彼女の名前はアリスといふのです。苗字はたしかマアガトロイドと云いました。霊夢は彼女の名前をたしかにしっていますし、彼女が魔女で、人形をつかう魔法つかいであるということも教えられていないのにずっとむかしから知っているのです。
ところで、みなさんは魔女といふものがどのやうなものか知っているでせうか。
魔女とは本統にいやなものです。人間の形をしているくせに人間よりもながいきで、みあげるほどに大きな山もいっぺんに崩してしまうことができるほどの力をもっているのです。
日本は実に多くの文化や宗教をまるで気が触れた様にあつめ、翻訳し、形だけまねたやうな人たちばかりがえらくなる国でしたので、彼女たちの仲間はけっして多くはないのです。彼女たちの国の人々の大半はクルスを信仰し、着ているものも目がちかちかするやうなはでな洋装ですので、ここではどこにいてもめだつのです。
そのくせ、彼女たちは神様の敵であって、霊夢の仲間たちはおそろしいことに彼女たちを見つけるやいなや縛り上げて火あぶりにしてしまうのです。その上、彼女たちは食事も睡眠もあまりとらないのです。人の何倍も疲れるはずですのに、まったく休むということを忘れてしまっているのです。だから霊夢は彼女たちをいやな生き物と呼ぶのです。
魔女とは本統に因果なものでしたが、中でもどういうわけか彼女がいっとう変で、いつも一人なのです。
霊夢は彼女のことが心配でした。あの白黒の魔法使いと違って、彼女が他の人と会話する機会といふものは本統に少ないものでしたし、人と話したがらないのです。私が彼女を訪ねても、彼女は「ああ」とか「うん」とかしか言わずに頬がとろけるほど甘い紅茶を啜っているのです。一向ものを云ふといふことを忘れてしまったかのやうに何も云わないのです。そのうち壁に話しかけているやうな気になってきて、霊夢はいつも話すといふことを忘れて帰ってきてしまうのです。
彼女は人に愛されている人でしたし、愛される資格があるとするならば一番初めにそうされるべきだと思うのです。霊夢は人や妖怪からは時に嫌われることもありました。それは仕方が無いことだとたいがい諦めているのです。しかし彼女は違うと思うのです。すくなくとも、彼女の土耳古石でできたやうな蒼色の瞳だけでも好いてくれる人がいるべきだと思うのです。彼女はなにも悪いことをしていませんし、悪いことをする人にも見えないのです。
そういうわけでしたので、彼女から霊夢に話し掛けてきてくれたとき、霊夢はひそかにこおどりしたものです。
「ねぇ霊夢、少し相談があるのだけれど。」
彼女が突然鈴のやうな声で言いましたので、部屋の中の空気がきぃんと震えたやうな気がしました。
霊夢はどういうわけなのかいっぺんに舞い上がって、ぼぅと赤くなった顔をすべすべの掌でめちゃくちゃに擦りながら「なに。」と一言だけの返事を返したのです。
「あなたに預かって欲しいものがあるの。」
「聞いてあげる。」
「どうも最近、魔理沙が私のグリモワールを狙っているの。」
「いつものことじゃない。」霊夢が言いますと、アリスは怒られたと思ったのか苦く笑ひました。
「いえ、ごめんなさい。あなたと魔理沙が親友だということは承知しているわ。けれど、どうしても守りたい本があるの。あなたの力を貸して欲しいと、思っているの。」
グリモワールというものは魔の理が書かれた本のことです。霊夢は本を読むということに敬意を払うことがあまりありませんでしたので、本といふものにたいへんな敬意を払っている彼女たちの気持ちはよくわからないのです。
魔理沙というのは、霊夢のたいせつな友人のことです。どういうわけか小さい頃から霊夢と一緒にいて、これまた魔法というものに大きな敬意を払っている人でした。彼女は霊夢と同じ人間でしたので、因果な魔法使いになりたがっているということについては、少し霊夢としては複雑に思はれるのです。
「悪いけれど、私がして上げられることは多くないわよ。私はそんなに几帳面ではないし、魔法ももちろん使えないし、本を預けるならば他に頼れる人がいるんじゃないかしら。」
これは後で思い出してみても少し意地悪な質問だったと思うのです。彼女には頼る人が霊夢や魔理沙以外には多くないといふことは知っているはずなのです。それをわざわざ彼女が霊夢に頼んでくれたと云ふことは本統ならたいへん喜ぶべきことなのですけれども、霊夢は言わずには居られないのです。
アリスはかちりと音を立ててカップをソーサに置き、陶器のやうに白いほほにすこし笑みをうかべながら云いました。
「でも、あなたなら結界が張れるし、魔理沙もまさかあなたの家にグリモワールがあるとは思わないでしょう。あなたが適任だと思うの。」
そう云はれたときには、ものをたのまれたのがうれしくて霊夢はもういっぺんに喜んでうんうん頷いてしまったのです。
