一人で旧都を歩く、お酒と食べ物を抱えて。
何時もと変わらず騒がしいのは何処かで今日も飽きずに鬼達が宴会をしているからか。
そういえば先日人間が降りてきたのは異変が起きたからと聞いた。
そして今日地上の人妖を集めて宴会するとも、誘いがあったが行かずに、橋に向かう。
断りを入れてはいないが、問題はないだろう。
そんな事を考えつつ楽しそうに会話している妖怪の横を素通りする。
「はぁ・・・」
目的地に着いて、腰を下ろす。一人分とはいえ中々重たい。
私はお酒を呑むのは好きだが、宴会のように大人数で集まるのは・・・。
静かに自分のペースで呑むのが合ってるような気がする。
お猪口にお酒を注ぎつつ少し考え事をする。
考え事というのは今日の宴会に誰が来るのかと言うことだ。
「誰が来てもいいけど」
私がこの橋から見かけたのは。
妖怪はキスメとヤマメ、天狗と鬼そしてその二人に連れて来られたように河童。
人間は巫女と魔法使い。各々が荷物のような物を持っていた。
今の地上にどんな物があるのか気にならないと言えばうそになるが。
それ程気になるという訳でもない、今頃旧都で騒いでいるのだろうか?
「ここからじゃ見える訳ないか」
人間を見るなんて久しぶりだったから少し興味があるのか。
自分でもよく判らない、判らなくても困らないのは有難いのか迷惑なのか。
堂々巡りを始めた考察を停止させ、風穴から吹き抜ける風に当たりつつ、旧都を照らす灯を肴に酒を呑む。
「一人で呑む酒は美味しいか?」
「・・・一度やってみることをオススメするけど?」
まだ、旧都で宴会をしてる筈の人間に声をかけられ、少し驚いた。
「やったことないから機会が合ったらやってみるよ、隣失礼」
言い終わる前に隣に座る、別にいいがそれを素直に認めるのは少し癇に障る。
「貴方、誘われたんじゃなかったの?」
「誘われたさ、でも一人足りないからどうかしたのかと思って見に来た」
「どうもしないわよ」
「そっか、ならいいや」
そう言ってお酒と食べ物を出す。
良く零さず飛んで来たものだ。
「ここからだと旧都の灯が丁度良いな、風も気持ちいいし」
「自慢の場所よ」
「秘密の場所って感じか、・・・お礼に星を見せるぜ」
そう言って箒に乗って風穴に向かって行く魔法使い。
あっと言う間に小さくなったのを見届けた次の瞬間。
「・・・」
私は想像以上の景色を見ることになった、あまりの出来ごとに息を呑み言葉を失う。
呆けている間に魔法使いが帰って来る。
「お礼になったかな?」
「・・・」
現れて直ぐに地面に降り注いだため星空というより流星群だったが、そんな事がどうでもよくなるような景色だった。
地下に降りてどれ位月日が過ぎたか知らないけど、また星空が見れるなんて夢でも見なかった。
星を見せるなんて初めは何の冗談かと思っていたが、魔法使いはいとも簡単に実現してみせた。
「悔しいけど中々素敵だったわ」
「ふっふっふ、悔しがってくれたならやったかいがあるよ」
嬉しそうに笑う、そんな姿を見てふと人の身でありながらあれほどの魔法を得るのにどれほど月日を積み重ねたのだろうか。
流石に聞く気にはなれなかったが、自由に過ごしてそうで実はそうでもないのもしれない。
「私は星を見せることは出来ないけど花を見せることなら出来るわ」
「地下で花見か、是非見せて貰いたいね」
対抗なのか嫉妬なのか判らないが、あれだけの物を見せられて黙ってはいられない。
スペルに少しだけ手を加えて紫、緑、赤の花を橋の下に出現させる。
「前見たときとは違うな」
「弾幕ごっこじゃないからよ、花を見るんだから」
「それもそうか、前見たときは気付かなかったけど、こうして見ると綺麗なスペルだな」
「花なんだから綺麗なのは当たり前よ」
「いやいや、そうとも限らないぜ?見た目が気持ち悪くて凄く臭い花も外にはあるらしい」
「そうなの?」
「あぁ、本だけど今度見せてやるよ」
さて、と魔法使いは立ち上がる。
「酒もツマミも切れた、肴に出来る物ならあるが私は戻らせてもらう、どうする?」
「・・・お邪魔させてもらうわ」
「じゃあ行くか」
私を連れてくるために態々抜けてきたのだろうか?
