~人間の里~
神社の境内には木材が山と積まれ、宮大工や左官、瓦職人が神社の復旧に当たっていた
さすがに霧雨道具店の差配は的確で、予想よりも復旧の進捗が進んでいた。この分なら、あと一、二週間もあれば復旧は完了するだろう
無論、早ければそれに越したことはないが、神社の主がいつまでも不在という訳にはいかない
神社の境内では、霊夢への博麗の巫女への継承を急ピッチで進めていた
博麗の巫女になるという事は、幻想郷の創造神である龍神が地上へ降臨する際の尸童となる事であり、同時に幻想郷を包む博麗大結界の鍵となり幻想郷の守護者になる事で
ある
紅白の脇の空いた巫女服、頭には大きなリボン、手には御幣を握った少女が神前に供えられた祭壇に近づく
祭壇の中央には、『博麗の力』の象徴である陰陽球と、御神体である鏡が安置されている
少女は御幣を左右に振り、大きく神前に一礼する
「高天原に坐し坐して天と地に御働きを現し給う龍王は
大宇宙根元の御祖の御使いにして一切を産み一切を育て
萬物を御支配あらせ給う王神なれば
一二三四五六七八九十の
十種の御寶を己がすがたと変じ給いて
…え~っと、なんだったかしら?」
少女が唱えていたのは『龍神祝詞』と呼ばれる祝詞であり、龍神を崇め讃える祝詞である
博麗の巫女の引継ぎに欠かせぬ祝詞であるが、新しい博麗の巫女…博麗霊夢は未だに祝詞を覚えきれずに居た
その様子を見ながら、先代の禰宜は大きな溜息をついた…
霊夢は慥かに天才的な力を持った巫女である。しかし、同時に過去の巫女には前例がないほどに修行不足であった
少なくとも、博麗の巫女になる可能性のある少女は、ある程度は神社のしきたりや作法について習得している物であるが、霊夢は博麗の巫女の一番の候補でありながら、祓
具の使い方も、祝詞の唱え方もほとんど無知に近い状況であった
「もぉ~、なんで祝詞ってこんなに長いのかしら。こんなに長かったら神様だって聞いてる途中で眠くなっちゃうわよ」
そういって、霊夢は御幣を投げ打ってへたり込んだ。なんと緊張感に欠けた巫女だろうか…
どうみても、霊夢には真面目に祝詞を覚えようとしているようには見えなかった
「そんな事を言ってる場合か、いつ、またあの悪霊が襲ってくるのか分からんのだぞ!」
戸板に乗せられ、全身を包帯で捲かれた木乃伊のような先代の禰宜が霊夢を叱咤するが、当の霊夢は馬耳東風もいい所だった
「こんな祝詞を唱えられたって、その悪霊とやらを撃退できる訳でもないでしょうに」
霊夢はどうでもよさ気に言った。コトは幻想郷の存亡にも関わるというのに、この気楽さはどこからくるのだろう
古今、世界を滅亡から救う運命を背負った少女は、いずれも清らかな心と弱きを助ける優しさ、巨大な悪に立ち向かう勇気を兼ね備えているものだ
霊夢には、そのどれもが欠けていた
そもそも、自分の存在が幻想郷を護るべき存在であるという事を自覚しているかすら怪しい
「馬鹿なことをいうな、この儀式を済ませないと、お前は『博麗の力』を引き継ぐことができないのだ
私は『博麗の力』を使ったにも関わらず、あの悪霊には手も足もでなかった…
いくらお前の力が強力とはいえ、人間の生身の力ではあの悪霊には敵わない
一刻も早く、お前に『博麗の力』を引き継がせ、その力を引き出せるように修行する必要があるのだ」
禰宜はそういいながら、あの悪霊が襲ってきた夜の事を思い出していた
今までも『博麗の力』を使い、なんども妖怪を懲らしめてきたが、あの悪霊だけは違った
まるで禰宜の力をあざ笑うかのように無防備に近づき、彼の放った攻撃を避けさえしなかった
幻影でも相手にしているかのように、彼の攻撃はその身体をすり抜け、全くダメージの一つも与えられなかった
そして、悪霊が放ったただの一撃で、彼はほとんど身動きも取れなくなるほどのダメージを受けた
もはや、後は逃げるだけしかできなかった。自分が殺されれば幻想郷そのものが崩壊してしまう