彼女はまた蝋細工のやうに白い頬に笑みを浮かべて見せました。それから紅茶を咽いっぱいに飲み干しながら霊夢に一冊の本を預けました。
やけに古ぼけている洋綴の本で、上等な皮で装丁された表紙には硫黄の色に皹割れていて紙の質もたいへん上等なもののやうに思われました。まるでそれ自体が良くできた工芸品の硝子細工のやうに輝いているという具合でした。
表紙には霊夢の読めない字で何事か書いてありましたので霊夢が指でなぞってみると思いのほか表紙から伝わる温度は温かかったのです。
「あら、存外素敵な本ね。」霊夢が云いますと、アリスはほとんど白い陶器のやうなほほを持ち上げて笑いました。
霊夢は、念を押すやうにして紅茶の礼を言って外に飛び出すともう脇目も振らずに神社を目指して飛んで行ったのです。
霊夢は寝るといふことにたいへん大きく心を払っています。魔道書を読むことも、ほしいだけの宝石や貴金属できれいに着飾ることも、お金を切り詰めてどこかへ行って見聞を広めてみやうなどとはあまり思った験しがないのです。まったく空を飛ぶことと料理と呪いの知識があるだけで、ほかにはごくつまらないやうなことばかりを詰め込んでいたのです。それでも寝たり食べたり少しばかりお酒を飲むことだけ考えてばかり生きているのです。
霊夢は魔道書を戸棚の上のほこりをかぶらないたかいところにおこうかと考えましたがやめて脇に抱えました。もしも風変わりな鬼やスキマの妖怪に興味を抱かれたならばそれは事なのです。
(今日一日、頑張って守らなきゃ。寝てはだめなのよ。頑張らなきゃ。)
霊夢は縁側に座りました。いつもこうして誰かが訪ねてくるのを待つのですけれども、今日はそれですらあまりありがたくは思われませんでした。今日はグリモワールを守らねばならないと思うと頭の奥の大事な部分がちかちかと燃えるやうに熱くなるという具合でしたので、誰も訪ねてきて欲しくなかったのです。
霊夢は神社の四隅に立って力をこめました。青紫の光が空気を震わせて拡散します。これで妖怪や人が入って来たらすぐにわかるはずです。
辛抱強く座っているといふことはたいへんいいことです。けれども、神社に居てもやることはけっして多くないのです。
しばらく縁側に寝転んだりしながら、霊夢はグリモワールを開いてみやうかと思い立ちました。それはアリスに対してたぶんたいへん失礼なことなのだと承知していました。けれども、ここにいてもやることはけっして多くないのです。
いっぺん迷ってから、霊夢はグリモワールを開いてちやうどまんなかのあたりから読み始めました。きちんと章立てもしてある本でしたが、霊夢はなぜか本を最初から読むということがきらいなのです。そういうわけでしたので、霊夢はグリモワールの書き出しからはぜんぜん関係ないやうなところから本を読み始めました。
『魔法とは何であるか、と問われれば多くの人は困るでせう。魔法は魔法だと少し怒ったやうに云ふ方もきっと多く居ることでせう。けれども、魔法といふものはけっしてこの世の理から離れたものではないということはどうか憶えて置いて下さい。
たとえば、燃焼反応といふものは、傍から見ていれば「燃えた」というだけのことなのですが、分析してみるとそれは様々な化学の理にたいしてできるものなのです。およそこの世のあらゆるものは酸素と結びつきますとはげしい熱と光を発してまるでぱっと輝く具合になるのですがこれを燃焼といふのです。火を操る魔法ですと魔法は炎を出すこともできるでせう。ですが燃えるという現象に対して働きかけることができるということだけで、けっして科学の複雑な法則性から外れたものではないのです。……』
霊夢はそれを読みながら不思議に面白い心持がしました。それから本統に可笑しくなって寝転びながらはははと笑ってしまったのです。この本を魔理沙が欲しがっているのだとしたらきっとひどくがっかりするでせう。このぐらいのことは魔法を使わない霊夢にも分かりきったことなのですし、世の中の一切から離れた幻想郷でもそれぐらいのことを知っている人は数え切れないほど多いのです。
ざあざあと木立を揺らしながら緑色に透き通った春の風が吹いていきました。霊夢はグリモワールのすべすべした紙を指先で丁寧になぞりながらつぎの頁をめくりました。
『たとえば燐寸の青く輝く炎も超新星の烈しい白金の輝きもすべては大きさや小ささに関係ないものとして炎と呼ばれます。空に輝く太陽も燃料反応の偉大な成果なのだとお教えしたらどれだけ驚かれるかわかりません。
また、サファイアもルビヰも炎と圧力によってできた鉱物のひとつなのです。たといどれほど大きな金剛石の結晶も、火に放り込めばぱちりと割砕けて麦の一粒にも及ばない価値のないものになってしまいます。また力いっぱい何度も叩いて強く鍛えられた鉄も真っ赤に灼けて不純物をぱちぱちと燃やしながら液体になってしまいます。また、あの堅い鉄がすこし変化を与えることで液体になってしまうことは魔法と同じことだとよく承知しておく必要があるのです。……』
