「つぎの方、どうぞ」
私、八意永琳が純白のカーテン越しにそう言ったあと。優曇華に案内されてきた、この厄介な女性の目的は、治療ではなく只の健康診断だった。
彼女に限っては、そのようなことをせずとも診断結果はわかりきっている。が、一応、全裸になって衣服等を脱がせた彼女の肉体をひと通り診断し、確認。
あとは問診のために、彼女に椅子をすすめる。
「どうでした?」
彼女は診察室に腰を掛け、上品に微笑む。
私はその笑みが、どうにも気味が悪いものにしか見えない。
「問題あるわけ無いでしょう。わかりきったことを」
「でも、いちおう、ね。毎回ここに連れてきてくれる、家族同然のあの子への義理もあるわけだし」
「そう」
通り一辺の事務的な質疑を行ったあと、私は聞いた。
「なにか変わったことはあった?」
「特にないわ。でも、あえていうなら。あの子が可愛くて死にそう」
「すでに死んでるじゃない、あなたは」
「死にそうなのはあの子。おもに私のせい」
彼女は平然と、悪びれることなくいう。
「どういうこと?」
「うっかり、殺しかけちゃったわ。愛おしすぎて」
「あなたが? あの子を?」
「うん、そう」
「ふーん」
私は彼女にタバコを勧める。
「いいの?」
「ちょっとくらいなら大丈夫。どの道、今日はあなたで最後だし」
「じゃ、いただくわ」
そういった彼女は、器用にタバコをくわえ、衣服に灰や臭いがつかないよう注意しながら、さも美味しそうに紫煙をくゆらせ始めた。
「久しぶりだわこの味。うちじゃまったく吸えませんもの」
「一本も吸わないの?」
「こんな姿、あの子に見せたくないし。わたくしにもイメージというものがありますわ」
一服。
「で、どうして殺しかけたの?」
「私、あの子が安らかに寝ている時に、軽く首を絞めて、苦悶する表情を眺めるのが好きなのだと気がついたのだけれど。この前ちょっと起こしちゃって」
「あなたが、あの子を?」
彼女は大いに頷き、嬉々として喋りだす。
「結果的から言えばね。寝起きであったことだし、翌朝、私が全力で知らんぷりしたら、あれはタチの悪い夢だったみたい、と勘違いさせることには成功したみたいなんだけれどね。ほら、あの子、昔に嫌な思い出があるから。たまにひどい夢を見るみたいで、そういうのと勘違いしたみたい」
私は、この患者の話を聴き続けなければならない職務についたことを少し後悔する。
「問題は、その時寝かせた方法なんだけれど。あの子が気がついたあとも私が首を締め続けて意識を奪って寝かせたの。それで、今回はたまたまよかったけど、そのあまりの可愛らしさに、私、もう毎晩でもあの子のことを締め付けそうな欲が出てきちゃって。私、あの子が可愛くて可愛くて眠れそうにないわけ。そんなことになったら、私、いつあの子をうっかり殺しちゃうかわからないわ。そんなの、とてももったいないもの」
「胡蝶夢丸でも処方しましょうか?」
「考えておきますわ。でも、いまはまだ結構かな」
そう返事しておいて、思い出すように、含み笑いをする。
「でも、あの時に舐めとったあの子の混合した体液は、他のどんな料理よりも美しく、美味だったわ」
「悪趣味ね」
「わたくし、なんでも食べる悪食の大食漢として、巷では有名ですのよ」
ほほ、と彼女は上品に笑いなおす。
白い絹のような柔肌を、安らかに寝息を立てているあの子の寝床にそっと入り込んでね? 愛おしいあの首筋を、ほっそりとした首をこの手で優しく強く締め付けていくの。と、患者は恍惚の表情で話し続ける。
「最初は夢うつつで目覚めて。自分がどんな目に合っているのかまるで気がついていないんだけれど、でも沸き上がってくる苦しさからかしら? 焦点の合わなかった視線が、だんだんとまっすぐにこちらに合わせるようになって、信じられないという驚愕、衝撃、絶望と、徐々にひどく悲しげに変化していく表情。それに、生理的に出てくる涙や鼻水、口から出る唾液。それらが可愛らしく痙攣しつつ引きつった顔の上で渾然一体となっていくありさま! あれほどにまで美しく、生命の躍動を表現できるものはないわ」
「あの子から、この世のすべてを、残酷に奪うの?」
「残酷?」
患者は不思議そうに首を傾げた。
「あの子は自分の将来を自分なりに生きていこうとしている、まだまだ先のながい子よ。それを、あの子の精神がよって立つものを、ほぼすべて奪ってしまうの? あの子が好きでたまらないはずの、あなた自身が?」
「確かに。見方によっては、そういう言い方もできるわね」
この患者は初めて気づいたかのように、新鮮な驚きを持って微笑んでいた。