彼は、あの悪霊に手も足もでなかったのである
「義父さんもお歳ですものね、私はまだピチピチですから~」
おどけているのか天然か、霊夢は悪びれずに言った
まだ幼い少女に、幻想郷の運命を託すことに心を苛まれていたが、今はこれで大丈夫なのかと心配でたまらなかった
「さあ、休んでないで、すぐに修行を始めるんだ!。この神社の復旧が終わるまでに、なんとしてもお前の修行を終わらせなければならん」
「はいはい…」
そういいながら、気の抜けた声で霊夢が立ち上がる
ゴト―――
霊夢が立ち上がろうとした瞬間、霊夢の身体が祭壇にぶつかった
榊の立てられた瓶が割れ、御神体の鏡が倒れた
「あ~あ、やっちゃった」
霊夢の周囲に、瓶から漏れた水が飛び散る
「馬鹿者!、何をやっているんだ!、御神体が割れたらどうするつもりだ!」
先代の禰宜が霊夢を叱るが、当の霊夢はどこ吹く風でまったく気に留めていない
「こんな不安定な立て方させてるから悪いのよ、大体、こんな鏡が一枚割れたって、どうってことないでしょう」
まったく悪びれもせず、霊夢が言った
「何を言っているんだ、この御神体をなんだと心得る!」
先代の禰宜が、烈火の如く怒りを霊夢にぶつけた
本人は相変わらず、蛙の面に小便という所だが…
「この御神体はな、単なる鏡じゃないのだ。この中には、かつて龍神様が戦った暗黒龍が封じられているのだ」
「暗黒龍?」
霊夢が聞き返した
幻想郷の創造神たる龍神が、かつて戦った暗黒龍…
そんな話は聞いた事がない
「知らなくて当然だ、これは代々、博麗の神主と巫女にのみ伝えられてきた秘密だからな」
そうして、先代の禰宜は霊夢にこの御神体の謂われを伝えだした
それはまだ、人間の住む世界と妖怪の住む世界とに垣根がなかった頃の事
人間と妖怪は、日の本の国を巡って争っていた。それは、やがて龍神の棲む人里はなれた辺境にも押し寄せてきた
延々と続く妖怪と人間の争いに怒った龍神は、天が割れんばかりの雷鳴と全てを覆うほどの雨を降らせ、昼間でも日の差さない暗黒の世界となった
妖怪の賢者は人間と協力し、永遠の平和を誓い、幻想郷を結界で覆い、外界と隔絶した世界とした
こうして、幻想郷が生まれたが、妖怪の中にはそれを認めない者もいた
妖怪こそ最も優れた種族であり、人間はその食糧であるに過ぎないと考える一派であった
彼らは妖怪の中で最も強い力を持つ暗黒龍を首領とし、幾度となく幻想郷を襲った
暗黒龍は、八岐大蛇の流れを汲む龍の一種で、その力は坂東太郎の激流にも喩えられるほどであったという
初めは優勢に立っていた彼らだが、彼らの侵略は却って人間と妖怪の絆を強くした
人間と妖怪は共に協力し合い、彼らと戦い、ついに彼らを討ち果たした
暗黒龍は、最後に龍神に一騎討ちを挑んだものの、龍神の力の前に敗北し、博麗神社の御神体の中に封印されたのだ
「…やがて、幻想郷は妖怪と人間が共存する世界になった
いつしか暗黒龍の存在は忘れられ、妖怪でも古参の者だけが知る存在となった
人間の中では、その存在を知っているのは、もはや我々だけとなったのだ」
そこまで話して、先代の禰宜は大きく息を吐いた
その鏡は、古ぼけて装飾にほどこされた鍍金も所々剥げ落ちている
このみすぼらしい鏡に、そんなに恐ろしい妖怪が封じられているというのか…?
とても信じられないが、さすがの霊夢もその話を聞いて思わず息を呑んだ
「この御神体の秘密を護るのも我等の仕事だ。いつ何時、よからぬ考えを持つ者が暗黒龍を蘇らせようとするか分からん
もしも暗黒龍が復活すれば、かつての恨みを晴らさんと幻想郷を破壊するのは確実だからな」
この御神体に封じられた暗黒龍は、千年以上もの間、この鏡の中に封じられている
もしも、その封印が破られたとしたら…
それは、あの悪霊の襲撃など問題にならぬ
この幻想郷は、チリ一つ残さず消滅してしまうだろう…
「わかったら、さっさと修行を始めるんだ!
