人里のとある喫茶店にて。私たちはどこか憂鬱を抱えたまま、向かい合っていた。
バイバイ・ラブ
私はうつむいて、カップに揺れるあずき色を見つめていた。私はホットココア、彼女はレモンティー。穏やかな香りが二人の沈黙を埋めている。
何度も口を開こうとしてはまた閉じる。うまい言葉なんか浮かんでこない。私はそっとマグカップに手を伸ばし、ココアをすすった。
少し、落ち着いた。カップをさっきより右に置き、ゆっくりと顔をあげた。
「なあ、アリス。今日はさ、その、ちょっと話があってな。」
ん、と曖昧にうなずくと、彼女もぼんやりと眺めていたメニューを傍に置き、こちらに視線をくれた。
―きっと、何の話か気づいてるんだろうな。
アリスの目を見て、私はそう思った。おそらく私も、同じくらい哀しい顔をしているだろうから。
「私たちが付き合い始めたのって、何年前だった?」
やっぱり私は、切り出すことができないでいる。
「二年とちょっとじゃないかしら。ほら、おととしの秋の収穫祭のあとよ。」
「最初にデートしたのも、たしかここだったよな。覚えてるか?」
「もちろんよ。あの時は魔理沙がパフェを二つも食べたのよ。」
彼女は少し、笑った。そんな色気のない話だったか、なんて言いながら、私も笑い返した、つもりだ。
和らいだ空気にふと耐えられなくなり、視線を逸らし、窓を向く。夕暮れ時を少し過ぎ、薄い夜におおわれた里は藍色に見える。この時間は好きだ。灯りがよく映える。
「あら、雪じゃない。」
私につられて外を見ていたのか、アリスがそうつぶやいた。目をこらすと、薄闇の中を白い粒が舞い落ちていくのが見えた。しばらくの間、私は雪が風にもてあそばれるのを眺めていた。
―思うままにはいかないもんだな。
ココアをもう一口飲み、今度こそと腹をくくって、私は重い口を開く。
「なあ、アリス・・・」
* * * * *
―もう、終わりにしないか。
そう、魔理沙は言った。
昨日貴方が思いつめた顔でこの店の名を告げた時から、私はこの言葉を予感していた。
だって、魔理沙は、優しすぎるから。
私たちは、ずっと好きあってきた。今だってその気持ちは変わらないし、彼女も変わっていないだろう。でも私たちの間には「時間」という溝がよこたわっている。
魔理沙は、魔法使い。そう、「職業」魔法使い。人間だ。でも私は「種族」魔法使い。寿命の差はどうにもできない。魔理沙は、きっと耐えられなかったのだろう。人と妖の板挟みに、恋人を残して逝かなければならない運命に、そして、私を悲しませるという未来に。
彼女が人間を捨てることは決してないだろう。でも、それは彼女と私の差が決して縮まないということでもある。
―なあ、別れが来るのは、辛くないか?