「進化もそうだけど、新しい概念は空白地に生まれる。そこに旧弊なものがあると、新鮮なものは決して発展できないわ。それに、私があの子からそういう雑事を捨てさってやることで、あの子の大事な部分をすべて、私自身が、あの子のなかに丁寧で素敵なものとなって、占める事ができるのよ。これ以上素晴らしいことはそうそうないと思わない?」
「私はそう思わないけどね」
「第一、私にとって、死なんかね。子供が受けるちょっとした予防接種みたいなものにしか思えないわ。先生もそう思わなくて?」
「私やあなたにとっての死の概念と、あの子の持つ死の概念はまるで別物よ」
「そうね。でも究極的には同じ結論に行き着くわ。それに、別物なら。無理やりにでも同じものにしちゃえばいいじゃない」
患者は無邪気に笑った。
「あの子はね。私との縁、多生の縁とかめぐり合わせの産物だと思い込んでいるようだけど。私こそが、あの子の魂をわざわざ世界中探して見つけ出して、私に大して、あの時あの子がああするように仕向けたのよ。私たちの愛のある関係はそういうものなのよ? あの子は永遠に私が保護する。そういうものなの。だから、主従関係を結んだのは実質的にはこの私なの。実は、ね」
正直私は聞きたくなかった。
「そこまでする?」
「そこまでしないと。あの子を永久に私のもとにつなぎ止めておけるという安心感は得られないわ。私たちの間に、どんな不埒なやつが割り込んできて、あの子を誑かすかわからないもの」
「だからって、ねえ」続きを言おうと思ったが、私はふと、自分と輝夜の関係を連想してしまって、後の句を続けることができなかった。
「だって、あの子。自分の肩書きや他人の評価に縛られて、本来あるべき自分の本分を踏み越えて。遮二無二、他人の視線にふさわしい自分になるように精一杯健気に頑張ってるのよ。もうそれだけで抱きしめたくなっちゃうもの、あのおぼこちゃんたら」
「あなたや私からしたら、あのあたりの女たちは大抵おぼこかもしれないけど」
「そうね。でも隠し切れない本質的な素質での初々しさはあの子が一番よ」
「でも、あの子だってそれなりに世間知はあるわ。今回みたいな件が発生しなくとも、いずれあなたの悪意……善意に気づく日が来るわ。そうなったらどうするつもり? あなたが自分の性癖を治したいっていうんなら、私は全面的に協力するけど」
「とんでもない。直すのなら、私は先生でなくあの子に直して貰いたいわ。それにね。ひょっとしたら、あの子は既に、私にあの子の知らない暗い部分があると気がついているかもしれないわ。でもね。私はそのために、時々、自分の本心では思ってもみない突飛で小賢しいことを口走るのよ。風流に」
「風流、ねえ」
「だから、もしあの子が、私について疑念を持ち、それが確信に変わったとしても。あの子が見抜いたと確信している私は、私が前もって準備していた理想的な側面に過ぎないわ。あの子が私の本性を中途で覚る、というのも乙な感触だけれど。でもね、私。いざその時に、すべてを教えた時に。あの子がどんな表情で私を見るか。私にどんな言葉を投げつけるか。それを考えただけで、私、興奮で自分がどうにかなってしまいそうになるの」
私は、人間が経験する、背筋が凍る思いというものを理解した。
「さて、そろそろ面談はおわりね。あの子が私を迎えに来る頃だわ」
「言われてみればもうそんな時間ね」
患者に言われて、私は初めて相当な時間を割いていたことを理解する。
「で、先生。わたしの精神状態になにか問題はあるかしら?」
「ノーコメント、よ」
「そう。わたし、久しぶりに他人に本音をしゃべりすぎちゃったかも」
あざとらしく愛嬌を振りまくこいつの着替えを手伝い。衣装を整え、帽子や頭飾りなど――符を正しく貼り直すのを忘れないように注意して――のあれやこれやを完璧ととのえた所で。タイミングをはかったように彼女の迎えが来た。
「おつかれ様です。で、先生。健康状態はどうですか?」
「とくに代わりはないわね。でも、あの体にかんしては、私よりもあなたのほうが詳しいはずよ」
「かもしれませんけど。精神面は別ですわ。ところで、この子、時たま私にもよくわからない言葉を喋ったりするのだけれど、大丈夫なのですか?」
「仕様よ。多分」
そうして、私、八意永琳は、迎えの来た患者――宮古芳香――の診察を終え、見慣れた方の口調に戻った彼女の身柄を、霍青娥に引渡したのであった。
私、八意永琳が純白のカーテン越しにそう言ったあと。優曇華に案内されてきた、この厄介な女性の目的は、治療ではなく只の健康診断だった。
彼女に限っては、そのようなことをせずとも診断結果はわかりきっている。が、一応、全裸になって衣服等を脱がせた彼女の肉体をひと通り診断し、確認。
