Coolier - 新生・東方創想話

人の娘のバレンタイン

2009/02/13 21:13:56
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《博麗神社》――――



 博麗霊夢は悩んでいた。

 博麗神社の居間、炬燵の上に顎を乗せ、むぅむぅと唸り声。
 目を閉じながら、あぁでもないこぉでもないと首を左右にころころ振る。
 そんな有様だったから、炬燵に乗せられていた物体を意識せず――こつんと当たった。

「痛たぁ……」

 もそもそと腕を出し、ぶつけた額をさっと撫でる。

「――じゃない!?」

 目を見開き、腕を伸ばす。
 伸ばされた先には、額に当たった物体が、とりあえず損傷なくそのままにあった。
 ほっと胸をなでおろし、当の物体を眺める。

 お世辞にも綺麗とは言えない箱、上手くはないラッピング、形ばかりに巻かれた紅と白のリボン――



「……むぅ」



 二月十四日、バレンタインチョコを前にして、博麗霊夢は悩んでいた。







《白玉楼》――――



「――甘いのと辛いのと、どちらがお好みでしょうか?」

 雪が積もる此処白玉楼にて、主人、西行寺幽々子にそう尋ねるのは庭師兼剣の指南役である筈の少女、魂魄妖夢。

(目的語が抜けているわよ、妖夢)

 縁側にて雪と庭を愛でていた幽々子は、妖夢の問いかけに心の中、くすりと笑む。
 けれど、彼女は指摘しなかった。
 他の日ならばいざ知らず、彼女にしてみれば、本日この日にその内容を予想する事など容易い。

(――とは言え、そう言う事は事前に下調べしておくものでしょうに)

 微笑を微苦笑に変え、幽々子は扇を口にあてながら妖夢へと振り向く。
 妖夢は、縁側に続く廊下で正座をし、幽々子の回答を待っていた。
 少女の無骨な様に、主の笑みが自然と柔らかくなる。

(仕方ない、か。その類は誰にも教えられなかったでしょうし……)
(妖忌に教えられていたら、それはそれで怖い気がしなくもないしねぇ)

「……幽々子様?」

 思考を中断させる呼び声に、幽々子は扇を閉じて応える。

(甘いのが常道)
(妖夢も『一応』聞いた程度でしょう)
(でも――味に関して言えば、私は求道者なのよ、妖夢!)

「辛いのを、希望するわ」

 扇の先を向ける――と、やはり、妖夢は目を丸くしていた。

「え……? 宜しいのですか?」
「宜しいも何も、選択肢を用意したのは貴女よ?」
「はぁ、まぁ……。わかりました、では、少々お待ちください」

 少々とはどの程度であろう、思いはしたが、幽々子は微笑みを浮かべるだけで、立ち上がる妖夢に何も言いはしなかった。



 暫しの後、お昼時。

「そう言えば、妖夢。今日、何処かに出かけるって言ってなかったっけ?」
「あ、はい。許可を頂ければ、昼食後に少し……」
「あぁん、場所は言わなくていいわ! 妖夢も年頃ですもの! なんなら、外泊してもOKよ!?」
「いえ、普通に夕方頃には帰ってくるかと思います」
「そう……」
「……なんで残念そうなんですか」
「そんな。いえいえ。――昼食は用意できているんでしょう? なら、もういいわ。行ってきなさい」
「ですが、まだ運んでおりませんし……」
「いいのいいの。それ位、自分でするわよ。夜に帰ってくるならせめて昼に長く……あぁでも外では駄目よ!?」
「何の話か理解しかねますが……わかりました。お時間を頂きます。では――」



 礼を告げ、空を駆けゆく妖夢に、幽々子はそれでも言い続けた――「外はまだ寒いから駄目なのよー!」



「いい事をしたわ」

 満足げに呟き、台所へと歩を進める。

 幽々子は思う。
 妖夢が自らにこの日の贈り物――チョコの味を確認したのは、或いは外へ出る為の遠慮かもしれない。
 必要のない遠慮なのに、と思う反面、やはり心の何処かで嬉しさはある。
 離れゆく子を持つ親の心境はかく言うモノであろうか。

(――なんてね)

 妖夢によって既に作られている昼食の入った鍋を、浮かれ足で居間に運ぶ。
 包丁や俎板は片づけられていたが、脇に捨てられていた具材の切れ端で内容は解っていた。
 鍋をでんと置いた後、よそう茶碗とレンゲを持ち出し、準備完了。

 ぱかりと蓋を開けると、覗くはお餅に小豆、白玉団子も浮いている。

「おっしるこ、おっしるこ」

 はしたないと思いつつ、誰もいない事を機に、レンゲで持ち上げた餅と小豆と赤い汁をそのまま口に放り込む。



「はふはふ……熱くて柔らかくて辛くて美味しいっぱぁぁぁぁ!?」



 吹きはしない。飲み込む。食べ物を粗末にするなど、幽々子にはできる訳もなかった。

「辛っ!? え、汁粉? ほわっ!?」

 『辛いわ。是は汁粉よね。どうしてかしらん』。
 いつもならば優雅にそう尋ねる彼女であったが、常識を覆されては優雅も何もなかった。
 飲み込んでしまった汁により、また胃が熱くなり、どむどむと畳を叩く。

(――!? 舌に残るこの味覚は……一味と七味! そうね、妖夢!?)