そこまで読み進めた時、霊夢はなにか不思議な気配をかんじてグリモワールを胎の上にかかえるやうにして境内を見ました。
いつの間にか境内の中に背高の影がぽっかりと日の光をさえぎって三人ばかり立っているのを見て、霊夢はすこし驚いて目を真ん丸にしてあさく息を漏らしたのです。
霊夢はよく見てみました。境内の真ん中のよく磨かれて白く光る胡麻石の畳の上で、まるで小さなアルコオルランプで燻った硝子が貼りついているやうに、そこだけ暗く痛々しく人の形に沈んでいるのでした。
影と云へば影に失礼でしやうし、まるきり炭の色の霧のやうでも、夜の色やうでもありました。影は三つとも霊夢の背丈よりも一回りもふた周りも大きく、まるで天をつく大きな影の柱でした。そのくせ、形はまったく細かいところをいっぺんに削ぎ落としたやうに不定形で、風の吹くままに陽炎のやうにゆらゆら揺れているといった具合です。
形を失ってまるきり海の原始的な生物のやうになっていますがきっと悪いものではないのです。
背高は三人、十年か二十年か前、あるいはもっと大昔までは顔があった部分をくっつくほどに寄せ合ってひそひそと会合を開いていたのです。
「アリスはいっとういい人だ。あの娘の傍にいるとまるで俄に春がきた気になるよ。」
右の背高が言いますと、ほとんど間を空けずに隣の影が言います。「そうとも、アリスはいい娘だ。」「そうだそうだ。」と隣の影も同意して、背高はくすくすと笑ふやうにしてひょこひょこと影を揺らします。
霊夢は思わず楽しくなって歌でもひとつ歌い出したいやうな気持ちになりました。まったく歌などというものは歌ったことが無いしこれからもそうでせう。それでも霊夢の心は、その背高たちがアリスを褒めるまゝにまるで踊り出すやうにひとりでに拍をうち始めるのでした。
(ははぁ、ひょっとするとグリモワールに惹き付けられたわね)
背高ののっぽ影たちはきっとグリモワールに惹き付けられてやってきたに違いないのです。特殊な物にはすこしばかりでも霊力がこもるものです。それが本でなくても、例えば鍋でも沓であっても、幻想郷ではそれに強い力があればこの世のものでないものを不思議な引力で惹きつけることがあるのです。
いつもの霊夢であればすぐに背高に二三枚の御札を取り出して投げつけていたに違いないのですけれども、そのときの霊夢の心象はいつになく穏やかだったのでそうはしませんでした。
霊夢がまた寝転び、グリモワールを読むふりで背高たちの話し声に真剣に耳を傾けます。
「アリスはいい子だ」一番のっぽの背高が言います。「アリスは本統に人に慕われているんだぜ。お前たち、この間あの娘が紅魔館に行ったときをみたかい。紅魔館のあの支那かぶれの門番も銀のぴかぴかひかる銀のナイフを持った給仕もあの娘を見るとにこにこ笑いながらいらっしゃいとまるで貴族でも来たかのやうに腰を深々と折って迎へるんだ。おい聞いているか、彼女のことならばたとい興味の無いやうなことでもも少し面白さうに訊くものだぜ。それで毎日紅茶を飲みにくるのさ。吸血鬼の主もその妹君も彼女をけっして粗末にあつかったりしないのだ。彼女はまるで歩くマリヤ像のやうに皆に慕われているのさ。おい聞いているか。僕はそんなアリスを見て胸がすっとするやうな晴れ晴れとした気になったものだ。アリスは本統に人に慕われているんだ。あの白黒の魔女だって彼女を大事に思っているし魔界の妖怪だってそうだらう。」
背高たちは大笑いです。影は云います。「そうだ。彼女は好かれているのだ。友達もうんと多いのだらうさ。」と中くらいの背高は体を揺すりました。
「うゝん。確かにあの子は優しい。」一番のっぽの影が云います。
「彼女は人形をたくさん連れているだらう。あれは全部彼女が作っているんだぜ。」
「ほう、そいつはぜんぜん知らなかった。」
「布を切って綿をつめて色とりどりの糸でもうどんなに烈しく動いても解れないというところまでしっかりと作るんだ」一番ちびの影がぴょんぴょん跳ねるやうに云います。
「人形たちは嬉しそうに踊り出すんだらうね。」
「そうさ。アリスが優しいから人形もいっぺんに嬉しくなってそれはそれは楽しそうに踊りだすんだらう。」
「それはたいへんよいことだ。アリスに作って貰えて人形たちはさいわいだらうね。」
霊夢は何行も読んでいない頁をめくりながら俄に胸がどきどきするのを感じました。
彼女は確かに素敵な人間だといふことは霊夢もよく知っているのです。アリスが優しい人であることは十分に霊夢も知っていますし、もちろん魔理沙も知っています。きっと大概のものは彼女が優しい人であることを知っています。森で迷えばいやな顔をせずに宿やふかふかのベッドを貸してくれますし、人形を作るときの彼女の顔だってまるで新品の靴を買ってもらった少女のごとくに穏やかなのです。
