※同作品内『花言葉は「無垢」』の続きものです。
前作を読まないでも大丈夫とは思いますが、ご注意を。
いつもとは違う、ちょっとだけ見た目が豪華な茶筒を振ってみる。
カサカサという音はかなり頼り気が無く、私をちょっとだけ憂鬱にさせた。
中に入っているのは、数週間前にお茶屋の店主さんからサービスで貰ったちょっといいお茶。
いやまぁ、ちょっといいお茶が無くなりかけているから憂鬱なのもあるけども。
でもそれより、ただなんとなく。
なんとなく、これはアリスとの繋がりな気がして、それが少なくなってきているから、憂鬱なんだと思う。
いつのまにかアリスの事ばかり考えている気がして、私は頭を大きく振った。
とりあえず、お茶の準備をしよう。
人の家に上がり込んで人形作りに熱中する七色の魔法使いにはこのいいお茶を。
人の家に上がり込んで寝ころんで魔道書を読みふけっている白黒の魔法使いには、いつものお茶を。
……別に、アリスにだけ出しているわけじゃないという事を、注釈しておく。
魔理沙にはもうすでに1回飲ませているから、いいのだ。
「はい、お客様方お茶でございますわよ」
「ありがとう霊夢」
「おー」
丁寧におじぎまでしてくれるアリスに、目もくれずに返事だけ返す魔理沙。
この差はなんだろう。
まぁ、これは魔理沙なりの愛情表現だとは分かっているけど。
気を許してくれているんだと解釈している。
でもちょっと癪に障ったので、こたつに半分入って寝転がっている魔理沙の背中にお茶を置いた。
「ちょ、霊夢どこに置いてんの」
「あ、ごめん。そこちゃぶ台じゃなかったのね。こたつと一体化してるから分からなかったわ」
「やり方が陰湿だぜ」
なんとか背中のお茶を取ろうと手を伸ばす魔理沙だが、なかなか届かない。
可哀そうだが、これも私の精神の安定のためだ。悪く思うな。
私もこたつに入ると、向かい側で人形を作っていたアリスがくすくすと笑っている。
あー、アリスってくすくす笑うのが似合ってるなー。
絵になるというか、なんというか。
なんて考えていると、笑ったままのアリスが魔理沙の背中に手を向け、お茶をちゃぶ台の上に置きなおした。
「おー、助かったぜアリス」
「ありがとうね霊夢。お茶を2杯も」
「お前もかアリス……」
上に置いた魔理沙のお茶を、自分の所に寄せるアリス。
ノリがいい。
まぁ、アリスと魔理沙のお茶は質が違うから飲まれたら飲まれたでちょっと困るけど。
魔理沙は上半身を起こすと、しっかりと座りなおして魔道書をちゃぶ台に置いて読む事にしたらしい。
賢明な判断ね。
まぁ、自分の家で読んでほしいけど。
「おい霊夢、お茶請けがないぜ」
「私はこの間のまんじゅうでいいわよ」
「…………」
お茶を静かに飲んでいると、お客様方からクレームが入った。
なんだこいつらは。
「……あんたらねぇ。うちを人里の喫茶と勘違いしてない?」
「おいおい人聞きが悪いな。人里に顔を出し辛い私が安らげる場所は霊夢、お前の所だけだぜ?」
調子のいいやつめ。
人里に行けないのだって自業自得だろうに。
続いてアリスに目を向ければ、素知らぬ顔で、
「人里よりもおいしいお茶が出るんだから当然でしょ?」
なんて言った。
あぁ、素直に嬉しいけども。
嬉しいけども。
でも、分かってるのよ?