 返事はない。
 ただの半人半霊はお出かけ中だった。
 ですよねー。

「よ、ようむー! カプサイ神に謝りなさーい!!」



 数時間後、帰宅した妖夢に頬を膨らませながら同様の事を言うも、『私はちゃんとお伺いしましたよ。幽々子様が謝られるべき
では?』と正論を返され、『ごめんなさい』とゴミ箱の瓶に頭を下げる幽々子であった。







《守矢神社》――――



 その時。

 八坂神奈子のオンバシラは過去でも例を見ないほどのエクスパンデッドを発揮した。
 振り回されるソレラを、洩矢諏訪子は土着の信仰を得ていた頃の様に、華麗なステップで交わす。
 彼女が彼女に袖に隠された長方形の物を渡すのは、もう少し後の事になる。







《紅魔館》――――



 十六夜咲夜は完全に瀟洒なメイドである。



 であるからして、イベント事も瀟洒に挑む。



 数多いる妖精メイド達には、隊毎にチョコレートケーキを。
 味の好みもお手の物、誰一匹とて苦手な味を食べさせやしない。
 喧嘩なんてもってのほか、なので、追加分が欲しければレシピ通りであら簡単。

 主の友人にして自身の良き理解者には、ハーブ入りのチョコレート。
 甘味は抑え目、苦味も抑え目、是ならば程よい口当たり。
 彼女の従者にも同じ物を。同じ物、がポイントなのだ。

 主の妹、可愛い妹様には少し苦味のあるビターチョコ。
 舌を出して苦いと仰られるだろうけども、そこは魔法の言葉で解決予定。
 『お姉様よりも少しだけ大人の味ですわ、フランドール様』。

 主、レミリア・スカーレットにはカシス入りのミルクチョコレート。
 苦いのはぺっとされてしまうから、甘いミルクで包みましょう。
 カシスはポアロも愛飲の探偵ドリンク、あらら、安楽椅子ではなかったわね、と。

 妙な節をつけながら謡い、完全で瀟洒なメイドは軽やかに厨房にて舞う。


 と。

 縦横無尽に動き回っていたのが徒となり、
 躓きこける、直前に、
 時間を止める寸前に――

「私の分はなしですか、完全で瀟洒なメイド長様?」

 ――手を取られ、足を抱えられる。

「ぬ、ぐ……貴女がそう呼ぶのなら、門番隊と同じケーキよ」
「あらあら、それはそれで美味しそう」
「ぬなっ!?」

(完全で瀟洒が裸足で逃げ出しそうですね)

 あられもない声を出す彼女に、紅い門番隊隊長は微苦笑を浮かべる。
 自身の腕の中で抱かれ、上目遣いに睨んでくる『十六夜咲夜』。
 頬は何も使用していないのに真っ赤っか。

(ま、今日位は逃げて頂きましょうか)

 パチュリー様には誰でしょう。
 妹様にはお嬢様のお名前を告げましょう。
 そして、貴女には――



「――では、特別なチョコをご用意して頂けるのですか、咲夜さん?」
「貴女がそう望むなら、どんな物でも用意しましょう――美鈴」
「じゃー、咲夜さんが食べたいなぁ」
「あ、あああ貴女ねぇ! この頃露骨よ!?」
「人肌が恋しい季節ですし。上手い事言いました。……駄目ですかぁ?」



 覗き込んでくる顔の眉間には八の字の眉。
 そんな風に言われては、少女・咲夜も困ってしまう。
 口をパクパクさせた後、時間を止めて身を離し、そそくさと背を向けてからぽつりと呟く。

「……用事が終わってから、ね」
「体を洗って待っています」
「もぅ! 露骨だってば!」

 我は放つ光の銀刃!
 ――投げられたナイフは照れ隠し、殺気も減ったくれもありゃしない。
 指二本で掴み取った美鈴は、そのまま左胸に切っ先を当て、にこりと言い放つ。

「ふふ。何度、咲夜さんは私の胸を射止める気ですか?」

 頬と言わず額と言わず、咲夜の顔が赤くなる。
 相対するモノの髪と同じように、紅くなる。
 どだい、この手の軽口で勝てる訳がない。

 それでも、咲夜は毅然と言い返す。



「美鈴が、私を抱きすくめるたびに、よ――体を洗って待っていな!」



 ……部屋を去り際に、なので遠吠えかもしれないが。



 ところで、チョコはどうなった?