霊夢はまるで自分が褒められたやうに嬉しくなったのですけれども、何も云はず黙っていました。
冷たくひんやりとした縁側に寝転んでいたのでもう首と頭の後ろが痛くなっていました。それでも霊夢は背高たちに気取られないやうにじっと我慢して、またグリモワールの続きを読み始めたのです。
『魔法といふものはなんでせうか。或る現象に係る力のことを云うのでせうか。それはきっと違います。魔法と云ふものは物が引力によって真下に引っ張られるのと同じでまったく自然界に流れる現象の一部ではありますけれども、現象が魔法の全てではないのです。それでは何が魔法なのでせうか。
例えば、あなたと云ふ現象は何であるか説明できる方はいるでせうか。少し悲しくなってわたくしはわたくしですと云ふしかない方も居るでせう。しかしそれはきっと違うのです。
あなたを肉屋が使うやうな肉斬り包丁で四方に裁断してしまへばあなたはまったく無くなってしまいます。怖ろしい話ですけれども、あなたといふ現象はきっと無くなるのです。細かく分けてしまへばそれは手とか頭とか足とか心臓とか腎臓とか脊椎とかと呼ばれるべきであってどれもあなたであるとは云へませんでせう。それでは一体何があなたでせうか。……』
霊夢は少し頭が痛くなったやうな気がしました。それからもうぐらぐらとなった頭を正面に据えるのでせい一杯なのでした。
霊夢の頭がぐらぐらし出すのとほとんど同じところで二番目に背高の影が話し始めます。
「いゝや違うね。アリスは面白可笑しい人なのさ。お前は一体どこに目を付けているんだ。彼女をどう見たら慕われていると思へるのだ。彼女はこれ以上ないというぐらい面白い人さ。この間なんかほんに傑作だったんだぜ。彼女はあの白黒の魔女と仲があれでいいんだ。おい知ってるか。この間も自分の家でめいめいに魔法の話しをしながら夜更けまでずうっと話し込んでいたよ。あれをみたら仲が悪いなんて誰も信じやしないだらう。他人に興味がないといふのもあやしいものだ。他人に興味がなくて、白黒と仲が悪くて、どうして他の妖怪や人と較べて何倍も白黒と親しいのだ。きっと妖怪は彼女のことを遠目に見ながら笑っているだらう。アリスは不思議で面白い人だと考えるのが道理だらうよ。」
そう云ふと、背高たちはまるで小さく笑いながら有機物を食べて肥えた生子のやうになった体をふるふると揺すって大笑するのです。さっきと言っていることが違います。何がそんなに面白いのか霊夢にはちっとも分かりませんけれど、背高たちはもうアリスがやさしいとは一言も云いませんでした。
「確かにそうだらう。」一番小さな背高は言います。「アリスはまったく可笑しな人だ。進んで嫌いなやつを受け入れるなんて法はない。」そう背高が云ふとほかの二人も瘧のやうに体をふるふると揺さぶって笑声を漏らすのでした。
「なるほどアリスは本統に楽しく可笑しい人だ。」中くらいの背の影が云います。
「アリスと八雲の妖怪ではどちらがへんで面白可笑しいだらうかね。」
「それはアリスに決まっている。」のっぽの影は云いました。
「八雲はあれで非常に常識人だらう。けれどアリスはさうではない。それにアリスが人里で偶に人形劇をやっているのを見るぜ。」
「人形劇が好きなのだらうか。」
「ああいふ人だから人を楽しませるのが心底好きなのだらう。」と、また背高たちは大笑します。
ひょう、ひょうとまるで西洋の楽器のやうにどこかで鳥が甲高い声で啼きました。けれども霊夢はまた楽しくなって思わず影たちの談合に参加したくなりました。
確かにアリスは不思議で可笑しい人だと思える節が霊夢にもあったのです。アリスは一向、他人に興味を抱かない人と云ふことは知っています。霊夢にも、魔理沙にも、他の誰とでも普通に話します。けれども反面けっして自分から親しくしたりしないのです。そのくせ、魔法だけには強い関心を寄せているのです。霊夢もあまり人と強く関わろうという気は強くないのですけれどもそれは単に霊夢が面倒くさがりなせいなのです。それに引き換えてアリスはまったく几帳面なのですけれども、どう云ふわけか人と強く関わろうとしないのです。確かに可笑しなことでせう。
それに人形劇をしていると云ふのも知っています。綿とケルト地で作られた蛙の人形劇がひとりでに動き出して小さな舞台の上をまるでひとりでにという具合に跳ね回るのはたいへん面白いものでした。子供たちに囲まれるとアリスは嬉しそうに笑うのでしたから、きっとあれで人を楽しませるのも好きなのだと、なるほど確かに納得できるのです。
背高たちの話を聞いて霊夢の胸は俄にざわざわと揺れるのですけれど、背高たちは霊夢よりもアリスを知っているやうな気がしました。嬉しいやうな、辛抱たまらないやうな、不思議で何とも云へない心持になって、霊夢はグリモワールを読み進めることにしました。