「(本当は会いたいだけのくせに)」
「(本当は会いたいくせに)」
なぜか微笑むアリスを見て、私も微笑んだ。
「(……この2人は、たまに私を居ないものにするのをどうにかしてほしい。
あとそんなに顔に心の中の言葉を表さないでほしい)」
なぜか魔理沙はげんなりした顔をしていた。
どうしたんだろうか。
ま、しょうがないから、その件のまんじゅうでも持ってきてあげようかな。
緩やかに時間は過ぎていく。
アリスは上機嫌に人形作りを続けている。なにをモチーフにしているか分からないけど、きっと人形劇で使うんだろう。
魔理沙は真剣に魔道書を読んでいる。こんな魔理沙の表情は久しく見てないから新鮮だ。
私はただただお茶を飲んでいる。
朝から雪がチラついているからか、やけに寒い。
そっと外を眺めると、まだチラチラと雪が降っているのが見える。
これは、少し積もるな。
積もると雪かきがめんどくさいんだよなー。
でもま、とりあえず今日は家で暖を取っていよう。
こんなに寒いと、外に出たくなくなる。
視線を目の前のアリスに向けた。
真剣な顔だ。
何時間でも眺めていられる。
そこで私はふと、口を開いた。
きっと、気が抜けていたのだろう。
こたつの暖かさと、友人達とのひと時に。
だから私は何の気なしに、
「そう言えばアリス。あの私の人形って……」
と、口にしていた。
しまった。と思った時にはもう遅い。
アリスは作業を止めてビクリと肩を震わせ。
魔理沙はなんだ? と興味を示している。
……私はバカか。
自分の中で眠らせているはずだったじゃないか。
アリスの持っている私を模した人形(添い寝用)の記憶なんて。
そっとアリスを見ると、若干俯いている。
顔はよく見えないけど動きは完全に止まっていた。
次に、魔理沙に目を向ける。
魔道書から完全に顔を上げ、私を見ている。
目が合った。
……なんでこんな気まずいのだろうか。
「…………」
「なぁ霊夢。それって」
「魔理沙」
「はいっ」
ちょっと力強く言いすぎたか。
魔理沙はビクッと体を震わせた。
だけど、とりあえずどうにかしないと。
「……今日宴会するわよ」
「え?」
「宴会するから、人集めなさい」
「あー……わかった」
にへ。と笑って、魔理沙は魔道書を閉じた。
魔理沙は、物分かりが良いというか、空気が読めるというか。
普段はあまりにもあんまりなくせに、こういう時はすっと身をひいてくれる。
……なんだか魔理沙には悪いわね。
今度なにかおごってあげようかしら。
魔理沙は雪がチラつく中、箒に乗って飛んで行った。
……さて、アリスは、どうしよう。
去って行った魔理沙から、アリスに視線を戻す。
相変わらず、顔は見えない。
……なんて声を掛ければいいのか。
「……あのね、アリス。これは」
「見たの?」
その一言と共に、アリスは顔を上げた。
顔が真っ赤だった。
なにこれかわいい。
…………
…………
…………
…………
…………ハッ!
なぜか時間が止まっていた。
咲夜がどこかから覗き見しているのだろうか。
危ない危ない。落ち着け私。
とりあえず、落ち着いて返答しよう。
場合によってはいままで築き上げてきた関係が崩れかねない。
「……まぁ、ね」
「……この間?」
「うん……そうね」
「……」
バタン。とアリスがちゃぶ台に額をぶつけた。
ちゃぶ台に倒れ込んだと言った方がいいか。
というか、なにやってんの。
「……霊夢」
「はい……」
「…………恥ずかしい」
「……ですよねー」
ですよねー。
アリスは顔を上げないけど、耳が真っ赤なのは見えた。
そこまで恥ずかしがられると、こっちまで恥ずかしくなってしまう。
「……一応言っておくわ」
「なにを?」
「やましい事には使ってないから」
やましい事ってなんですかアリスさん。
ちょっと待ちなさいアリス。
そんな心配してないから。
都会派はハレンチねまったく。
「……そ、そう」
「そうよ」
「…………」
「…………」
それ見た事か。変な空気になってしまった。
おのれいハレンチ都会派め。
やましい事でもしてやろうか。
「……友達の話なんだけど」
「うん?」
急にアリスが口を開いた。
顔は伏せたままだ。
友達の話? 今することか?