《人里》――――



 麗らかな昼下がり。

 少女がひらりと里に舞い降りる。
 腕にはほどほどの大きさの手提げ鞄が下げられている。
 その口からは、様々に包装された品々が覗いていた。

 彼女は、雄叫び轟く寺子屋へするりと入る。

「こんにちは、慧音さん。お仕事中にすいませんが、先日頼まれた――」
「子供らが、私の為に、小遣いを貯めて……オォォォォンッッ!」
「ふふ、好かれてらっしゃるんですね。えと、ところで」
「あ、あぁ、すまなんだ。じゃあ、是を。頼んだぞ」
「はい。では、また何時か何処かで」

 当の主と四つ五つ会話を交わし、また外へと出る。
 鞄にまた一つの品を入れながら、顔を綻ばせた
 理由は、耳に響く、再度あげられる雄叫び。



 ――オォォォォォォォォンッッッ!!



 少女は歩く。
 次の目的地は大きな屋敷。
 里の中でも一二を争う大きく、そして、古い屋敷。

 中から聞こえてくる嬌声やら悲鳴やらに頬を掻きつつ苦笑し、二三度玄関の戸を叩く。

「すいませーん、阿求さんはいらっしゃいますかー?」

 がらりと勢いよく出てきたのは、本人ではなく、それどころか人間でもなかった。

「め、盟友! 阿求が酷いんだ、助けてくれ、盟友!」
「あらら、にとりさん。先程ぶりですね」
「何が酷いものですか、と、お待ちしておりました」

 ひゅいと短い悲鳴をあげて少女の後ろに隠れる河童。
 彼女を追って出てきた阿求の手には、棒状のチョコ菓子が握られていた。
 棒状と言うか、そのものずばり胡瓜の形。

「にとりさんこそ酷いんですよ。よりによって、胡瓜味のチョコなんて渡してくるんですから」
「それは単に胡瓜な気がするんですが。え、と言う事は、先程お預かりした物も?」
「うにゃ、そっちは普通にチョコさね」
「だったら私にもそれくれたら良かったんじゃないですか!?」
「阿求……そりゃさ、好みを押し付けるのは良くないよ。でも……阿求に、私の事、わかって欲しくて!」

 痛切な叫び。見開かれる目。一拍の後、互いに駆け寄り、名を呼びながら抱きあう。

「にとりさぁん!」
「あきゅぅー!」

 ……。

「……えーと、阿求さん、以前に頼まれていた――」
「――と、そうでしたね。申し訳ない。では、此方の物を。頼みますね」
「はい、確かに。――ところで、そのチョコ、美味しいんですか?」
「美味しいかどうかは二の次です。プレイ用なので」
「……プレイ用?」
「プレイ用」

 …………。

「では、この辺で」
「や、め、めーゆー!? ちょっと待って、やっぱり助けて!?」
「美味いかどうかより、巧いかどうかなんですよねー。いやいや。さぁ、にとりさん、いきますよー」

 河童の大絶叫と乙女の笑い声を聞きながら、少女は戸を閉める。



 大きな鞄もそろそろいっぱいいっぱい。
 微笑みを浮かべ、ふわりと舞い上がる。
 進路を東の方角にとり、陽光きらめく空を切り裂いた。



「待っていて下さいね――」

 





《香霖堂》――――



 胡散臭い道具が並ぶ店先。
 それらよりも遥かに胡散臭い声が、店の奥から紡がれる。
 耳朶に絡みつくような湿り気と粘り気のある声。

 店主である森近霖之助は、そろそろほとほと呆れていた。



「エーエクスアルペー・ベーイートーエム!」
「……柔らかすぎるな。是では舌よりも先に指で溶ける」
「おかしいなぁ……グリモワールに乗ってる呪文なんだが」



 禁断の魔術書にチョコレートの作り方など載っているものなのだろうか。
 或いは、七色の人形遣いがメモ帳代わりに使っていればあり得るのだが、どうにも想像しにくい。
 霖之助は指で溶けたチョコを舐めとりつつ、厨房を支配する――勝手に使いこんでいる白黒魔法使いに尋ねた。

「アリスにでも借りたのかい?」
「んや、夜雀屋台にある漫画に書いてあった」
「……推して知るべし。掛け声に気合いを入れるのもいいけどね。そろそろ――」

 言葉を切り、魔理沙の横を見る。
 其処には積み上げられた、所謂失敗作が聳えていた。
 正確に言うとボウルに入っているのでそれほど多くはないのだが、とは言え、完食すれば出血できるレベルではある。

 霖之助から向けられる半眼を背に感じつつ、けれど、魔理沙は想いを込めて作り続けた。



「テクマクマヤコン・テクマクマヤコン!」
「今度は硬すぎる。するめじゃあるまいし」



「マハリクマハリタ・ヤンバラヤンヤンヤン!」
「凄いな。何時まで経っても固まらない。是は是で流用できそうだ」



「リリカルトカレフキルゼムオール!」
「おぉ……、食べた途端に関節が痛みだした……?」



 がくりと膝をつく魔理沙。

「私には美味しいチョコが作れないのか……!?」
「まずは食べられるチョコレートを作るんだね」
「香霖、うっさい」

 涙目でぐずる魔理沙の言葉に、霖之助はただ肩を竦める。
 彼には、彼女がわざわざ此処に来ている理由がわかっていた。
 だから、苦言を呈する事は躊躇わない。

 ただ、歳の離れた妹の様な魔理沙に、霖之助なりの助言を伝えるだけだった。

「主義ではないが……贈りたい相手を思い浮かべながらやってみたらどうだい?」
「こいつぁまた。確かにキャラじゃないぜ、香霖?」
「……全くだな。――しかし、持ってきた素材も残り少なくなってるぞ」