真意は判らないけど、きっかけを作ってくれた事を言葉に出さず感謝した。
何時もと変わらず騒がしいのは何処かで今日も飽きずに鬼達が宴会をしているからか。
そういえば先日人間が降りてきたのは異変が起きたからと聞いた。
そして今日地上の人妖を集めて宴会するとも、誘いがあったが行かずに、橋に向かう。
断りを入れてはいないが、問題はないだろう。
そんな事を考えつつ楽しそうに会話している妖怪の横を素通りする。
「はぁ・・・」
目的地に着いて、腰を下ろす。一人分とはいえ中々重たい。
私はお酒を呑むのは好きだが、宴会のように大人数で集まるのは・・・。
静かに自分のペースで呑むのが合ってるような気がする。
お猪口にお酒を注ぎつつ少し考え事をする。
考え事というのは今日の宴会に誰が来るのかと言うことだ。
「誰が来てもいいけど」
私がこの橋から見かけたのは。
妖怪はキスメとヤマメ、天狗と鬼そしてその二人に連れて来られたように河童。
人間は巫女と魔法使い。各々が荷物のような物を持っていた。
今の地上にどんな物があるのか気にならないと言えばうそになるが。
それ程気になるという訳でもない、今頃旧都で騒いでいるのだろうか?
「ここからじゃ見える訳ないか」
人間を見るなんて久しぶりだったから少し興味があるのか。
自分でもよく判らない、判らなくても困らないのは有難いのか迷惑なのか。
堂々巡りを始めた考察を停止させ、風穴から吹き抜ける風に当たりつつ、旧都を照らす灯を肴に酒を呑む。
「一人で呑む酒は美味しいか?」
「・・・一度やってみることをオススメするけど?」
まだ、旧都で宴会をしてる筈の人間に声をかけられ、少し驚いた。
「やったことないから機会が合ったらやってみるよ、隣失礼」
言い終わる前に隣に座る、別にいいがそれを素直に認めるのは少し癇に障る。
「貴方、誘われたんじゃなかったの?」
「誘われたさ、でも一人足りないからどうかしたのかと思って見に来た」
「どうもしないわよ」
「そっか、ならいいや」
そう言ってお酒と食べ物を出す。
良く零さず飛んで来たものだ。
「ここからだと旧都の灯が丁度良いな、風も気持ちいいし」
「自慢の場所よ」
「秘密の場所って感じか、・・・お礼に星を見せるぜ」
そう言って箒に乗って風穴に向かって行く魔法使い。
あっと言う間に小さくなったのを見届けた次の瞬間。
「・・・」
私は想像以上の景色を見ることになった、あまりの出来ごとに息を呑み言葉を失う。
呆けている間に魔法使いが帰って来る。
「お礼になったかな?」
「・・・」
現れて直ぐに地面に降り注いだため星空というより流星群だったが、そんな事がどうでもよくなるような景色だった。
地下に降りてどれ位月日が過ぎたか知らないけど、また星空が見れるなんて夢でも見なかった。
星を見せるなんて初めは何の冗談かと思っていたが、魔法使いはいとも簡単に実現してみせた。
「悔しいけど中々素敵だったわ」
「ふっふっふ、悔しがってくれたならやったかいがあるよ」
嬉しそうに笑う、そんな姿を見てふと人の身でありながらあれほどの魔法を得るのにどれほど月日を積み重ねたのだろうか。
流石に聞く気にはなれなかったが、自由に過ごしてそうで実はそうでもないのもしれない。
「私は星を見せることは出来ないけど花を見せることなら出来るわ」
「地下で花見か、是非見せて貰いたいね」
対抗なのか嫉妬なのか判らないが、あれだけの物を見せられて黙ってはいられない。
スペルに少しだけ手を加えて紫、緑、赤の花を橋の下に出現させる。
「前見たときとは違うな」
「弾幕ごっこじゃないからよ、花を見るんだから」
「それもそうか、前見たときは気付かなかったけど、こうして見ると綺麗なスペルだな」
「花なんだから綺麗なのは当たり前よ」
「いやいや、そうとも限らないぜ?見た目が気持ち悪くて凄く臭い花も外にはあるらしい」
「そうなの?」
「あぁ、本だけど今度見せてやるよ」
さて、と魔法使いは立ち上がる。
「酒もツマミも切れた、肴に出来る物ならあるが私は戻らせてもらう、どうする?」
「・・・お邪魔させてもらうわ」
「じゃあ行くか」
私を連れてくるために態々抜けてきたのだろうか?
真意は判らないけど、きっかけを作ってくれた事を言葉に出さず感謝した。
もう少し肉付けがあった方がいいなぁ。
雰囲気が素敵なので、もっとじっくりと読める量があれば最高だと思う。
ちょっと骨皮筋夫かなぁと思います。
また、「・・・」なのですが、これは嫌う方もいらっしゃいます。
三点リーダを二つ並べる「……」を使うとよろしいかと。三点リーダは、「・」3つで変換できると思います。
内容から気になったところを引いて、60点で。
でも、これはこれで良かった。
パルスィ可愛いよパルスィ。
是非続きが見たいです。
パルスィの弾幕綺麗ですよね
サクっと読めるを目指してましたが、物足りなかったようで。
アドバイス有り難うございます。
>>喚くさん
肉付け頑張ります……。
>>椿さん
続きはやらないほうがよかったかもしれません。
>>ずわいがにさん
パルスィの弾幕綺麗ですよね、綺麗な弾幕は大好きだ。
肉付けって難しい。