「……その人は、とある友人においしいお茶を毎回出してくれたり、何日も顔を見せないとわざわざ家に来てくれたり、」
「……」
「寝言でとある友人の名前を幸せそうな顔で呟いたり、とある友人に張り切って料理を作ってくれるらしいのよ」
「……へぇ~」
「それって、その友人の事どう思ってるのかしらね」
「……」
「……」
「……そのとある友人の事が好きなんじゃない?」
アリスが、ピクリと肩を震わせた。
……まじでか。
私、寝言でアリスの名前言ってたのか。幸せそうな顔で。
迂闊だった……アリスだけだと思ってた……。
「私も、友人の話なんだけどね?」
「え?」
「その人は、わざわざなにもないとある友人の家に遊びに来てくれたり、宴会の時にはさりげなくいろいろ手伝ってくれたり、」
「……」
「寝言でとある友人の名前をほにゃ~っとした顔で呟いたり、寝る時にとある友人を模した人形を抱いて寝てるらしいのよ」
「……へ、へぇ~」
「それって、とある友人の事どう思ってるんでしょうね」
「……」
「……」
「……好き、なんじゃない?」
なるほど、そうか。
『友人』はやっぱり『とある友人』の事が好きで間違いないのね。
アリスが言うんだから間違いないわ。
そっと、アリスの顔が上がった。
いや、上がったというか、ちゃぶ台に伏せたまま顔半分だけチラリと私に向けた。
目が合う。
「……」
「……」
何かを期待している目だ。
…………これは、まさか……
「(アリスは私が告白するのを待っている……だけど、ここで自分からしてしまうと……)」
「(その後の主導権は、告白された側に移ってしまう事もありうるのよ……そう、)」
「(つまり……)」
「(これは……)」
「「(今後を左右する、重大な瞬間!!!)」」
ごくり。と、生唾を飲む。
アリスめ、まさかこんな手を打ってくるとは……。
もうぶっちゃけ、相思相愛なんだけども、ここで先に動くのは得策じゃない。
アリスの事だ、私から告白しようものなら、霊夢がそこまで言うなら~なんて、お姉さんぶってくる。
……あ、お姉さんぶるアリスも素敵だな。
じゃないじゃない。
これは、今後の私達がどうなるかが決まる、大事な時だ。
恐らく、アリスにもその覚悟があるのだろう。
アリスは上半身を完全に起こして、私を見ている。
くっ……アリスに直視されると、恥ずかしい。
なんでこいつはこんなに綺麗で可愛いんだろうか。
まるで童話に出てくるようなお姫様。もしくは西洋の人形みたい。
アリスはいろいろ好きだけど、正直この見た目がドストライクというか、違う、見た目だけで好きになったわけじゃなくて。
落ち着け私。
この精神的疲れは、アリスも同じく負っているはずだ。
アリスとて、主導権は握られたくまい。
これは、長い勝負になりそうね……。
「……」
「……」
だから、そんなに見つめられると、恥ずかしいんだって。
どうしよう、どうしよう。
これもう霊夢も私も相思相愛確定じゃない。
どうしよう、どうしよう。
いや、落ち着きなさいアリス。私は大人。そう大人の女性。
この程度でうろたえるほど純潔じゃないのよ。
深呼吸……霊夢に悟られないくらいの深呼吸が必要……。
すっ。と、軽く息を吸い込む。
……よし、落ち着いた。
とにかく、あとはどう霊夢から告白されるかを考えるだけね。
私からしてもいいんだけど、やっぱり、なんというか、霊夢から言ってほしいし。
主導権云々もあるけど。
「……」
「……」
霊夢と視線が合う。
うぅ……霊夢に直視されると、恥ずかしくなる。
なんでこの子はこんなに可愛くて綺麗なんだろう。
まるで日本人形のようというか、日本的少女が具現化してきたというか。
霊夢はいろいろ好きだけど、正直見た目がもうなんというか好みというか、違う、見た目だけで好きになったわけじゃないの。
違う、落ち着け私。
この心理戦、先に精神的に疲れた方が負ける。
これは、長い勝負になりそうね……。
「……」
「……」
……そんなに見つめられると、恥ずかしい。
……なにやってんだこいつら。
ちゃっちゃとみんなに宴会を伝えた私こと霧雨魔理沙ちゃんは、デバガメしようと全速力で帰ってきた。ら。
なんかちゃぶ台を挟んで見つめ合っている。
空気はなんかとろーんとしてるけど、その中に一筋の緊張感がある。みたいな。
もう1度言う。
なにやったんだこいつら。
せっかく私が空気読んで去って行ったっていうのに、イチャイチャの1つもしないとはどういう事だ。
なんのために私は空気を読んだんだ。
衣玖もびっくりなほどの空気読みを。
見つめ合ったまま動かない2人。
……もういいや。
とりあえずこの場はリセットさせよう。
私は、庭先からちょこっとだけ出していた顔をひっこめ、1度箒にまたがって空へと飛んだ。
そして、勢いよく庭に降り立つ。
「おぉぉーい霊夢ぅー!」
「!!」
「!!」