この幻想郷を護る為にな」
霊夢は背中に空恐ろしさを感じながら、修行に向かった
~魔法の森・現代~
「う、う~ん…」
日の光が、魔法の森にあるアリスの家に差し込んでいる
寝ぼけ眼の魔理沙が、上半身を起こしながら伸びをする
この狭いベッドにアリスと二人で眠っていながら、魔理沙はぐっすりと熟睡できたらしい
ふと隣をみると、すでにアリスの姿はなかった
その代わり、キッチンの方からいい匂いが漂ってきている…
「あら、起きたの?」
そういいながら、アリスは朝食の準備をしていた
少し焦げ目のついたトーストに、魔界の水牛の乳から作ったバター、刻んだベーコンと茸をソテーして胡桃で和えた物などが並んでいる
「ああ、おはよう…」
まだ魔理沙の頭脳は完全に起きてはいない
朦朧とした記憶の中で、自分が何故アリスの家にいるのかを思い出す
魔理沙の脳裏に、輝夜の顔、妹紅の顔、それに迷いの竹林の姿が浮かんでくる…
そして…
「ああ、そうだ…。私は昨日、永遠亭に行って…」
最後に魔理沙の脳裏に浮かんだのは、魔理沙の師である魅魔の顔だった
そこまで来て、ようやく魔理沙は思い出した
昨日、永遠亭の例月祭に飛び入りで参加して、謎の白い光に吹き飛ばされたこと…
過去の魔法の森の世界に飛び、過去の自分と魅魔に出会ったこと…
「まったく、どうでもいいけど、なんであんた私のベッドで寝てるのよ、狭くて寝苦しいったらありゃしないわ」
そういいながら、アリスは二人分のモーニングコーヒーを淹れる
魔理沙は顔を洗いながら、次第にはっきりしてくる記憶を反芻する
あの後、確か魅魔に助けられて…、そして…
「そうだ、私は…」
魔理沙は昨日の記憶は完全に取り戻した
魔理沙は自分の過去を見て、そして、自分の封印された過去の存在を知ったのだった
「ほら、さっさと食べなさいよ」
すでにアリスはテーブルについている。魔理沙が勝手に家にやってくることも、勝手に泊まっていく事もいつもの事だった
琥珀色の液体から放たれる、むせ返るほどの香ばしい芳香が魔理沙の鼻腔をくすぐる
無造作に脱ぎ捨てていた服を着て、魔理沙もテーブルに着く
トーストを齧りながら、魔理沙は昨日の事を思い出す
魅魔は言った。魔理沙は自分の過去の記憶を封印してしまっているのだと…
魔理沙は、その思い出を全く思い出すことができない
魅魔と出会ったことも、魅魔と共に博麗神社を襲って霊夢と戦ったことも覚えている…
一体、自分の過去に何があったのか、魔理沙には検討もつかない
「それで、なんでアンタは私のベッドで寝てたのよ」
コーヒーを啜りながら、アリスが聞いた
昨日、突然やってきて勝手に泊まっていった事を怒っているのだろうか?
「そんなに怒るなよ、自分の家に帰るのが面倒になっただけだぜ」
魔理沙が言った。アリスの家に泊まることはしょっちゅうだから、悪いとも思ってはいない
アリスだって、そんな事でいまさら怒ったりしないだろう
「何言ってるのよ、私は昨日は早く寝たわよ…
今日は満月だからね、妖怪は満月の日はやることがたくさんあるのよ…」
「―――!?」
アリスの言葉に、魔理沙は一気に眠気が醒めてしまった
「ア、アリス!。何言ってるんだぜ!、満月は…!」
昨日だったはずだ!…と言おうとして、魔理沙は舌をかんだ
「何を言っているのよ、今日は○月×日…
あんただって、霊夢と永遠亭の例月祭に飛び入りで行くんだって言ってたじゃない」
慌てる魔理沙に大して、アリスは冷静に答えた…
これは、一体どういうことなのだ…
そこで、魔理沙は慧音の言葉を思い出した。『幻想郷では、いま時間の流れが一定していない』
永遠亭では、時の流れがなくなってしまい、『時の最果て』となってしまった
そして、魔法の森も、元の時間に戻ってはいるが、それはただ、時間の流れが元の時間軸に戻っただけ
輝夜と妹紅が、最初に人間の里に吹き飛ばされた時と同じように、この異変が解決するまで、魔法の森は永遠に○月×日を繰り返すことになってしまう…
それは、先に元の時間に戻った紅魔館や白玉楼も同じことだった
つまり、アリスは昨日起きたことは全て忘れてしまっている。今ここにいるアリスは、昨夜、魔理沙と会ったアリスではない
○月×日の朝のアリスなのである…
(そうか…。あの白い光で吹き飛ばされた私だけは、昨日の事を覚えている…
逆に言えば、白い光で吹き飛ばされた者以外は、昨日の事は全てリセットされた状態で、また○月×日を繰り返すことになるんだな…)
先に慧音の説明を受けていたため、魔理沙は比較的早く冷静に戻れた…
魔理沙はもう一度、昨夜アリスに語った事を話した
一度話した内容だけに、魔理沙にしては正確に伝えられた
「ふぅ~ん、永遠亭でタイムパラドックスがあったとはねえ…」
アリスの反応は、昨日と全く同じものだった…
「つくづく、妙なことばかり起こる世界よね…、元に戻るといいけど」
魔界出身のアリスからすれば、この幻想郷は、何が起きてもおかしくない世界だった
今さら、タイムパラドックスが起こったところで、なんの不思議もない
「そんな事はどうでもいいぜ、問題なのは、どうやってあの『時の光』を通るかだ!」
魔理沙がテーブルを叩いて、身を乗り出す
永琳や霊夢の救出よりも、魔理沙にとって問題なのは自分の封印された過去である
あの時代に繋がっている『時の光』を通ることさえできれば、魔理沙は過去の記憶を取り戻すことができる
しかし、あの『時の光』は穢れのある者は通ることができないのだ
「そうね、アンタは地上の人間の中でも、特に穢れを溜め込んでいそうだものね」
アリスが冷静に答える。我儘で自分勝手で尊大で奔放な魔理沙は、慥かに身に溜め込んでいる穢れも相当な量になるだろう
幽々子が生前にしていたみたいに、食を断って善行を積んで穢れを祓うことなど、魔理沙にはできないだろう
「残念だけど、私は人間の穢れを祓う魔法なんて知らないわ
パチュリーにでも相談してみたら?。あのコは、時空間移動の魔法にも成功したんでしょ?