『たとえばわたくしがここで手をひとつ叩くとします。ぱちんとなった音を聞いてあなたはどのやうに思われるでせうか。きっとわたくしは何か楽しいことがあったのだらうと想像するばかりかもしれません。けれども池に棲む色とりどりの鯉たちはきっと餌の時間だと思って小躍りするでせう。お手伝の下女は主が呼んでゐると大急ぎでやってくるでせう。縁の下の猫は飛び上がって驚いて逃げるでせう。ひとつ手を叩くにしましても、それが有機的に受け取られることによって、様々な意味を持つのです。
例えば燃焼の現象もまったくそのとおりなのです。酸素と化合する可能性をもった可燃物があって、熱があって、酸素があって、それが光と熱とを散らしながら炭素へと変化してゆく過程が燃焼です。しかし燃焼と云ふものはそれら総てです。まったくそれぞれが別個の現象として確認されているのですけれどもけっしてそのどれもが燃焼ではないのです。燃焼と云ふ現象は最初からあるとも云へるし、ないとも云へるのです。……』
「そうだらうか。アリスは卑怯でずるい人だ」中くらいの影がまた云います。霊夢は思わずびくっと首をすくめました。
「アリスはずるい人だと考えるのが道理だらう。アリスは賢いしあれで永く生きているからきっと狡知も回るのだよ。アリスが藁で作った人形にぎらぎら光る鉄の釘を突き刺して何度も打ち付けるのは承知しているだらう。アリスはああやって誰かを呪っているのだ。しかし潔く正正堂堂と思いの丈をぶつけることなどしないで、自分が作った人形といっしょに陰惨に神社で誰かを呪っているのだ。呪いと云ふのは普通の人間にとっては避けやうがないし、誰かから呪われているといふことを知るのは死ぬよりもつらく残念なことだよ。あれは本統に残忍でいやなやり方だ。おれだったらあれほど倫に悖ることはたとえ頼まれたってできっこないだらうね。」
そう云って背高たちは怒ったやうに云いました。
「そうだ、アリスはずるくてまったく卑怯だ。」そうのっぽが云うと、他のふたりも「そうだそうだ。」と怒ったやうに云います。
「人間の顔をして居るくせに。」
「人間の顔をして居るから本統に腹立たしいのだ。」一番小さな影が熱く焼けた蒸気を吐き出すといった具合に云います。
「心が残虐なのだらう。」
「心とはなんだらうね。」
「彼女にとってはいっとう信用ならないものなのさ。」吐き捨てるやうに一番ののっぽが云います。
霊夢は思わず境内のすみに立つ木をみました。年齢で云えば霊夢やアリスよりも長生きの杉の木です。しかし、釘で貼りつけにされた藁人形は念入りに取りのぞいたはずでした。
確かに霊夢もあまりいい気ではなかったのです。人を呪うといふことは本統に怖ろしいことだと霊夢もきちんと知っているのですし、たといアリスが何かの試みのためにやったことといっても、やってはならないことをしてしまったアリスも悪いのです。確か霊夢が厳重に叱ったおかげでアリスは以後まったく同じことはしなくなったので安心しきっていて、霊夢もそのことを忘れていたのですから、今はなにも問題はないはずです。
(ああ、なんて失礼な影たちだらう。どうして知りもしないのにアリスを人でなしのやうに云うのか。)
霊夢はさすがに背高たちに何か云おうと口を開きましたが、ぱくぱくと二三度開け閉めするだけでちょっと怒ったやうに霊夢は体をよじりました。背高たちの云ったことはいずれも本統のことで、何も云へないのです。霊夢はまったく腹立たしいやうな、悲しいやうな、そんな気になってグリモワールの頁をめくりました。もう背高たちも意識の外に締め出して先を読むほうがいいやうに思えました。
しかし霊夢が影たちに背を向けてすぐさま、一番ちびの影が云いました。
「ばかなことを云うな。アリスは本統に怖ろしい人さ。」
霊夢は思わず青くなってグリモワールを読むのをやめて震えながら境内の方を向きました。
「アリスがいい人なんて本統は嘘なんだ。おれはまったく信じない、信じないぞ。おい、アリスは魔女だ。魔女といえばフランスやロシヤでは悪魔の手先と云われて禍をもたらすものなんだぜ。それがどうして優しかったり不思議だったりするのだ。知っているか、アリスは魔女なんだよ。人形の尖兵を何人も従えていて、魔法を使うときはまったく真剣だし弾幕を張るといったら容赦ないんだぜ。あのときの彼女は本統に怖ろしい。どんな兵器や猛獣よりも強くて残忍と云ふことは憶えていて損などなにもない。あの博麗の赤白と闘ったときもちょっとも手を抜かないのだ。彼女はいつか本統に赤白をころしてしまふかもしれない。アリスは絶対本気を出さないと云ふから、あれが本気だったら俺たちなどきっと髪の毛でも残らないだらう。怖ろしい、怖ろしい。」
霊夢は我慢できなくなってグリモワールを置いて、縁側をどしんと蹴って立ち上がりました。
「おい、出てけ。」霊夢が云いますと、三人の背高はびくりと体を振るわせて顔であった場所をこちらにむけてその場に棒立ちになりました。霊夢はそれが非常に腹立たしいことに思えて、「今すぐ神社から出て行きなさい。」とも一度云いました。
