鈴奈庵の店番を任されている少女、本居小鈴は妖魔本を熱心に読んでいた。題名は【透明な少女】不思議な題名であったが、小鈴は気にせずに読み進めていった。
鈴奈庵に客が来た。小鈴はいつものように…
「いらっしゃいませ…」
と、声をかけたが、客は小鈴の声を無視して本棚の本を選んで立読みをしている。小鈴は気にせずに、何かあれば声をかけてくる。そう思い、読んでいた妖魔本の続きを読み進めていった。
暫くして、客は小鈴の方を見たが、何故か客は本を本棚に戻して、一目散に店を出ていってしまった。小鈴は客を追い掛けようと、外に出たが、客はいなくなっていた。
小鈴は妖魔本を全部読み終えて、本を閉じると同時に博麗霊夢と霧雨魔理沙の2人が入ってきた。小鈴は2人に声をかけようとしたが、真剣な表情で何かを調べているので、邪魔にならないように静かにしていると…
「もうダメね…」
「そうだな。この異変は気づくのに…遅すぎたぜ…」
2人は暗い表情をして店を出ていってしまった。
小鈴は店仕舞いをしようとして、片付けようとして店を出たら、入り口に御札が張られていたのだ。小鈴は札を剥がそうとしたが…
「もう、遅いのじゃ…小鈴。」
小鈴の目の前に、マミゾウの姿があった。
「遅いって…どういうことですか?」
「気づいておらぬのか?もう小鈴は、他の者に見られることもなく、声をかけられなくなった存在になったことを…」
マミゾウは何かに耐えながら出ていった。そして、翌日。鈴奈庵は封鎖され立ち入りが禁止されたそうです。
何故、立ち入りが禁止されたのか。そして、人里内…いや幻想郷で、小鈴の存在を見た者は誰もいないそうな。
どうして、小鈴の存在を見た者が誰もいないのでしょうか?
小鈴は人里内に存在しているのに…
おしまい