その魔法を使えば、『時の光』を通らなくても、貴方の過去へ行くことはできるでしょ?」
アリスが言った。パチュリーは、19世紀のイギリスから、この幻想郷への時空間転移に成功している
あの魔法があれば、『時の光』を通らなくても、過去の世界へ行くことが出来る
「いや、それはダメだぜ…」
魔理沙が言った。慧音達の話から、パチュリーが時空間転移の魔法を使ったときの様子は聞いている
あの時、パチュリーは一日中月の光を集められる『月と太陽の時計塔』に何日も籠もり、自分の魔力を増幅させている
しかし、この異変が起こっている間、紅魔館はずっと同じ○月×日を永遠に繰り返すことになるのだ
つまり、『月と太陽の時計塔』にパチュリーが籠もったとしても、一日経てば状況はリセットされる
すなわち、パチュリーはもう、二度と時空間転移の魔法を使えないのである
「そう…、じゃあ打つ手なしね…」
アリスは立ち上がり、飲み終わったコーヒーカップを片付け始める
「待てよ、私はまだ諦めてはいないぜ!」
魔理沙も立ち上がった。こんなことでは諦められない、諦めたくない!
「聞いてくれ、アリス!。私はただ、興味本位や野次馬根性で自分の過去が知りたいわけじゃあないんだ
私は、自分の中に自分の過去を忘れようとする気持ちがあるのが許せないんだ
私は、実家も肉親も全て捨てて魔法使いになる道を選んだんだ。その私に、忘れ去ろうとしている過去があるということは、私自身が自分の選んだ道を否定していることに
なる。私はそれが許せないんだ!」
「魔理沙…」
魔理沙の瞳が真直ぐにアリスを捉える。アリスは、この魔理沙の瞳に弱い
魔理沙はいつもそうだった、自分の知りたいこと、自分のやりたい事に一直線にひたむきたっだ
あの永夜異変の時だって、そんな魔理沙の性情を知っていたからこそ、魔理沙をパートナーに選んだのだ
いつもはいい加減でチャランポランな魔理沙が、真剣な瞳でアリスを見つめる
「し、仕方ないわねえ。でも、勘違いしないでよ、私はアンタの事が心配で協力するんじゃないのよ
あくまで、自分の魔法の研究のついでなんだからね!」
お決まりの台詞を言いながら、アリスは魔理沙から顔を背ける
自分の顔が、みるみる紅潮していくのが分かったからだ
「へへ、ありがとな、アリス」
そういって、魔理沙は子供のように笑った
アリスは赤くなった顔を隠しながら、テーブルを片付ける
魔理沙は、すっかり冷めてしまったコーヒーに口をつける
アリスの淹れたコーヒーは、魔界に自生するコーヒーノキから採れる種子を天日で乾燥させ、フルシティーに焙煎させたもの
甘い香気とすっきりとした酸味、舌の上で心地よい余韻を残す苦味が特徴である…
「うん…?」
コーヒーに口をつけた瞬間、魔理沙は違和感を覚えた
コーヒーの甘い風味に混じって、かすかに鼻腔に刺激臭を感じる
今まで気付かなかったが、それは部屋に充満している怪しげな薬品のようなニオイであった
折角のアリスのコーヒーの香気を台無しにしてくれている
魔理沙の鼻は犬並みに利く。魔理沙はニオイの元を探り出した
「これか…?」
目的の物は、魔理沙とアリスが寝ていたベッドのすぐ近くに落ちていた
妙に古びていて、毒でも染み込んでいるかのような雰囲気の本である
表紙にはタイトルも、著者も入っていない
なにやら怪しげな薬品のニオイが染み付いている
このニオイが、コーヒーの香りを台無しにした犯人だった
「アリス、この本はお前のか…?」
魔理沙が聞いた。アリスの魔導書、グリモワールは魔理沙も見たことがある
アリスらしく綺麗な整った装丁の本だった。こんな小汚い本ではない
「さあ、知らないわ…?。そんな本は始めてみる…。あなた、またパチュリーの図書館から盗んできたんじゃないの?」
洗い物を終えたアリスが、その本を見ながら言った
紅魔館の地下図書館から、魔理沙が盗んだ本の数はすでに膨大な量になっている
魔理沙が無意識に盗み出した本が、知らぬ間にベッドの近くに落ちてしまっていたのか…?