「出て行けとはなんだ。」一番小さな背高が震えた声で云います。
「出て行けと云っているの。今すぐ。」霊夢が冷たく言いますと、まるで射すくめられたやうにして影たちは震えます。
「どういうことだ。おれたちはまったく悪いものでないのだぞ。」
「そんなこと一向に関係がないことなのよ。とにかく、歩いて、歩いて、歩いて、ずうっと遠くへ行って頂戴。」
「それはあんまりです。おれたちはただここで立話をしているだけですのに。」中くらいの影が云います。
「うるさい。関係ないったら。」霊夢がついにどなりますと、一番の背高が冷たく笑いました。
「ははぁ。分かったぞ。」
「何が。」
「お前、おれたちがあんまりアリスについて云うものだから悔しくなったのだらう。」
「そんなばかな話はないわ。」霊夢の声はまるで悲鳴のやうに響き渡り、境内の空気をきんと振るえさせました。
「ばかな話があるかだと。それはいったいどう云ふことだ。」中くらいの影ものっぽと同じやうに笑います。「自分が見ているアリスが確かに正しいのか。お前はアリスといふ人間を見ただけでアリスのことは全部分かるのか。」
「なにを云っているの。分かるに決まってるわ。」
「うそをつくな。」と今度は一番小さな影が云います。そう云はれて霊夢はいっぺんに青くなりました。
「おれたちはお前の知らないアリスも知っているぞ。おれたちはお前が考えつくこともしなかったアリスを考えているぞ。お前はアリスを一向理解していない。お前が見ているアリスはアリスではないのだらう。」
「そんなはずはない。」霊夢はほとんど泣きそうな声で云いますと、一番ののっぽが、
「そうか、そうか。やい、やい。」と挑みかかるやうにして云いました。「お前のアリスはアリスではない。お前はアリスについて何も分からないことが恥ずかしいのだ。だからと云って八つ当たりをするな。」
「うるさい。ただ早く出て行けっ。もうあんたたちの話なんか聞きたくない。」霊夢が云いますと、影たちは大笑しました。
「出て行けばいいのですか。それであなたの気は晴れ晴れとするのですか。」
「そうよ、私はあんたたちが邪魔なの。早く居なくなって頂戴。」
「そうか。では大人しく出て行くとしやうぢゃないか。」一番ちびの影がいじめっ子のやうに言いました。霊夢はつんと鼻と咽の奥が熱くなってもう何も云へなくなります。
「それでは諸君、おれたち出て行くとしやう。ぎらぎらの銀色の山か、それとも青色の海の方にでも行ってみるかい。そういえばアリスは海を見たことがあるだらうか。それすらお前は知らないんだらう。教えてやってもいいんだぜ。おれたちはお前がこんな悪徳を働いていないのならば本統はやさしいのだ。彼女はあれで永生きだからここへくるまへは海をみたことや泳いだことすらあるかもしれない。それすらお前は知らないくせに、彼女が大切にしているグリモワールを預かっているのだ。しらない人間からものをあずかってかってに読んだら懲役だぞ。それを悪徳だとはいっぺんも思わないのか。」
「うるさいっ、出ていけっ。」霊夢はついに懐から御札を投げつけました。三人の背高たちは恐れおののくやうにしてその札をよけて、まるで空気に溶けるやうにしていっぺんになくなってしまいました。
霊夢はとうとう泣き出しました。霊夢はまったく遭難であると思へてきて、ずるずると縁側にへたり込みました。霊夢は歯をつよく喰いしばってもう抑へることもできずに泣きました。
いまや霊夢はアリスのことをなんにも知らない人間になってしまいました。それどころか、魔理沙のことも、紫のことも、レミリアや咲夜や早苗、おおよそ今まで出会ってきた総ての人のことが分からなくなってしまいました。いったいどれが本統のアリスで、どれが本統のアリスでないのか、またどれが本統の魔理沙や紫で、どれが本統の魔理沙や紫なのかも一向わからなくなりました。
口惜しくて情けなくて霊夢はついにグリモワールを抱えて声を上げて泣き出しました。その本を抱えていることもいまやすっかり悪いことになってしまいました。どうしやうもない悪徳を働いているという気になったのですが構うこともなくグリモワールをだいて霊夢は泣き続けました。ながいこと泣いて、泣いて、それから泣き疲れてまるでふっつりと眠ってしまったのです。
『斯ういう考えは東洋では達磨と呼ばれてたいへん尊崇されている考えなのであります。あなたといふ現象はすべてです。あなたを千々に分けたらあなたと云う現象は消えてしまいますけれども、それが再び集められればあなたという現象も無事に戻ってくるのです。
あなたという現象は最初からこの世にあったと云ふ方もいるでせう。本統はないのだと云ふ方もいるでせう。本統はそのどちらもなのです。あなたと云ふ現象は最初から存在していて最初から存在しないとも云へるのです。……』
