき、輝夜の身体は炭となっていた。
「いつまでもやられっぱなしでいられるかよ。ちゃんと対策はしてきてんだ。」
妹紅がそう言うと、輝夜は再生する。
起き上がった輝夜はびっくりした様子だった。
「まさか私の能力が破られるなんて…!?」
「…いえ、まだ破られていないわ。これならどうかしら!?」
輝夜は能力を発動し、一瞬の内に
「神宝「ブリリアントドラゴンバレッタ」」
「神宝「ブディストダイヤモンド」」
「神宝「サラマンダーシールド」」
「神宝「ライフスプリングインフィニティ」」
「神宝「蓬莱の玉の枝-夢色の郷-」!」
スペルカードを五枚同時宣言。
圧倒的な物量の弾幕が妹紅を襲う。
それに対し妹紅は、
「「インペリシャブルシューティング」!」
輪廻転生の意味を込めた、彼女の最大奥義で応えた。
お互いが全力で臨む総力戦。
今ここで、最強の蓬莱人が決定する。