「う~ん、こんなババ臭そうな本は盗んだ覚えが…」
魔理沙とて、パチュリーから盗んだ本の全てを覚えているわけではない
高価そうな魔導書などを、片っ端から盗んでいるのである
しかし、パチュリーの図書館にある本には、すべてタイトルがついているはずである
そう思いながら、魔理沙はその本をパラパラと捲る…
「こ、これは…!」
魔理沙は、一瞬めまいを覚えたような感覚に包まれた…
目次を開いた魔理沙の眼には…
『アルバート・アインシュタインの特殊相対性理論における質量とエネルギーの等価性と伏羲八卦次序による爆発エネルギーの算出について』
………という命題のつけられた頁が飛び込んできた
アインシュタインの特殊相対性理論の帰結として発表したE=MC2の関係式と、中国の三皇の一人である伏羲が天地自然の理を現したとされる八卦を組み合わせることで生
み出される爆発的な魔法エネルギーに関する理論である
それはすなわち、魔理沙の十八番であるマスタースパークの基礎理論となる魔法理論なのである
「莫迦な…」
魔理沙は信じられない気持ちで、その本を捲った
そこに書いてある理論は、魔理沙には到底理解することのできない高度な魔法の理論であった
「凄いわね…、こんなの私でも理解できない所が多い…
この魔導書を書いた人は、きっと、とんでもなく偉大な魔法使いよ…」
魔理沙が読んでいた魔導書を覗き込みながら、アリスが言った
アリスに解説してもらいながら、魔理沙はその魔導書を食い入るように読み込んだ
クセのある筆体には見覚えがある気がするが、どうしてもそれを思い出すことができない
魔理沙は魔導書を読みながら、次第に興奮を覚えていった
「うん…。この頁は…?」
魔理沙が捲ったその頁にだけ、折り目がついていた
見た目はボロだが、破れや脱落はない確りとした装丁のその魔導書で、その部分にだけ折り目がついており、かなり目立つ
魔理沙は、その頁の命題を読み上げた…
『肉体の穢れと幽体の関係及び幽体離脱による穢れの分離について』
~?年前・魔法の森~
「いいかい魔理沙、外の世界の学者は質量とエネルギーの等価性と云うものを、光速度不変の原理と特殊相対性理論というもので導き出した
これは、『宇宙に始まりがあるのなら、どうやって無から有が生じたのか?』という哲学的な命題にも一つの回答を与えることになった
そして、お前が持っている八卦炉は、伏羲が天地自然の理を象って造ったもので宇宙の万物創世過程を『乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤』で現している
共に、原始宇宙の創世の過程を導き出すものであり、宇宙創造の神秘を解き明かすものだ
よって、この二つを組み合わせれば、理論上は最高の破壊力を持つ魔法を生み出すことが出来る」
魅魔が天空を宿命の杖で指し示した。天空には大きな太陽が大地を照らしている
アルバート・アインシュタインが1907年に発表したE=MC2という関係式と、中国の易の基本である八卦とを組み合わせれば最高の威力を持つ魔法を作りだせると考えた
この理論が正しいなら、いま天空に輝く太陽を自らの力で作り出すこともできるはずだ
「難しすぎるぜ…」
いくら説明されても、魔理沙には魅魔が説明する理論が全く理解できなかった
「まあいいさ、とにかくやってみな…。理論さえ正しければ、導き出される結論も正しいものになる」
そういうと、魅魔は森の中央の拓けた場所に、大きな岩を出現させた
「ほれ、あれに向かって撃ってみな」
魅魔は、魔理沙の背丈ほどもあろうかという大岩を指し示し、事も無げに言った
魔法を学んで数ヶ月、いくらなんでも、たった今聞かされた理論で破壊するには、その岩は大きすぎる
しかし…
「うっしゃ、やってやるぜ」
そういうと、魔理沙は八卦炉を構えた。この少女には恐れと云う物がないのか…
この八卦炉の力とE=MC2という式を使えば、太陽に匹敵する魔法力を生み出すことが出来る
魔理沙は全身の魔力を、八卦炉に集中させた
細かい理屈など、所詮は魔理沙に理解はできない。ただ、信頼する魅魔の理論を信じる…
それだけが、魔理沙の行動原理だ…!
「うおぉぉ―――!」
激しい光を放ちながら、八卦炉から一筋の光が放たれた!