霊夢はじいっとくらいなかにたって目のまえのランプを見つめています。
ランプは見たことがあります。最近ではあちこちにもうるさく光る電燈さえきている幻想郷ですけれども、このランプは電気もアルコオルもはいっていないとみえるのに、ひとりでに輝いて一等星の幻想的な光を燈しているのでした。
『魔法も同じです。魔法はよく観察すると単なる自然現象に過ぎません。しかしそれらが有機的に集合すると人に魔法と呼ばれるやうになるのです。魔法は最初からあるし反対にまったく存在しないのです。……』
目の前にあるランプはふるぼけていましたが、霊夢が透き通った硝子の表面にぺたぺたと触ると、瞬間ランプは稲妻になりました。まるでいきものであるかのやうに、ランプはにさんべんちかちかと空色に瞬いてそれぎり黙ってしまいます。
次にアリスが来ました。アリスの白い指がランプをちょっと触りますと、ランプは白金のストロボを焚きました。入れかはるやうにして魔理沙が触ります。ランプは太陽の光のやうにきらきらと黄金色に光ります。紫がそっと硝子の表面に触れると、ランプはぽうと高貴な紫色の光を放ちます。
レミリアが来てランプを触ります。ランプは真っ赤にぎらりと光ってきえました。咲夜がしなやかな指でそっと触れるとランプは深い青色の光をたたえます。おそるおそる触れた早苗はランプを緑色にうつくしくいろどるのでした。
『おおよそ万物がこの考えに当てはまります。金剛石も、超新星の輝きも、風が吹くと云ふことも、すべてはこの考えの基に成り立ってゐることはわすれるべきではありません。みんな虚構ですがはんたいにどれひとつ虚構ではないのです。これを達磨と呼ぶか魔法と呼ぶかは西と東で海が隔てていますけれども基本的には同じなのです。魔法使いはこのことをようく心に留めてこれを尊崇しておくことがまさしく魔道の第一歩なのです。……』
かわるがわるみんなで何べんも触って、みんなランプの光る色が違うことにも気がつき始めます。
霊夢はみんなの顔をみました。みんなの顔も霊夢を見ます。みんながランプの光がちがうのも見ました。みんなにているところもあるけれどランプは全然べつの光なのでした。それがなんだかうれしいやうなはずかしいやうな気がして、霊夢はえへへと笑って、そこでがらがらと夢がくずれておわりました。
起きてみるとぎらぎらの太陽が出ていたのです。
霊夢は起き上がって首をならしました。かたい縁側に寝ていたけれども身体はどこも痛くないのでした。きっと眠っていたのはちょっとの間だったのでせう。
ほほがかさかさになっていました。きっと眠りながらも泣いて居たのです。霊夢はいきなり恥ずかしくなってほほについた涙のあとを両手でめちゃくちゃにぬぐって、それからグリモワールのことを思い出しました。
グリモワールは相変わらず霊夢が寝てしまったときと同じやうに、枕元にきちんと置いてありました。霊夢は一寸安心したやうな心持になりましたが慌ててグリモワールの表紙にさわりそうになった指をひっこめました。
やはりあのことは夢でないのです。霊夢は思わずため息をつきますと、ふいにざぁざぁと風が吹いて「やっほう。」という声が青色の板が隙間なく敷き詰められたという格好の空から降ってきました。
「こんにちはだぜ。」
きらきら光る髪を靡かせて降ってきたのは魔理沙です。霊夢はふいに心臓がどきどき鳴って、それでもグリモワールをさっと隠しながら魔理沙から慌てて目をそらしました。「こんにちは。」と霊夢が言うと、魔理沙はどうと縁側に腰かけます。
「お茶飲んでいくんでしょう。今お湯をわかすからちょっとまってなさい。」
霊夢は目じりを指先で掻きながら云いました。「おす。」と片手を挙げて縁側に座り込んだ魔理沙は、しばらくして霊夢がお茶を出すとふぅふぅ息を吹きかけながら冷まして飲み始めました。
内心でどきどきしている胸をぎゅっと押さえて、霊夢は魔理沙かも知れないものがおいしそうに茶を啜るところを見ていたのです。
「おいしいの。」
「おいしいぜ。」
霊夢は本統ならもう魔理沙にお茶を出すことぐらいの悪徳はないのです。霊夢はいまや魔理沙について何も知りませんし目の前の魔理沙が魔理沙なのかすらわかりません。魔理沙のやうだけども魔理沙ではないかも知れないものに、魔理沙と間違えてお茶を出したなら本物の魔理沙にはたいへん失礼をしたことになるでせう。
そんなことを考えていたら魔理沙はふしぎなものでも見るやうな目を向けました。
「どうした、元気ないやうに見えるぜ。」
「そんなことはないわ。」
「どうもそうはみえないぜ。」
「なんでもないったら。」
霊夢がいうと魔理沙は尻をにじりって近づいてきて、白い指でそっと霊夢の額に掌を当てて「ふむ。」と頷きました。次に霊夢の顎をつかんで口を開けさせてじろじろ口の奥を見てからやっぱり「ふむ。」と頷きました。最後に霊夢の手首を持ちあげて太い血管を指で触ってから「うーむ。」と長くなきました。