 わかってるよ! 返しつつ、当の魔理沙も焦っていた。

 元となるチョコは後一二回で底がつく。
 ホワイトチョコなんて高度な物は最初に失敗した。液状になったホワイトが飛んで顔にかかり大変な事になったが、この場でそ
れをそう認識するモノは誰もいなかった。
 トッピングも既に、比較的使われがちな物は全て消費してしまっている。

 息を吐き、大きく吸う。

「やってやるぜ!」

 気合い一閃、
 想いを込めて、思いを浮かべて、
 魔理沙は泡だて器をボウルに突き立てる!



「だっかっら、気になっる、こんな気持ちは何故っ、いまいちっばん、アイツの、笑顔に、会いたい!」



「……何でもいいが、チョコレートにマーマレードはどうなんだ。相反する味な気がするんだが」
「――っしゃ、硬すぎもせず柔らかすぎもせず、完璧だぜ! ほら香霖!」
「基準点ではあるか。……ふむ。悪くない。僕は嫌いじゃないな。ほれ」
「むぐ、まうまう。……私は苦手な味だったぜ。あ、でも、アイツ――らは好きな筈!」
「それは良かった。じゃあ、片づけて……おい、魔理沙」

 贈り物は中身だぜ、とばかりにラッピングもそこそこに、魔理沙はどたどたと動く。
 霖之助の声など無視して、無論の事、玄関の方に。
 溜息一つを零して、彼は彼女に二枚の物を放った。

 放たれる物に当たる訳もなく、魔理沙はぱしりと右手に掴む。

「……なんだ? チョコレート?」
「世話をしている君達に、ね。どうせ、途中に寄るんだろう?」
「贈り物か皮肉か。判断に迷うな。――おぅ、ぐるっと回る予定だ。確かに預かったぜ!」



 言葉を残すと同時、魔法使いは箒に跨り飛んでいく。

 心を躍らせる彼女は今、音を超えたのかもしれない。



 残された店主は、同じく残された諸々を見て――本日、幾度目にもなる溜息を吐いた。

「で……結局、是をどうにかするのは僕なのか。全く。皮肉で確定させるべきだったかな」

 たわしを右手に、ボウルを左手に、これより、霖之助の奮闘が始まる。

 それを労うのは、魔理沙によって作り出された不定形名チョコレート。

 疲れた体に、甘さとマーマレードに含まれたクエン酸が功を奏したとかしないとか――。







《博麗神社》――――



 博麗霊夢は悩んでいた。

 博麗神社の居間、炬燵の上に顎を乗せ、むぅむぅと唸り声。
 目を閉じながら、あぁでもないこぉでもないと首を左右にころころ振る。
 そんな有様だったから、炬燵に乗せられていた物体を意識せず、こつんと当たる――寸前に。

 視界の仄かな光を遮断される。
 元より目を閉じてはいたが、その状態よりも更に暗いという感覚を覚える。
 霊夢は、その更なる暗闇をもたらした何かに触れるより早く、声を出した。

 もたらした者の声が届く、前に。

「だーれ――」

「『友達』の家に来たら、まずはお邪魔します、でしょ?」

「――ットマホーク!」
「誰!?」
「私ですよ」
「いや、わかってるけど」

 言いながら、目を覆う手に触れ、そっと外す。



「こんにちは、早苗」
「お邪魔してます、霊夢さん」



 手は、そのまま肩に落とされた。

「私だって事、すぐにわかったんですか?」
「ぼぅとしていたとは言え、何の力も使わずに後ろを取られるなんて、そうそうないもの」
「消去法ですか。……確かに、『力』を使えば結構な方ができそうですもんね」

 若干落ちた声のトーンに疑問を覚えつつ、霊夢は早苗の手を見る。
 目から外した時から、違和感があったのだ。
 右手と左手、重さは同じはずなのに、何故か前者だけ、それ以外の重みを感じた。

 けれど、手には特にその違和感を説明できるだけの変化はない。

 視線は一瞬止まり、少し上に登る。つまり、腕を見る。

 其処に違和感の正体、重みの理由があった。

「……あんたん所は、賽銭だけじゃなくて、そういうのも貯まるの?」
「いえいえ。お賽銭は貯まってますが、是はウチにじゃないですよ」
「私は賽銭がそうであって欲しい!」

