最終章 〜 the end of Everything and the future
ゆっくりA(…これで、終わったんだ…これ…で…)
???「…く…A‼ゆっく…A‼ゆっくりA‼」
ゆっくりA(…紫の声がする…遂に逝くんだな…)
紫「ゆっくりA‼」
ゆっくりA「ゆ…かり?」
紫「ええそうよ‼貴方、結構うなされていたけど、大丈夫?」
紫「…ッ貴方…1ヶ月も寝込んだままで…もう死んじゃったのかと…」
ゆっくりA「…俺が簡単に死ぬかよ…」
紫「…ッそれもそうね‼さあ、ご飯にしましょう‼」
起床後 廊下にて
紫「あ、そうだ‼ゆっくりA、フラン達呼んできてくれない?」
ゆっくりA「なんで?」
紫「「ゆっくりAは私達が弱いから死んだんだ…」って言って、ご飯もまともに食べないのよ」
ゆっくりA「あ〜、なるほど」
ゆっくりA「じゃ、行ってくるわ」
紫「ええ、お願い」
フランの部屋にて
ゆっくりA「ふら〜ん、飯だぞ〜」
シーーン
ゆっくりA「あれ、おかしいな〜」
ゆっくりA「入るぞ〜」
ゆっくりA「?!」
ゆっくりA「フラン‼」
フラン「…ゆっ…くり…A…」
ドサ
ゆっくりA「…フラン?フラン?フラン‼嘘だ…脈が…止まって…」
ゆっくりA「…嘘だー‼」
ゆっくりA「紫‼フランが‼」
ゆっくりA「‼」
紫?「あら、ゆっくりA。どうしたの?」
ゆっくりA(…違う…紫では無い霊力‼)
ゆっくりA「お前…紫じゃないだろ」
紫?「あら、ばれちゃった☆」
紅夢「ああ、そうさ、俺だよ俺」
ゆっくりA「…紫を…何処に連れて行った…」
紅夢「まあまあ、そう慌てんなって」
ゆっくりA「紫を…何処へ連れて行ったと…聞いているんだー‼」
スッ
紅夢「そっちwあれだよwめっちゃ弱かったな〜w」
ゆっくりA「…他の皆には…手を…出していないのか…」
紅夢「さあね〜、自分で見れば〜」
ゆっくりA「?!おい‼どういう…」
ガチャン
ゆっくりA「ッそうだ‼先に皆の安否を‼」
ゆっくりA「皆‼だいじょう…ッ‼」
全て蘇る…そう…今朝見た夢を…これは紛れもなく
──現実だ──
霊夢「ゆっ…くり…A…」
妹紅「ゆ…ゆっくりA…ハアハア、アイツには…気をつけろ…」
輝夜「…不老不死でも死ぬ…武器を…ガハッ」
妹紅「ゲホゲホ…ハアハア」
萃香「ゆっくりA…私達はもう…」
勇儀「…楽しかったぜ…ゆっくりA…」
ゆっくりA「おい…おい‼んな事言うなよ‼今治してやるから‼」
萃香「あ…あんたに会えて…初めて…こんな人間も…いるんだなと…」
さとり「…貴方…激怒に身を任せて…暴走しないで…下さい…ね?」
ゆっくりAでも分かった…どんどん薄れてゆく記憶・ハイライト・力を…
霊夢「ゆっくりA…幻想郷を…博麗大結界を…頼んだ…わよ…」
ゆっくりA「霊夢?…皆?…」
ゆっくりA「…クソ‼クソ‼クソ‼」
ゆっくりA「アイツ、調子に乗りやがって…」
ゆっくりA「…ぜってぇに許さねぇ‼」
結局、皆は息絶え、ゆっくりAだけが生き残った
虚空に消えゆく、ゆっくりAの嘆き
誰からも返ってこない返事
そのただただ広い屋敷は、どんどん狭くなっていっているようだった
その立派な屋敷に響き渡るのは、幾千もの鳥が奏でるオーケストラ、ゆっくりAの嘆き