今までに彼女は幾度か私に尋ねた。
―大丈夫よ。今、幸せじゃない。
私は、いつもそう答えてきた。もちろん嘘だ。
確かに今は幸せだ。この幸せが続くのなら、貴女との別離だって受け入れる。そう覚悟はしていた。でも、私の中にはいつも、わがままな私がいた。
―どうか、いかないで。人であることなんて、やめてしまえばいいじゃない。いつまでも一緒にいてよ。どれだけ友達が増えても、貴女がいない私なんて・・・
やっぱり、ひとりぼっちなんだから。
大丈夫と虚勢をはる私に、いつも魔理沙は微笑んでくれた。自分の迷いを、苦しみを、押し殺して、笑顔を見せてくれた。私は、そんな彼女の顔を見て、そう思っていた。思うことを諦められなかった。ああ、どれだけ充実した時を送ろうと、幸せな人生を送ろうと、満足のいく生涯を送ろうと、貴女との早すぎる別離に私は耐えられるのだろうか。
だからこそ、彼女は・・・
* * * * *
だからこそ、私は別れようと思った。友達に、戻ろうと思った。ほんとは、別れたくなんてない。いつまでも恋人同士でいたい。いつまでも、愛し合っていたい。でも、人間として生き続け人間として死ぬことはどうしても捨てられない。
だからこそ、私は別れようと思った。人間を貫くのは私のエゴ。人間を捨てるのは彼女のエゴ。どちらを選んでもどちらかがないがしろにされる。どちらかが苦しめられる。
だからこそ、私は別れようと思った。どうか、私が死ぬときには笑って見送ってほしい。にぎやかな奴だったと思い返し、少しだけ泣いて、でもやっぱり笑顔で思い出してほしい。
苦しめあうよりも、慰めあおう。励ましあおう。そんな関係に、戻ろう。
「ねえ、魔理沙。」
アリスが、前髪を整える、ふりをした。
「私ね、気づいてたの。今日だなって。」
アリスが、そっと笑った。ひどく儚く、悲しげな笑顔だった。
「今日が恋人としての、最後の一日なのね。そう思いながら着替えて、お化粧して、身支度して、出かけてきたの。これが恋人としての、最後の会話なのね。」
アリスが、手を伸ばす。微かに手が震えている。
「指切り、しましょう。私たちは、『今この時から死ぬまで最高の親友』よ。」
ああ。かすれた声でそう答えて、私も手を伸ばした。小指と小指がからみ合う。この指がつながるまでは恋人、切れてしまえば友人。なら、この指を離さなければ、永遠に一緒にいれるのかもな。そんなとりとめのないことが頭をめぐる。そして、一生涯にもひとしい数秒間が過ぎて、どちらからともなく指が離れた。
* * * * *
里を宵闇が抱きしめていく。先ほどちらついていた雪は粒を大きくし、勢いを増していた。
「積もるかも知れないな。やれやれ。寒いのは嫌だぜ。」
「コート着てこないからよ。マフラーなら貸してあげるけど?」
また魔理沙は窓の外を見つめている。そういう私も、彼女の顔を真正面から見るのが怖かった。紅茶の琥珀色に揺れる彼女の横顔は、何も語ってはくれない。
魔理沙がふと、こっちを向いた。魔理沙は、いや、魔理沙も、ちょっぴり泣いていた。
「この店もさ、初めて来たころはずいぶん混雑してたよな。」
「まあねえ。洋風の建物だし、みんな珍しかったのよ。」
「今じゃ結構客足も落ち着いちまったしな。で、でもさ、私たちさ、何にも知らない人たちから見たらさ、きっと今でも、仲のいいさ、こ、恋人みたいに、見えるんだろうな。」
そう言うと、彼女は袖で顔を何度も擦った。
「ごめんなさい。ちょっとだけ待っててね。」
私も、我慢できなかった。慌てて席を外すと、足早に化粧室に向かう。
鏡に映った私の顔は、涙でひどくくずれていた。鞄から化粧の道具を取り出して、もう一度だけ整える。そして、鏡に向かって笑いかけてみた。何度か笑う練習をする。悲しそうな顔にならないように。
「ねえ、魔理沙。ごめんなさい。さっきの約束、ちょっとだけ破るわ。恋人、今だけ延長させてね。これが、『恋人』アリスの最後の姿。どうか、涙でくしゃくしゃになった顔じゃなくて、綺麗な顔でお別れさせて。」
馬鹿、そんなこと気にするかよ。そう言いながら魔理沙は私をまっすぐ見つめた。私が笑顔をつくる。彼女の瞳に映った私の顔は、ちゃんと笑えていた。そして、魔理沙もゆっくりと笑った。恋人同士の、最後の笑顔の交換。それは、互いの笑顔のおかげで心からの笑顔に変わっていった。
* * * * *