2人の体が面白いくらいに揺れて、その視線が私に向けられた。
ここで空気読め。なんて思われていたら、むしろ読んでるよと切り返してやりたい。
「みんな来るってさ。雪見酒も悪くないねぇって。まぁ単に久しぶりに宴会に嬉しがってるだけだろ」
「そ、そう。雪も降って寒いのに、よくやるわね」
「ま、まったくね」
今更顔を真っ赤にされても、私はどうしようもないのぜ。
まぁ、私も鬼じゃない。
宴会の途中で、それとなく2人きりにさせてやるとするか。
久しぶりの宴会は、滞り無く進んだ。
結局夜になっても雪がチラチラ振っているのに、みんな元気だ。
……何とかは風邪をひかないんだろう。やっぱり。
魔理沙のせい……いや、お陰か。で、アリスとの心理戦は途中で終わったけども。
今アリスは私の横でお酒を飲んでいる。
みんなの輪からはちょっと離れた所で、2人で並んで座っている。
あぁ、なんかこういうの幸せ。
「ってアリス、そのお酒のペースは早いんじゃない?」
「んー? そういう霊夢もね」
恥ずかしさからじゃない顔の赤さだ。
アリスが酔ってる所見るの、久しぶりね。
って、アリスの言うとおりだと、私も変わらないのか。
確かに、ちょっと体が熱い。
「まぁ、たまにはいいじゃない」
「そうね……たまにはいいわね」
そう言って、2人してお酒を口にした。
遠くからは宴会の喧騒が聞こえる。
その中心は魔理沙だろう。
やっぱり、なんだかんだで彼女は友達思いの良い奴ね。
「霊夢の人形ね」
呟くように、アリスは言った。
ビクリと体を揺れる。
まさか、自分からその話題を振ってくるとは思ってなかった。
「……うん」
「気を悪くしないでほしいんだけど、どうしても欲しかったの」
「悪くなんて、しないわよ」
「そう……ありがとう」
お酒の入っていないお猪口を手で遊ばせながら、アリスは続けた。
「作ったのはだいぶ前だけど……その時どうして作ったのか、あまり覚えてないの」
「……」
「寂しかったのか、どうしても霊夢と一緒にいたかったのか……それが人形でも、とにかく一緒にいたかったの、かな?」
アリスが、寂しそうに笑った。
そこまで思われていたとは、思わなかった。
「あれ抱くとね、寝付きが良くなるのよ。熱い夜でもぐっすりよ」
「へぇ……それじゃあ、私はアリスの人形が欲しいわね」
「え?」
「寝付きがよくなるんでしょ?」
ふふん。と笑ってお酒を一飲みする。
アリスは驚いた顔だけど、しばらくすると笑った。
「それじゃあ、こんど作って持ってくるわ」
「ありがとう」
「……やましい事に使っちゃダメよ?」
「なにをふざけた事を」
都会派エロスめ。
アリスのお猪口にお酒を注ぎながら、笑い飛ばす。
「……」
それを一飲みして、アリスは私を見た。
酔った姿が妖艶で、不覚にもドキッとした。
「ねぇ、霊夢?」
「……なに?」
「今私酔ってるのよ。だから、変な事言うかもしれないわ」
「……奇遇ね。私もよ」
そして、アリスは。
「……霊夢、大好き」
笑顔でそう言って。
「……私も、大好きよ。アリス」
私も笑った。
主導権だとか、もうどうでもよかった。
お酒の力なのかもしれないけど、まぁ、いいか。
人間、素直が一番よね。
アリスは、楽しそうにうふふ。と笑った。
「どれくらい好き?」
「そうねー……幻想郷の次くらいかしら」
「私も、うちにある人形の次に好きよ?」
「それは、光栄だわ……人形の次なんて、一番も同じじゃない」
徐々にアリスの顔が近づいてくる。
お酒の匂いがしてきた。
「私も嬉しいわよ。霊夢にとって、幻想郷の次なんて……嬉しすぎて、泣いちゃいそうよ」
いつのまにかお猪口は地面に落ちていて。
「私もよ……アリス」
私もアリスも、お互いの手を固く握り合っていて。
「……霊夢」
そうして私達は、唇を重ねていた。
アリスとの初めてのキスは、とてもお酒臭かった。
双方ともに。
「……これ以上覗き見するのは、その、いろいろとマズい気がするわ」
「同感だぜ」
そんな2人を、私とパチュリーはそっとのぞき見していた。
2人の世界に入っているせいで、私達には気付いていないだろう。
「……なんというか、すでに砂糖を何キロも食べさせられた気がするけどな」
「まぁ、これで魔理沙の心労も減るんじゃない?」
「まったくだ……あの2人が素直になってくれないと、私が霊夢の家に行った時に疲れちゃうからな」
お互いにさぐりさぐりな様子を見ていると、どうも気が気じゃなくなるんだよな。
私とパチュリーはそっと草むらから移動しようとした時。
「あ」
パチュリーの声と、
ドサッ。
という音が聞こえた。
「え?」
ふと私が音の方に目を向けると。
「え……」
アリスに、霊夢が覆いかぶさっていた。
え、ちょ……
「だ、駄目だぜ霊夢、ここは全年齢版だ!」
「落ち着きなさい、よく見て魔理沙」
そんな、よく見ろなんて。
魔法使いはみんなエロスか!!