その終わり無き孤独に、終わらせる決意をした。
ゆっくりA「…皆…もう無理だ…」
ゆっくりA「治療『編成全回復』」
ゆっくりA「…ダメか…クソ‼クソ‼クソ‼」
ゆっくりA「何なんだよ‼アイツ‼俺の幸せを奪いやがって‼」
紅夢宅にて
紅夢「ふい〜、今頃アイツら(霊夢達)はくたばった頃かな?」
遣い「紅夢様。お見えになられたいお方がいらっしゃいますが」
紅夢「誰?」
遣い「ゆっくりA様でして」
紅夢「…帰れって言っ…」
グシャァ
ブチチ
紅夢「?!何事だ‼」
警備員「対象ゆっくりA、年齢不明、だが、かなりの戦闘力がある模様‼」
警備員2「Bプランだ‼」
紅夢「了解‼今すぐに」
警備員「な、なんだ‼離せ‼うわあああああ」
ザーーーーーー
紅夢「おい‼どうした‼応答しろ‼」
紅夢「おい‼遣い‼とりあえずここから逃げ…‼」
遣い「…紅夢様…私はここまでの…ようです…」
紅夢「遣い…遣い‼」
ゆっくりA「どうだ…身近にいたものが一瞬にしていなくなるのは…」
紅夢「‼」
紅夢(これまでに無い殺意‼殺気‼警備員を一瞬で殺せたのも…全て…こいつの魔力のせいだ‼)
ゆっくりA「さあ…じっくり料理していこうか…」
今のゆっくりAには、ハイライト・正気・元の体型・言葉遣いが、全て変わっているのが紅夢自身でも分かる
全てが桁違いの殺意・体格で、紅夢は怯えていた…
紅夢「お…おい、ゆっくりA…俺を…俺を殺そうとしてるのか?」
ゆっくりA「……」
紅夢「な…なあ、ちょっと話をしないか?」
ゆっくりA「…お前と話す事等無い…あるのは…地獄だ‼」
ゆっくりA「呪縛『死者の呪い』」
紅夢「酔夢『萃夢想』」
紅夢「酔夢『酔創』」
ゆっくりA「博麗拳術奥義『夢想封印・改』」
ゆっくりA「空間操作」
ゆっくりA「どうした〜?どうした〜?さっきの威勢は何処にいった〜?」
紅夢「ちょ、ちょっと待てって‼お前と争う気は無い‼」
──その瞬間、ゆっくりAの中で何かがプツンと切れた
ゆっくりA「霊夢達も争う気は無かった…それなのに…それなのに、突然、赤の他人に…お前に殺された…俺の幸せを奪いやがって…貴様は地獄へ行け‼そして‼霊夢達に詫びてこい‼お前がやった事は、重罪だぞ‼お前は…博麗の巫女・幻想郷の賢者を…殺した…もしかしたら…もしかしたら、幻想郷が崩壊していたんだぞ?分かって言ってんのか?霊夢達の死は無意味だったのか?俺が今諦めたら、霊夢達の死は…無意味になる‼だから‼霊夢達が残した架け橋を‼俺は今ここで受け止める‼」
紅夢「お…おい‼待て‼お前…その霊力・魔力は…‼」
ゆっくりA「紅夢…お前はこれまで、俺に意地悪をしてきた…だが、今回のは見過ごせねえなぁ…お前は…俺の…恋人を殺した…全ての魔力・霊力をここ『地球』に叩き込む‼」
紅夢「お前‼親友だぞ‼親友を殺すんだぞ‼胸が傷まないのか?」
ゆっくりA「聞こえなかったのか?『地球』にだ‼あと、お前みたいな奴に同情する筋合いはねえ‼このど畜生が‼」
ゆっくりA「これで最後‼この世の墓場だ‼」
ゆっくりA「神霊呪殺破壊『消滅』」
ドーーーーーーン
ゆっくりA(これで…良いんだ…もう…この世に未練はねぇ…)
──なあ…霊夢…魔理…沙──