それからしばらく、私たちは言葉を交わさなかった。茶器がふれ合う音だけが二人の周りにあった。時には見つめ合い、時にはうつむき、時には外をながめ。穏やかで、静かな時間が、ゆっくりと流れていく。
本降りになった雪は、夜の幻想郷をゆっくりと染め始めていた。
* * * * *
「さあ、そろそろおいとまするか!」
魔理沙がそう言うのにうなずき、私は彼女が席を立つのを待った。
独りでいた私を、連れ出してくれた貴女。初めて宴会に誘ってくれた貴女。花見に、紅葉狩りに、霊夢へのいたずらに。引っ込み思案だった私を、貴女はいつも支え、私の前に立ち、手を引いてくれた。だから、最後にもう一度だけ、「恋人」霧雨魔理沙の背中を見ながら歩こう。
* * * * *
「ううっ、寒ぅ!」
暖かなオレンジ色の白熱灯の元を出ると、喫茶店の外はとても冷えていた。道のところどころに雪が積もっている。
「はいはい、これ使いなさいな。」
私の後から店を出てきたアリスがマフラーを渡してくれる。丁寧に編まれた浅葱色のそれをありがたく拝借し首に巻き付けると、ずいぶんあったかくなった、気がした。
人里を歩いて抜け、空を飛んで魔法の森へ向かう。やっぱり二人とも無言だった。
森の入り口で、マフラーを解く。ここからは別々の道だ。
「助かったぜ。ありがとな――」
そう言いかけた時、マフラーを差し出した私の手をアリスがそっと握った。視線と視線が重なる。
今日でなくしたものがある
今日から始まることもある
ああ、いい雪の夜だ
真っ白な雪の夜だ
私を見つめる
アリスの瞳と
その、手。
その温度。
ゆっくり、
離れる。
「ありがと。」
「またな。」
私たち二人の足跡は、きっと真っ白な雪で消えてしまっただろう。
バイバイ・ラブ
私はうつむいて、カップに揺れるあずき色を見つめていた。私はホットココア、彼女はレモンティー。穏やかな香りが二人の沈黙を埋めている。
何度も口を開こうとしてはまた閉じる。うまい言葉なんか浮かんでこない。私はそっとマグカップに手を伸ばし、ココアをすすった。
少し、落ち着いた。カップをさっきより右に置き、ゆっくりと顔をあげた。
「なあ、アリス。今日はさ、その、ちょっと話があってな。」
ん、と曖昧にうなずくと、彼女もぼんやりと眺めていたメニューを傍に置き、こちらに視線をくれた。
―きっと、何の話か気づいてるんだろうな。
アリスの目を見て、私はそう思った。おそらく私も、同じくらい哀しい顔をしているだろうから。
「私たちが付き合い始めたのって、何年前だった?」
やっぱり私は、切り出すことができないでいる。
「二年とちょっとじゃないかしら。ほら、おととしの秋の収穫祭のあとよ。」
「最初にデートしたのも、たしかここだったよな。覚えてるか?」
「もちろんよ。あの時は魔理沙がパフェを二つも食べたのよ。」
彼女は少し、笑った。そんな色気のない話だったか、なんて言いながら、私も笑い返した、つもりだ。
和らいだ空気にふと耐えられなくなり、視線を逸らし、窓を向く。夕暮れ時を少し過ぎ、薄い夜におおわれた里は藍色に見える。この時間は好きだ。灯りがよく映える。
「あら、雪じゃない。」
私につられて外を見ていたのか、アリスがそうつぶやいた。目をこらすと、薄闇の中を白い粒が舞い落ちていくのが見えた。しばらくの間、私は雪が風にもてあそばれるのを眺めていた。
―思うままにはいかないもんだな。
ココアをもう一口飲み、今度こそと腹をくくって、私は重い口を開く。
「なあ、アリス・・・」
* * * * *
―もう、終わりにしないか。
そう、魔理沙は言った。
昨日貴方が思いつめた顔でこの店の名を告げた時から、私はこの言葉を予感していた。
だって、魔理沙は、優しすぎるから。
私たちは、ずっと好きあってきた。今だってその気持ちは変わらないし、彼女も変わっていないだろう。でも私たちの間には「時間」という溝がよこたわっている。
魔理沙は、魔法使い。そう、「職業」魔法使い。人間だ。でも私は「種族」魔法使い。寿命の差はどうにもできない。魔理沙は、きっと耐えられなかったのだろう。人と妖の板挟みに、恋人を残して逝かなければならない運命に、そして、私を悲しませるという未来に。
彼女が人間を捨てることは決してないだろう。でも、それは彼女と私の差が決して縮まないということでもある。
―なあ、別れが来るのは、辛くないか?