あとは問診のために、彼女に椅子をすすめる。
「どうでした?」
彼女は診察室に腰を掛け、上品に微笑む。
私はその笑みが、どうにも気味が悪いものにしか見えない。
「問題あるわけ無いでしょう。わかりきったことを」
「でも、いちおう、ね。毎回ここに連れてきてくれる、家族同然のあの子への義理もあるわけだし」
「そう」
通り一辺の事務的な質疑を行ったあと、私は聞いた。
「なにか変わったことはあった?」
「特にないわ。でも、あえていうなら。あの子が可愛くて死にそう」
「すでに死んでるじゃない、あなたは」
「死にそうなのはあの子。おもに私のせい」
彼女は平然と、悪びれることなくいう。
「どういうこと?」
「うっかり、殺しかけちゃったわ。愛おしすぎて」
「あなたが? あの子を?」
「うん、そう」
「ふーん」
私は彼女にタバコを勧める。
「いいの?」
「ちょっとくらいなら大丈夫。どの道、今日はあなたで最後だし」
「じゃ、いただくわ」
そういった彼女は、器用にタバコをくわえ、衣服に灰や臭いがつかないよう注意しながら、さも美味しそうに紫煙をくゆらせ始めた。
「久しぶりだわこの味。うちじゃまったく吸えませんもの」
「一本も吸わないの?」
「こんな姿、あの子に見せたくないし。わたくしにもイメージというものがありますわ」
一服。
「で、どうして殺しかけたの?」
「私、あの子が安らかに寝ている時に、軽く首を絞めて、苦悶する表情を眺めるのが好きなのだと気がついたのだけれど。この前ちょっと起こしちゃって」
「あなたが、あの子を?」
彼女は大いに頷き、嬉々として喋りだす。
「結果的から言えばね。寝起きであったことだし、翌朝、私が全力で知らんぷりしたら、あれはタチの悪い夢だったみたい、と勘違いさせることには成功したみたいなんだけれどね。ほら、あの子、昔に嫌な思い出があるから。たまにひどい夢を見るみたいで、そういうのと勘違いしたみたい」
私は、この患者の話を聴き続けなければならない職務についたことを少し後悔する。
「問題は、その時寝かせた方法なんだけれど。あの子が気がついたあとも私が首を締め続けて意識を奪って寝かせたの。それで、今回はたまたまよかったけど、そのあまりの可愛らしさに、私、もう毎晩でもあの子のことを締め付けそうな欲が出てきちゃって。私、あの子が可愛くて可愛くて眠れそうにないわけ。そんなことになったら、私、いつあの子をうっかり殺しちゃうかわからないわ。そんなの、とてももったいないもの」
「胡蝶夢丸でも処方しましょうか?」
「考えておきますわ。でも、いまはまだ結構かな」
そう返事しておいて、思い出すように、含み笑いをする。
「でも、あの時に舐めとったあの子の混合した体液は、他のどんな料理よりも美しく、美味だったわ」
「悪趣味ね」
「わたくし、なんでも食べる悪食の大食漢として、巷では有名ですのよ」
ほほ、と彼女は上品に笑いなおす。
白い絹のような柔肌を、安らかに寝息を立てているあの子の寝床にそっと入り込んでね? 愛おしいあの首筋を、ほっそりとした首をこの手で優しく強く締め付けていくの。と、患者は恍惚の表情で話し続ける。
「最初は夢うつつで目覚めて。自分がどんな目に合っているのかまるで気がついていないんだけれど、でも沸き上がってくる苦しさからかしら? 焦点の合わなかった視線が、だんだんとまっすぐにこちらに合わせるようになって、信じられないという驚愕、衝撃、絶望と、徐々にひどく悲しげに変化していく表情。それに、生理的に出てくる涙や鼻水、口から出る唾液。それらが可愛らしく痙攣しつつ引きつった顔の上で渾然一体となっていくありさま! あれほどにまで美しく、生命の躍動を表現できるものはないわ」
「あの子から、この世のすべてを、残酷に奪うの?」
「残酷?」
患者は不思議そうに首を傾げた。
「あの子は自分の将来を自分なりに生きていこうとしている、まだまだ先のながい子よ。それを、あの子の精神がよって立つものを、ほぼすべて奪ってしまうの? あの子が好きでたまらないはずの、あなた自身が?」
「確かに。見方によっては、そういう言い方もできるわね」
この患者は初めて気づいたかのように、新鮮な驚きを持って微笑んでいた。
「進化もそうだけど、新しい概念は空白地に生まれる。そこに旧弊なものがあると、新鮮なものは決して発展できないわ。それに、私があの子からそういう雑事を捨てさってやることで、あの子の大事な部分をすべて、私自身が、あの子のなかに丁寧で素敵なものとなって、占める事ができるのよ。これ以上素晴らしいことはそうそうないと思わない?」
