「私をペットにしてくださいっ!」博麗神社に、危険な台詞が響き渡る。声の主は、一ヶ月ほど前から博麗神社に居候している犬走椛だった。椛は自分を救った恩人である霊夢に随分と懐いており、霊夢自身も懐かれるのはまんざらではない様子で、二人は良好な関係を築いていた。が、しかし――どんなに親しい間柄でも、ペットになどできるはずがない。当然のように拒む霊夢だったが、彼女はまだ気付いていなかった。その言葉に秘められた、椛の思惑に。