Coolier - 新生・東方創想話

梅雨の日のカタツムリ

2018/06/06 07:34:41
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「梅雨の季節はなんとなく憂鬱になるわね」
「アリスもそんな事思うのか、私はキノコ生えてくるからキライじゃないぜ」
「魔理沙はなんでさも当然のように私の家にいるの?今のはノスタルジック且つメルヘンチックな独り言のつもりだったんだけど」
「違うぜアリス、ここは確かにお前んちだが、同時に私の家でもあるんだぜ」
「何言ってるの?頭大丈夫?」
「私にもキノコ生えねぇかな」
「ほんとに何言ってるの!??!?」

「はてさて、梅雨と言えば何でしょうか」
「いきなりなんなのよ……そうね、とりあえず出ていって頂戴」
「会話しようぜアリスぅ~」
「脳内アリスちゃん会議のお前にだけは言われたくないランキングでたった今一位になったワードよそれ」
「おい、ほんとに頭大丈夫か」
「真顔はやめて」

「そうね、梅雨…といえばやっぱり雨かしら」
「うーん、惜しい!」
「惜しい……?」
「そうね、5点くらいかな!」
「ほんとに惜しいと思っていってるの?」
「ふ、誰が100点満点といった……?先入観に捕らわれてるぜアリス」
「なるほど、10点満点ならたしかに惜しいのかもね」
「100点だけど」
「こいつぶん殴ってやろうか」

「梅雨といえばカタツムリだろカタツムリ!!」
「はい?そうなの?」
「近頃見なくなったよね」
「見なくなった、って言うのに梅雨といえばカタツムリなのね」
「細かい事を。シワ増えるよアリス」
「やかましい、それで?カタツムリがどうしたのよ」
「いやさ、ふと疑問に思ったんだけども」
「え、今問いかけだったの?」
「あいつら何で「でんでん虫」って呼ばれてるんだろうなって」
「あぁ、それ。元々は「出出虫」って呼ばれててね、殻の中に引きこもった連中に出てこいっていう童謡があるでしょ?そこででんでんむしって転用されたのよ」
「まじかよ、パチュリーじゃん……つまりパチュリーはカタツムリだった……?」
「魔理沙は一回怒られたほうが良いんじゃないかな」

「童謡といえば つの出せ やり出せ 頭だせ っていうじゃん?」
「そうね、懐かしいわ。私も歌ったことがあるわ」
「つのはわかる、頭もわかる。でも『やり』って……?」
「あら、意外と目の付け所がシャープね魔理沙」
「そのネタはいろいろ大丈夫か?」
「いいのよ、カタツムリの『やり』はいわゆる……」
「いわゆる……?」
「…………キノコ」
「なんてこった、あいつらもキノコだったのか」
「いや、そうじゃなくて……」
「そもそもアレは恋矢って言ってアリスの想像してるものじゃないぞ?大丈夫かアリス」
「う、う、うるさいわね!!知ってるわよそんなこと!!!っていうか知ってるなら質問してくんな!!」
「いやぁ、恥ずかしがるアリスもかわいいなって」
「……!!な、何なのよ全く……!」

「アリス、カタツムリってどれも見た目は一緒に見えるよな」
「ん、まぁそうね、あまり違いはわからないかな」
「でもあれ、一部地域だと800種類くらいいるらしいぜ」
「へぇ、そんなにいるのね」
「私達も同じ人間だったり、ヒトモドキだったり、妖怪だったりするけど、種類は多い、みんな似てるけど何処か違う……、そう、カタツムリのようにね」
「なんでキメ顔なの、何でキレイに終わらそうとしてるの」
「いや、キメるならここしか無いと思ってさ」
「カタツムリでキメようと思ってるのは多分魔理沙くらいよ」
「カタツムリでキメるって……マニアックすぎるだろアリス……ついてけないよ……」
「私は魔理沙に着いてけてないわよ」

「童謡といえばさ」
「あぁ、まだ続くのそれ」
「続くんだぜ。お前のめだまはどこにある?って歌詞じゃん」
「そうね」
「その後につの出せ やりだせ あたまだせ ってなんかおかしくない?お前めだま探してたんちゃうんかいって」
「魔理沙、それ多分1番と2番が混ざってるわ。1番が あたまはどこにある?って聞いてあたまだせ、っていって、2番がめだま出せ、なのよ」
「そうだったのか、でも何をもって頭とするかによってカタツムリの頭は何処にあるかわからなくないか?」
「確かにめだまはわかりやすいけれど、『頭の定義』とは。魔理沙にしては面白い観点ね」
「わかりやすく考えるならやっぱり『脳』?でもあいつに脳ってあるのか?」
「面白いわね、疑問が疑問を呼ぶってやつかしら。ちなみにカタツムリにも脳はあるわよ」
「へぇ、そうなのか?だとしたら何を考えて生きてんだろうなぁ」
「魔理沙にしてはずいぶん勉強熱心ね。カタツムリの脳細胞は実は2つの判断で行われてるの。思考はたったの2つ」
「2つ?生きてて楽しいのかそれ!」
「いきなり辛辣ね……。カタツムリは今は空腹かを判断して、もう一つはそこに食べ物があるかを考えるのよ」
「それだけで生きていけるものなのか?」
「それが意外と理にかなっていてね。空腹でないなら停止。空腹且つ目の前に食べ物があるなら食事。空腹且つ目の前に食べ物が無いなら探索って感じで思考してるわけ」
「へぇ……ん、でもアリス、空腹じゃなくて目の前に食べ物があったらどうするんだ?」
「保留、とするのが生き物としてはベストなんでしょうけど、大体食べちゃうらしいわ」
「頭がいいのか悪いのかわからないぜ」
「でもたった2種の思考から生き抜くのは中々すごいと思うわ。ちなみに人間は大脳だけでも数百億、小脳で1000億個っていわれてるわ」
「今までアリスの話しを聞いてきて一番感心したぜ」
「今までの私はカタツムリの雑学に負けていたの」
「そう落ち込むなよ、辛かったらカタツムリのようになってもいいんだぜ」
「私は貝になりたい……」
「カタツムリは貝の仲間だぜ?」
梅雨の季節の、なんとなくの雑学。
復帰の筆慣らしということで、簡単なものを書かせていただきました。
お目を汚しました、またの機会がありましたら、そのときはドウゾよろしくお願いいたします。
Clair
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コメント



0.360点簡易評価
3.80点名前が無い程度の能力 削除
こういうただの会話も悪くないですね
4.90点奇声を発する程度の能力 削除
良かったです
5.80点怠惰流波 削除
梅雨なのにあっさりした作品でした。

へぇーってなりました。
6.80点KoCyan64 削除
カタツムリ雑学からアリス早口になってそう
7.80点仲村アペンド 削除
一昔前のノリって感じですが嫌いじゃないです
8.90点モブ 削除
普通にへえーってなってしまいました。面白かったです、御馳走様でした。
9.100点南条 削除
面白かったです
へぇーって思ってしまいました
20へぇです
10.70点十六茶 削除
カタツムリでキメるのくだりでクスリと来ました。
二人の会話をもっと聞いていたいですね。
15.80点名前が無い程度の能力 削除
面白くていいですね
次回作も期待しています。