岩に向かって一直線に放たれた光が、衝突の瞬間に大きく弾け、爆音と共に岩を吹き飛ばした
「やった!」
魔理沙がガッツポーズを取った。いつの間にか、魔理沙は自分の背丈よりも大きな岩を打ち砕くほどの力を得ていた
いや、ただ魔力が増大しただけじゃない…。師である魅魔への信頼が、魔理沙をここまで大きく成長させたのだ
「けっ、話にならないね、あんな豆鉄砲じゃ」
しかし、魅魔はその力に満足はしていなかった
魅魔が創り出したこの魔法の論理による破壊力は、まだまだこんなものじゃないはずだった
「なんだよ、だったら魅魔様がやってみろよ」
「よぉく見ときな、ボケ」
魅魔が指を鳴らすと、今度は人の背丈どころか、それこそ山のような巨大な岩が現れた
「ウソだろ!、私の十倍以上の岩だぜ」
魔理沙は思わず震えた。その岩は、見上げるほどに巨大で怪物のようにさえ見えた
「よく覚えておきな…。魔法の力に限界はない、こんな岩なんかメじゃない
それが例え、どんなに強大な敵であろうと、魔法の力で打ち砕けない物はない…」
魅魔の全身から、圧倒的な魔力が放たれる
幽体から放たれるオーラが、中空に八卦の図を描いた
魅魔の右手が、まるで太陽のように強烈な光を放ち始める
それは、魔理沙のものなど、まるで問題にもならぬ圧倒的な力…!
「あ、ああ…!」
魅魔が放つ圧倒的な力に、魔理沙は思わず後ずさる
「忘れるんじゃないよ、魔法の力はどんな敵も打ち砕く、最強の力さ
それは、どんなものにも負けはしない!
魔法使いなら、自分の前に立ち塞がる、どんな困難だって、自分の力で打ち砕くもんさ!
さあ、見てな!。これが、最高の魔法の力だ―――!」
そういった瞬間、魅魔の右手から、前方の空間を埋め尽くさんばかりの極太のレーザービームが放たれた!
その極太のレーザーは、光の速さすら超えて、岩の中腹を貫いた!
「ああ―――!!」
強烈な爆風の中、中腹を貫かれた岩は、まるで自分が射抜かれた事に気付かなかったかのような沈黙の後、全体に一気にヒビが入った
自らの重みに耐え切れずに、その巨大な岩は見る影もなく崩れ去っていった
「す、すげえ、私の魔法とは段違いだ…」
あまりにも強烈な魅魔の力を目の当たりにした魔理沙が、思わず尻餅をついた
「魔理沙…。私は、この魔法をマスタースパークと名づけることにする
まだ未完成だが、この魔法をお前に譲ろう。この魔法を使いこなすことができれば、お前は誰にも負けはしない」
尻餅をついてへたり込んでいる魔理沙を、魅魔の切れ長の三白眼が射抜く
魔理沙は思わず息を呑んだ。これほどの力があれば、どんな困難だって打ち砕くことができる…
「さあ、へばってるんじゃないよ。修行の続きさ、人間のお前は時間が少ないんだ
若いうちに吸収できるものを吸収しておかないと、年を取ってから苦労するよ」
「へっ!、上等だよ、やってやるぜ!」
魔理沙は立ち上がり、そして、再び八卦炉を構えた
~現代・魔法の森~
『肉体の穢れと幽体の関係及び幽体離脱による穢れの分離について』
その命題を見て、魔理沙の手は止まった
「これは…、どういうことなんだ…?」
これは偶然なのだろうか…?、たまたまアリスの家で見つけた魔導書の折り目のついた頁に、肉体の穢れについて記述された頁があるなんて
これは偶然か…、それとも蓋然なのか…
「どうしたの、早く読みなさいよ」
アリスが魔理沙を急かした。いつの間にか、アリスもその魔導書への興味にそそられていた
「う~ん、センモンヨウゴが多くて意味が分からないぜ」
そこに書かれていた文字は、魔理沙には単なる記号にしか見えない、見たこともないような文字だった
「まったくもう、貸して見なさい」
そういうと、アリスはひったくるように魔導書を魔理沙から奪い取った
「これは、神代文字ね…。だとすると、この魔導書を書いた魔術師は、東洋系ってことかしら?」
神代文字は、漢字が伝来する以前の日本で使われていたとされる文字である
現存する日本語や大和言葉とは、全く異なる言語である
アリスは咳払いを一つして、その理論を読み上げた
『地上の生物は、生まれながらにして億兆の生命の過当競争に晒され、ことさら穢れを溜め込んで生まれてくる
地上の穢れは人間の肉体に溜まるが、而して、死後肉体から分離される幽体は、清浄なる浄土へと向かうためあらゆる穢れが祓われ、穢れは肉体に残る
生命を存続させたまま、幽体を肉体から分離させることができるなら、その幽体は穢れが祓われた存在となるであろう…云々』
「なんだって―――!?」
アリスの読み上げた言葉に、魔理沙は真っ先に食いついた
人間の身体を、幽体と肉体に分解して観察した時、人間の死後、幽体は浄土へ向かう為に穢れが祓われ、溜め込んでいた穢れは肉体に残るのだ
肉体と幽体とは不可分であり、分離する時は死んだ時だけであるが、もしも、生きたまま幽体を分離することができれば、行きながらにして穢れの祓われた状態になること
ができる…と、この本には書いてあるのである
「すげえ!、すげえぜ、この本を書いたヤツは!。これなら、私でも『時の光』を通ることができる!」
魔理沙は興奮した
まさに、この本は魔理沙にとって救世主のような存在である
中に書いてある高度な魔法はちっとも理解できないが、これならば魔理沙にも理解できる
「ちょっと待ちなさいよ、あんた、幽体離脱の法なんて知ってるの?」
興奮する魔理沙を、アリスが呼び止める
勿論、アリスも魔理沙も、幽体離脱が出来る魔法なんて知りはしないし、聞いた事もない
「そんなの、続きを読めば分かるぜ」
自分では読めないくせに、魔理沙は無責任に言った
「そう、じゃあ、続きを読んで上げるから、ようく聞きなさい
『…幽体離脱の法を成功させるためには、肉体を死せるが如く状態にし幽体を分離する必要がある
そのため、麻沸散を用い肉体を仮死状態とし、然る後、反魂丹、反魂香を用い幽体を分離する…』
「なぁんだ、簡単じゃないか。反魂丹って、腹イタの薬だろう?