「いつもの霊夢だぜ。」
「そうなの。」
「まるっきり霊夢だ。」
霊夢が黙っていますと魔理沙は勝手に云いました。
「熱も声も脈もぜんぶ霊夢だぜ。」
「そうなの。本当に私は私かな。」と霊夢が言いますと魔理沙は一寸驚いた風でした。
「なにもおかしなところはないんだぜ。いっつもの霊夢だ。」
「いったいどこが私なの。脈や咽をあらためてわかるものなの。」霊夢が怒ったやうに云いますと、魔理沙は困って頭をかきました。
「そんなこと云はれても困るぜ。霊夢は全部霊夢じゃないか。」
「全部が私ですって。」
「そうだぜ。」魔理沙は何でそんなことを聞くのだらうという顔で聞きます。霊夢がじいっと魔理沙を見ていました。
「あっそう。じゃあ魔理沙のいったいどこが魔理沙なの。」
「お前、今日はとくべつに変だぜ。私はいっつも私だぜ。私は全部が私だぜ。」魔理沙はほとほと困惑したという具合で云います。
「全部が私ですって。」
「そうだぜ。目も鼻も口も髪も全部私なんだぜ。」魔理沙はあっけらかんと云います。
霊夢はその言葉の意味をじっと考えていましたがとつぜんにいっぺんに可笑しくなりました。いままで自分が非常にばかばかしいことでなやんでいたやうな気になったのです。しばらくはははと笑つていると、あんまり霊夢が魔理沙をじっと見ながら笑ふので魔理沙はむすっとしたやうに云います。
「なんだぜ。」
「なんでもない。」と霊夢は首をふりました。
霊夢はそうして立ち上がってから、魔理沙の湯飲みにまた新しいお茶をそそぎました。
しぶいお茶をそそぎながらグリモワールは三日たったらアリスに返しにいこうと霊夢は思ったのです。
こうして今日の霊夢の話は日が沈んでこれで終りです。
霊夢がそこへ行くときまでアリスが霊夢のねがったとほりのアリスであることを私はどんなに願ふかわかりません。
了
どこからこういう発想が出てくるのか……。
それっぽい文章にしてるだけにも見えるし、きちんと意味があるようにも見えるし、
言い回しが凄く気になりました。もちろんいい意味で。
紙一重で成功、とでも言うべきでしょうか。
むしろ凄く良かった。
よくわからんが読んでいておもしろかった。
宮沢賢治かと思ったらやはりそうでしたか。
アリスは西の幻想だそうですが、その雰囲気がよく出ていたと思います。
なんてことを考えて不安になるのは、にんともかんとも靴の裏のガムのような悩みです。
見える部分も見えない部分もその人自身だというのは分かっているけれども、それでも、確かめたくなるのは。
そんな感情をどう名付けるかは人それぞれですかね。
面白かったです。
話の内容も良かったし、文体も読みにくくはありましたが
このぐらいの長さなら味があると思って読めました。
気になる人の行動や気持ちを知りたいと思っておるのじゃろうか?
霊夢とアリスの幸せを願うております。
ここでエロいこと考えたのは私だけで十分でせう。
ブレない魔理沙さんすごいなー。
>>2
劇中でも出てますが元ネタは仏教説話です。竜樹が西欧の王様を仏教哲学でヘコませる話です。
>>3
ありがとうございます。個人的には完全にアウトだと思っていましたw
>>4
ありがとうございます。酷評されると思っていたので本当にうれしいです。
>>6
コレを書いた本人もよくわかりません。
>>8
実は彼とは同郷なんだ仕方ないね。『雨ニモマケズ』を諳んじてないと非国民扱いの街うれしいです。
>>11
本当にお釈迦様はうまいこと考えついたと思います。
>>12
読みにくいでしょうねぇw 変な変換あるのでIMEが暴走しましたw
>>16
霊夢は普段こういうことを考えたりしなさそうなので一回やらせてみたかったのです
>>20
彼は本当に頭おかしいです。比類なき天才なのは認めますが三十パーセントぐらいは狂人ですね。
>>22
なるほどエロいですね! ちっとも気がつきませんでした。これはエロですね。エロです。
古い仮名遣いなのに、だぜだぜな魔理沙の口調がちょっとくすぐったい。
読みながらそんな事を考えていました。
だぜがないと魔理沙じゃないんだぜ。譲れないんだぜ
>>26
これが完全に理解できれば悟れるそうです。仏の道は凄いですね。この哲学を理解するまでに一生を賭けるという
これからもどんどん色んな事に挑戦していってくださいね。
銀河鉄道の夜と言えば、客船のエピソードは幼心に衝撃でした。
それが今では、寧ろ父親同士がガチとか、もう、本当に随分と汚れた大人になってしまったのだなあと
自身を顧み悲しくなってしまいました。ここはiceの日記帳ではないのです本当に申し訳ありません!
いやはや、素晴らしい。
次回作も期待しております。
文句なしに100点を入れさせていただきます。
この雰囲気を出せたのはすごいです。