今までに彼女は幾度か私に尋ねた。
―大丈夫よ。今、幸せじゃない。
私は、いつもそう答えてきた。もちろん嘘だ。
確かに今は幸せだ。この幸せが続くのなら、貴女との別離だって受け入れる。そう覚悟はしていた。でも、私の中にはいつも、わがままな私がいた。
―どうか、いかないで。人であることなんて、やめてしまえばいいじゃない。いつまでも一緒にいてよ。どれだけ友達が増えても、貴女がいない私なんて・・・
やっぱり、ひとりぼっちなんだから。
大丈夫と虚勢をはる私に、いつも魔理沙は微笑んでくれた。自分の迷いを、苦しみを、押し殺して、笑顔を見せてくれた。私は、そんな彼女の顔を見て、そう思っていた。思うことを諦められなかった。ああ、どれだけ充実した時を送ろうと、幸せな人生を送ろうと、満足のいく生涯を送ろうと、貴女との早すぎる別離に私は耐えられるのだろうか。
だからこそ、彼女は・・・
* * * * *
だからこそ、私は別れようと思った。友達に、戻ろうと思った。ほんとは、別れたくなんてない。いつまでも恋人同士でいたい。いつまでも、愛し合っていたい。でも、人間として生き続け人間として死ぬことはどうしても捨てられない。
だからこそ、私は別れようと思った。人間を貫くのは私のエゴ。人間を捨てるのは彼女のエゴ。どちらを選んでもどちらかがないがしろにされる。どちらかが苦しめられる。
だからこそ、私は別れようと思った。どうか、私が死ぬときには笑って見送ってほしい。にぎやかな奴だったと思い返し、少しだけ泣いて、でもやっぱり笑顔で思い出してほしい。
苦しめあうよりも、慰めあおう。励ましあおう。そんな関係に、戻ろう。
「ねえ、魔理沙。」
アリスが、前髪を整える、ふりをした。
「私ね、気づいてたの。今日だなって。」
アリスが、そっと笑った。ひどく儚く、悲しげな笑顔だった。
「今日が恋人としての、最後の一日なのね。そう思いながら着替えて、お化粧して、身支度して、出かけてきたの。これが恋人としての、最後の会話なのね。」
アリスが、手を伸ばす。微かに手が震えている。
「指切り、しましょう。私たちは、『今この時から死ぬまで最高の親友』よ。」
ああ。かすれた声でそう答えて、私も手を伸ばした。小指と小指がからみ合う。この指がつながるまでは恋人、切れてしまえば友人。なら、この指を離さなければ、永遠に一緒にいれるのかもな。そんなとりとめのないことが頭をめぐる。そして、一生涯にもひとしい数秒間が過ぎて、どちらからともなく指が離れた。
* * * * *
里を宵闇が抱きしめていく。先ほどちらついていた雪は粒を大きくし、勢いを増していた。
「積もるかも知れないな。やれやれ。寒いのは嫌だぜ。」
「コート着てこないからよ。マフラーなら貸してあげるけど?」
また魔理沙は窓の外を見つめている。そういう私も、彼女の顔を真正面から見るのが怖かった。紅茶の琥珀色に揺れる彼女の横顔は、何も語ってはくれない。
魔理沙がふと、こっちを向いた。魔理沙は、いや、魔理沙も、ちょっぴり泣いていた。
「この店もさ、初めて来たころはずいぶん混雑してたよな。」
「まあねえ。洋風の建物だし、みんな珍しかったのよ。」