そんなの簡単に手に入るぜ」
麻沸散は、三国志に出てくる名医・華陀が世界で初めての外科手術に使ったとされる麻酔薬
反魂香は、漢の武帝が亡き夫人の姿を見るために作らせたという香であり、反魂丹は越中富山の薬売りでお馴染みの特効薬である
いずれも、幻想郷では手に入らない事もない物である
香霖堂辺りにいけば、一揃いそろえる事ができるだろう
「まだよ、まだ続きがある…
『………なお、幽体は非情に希薄な存在であるため、単独で存在し続ける事は困難であり、肉体と分離した幽体は次第に意識を死に蝕まれ、冥界に引き込まれようとする
幽体が分離したまま冥界に取り込まれれば、当然、肉体は仮死状態から蘇生することが出来ず、やがて死に至る
それを防ぐ為、幽体を分離する際には死に引き込まれないよう、対策する必要がある
世界樹の葉、不死鳥の尾、アテナの水などのアイテムでは効果は十分程度しか持たず、非常に危険である
もしも、長時間、幽体離脱をする必要があるのであれば、最良のアイテムとなるのは至高の錬金術アイテムである賢者の石を使うのが良い』
「―――!?。賢者の石だって!」
その名前を聞いて、流石の魔理沙も愕然とした
賢者の石は、錬金術における最高の物質である。中世錬金術においての伝説的な人物であるヘルメス・トリスメギストスだけが唯一成功したとされる
あらゆる卑金属を黄金に変え、不老不死の妙薬『エリクサー』を生み出すとされる、いわゆる究極物質である
「そうよ、世界樹の葉や不死鳥の尾くらいなら幻想郷でも手に入る。けれど、賢者の石は無理よ
あれは、そもそも実在しているのかさえ怪しい神秘の存在だもの。賢者の石は錬金術でしか作れないから、探して見つかるものでもない
私も貴方も、錬金術には疎いし、生成方法なんて世界中の誰に聞いたって知ってるはずもない」
「………」
アリスの言う通りであった
賢者の石は、そもそも地球上に存在している物質ではない。錬金術の神秘が生み出した奇蹟の産物なのだ
その生成方法は、この世のどんな文献にも記されていない
もしも、それがなかったら…たとえ幽体離脱に成功しても、すぐに冥界に引き込まれてしまう…
そうなれば、最早、二度と戻ってくることはできないだろう…
「賢者の石なんて出てきたらどうしようもないわ…。十分かそこいらじゃあ、貴方の封印された過去を知ることも出来ないでしょう
別の方法を探しましょう…」
アリスが言ったが、魔理沙は聞こえていないのか、ずっとその魔導書に視線を落としている
その焦点は定まらず、まるで魂が抜けてしまったかのようだった
「魔理沙…?」
「そうだ、矛盾している…」
アリスが心配して声を掛けようとした時、突如、魔理沙が口を開いた
「む、矛盾…?」
アリスは驚いて聞き返した
魔理沙は、アリスに話の続きを聞かされてから、言いがたい違和感を感じていた
その正体に、ようやく気付いたのだ
「よく見てみろよ、まるでこの本を書いたヤツは、賢者の石を使ったことがあるかのような書き方をしているだろう」
魔理沙が文中を指し示してみる
その文中には、何度となく Philosopher's Stone… 『賢者の石』という記述が出てくる
そもそも、賢者の石を使わずして、冥界に引き込まれるのを防ぐ効果があるなんて分かるはずもない…
「じゃあなに?。貴方はこの魔導書の著者が、錬金術の究極物質、完全なる第五実体である『賢者の石』を作り出す事ができたというの?」
アリスが聞いた。もしも、そんな人物がいるのなら、必ず歴史はそれを記しているはずである
それは魔法世界の神秘を根底から覆しかねない大発見だからだ…
「それは分からないけどな、そもそもこの章の命題は『肉体の穢れと幽体の関係及び幽体離脱による穢れの分離について』だぜ
しかし、『賢者の石』を使えば不老不死の妙薬である『エリクサー』を作り出せる
『エリクサー』ってのは、ようするに『蓬莱の薬』と似たようなもんだろう。だったら、それを服用した時点で肉体の穢れはなくなっているはずなんだ」
「あ―――!?」
魔理沙に言われて、アリスはようやく気付いた
もしも、この本の著者が本当に『賢者の石』を持っていたとすれば、肉体の穢れを祓う方法など考えるはずがないのだ
これは、慥かに矛盾している―――!?