とか思っていると、確かにちょっとおかしかった。
2人とも、動かない。
「……近づいてみましょう」
パチュリーはさっさと近づいていく。
なんだあいつの行動力は。
しょうがない、私も行くか。
「……」
「うわぁ」
うわぁ。だった。
重なり合うようになっている2人は、酔い潰れていた。
今は、すやすやと眠っているようだ。
「……どこまでいっても、心配させる奴らだぜ、まったく」
「まったくね」
仕方なく、私は霊夢をおぶる。
パチュリーの力じゃアリスは無理だろうな。と思っていると、なんか魔法でアリスの体を浮かせていた。
……いいなー。
「その魔法使いたいぜ」
「正当な手順を踏めば、貸してあげないこともないわよ、魔道書」
「正当な手順ってのは、パチュリーがいない間にそっと借りる。でいいんだよな?」
パチュリーからの返事は無かった。
さっさと母屋の方にアリスを連れて行っている。
つれないぜ、パチュリーさん。
ま、とりあえず2人を部屋に寝かせて、心配だから私も泊ってくか。
やれやれ。
本当に、どこまでいっても世話かけさせる奴らだ。
で、翌朝。
うん。ちょっと雪積もってるけど、今日は温かいな。
なんて、縁側でまどろんでいると、背中に2つの気配がした。
振り向くと、
「……あたま、いたい」
「……わたしも」
死んだような顔の、霊夢とアリスが立っていた。
……おいまさか。
「……なぁ、2人とも。その、昨晩の事、覚えてるか?」
無言の2人。
お互い頭を押さえながら立ち尽くしている。
「……アリスと一緒に、離れた所で飲んでて……」
「……そこまでしか、覚えてないわ」
「……同じく」
……この顔は、本当に覚えてない顔だ。
え、うそ。マジで?
いやそんな、お前らそこまでベタな……。
「私、もうちょっと寝るわ……」
「私も……」
「お、おう。今日はゆっくりしてろよ。私もしばらくここにいるから」
「……ありがと」
よたよたと、再び部屋の中へ帰っていく2人。
……私も、ちょっと頭が痛くなってきたぜ。
今度は鮭の力を借りずに素面で言えるようにな二人とも!
さぁ、魔理沙。そのためのセッティング作業に戻るんだ。
もっと広がれレイアリの輪!!!
ごちそうさまでした
ということはまだまだ続くとみてよろしいですね? いや続けてください!
>どうして→どうしても
かな?
俺の顔面が甘さでゲシュタルト崩壊。どうしてくれる!いいぞ!もっとやれ!
二人がどこまで覚えていたのか気になります。
なんにせよいい話でした。
魔理沙のキャラも良かったです
素面で告白できる日はくるのか!?
もっと広がれレイアリの輪!!!!
もっと焦らしてくれても良かったのにー
もう、本当にレイアリが好きすぎてどうにかなっちゃいそう。
何度でも叫びます!もっと広がれレイアリの輪!!!!!
百合符「ワイドゥン・ザ・サークルオブレイアリ」
ま、大好きだから嬉しいんですけどね!
魔理沙の振り回されっぷりもなかなかのもんだったよ。
魔理沙かわいいよ魔理沙
いやぁ、レイアリは良いものですね
…あ、あれ?「無垢」が消えた?
取り敢えず足の小指を角にぶつける呪いをかけようと思いますが更なるレイアリを書くなら許します。と言うか書いて下さいお願い~
レイアリいいよレイアリ
いつのまにか突入してしまったぜ…
レイアリは原点!!
糖度って次元じゃねーよ!
尼ああああああああああああい!!
だが、それが良い!!
ありがとうございましたw
もっと広がれレイアリの輪!
レイアリはやっぱり糖分高めでレイアリ最高!
というわけで、レイアリの輪がこれからも広がることを祈ります。