「私はそう思わないけどね」
「第一、私にとって、死なんかね。子供が受けるちょっとした予防接種みたいなものにしか思えないわ。先生もそう思わなくて?」
「私やあなたにとっての死の概念と、あの子の持つ死の概念はまるで別物よ」
「そうね。でも究極的には同じ結論に行き着くわ。それに、別物なら。無理やりにでも同じものにしちゃえばいいじゃない」
患者は無邪気に笑った。
「あの子はね。私との縁、多生の縁とかめぐり合わせの産物だと思い込んでいるようだけど。私こそが、あの子の魂をわざわざ世界中探して見つけ出して、私に大して、あの時あの子がああするように仕向けたのよ。私たちの愛のある関係はそういうものなのよ? あの子は永遠に私が保護する。そういうものなの。だから、主従関係を結んだのは実質的にはこの私なの。実は、ね」
正直私は聞きたくなかった。
「そこまでする?」
「そこまでしないと。あの子を永久に私のもとにつなぎ止めておけるという安心感は得られないわ。私たちの間に、どんな不埒なやつが割り込んできて、あの子を誑かすかわからないもの」
「だからって、ねえ」続きを言おうと思ったが、私はふと、自分と輝夜の関係を連想してしまって、後の句を続けることができなかった。
「だって、あの子。自分の肩書きや他人の評価に縛られて、本来あるべき自分の本分を踏み越えて。遮二無二、他人の視線にふさわしい自分になるように精一杯健気に頑張ってるのよ。もうそれだけで抱きしめたくなっちゃうもの、あのおぼこちゃんたら」
「あなたや私からしたら、あのあたりの女たちは大抵おぼこかもしれないけど」
「そうね。でも隠し切れない本質的な素質での初々しさはあの子が一番よ」
「でも、あの子だってそれなりに世間知はあるわ。今回みたいな件が発生しなくとも、いずれあなたの悪意……善意に気づく日が来るわ。そうなったらどうするつもり? あなたが自分の性癖を治したいっていうんなら、私は全面的に協力するけど」
「とんでもない。直すのなら、私は先生でなくあの子に直して貰いたいわ。それにね。ひょっとしたら、あの子は既に、私にあの子の知らない暗い部分があると気がついているかもしれないわ。でもね。私はそのために、時々、自分の本心では思ってもみない突飛で小賢しいことを口走るのよ。風流に」
「風流、ねえ」
「だから、もしあの子が、私について疑念を持ち、それが確信に変わったとしても。あの子が見抜いたと確信している私は、私が前もって準備していた理想的な側面に過ぎないわ。あの子が私の本性を中途で覚る、というのも乙な感触だけれど。でもね、私。いざその時に、すべてを教えた時に。あの子がどんな表情で私を見るか。私にどんな言葉を投げつけるか。それを考えただけで、私、興奮で自分がどうにかなってしまいそうになるの」
私は、人間が経験する、背筋が凍る思いというものを理解した。
「さて、そろそろ面談はおわりね。あの子が私を迎えに来る頃だわ」
「言われてみればもうそんな時間ね」
患者に言われて、私は初めて相当な時間を割いていたことを理解する。
「で、先生。わたしの精神状態になにか問題はあるかしら?」
「ノーコメント、よ」
「そう。わたし、久しぶりに他人に本音をしゃべりすぎちゃったかも」
あざとらしく愛嬌を振りまくこいつの着替えを手伝い。衣装を整え、帽子や頭飾りなど――符を正しく貼り直すのを忘れないように注意して――のあれやこれやを完璧ととのえた所で。タイミングをはかったように彼女の迎えが来た。
「おつかれ様です。で、先生。健康状態はどうですか?」
「とくに代わりはないわね。でも、あの体にかんしては、私よりもあなたのほうが詳しいはずよ」
「かもしれませんけど。精神面は別ですわ。ところで、この子、時たま私にもよくわからない言葉を喋ったりするのだけれど、大丈夫なのですか?」
「仕様よ。多分」
そうして、私、八意永琳は、迎えの来た患者――宮古芳香――の診察を終え、見慣れた方の口調に戻った彼女の身柄を、霍青娥に引渡したのであった。
作中の永琳の様子なら患者を引き渡した後にこんな事は言わないだろうし、思いもしないんじゃないかと
第三者視線的に見るなら、ところで、の部分はいらないし
アイデアは一級品なんだが芳香の立場を考えると本文との整合性が極めて怪しくなってくる、原作通りの関係なら青娥は自分の所有物が反旗を翻したら迷いなく壊すタイプだからね、まだアリスと上海人形辺りに置き換えた方がマシかもしれない
ともかく狙いすぎて足をすくわれた感が否めない、次回作に期待しています