「今じゃ結構客足も落ち着いちまったしな。で、でもさ、私たちさ、何にも知らない人たちから見たらさ、きっと今でも、仲のいいさ、こ、恋人みたいに、見えるんだろうな。」
そう言うと、彼女は袖で顔を何度も擦った。
「ごめんなさい。ちょっとだけ待っててね。」
私も、我慢できなかった。慌てて席を外すと、足早に化粧室に向かう。
鏡に映った私の顔は、涙でひどくくずれていた。鞄から化粧の道具を取り出して、もう一度だけ整える。そして、鏡に向かって笑いかけてみた。何度か笑う練習をする。悲しそうな顔にならないように。
「ねえ、魔理沙。ごめんなさい。さっきの約束、ちょっとだけ破るわ。恋人、今だけ延長させてね。これが、『恋人』アリスの最後の姿。どうか、涙でくしゃくしゃになった顔じゃなくて、綺麗な顔でお別れさせて。」
馬鹿、そんなこと気にするかよ。そう言いながら魔理沙は私をまっすぐ見つめた。私が笑顔をつくる。彼女の瞳に映った私の顔は、ちゃんと笑えていた。そして、魔理沙もゆっくりと笑った。恋人同士の、最後の笑顔の交換。それは、互いの笑顔のおかげで心からの笑顔に変わっていった。
* * * * *
それからしばらく、私たちは言葉を交わさなかった。茶器がふれ合う音だけが二人の周りにあった。時には見つめ合い、時にはうつむき、時には外をながめ。穏やかで、静かな時間が、ゆっくりと流れていく。
本降りになった雪は、夜の幻想郷をゆっくりと染め始めていた。
* * * * *
「さあ、そろそろおいとまするか!」
魔理沙がそう言うのにうなずき、私は彼女が席を立つのを待った。
独りでいた私を、連れ出してくれた貴女。初めて宴会に誘ってくれた貴女。花見に、紅葉狩りに、霊夢へのいたずらに。引っ込み思案だった私を、貴女はいつも支え、私の前に立ち、手を引いてくれた。だから、最後にもう一度だけ、「恋人」霧雨魔理沙の背中を見ながら歩こう。
* * * * *
「ううっ、寒ぅ!」
暖かなオレンジ色の白熱灯の元を出ると、喫茶店の外はとても冷えていた。道のところどころに雪が積もっている。
「はいはい、これ使いなさいな。」
私の後から店を出てきたアリスがマフラーを渡してくれる。丁寧に編まれた浅葱色のそれをありがたく拝借し首に巻き付けると、ずいぶんあったかくなった、気がした。
人里を歩いて抜け、空を飛んで魔法の森へ向かう。やっぱり二人とも無言だった。
森の入り口で、マフラーを解く。ここからは別々の道だ。
「助かったぜ。ありがとな――」
そう言いかけた時、マフラーを差し出した私の手をアリスがそっと握った。視線と視線が重なる。
今日でなくしたものがある
今日から始まることもある
ああ、いい雪の夜だ
真っ白な雪の夜だ
私を見つめる
アリスの瞳と
その、手。
その温度。
ゆっくり、
離れる。
「ありがと。」
「またな。」
私たち二人の足跡は、きっと真っ白な雪で消えてしまっただろう。
普段よく見るマリアリとはまた違った甘くて切ないお話でした。
「好きあって」という文章は二人の関係を語っているのであって誤字ではないですよね?
強いて言えば、間々に過去話を入れるなどして、もう少し長い話として読みたかった。
よくある話かもしれませんが、いい出来です。