 うがー、と奇声をあげてじたばた暴れる霊夢を抱きすくめ、早苗はくすくすと笑いながら視線を前に放る。



 其処――炬燵の上には、彼女が下げている鞄の中身と同じ物が、山の様に築かれていた。



「……こんなに、凄いですね。って、なんか、業務用ってでかでかと書いてある物が」
「なんか方々から来て、置いていくのよ。
 あぁ、それ、妖夢から。あいつ、辛いチョコがどうたら言ってたけど、手に入ったのかしら」
「……まぁ、胡瓜味のチョコもあるらしいですから。
 わ、是なんて、凄い綺麗にラッピングされてる。見た目からして美味しそう」
「それは咲夜のね。急いで帰って行ったけど、何かあるのかな。あるんだろうな。
 ――ったく。
 賞味期限のある物をこんなに一遍に渡されても困るっての」

 むっつりとした声で溜息交じりに呟く霊夢。
 対照的に、早苗は軽やかに笑った。
 少女は見上げ、少女に問う。

「あによ?」
「嬉しくないんですか?」
「困るって言ったでしょ。それとも、私が嬉しいと思っているとでも?」

 肩を竦めて半眼で返す霊夢に、しかし、早苗はまた微笑みで応えるだけだった。

「……調子狂うなぁ。私が全く分かんないの、あんたと紫――位よ」
「絶望的なまでに理解されていない気がします。
 さておき、霊夢さん、更に困らせて差し上げますね」
「あー?」

 上あがりの呟きは、手際よく並べられる品々によってかき消される。
 とんとんとんとん、とんとんとん。
 霊夢は顔を炬燵に伏せた。

「順に、阿求さん、慧音さんと生徒さん達、静葉さんと穣子ちゃん、メディスンさんに雛さん、椛さんのと、それから、諏訪子様――」
「い、いやー!? このままじゃおはようからお休みまでチョコレート!?」
「主食にご飯、流しに味噌汁、おかずにチョコで三食ですか。確かに嫌かも」

 早苗は同意しつつ、鞄から取り出した最後の一つを伏せられた霊夢の頭にこつんと当てる。
 ぼやけた霊夢の視界に飛び込むのは、青と白のリボンが巻かれた長方形の物体。
 早苗からの、チョコレート。

 風祝は巫女に問う。

 ほんの少しだけ、不安を覚えながら。

「嫌ですか、霊夢さん?」

 ぶっきら棒に返す。

「ふん、ヤじゃないわよ。…………ありがと」

 ――裏腹に、受け取る手は柔らかかった。



「ともあれ、流石にこの量を一人ではきついわね。早苗、手伝いなさい」
「……それにしても、幻想郷にバレンタインデイがあるとは思いませんでした。是までチョコも余り見ませんでしたし」
「えっとね、確かにチョコは普段なら高嶺の花なの。手に入んないし。
 でも、美味しいから、やっぱり皆食べたいのよ。で、外から迷い込んできた人とかから、そう言う話を聞いて」
「なるほど。ニュアンスは若干違いますが、根付いてきた、と。
 ……その割に、妖怪の方もしっかり参加している様ですが」
「美味しいから。みんな、食べたいの」

 早苗は思い出す。
 霊夢の言う『みんな』には、全ての人妖が含まれる事を。
 くすりと笑い、ぎゅうとまた抱きしめた。

「ぐえ。――いいけど、こら、聞いてた? あんたも手伝いなさい」

 流せなかったようだ。

「えー……贈り物ですよぅ?」
「一つしか入ってない物は一人で食べるけどさ、分けられてるのとかならいいでしょ?」
「でもですね、でもですよ?」
「あー……」

 反論になってない返事をする早苗に、霊夢は額に手を当て、指摘した。

「あんた、また太ったんでしょ?」

 核心。のけ反る早苗。

「だって……! 仕方ないじゃないですか!?」
「開き直るな! っても、どうせまた、胸にいくんでしょ。羨ましい話……ちょっと待てこら、まさかまた大きくなった!?」

 差ほどには。
 いいから吐けこら。
 ――ぼそぼそぼそ。

 反撃。天を仰ぐ霊夢。

「何てこと……! み、緑髪の格差が、また、広がってしまった……!」
「幽香さんとタイです。ダイエットしても、落ちてくんないんですよ」
「う、うわぁぁぁん、えーきにあやまれ! わたしにもあやまれー!」

 余りにも純粋な涙を流しながら、霊夢はぐるぐると腕を回す。
 ぺちぺちと当たる両手を掴み、早苗は微笑みを浮かべる。
 ぐすぐすと鼻をすすり嘆く巫女に、風祝は助言した。

 ――泣く霊夢さんには勝てません。

「好き嫌いをされているからではないですか? ちゃんと食べないと、大きくなりませんよ?」
「れーむ、すききらいはちょっとあるけど、ちゃんとたべるもん」

 度重なる早苗の口撃により、霊夢の精神は著しく後退してしまっていた。
 幼い霊夢。是は是で、幼夢。ドリーム。
 早苗は言わずもがな、地に伏した。

「だから、たくさんあるけど、チョコもちゃんとたべるよ?」

 早苗には、精神的にだけではなく、身体的にも幼くなってしまった様に映る。
 頭のリボンも、対比的に大きくなっている気がした。
 拙い。早苗の良心が叫ぶ。折れそうだ。