「でも、ただ魔術の研究の一環として記述した可能性だってあるわ…
それに、死者蘇生に関わる力なら『賢者の石』が最も効果が高いというのも納得できる…」
アリスが言った。慥かに、ただの興味本位で研究して書いた可能性もあるだろう…
究極物質である『賢者の石』が最も効能が高いというのも、当然の理論の帰結であるともいえる…
「いや…、違う…。よく考えてみれば分かることだった…
なぜ、こんなに都合よく、肉体の穢れを祓う方法が記された魔導書が見つかる
しかも、その頁に折り目までついて…」
魔理沙の頭脳が、フル回転で廻る。これは、偶然ではない…
そんな都合のいい話があるはずがない…
だとすれば、これは何かしら仕組まれた物なのだ…
こんな回りくどくて、厄介な事を仕組む人物と言えば…
「―――!?。そういうことか!」
突如、魔理沙は閃いた
この魔導書に隠された謎、その答えの一片を見つけた気がする…
そして、魔導書の頁を穴が空くほどに見つめる
「やっぱり…。そういうことだったのか…」
魔理沙は確信した…
「この本を書いた人は、とんでもない食わせ物だぜ
こいつはミスリードなんだ…。私たちを間違った答えに導こうとするな…」
魔理沙は顔を上げた
「この本を普通に読むだけなら、余りのハードルの高さに計画は頓挫する。この命題の矛盾に気付いた物だけが、この本に記された本当の意味を知ることが出来る…」
「…?、どういうこと、意味が分からないわ?」
アリスが尋ねた。魔理沙は勝手に納得しているが、さっぱり意味が分からない
「よく見てみろよ。文章は神代文字で書かれているのに、『賢者の石』…の部分はPhilosopher's Stone…英語で書かれているだろう…
これは後付なんだ…。本当に必要な物は、『賢者の石』じゃない…もっと別の物なんだ…」
魔理沙の言う通り、この章の中にはいくつも『賢者の石』に関する記述が書かれているが、その部分だけが英語になっている…
「『賢者の石』は比喩なんだ…。完全なる第五実体…を生み出せるもの…
それがこの本に書かれている本当の『賢者の石』の正体なんだ…
こうしちゃあいられねえ」
そういうと、魔理沙は帽子を被り、箒を手にした
「いくぜ、アリス。早くしろ」
魔理沙は勝手に出発の準備を始め、アリスを急かした
「ちょ、ちょっと、説明しなさいってば!
完全なる第五実体を生み出せるって?。それは誰なのよ」
アリスが興奮しながら聞いた
相変わらず、勝手に話を進める魔理沙。だが、魔理沙はアリスの問答に付き合う気はなかった
「うるさいな、面倒だから道すがらおいおい話してやるよ。待ってる時間はないから、もうこのまま行くぜ!」
そういうと、魔理沙はアリスの手をむんずと掴み、魔法の箒の出力を最大にした
次の瞬間には、箒から猛烈な推進力を発する魔力が放たれ、アリスの家をグチャグチャにし、そして、魔理沙はアリスを掴んだまま、アリスの家の天井を突き破った
「ちょっと、何すんのよ!。ちゃんと後で元に戻しなさいよ!」
強引に魔理沙に連れられたアリスが喚く
「へっ、気にすんな。家が壊れるくらい、幻想郷じゃ日常茶飯事だぜ!」
こうして、魔理沙はアリスの意思を聞くこともせず、一気に幻想郷に飛び出した
次回のバトルシーンも 期待しています。
楽しみにしてますよ
次回以降も楽しみにしてます
このrateには納得がいくんだがなんなんだろ。
アンチが多いのか自演が多いのか、はたまた愉快犯か・・・。
いい大人が公認とか吹いて悦にひたってんじゃないよ恥ずかしいな
「貴方もう書くのやめたら?」と言われたから意見を述べさせていただいたら、
私ばかりが第三者に叩かれているのはどういうことなのでしょうねえ?
う~ん、分からん。
まぁどちらにせよ、信者しか評価してくれない作品に価値なんてありませんよ。