 知ってか知らずか。霊夢は、両手を自らの頬に当て、少しばかり恥ずかしそうに、けれど、嬉しそうに、言う。

「えへへぇ、ほめてほめて」

 『良心』は白い衣装に着替え、お祓い棒を腹に当てる。
 介錯を進み出たのは涙に濡れる『悪心』――主は良き相手であった。
 一方、早くやれと囃すモノもいた。敢えてその名を言うならば、『乙女心』。



 ――身はたとひ 博麗の地に 朽ちぬとも 留め置かまし 守矢魂



「う? さなえおねーちゃん、どうしたの?」
「なんっでもないですよ、さぁ胸を大きくしましょう、まずは服を脱いでください!」

 うん、と襟に手をかける霊夢。

 はふ、と息を荒くする早苗。

 二人を止める者は、今、此処にはいなかった。



 一瞬後までは。



「欠食児童にチョコの配給だぜ、れいむぅぅぅわ、止まらないぃぃぃ!?」

 魔理沙は急には止まらない。





 ――霊夢の感覚に、爆音が、伸ばされる手よりも早く届いた。





 粉塵が立ち込める室内で、魔理沙は涙目になりながら着地の際に打ちつけた背を撫でる。
 左腕にぶら下げた白い袋が無事なのは、経験上わかっていた。
 その袋は幾度となく戦場を共に潜り抜けてきた、友。

 主に人形遣いの家とか図書館とか。

 痣になっている箇所に触れ、小さく声を上げる魔理沙に、部屋の主は呆れた声で非難した。

「あんたねぇ……少しは加減しなさいよ」
「つぅ……あー、その、なんだ。悪い」
「……まぁ、チョコも無事だし、いいけどさ。って、早苗は――」

 突進の直撃を受けた早苗は、地に伏したまま、呟く。

「戻ってる……霊夢さんが戻っちゃってる……!」

 割と無事なようだ。

 意味不明な声をあげる早苗を助け起こしながら、霊夢は魔理沙に視線を向ける。
 魔理沙は片手で頬を掻きつつ、袋の中から長方形の箱を取り出した。
 乱暴に閉じられたソレから、甘酸っぱい匂いが零れる。

「……チョコっぽいわね」
「嫌そうだなおい。と言うか、ちゃんと私はチョコだって言ってたぞ」
「何時言ったのよ。……あぁ、突っ込んできた時か。聞こえる訳ないでしょうが」

 正論だが、魔理沙は口を膨らませた。

「ふん。受け取らないなら、別にいいぜ。次に行く」
「受け取っても行くでしょうが。――それに、嫌とは言ってないわよ」
「相変わらずわからんなぁ、お前は。あぁ、そうだ、渡しておけって言われた物があるんだ」

 霊夢の顔が再び歪む。
 魔理沙は気にせず炬燵に並べる。
 とんとんとんとん、とんとんとん。

「えーと、端から、香霖、パチュリー、小悪魔、フラン、それと道すがら渡されたミスティアのとリグルのと」
「あぅぅぅ 揺り籠から墓場までチョコレートぉ……」
「ミスティアのは八目鰻のチョコ付けだが」

 それは嫌がらせではないのだろうか。

 ともかく、何処か清々しささえ漂わせて、魔理沙は受け取った全てを並び終えた。
 新たに築かれるチョコレートマウンテンに、霊夢が沈む。
 涙さえ流していた。

 毎年の事だろうに、と魔理沙は肩を竦める。
 そう、毎年なのだ。違うのは、その数。
 年々増える一方だったりしていた。

 誰かにチョコを贈るなら。
 あぁ、そう言えば、あの子にも。
 世話になってる博麗の巫女にも渡さんと。

 誰が言った訳でもなく、誰が流行らせた訳でもない。だが、気がつけば、余分に一つ作っている。

「私、一年分のカロリーをこの数日で取る気がする」
「太らないからいいだろ別に。と言うか、嫌なら食うな」
「できにくい体質らしいけど、ニキビなんかもぽつぽつと出るのよ」

 その程度で済むならいいじゃないかこんちくしょう――魔理沙は箒に手を回しながら、心の中で舌を出した。

「まぁ、確かに又渡しをされるのはヤなんだけどね」

 溜息を吐く霊夢に、魔理沙は上から揶揄する。

「贅沢な奴め。――じゃあな、霊夢、早苗!」

 次で最後だ!――白黒の魔法使いは香霖堂を出た時と同じように、その場を後にした。

 空を裂き行きつく先は、何処であろうか。

 恋色の土煙だけが知っていた。



「普通に想像付くけどね」

 微かに舞いあげられた粉塵を片手で払い、こともなげに言う霊夢。
 魔理沙によりもたらされたチョコを、元からある山の近くに動かす。
 霊夢はソレを仰ぎ見る。斯様なまでに膨大な量。

 幾度目かになる溜息を吐く直前、彼女は叫び声をあげた。

「あぁ!? 魔理沙に言い忘れた! 手間が増える!?」

 諸手を挙げての絶叫に、山が揺れた。
 揺れたモノは崩れるのが摂理。
 世界を統べる法則が霊夢に振りかかる。

 ――寸前、揺れが収まる。

 摂理を覆すのは、儚き人間の起こす奇跡。

「何をです、霊夢さん?」
「あ、ありがと、早苗。えっと、その」
「思うだけで伝わればいいのに。だから、又渡しをされるのもヤ、なんですよね?」

 己が瞳を真正面から捉えてくる澄んだ双眸に、ぐっと言葉を詰まらせる。

 霊夢は早苗がわからない。

 では、その反対は?――早苗は、霊夢を概ね、わかっている。

 だから、『だから』と言ったのだ。



「是だけあるんですもの。幻想郷全土を飛び回る事になりそうですね」

「わ、私が! わざわざ、一人一妖毎に礼を告げて回るとでも!?」

「ふふ――はいっ!」



 確信が籠った頷きに、霊夢の肩から力が抜ける。
 何処からそんな自信が来るのか。
 問う気力も湧いてこない。

 代わりに湧いてきたのは、満面の笑みにつられた、笑い声。

 早苗が、山から落ちたのか、他から少し離れた所にあるチョコに手を伸ばした。
 紅と白のリボンは解かれ、雑なラッピングを丁寧に外す。
 中から出てきたのは、形が歪なチョコレート。

 けれど、匂いは、他のどの物にも負けず、甘かった。

 霊夢も同じく手を伸ばす。
 掴み取った物は、綺麗なラッピングが施され、青と白のリボンが巻かれていた。
 中から出てきたのは、整えられた星型――その中に、小さな小さなハートマーク。

 無論、匂いも、他のどの物にも負けず、甘かった。

「く、もう、わかったわ、そうですよそうですよー、はは、あんたも、一緒に来なさい!」
「あは、認めて頂けるんですね、はい、わかりました、私も味見させて頂きますし」
「何よやっぱりあんたも食べたかったんじゃないの、ふふ」
「くふふ、だって、私も食べたいですもの!」
「美味しそうだもんね……ふ、く、あは」



 どちらからともなく互いの肩を叩き、二人の少女は笑った。



「――あははははっ!」





 二月十四日。バレンタインチョコを前にして、博麗霊夢と東風谷早苗は、心底楽しそうに、笑った。






                      <了>
ありがとうタミフル、十九度目まして。

霊夢の所には何処からともなく果てしなくチョコが集まってきそうだなぁと思いました。
で、各々のパートの後に博麗神社を書いていたら、お話全体の約半分に育ちました。何でこんな事に。

あと。先生、ごめんなさい(どっちの?(どっちも。

09/02/21
紛らわしい表現を修正。ご報告、ありがとうございます。
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コメント



0.2220簡易評価
2.90名前が無い程度の能力削除
早苗さんがD-89だと?!
咲夜のパートの
>主の友人にて自身の良き理解者
の部分、主の友人にして~かと。
3.90名前が無い程度の能力削除
美鈴男前過ぎる
8.80煉獄削除
ほのぼのとしてて面白かったですよ。
しかし……霊夢には大量のチョコを食べて処理するという
苦難の道が……。
楽しいお話でした。

誤字かもしれない報告
>高根の花
こうなってましたけど、コレで良いんでしょうか?
「高嶺の花」ではないのでしょうか?
どっちも同じかな?
13.90名前が無い程度の能力削除
あ、あまぁあああああああああああああい!!!!
18.80名前が無い程度の能力削除
なんとも男前なめーりんだ…

そして幽々子様のカプサイ神に吹いたwww
19.90名前が無い程度の能力削除
相変わらず素晴らしいレイサナですね(*´∀`)
20.100NEOVARS削除
>「幽香さんとタイです。ダイエットしても、落ちてくんないんですよ」
>「う、うわぁぁぁん、えーきにあやまれ! わたしにもあやまれー!」

早苗さんが、ゆうかりんと同列だと……許せる!
あと、霊夢、映姫様まで勝手に巻き込むなw
21.無評価白徒削除
>炬燵の上に顎を乗せ、首を左右にころころ振る。
この一言だけで俺はヘブン状態だったんだが。
まさか、名作で………もうっ……言葉にならんよ…だれか びょういん つれてっ
  あま  しぬ
(あ、名作じゃなくて美咲でした。)
22.100白徒削除
わぁあああ点数入れ忘れたぁー!!
26.100謳魚削除
幽香さんとタイの早苗さんで死にかけ幼夢で逝きました。
このSSを読んだ者に生存フラグは皆無ッ!
だがそれが(ry
何があっても押し倒されるにとりん可愛いよにとりん。
27.100名前が無い程度の能力削除
そっかー、人間と半分人間で「人の子」かー、と思ってたらかなすわ混じってた。
いつか早苗の胸が幻想郷の天下を獲る気がしてなりません。
31.100名前が無い程度の能力削除
 早苗さんの成長著しくてもう、もう……
 ちょこ……あま……
33.100☆月柳☆削除
これはいいチョコストーリー。
でも何故か1番最高だと思ったのは、辛汁粉に悶えて畳を叩く幽々子の姿だった。
37.100名前が無い程度の能力削除
89のDだと……守矢の風祝はバケモノか!!
38.90コメントする程度の能力(ぇ削除
話の甘さにはなぢ吹きました、ええ
39.90名前が無い程度の能力削除
美鈴男前すぎるw
みすちーそれは嫌がらせだろwww
40.90名前が無い程度の能力削除
皆が幸せそうなのって読んでて嬉しい。
そんな良きお話でしたw
41.70名前が無い程度の能力削除
あぁん?甘々だと?俺には関係ないね!
それでも読んでしまうこの身の悲しさよ。せめて義理を……
42.70名前が無い程度の能力削除
あま・・・あままmmm
45.100名前が無い程度の能力削除
これは良いレイサナですね!
47.100名前が無い程度の能力削除
欠食児童www
50.100名前が無い程度の能力削除
ママレードボーイなどの懐かしいネタに混ざって、大魔法峠の不意打ちは卑怯なり・・・!

そしてみすちーは新手のテロを実行できる強い子
51.70名前が無い程度の能力削除
ちょっと読みにくかったかな
関節技こそ王者の技よ!
52.100名前が無い程度の能力削除
幻想郷にバレンタインがあるのは、外の世界では幻想になったからですよね。
53.無評価道標削除
>>2様
そもそも幽香の数字が出所がわからないものなのですが、少なくとも私のお話では88以上が確定しました(笑。
ご報告ありがとうございます。テンポを気にし過ぎて必要な個所まで削ってしまっていたようです。

>>3様
あー言う事をさらっと言えるのは、たぶん、私のでは美鈴と大ちゃん位です。

>>煉獄様
賞味期限長いから急がなくてもいいのですが、霊夢はきっと頑張って早めに食べてそうです(笑。
『高根の花』。調べてみた所、間違いではないようですが、一般に使われているのは『高嶺』なので訂正いたしました。
ご報告、ありがとうございます。

>>13様
ストレートな甘さは二組しかいないのです。何処と何処かはご想像にお任せ。

>>18様
カプサイ神の言葉自体は、以前、友人が使っていたモノを流用しました。ありがとう、友人。

>>19様
彼女達の友達としての相性は抜群なのです。

>>NEOVARS様
映姫様は幽香・早苗さんとの対比です(緑髪として)。あと、この時点では霊夢とも同盟仲間。

>>白徒様
言葉は辛辣になりがちなので、行動は可愛く。霊夢も少女ですので。
自分では余り『美咲』の様な表現をしないので、「みさきってなんだ?」と。私の馬鹿。

>>謳魚様
幼夢。いい響きです。是やるためだけに、今回、霊夢を泣かせました(ひでぇ。
阿求とにとりは何気に一番進んでいるコンビかもしれません(笑。

>>27様
かなすわ、慧音と阿求は、早苗さんの土台です(特に前者)。「ヤツが来る!」って感じを出したかったのですが、ちと失敗気味。

>>31様
ちっちゃい子とおっきい子とのコントラストって素晴らしいと思うんですよ。つまり、そう言う事です。

>>☆月柳☆様
単品のイメージで一番可愛いのは、恐らく、その場面の幽々子様です。泣いてるの。

>>37様
えーと、貴方様だけではないのですがね。うん。胸に食いつき過ぎです!(笑

>>コメントする程度の能力(ぇ様
のぼせないよう、ご注意を。私はにっやにやしてましたが。

>>39様
嫌がらせです。是を書きあげた時点で、次作の構想だけはあったんですよ(笑。

>>40様
プラスの想いはプラスに、がモットーです。最初からハッピーエンドだってかまわない勢い。

>>41様
ミスティアの屋台に行けば食べられました。無料配布だったので(笑。

>>42様
激烈な甘さではないと思うんですが……こう、まったりとした甘さ。結局、甘い事は甘い。

>>45様
色々あべこべな二人。でも、相性は抜群。書いてて楽しいです。

>>47様
きちんと三食は食べているけど、お菓子はそれほど……ってのが霊夢のイメージ。特に洋菓子は欠落してるだろうなぁと。

>>50様
未だにソラで歌えるのが、我ながらどうかと思います。一番だけですが。

>>51様
テンポは自分の中で重要課題なので口惜しい限り。精進します。

>>52様
その通り! とお答えしたかったのですが、理由は作中の通りとします。畜生。

以上
75.90ミスターX削除
>「好き嫌いをされているからではないですか? ちゃんと食べないと、大きくなりませんよ?」
霊夢「私の賽銭箱の中身を言ってみろ!!」