お品書き(注意事項)
・本SSはさっぱりまったりのんびり味をしております。
刺激的な味をお求めの方は、ブラウザバックでお戻りください。
・本SSは若干百合風味に味付けされております。
その手の味付けが苦手な方は、貴方のパソコンの左上に表示されている左矢印を押してください。
・本SSは―永遠亭のブレイン―八意永琳がお好みの方には対応しきれていません。
はっちゃけえーりんで満足していただける方には、そこそこにお楽しみいただけるかと。
・本SSは永遠亭の兎に呼称を与えています。
多少出張っておりますが、味付けの一つと考えいただけるとありがたく思います。
永遠亭が幻想郷に迎え入れられてから早幾清掃―もとい、幾星霜。
亭の住人の一人であり、そこの主人からすればイナバであり、師と敬愛する人物にすればウドンゲであり――
つまるところ、鈴仙・優曇華院・イナバなんだけど。
本当の名前は鈴仙(れいせん)だけだった筈なんだけど。
今じゃ姫様や師匠はともかく、兎達も僅かばかりの友達も紅白も黒白も呼んでくれないけど。
って言うか、普段は永遠亭の悪戯兎ことてゐ―因幡てゐしか呼んでくれてない気がするけど。
こほん。
まぁ、そんな私の日常は、概ね好調に回っている。
私は一日の終わりに、机に向かい一冊のノートを取り出した。
それは日常の象徴で、一日が終わる度に白いページが埋まっていく物――所謂、日記だ。
この日記と言う物、元より知人だったけど、私が買い出しやら何やらで人の里へ行く事が多くなってから、
以前よりも親交を深めた里の守護者こと上白沢慧音さんから勧められたのだ。
『今日と言う明日には永遠に訪れない一日を、振り返り振り返り書に記す。
慣れるまでは手間に感じるかもしれないが、なに、お前ならすぐに慣れるだろう』
知識人と名高い慧音さんから太鼓判を押されては、始めない訳にはいかない。
其れに何より――『結構、読み返すと楽しいぞ』――そういう慧音さんは、本当に楽しそうだったから。
だから、私も書き始めた。
慧音さんの言う通り、最初の頃は何を書けばいいかわからなかったり、文章にまとめるのが難しかったり、眠かったりで、短い―半ページも埋まらない―日記が続けられた。
暫くして慧音さんに会った時、尋ねてみた――どうすれば上手に書けるのか、と。
私に質問に彼女は数秒、目をぱちくりとさせて、その後すぐにふふ、と笑みを零した。
『うどんげ。お前は真面目だな。いや、真面目過ぎるか』
『え、と………??』
『日記を上手に書く必要はない。ただ、お前が体験した事を、思った事を書けばよい。
それに上手も減ったくれもあるものか』
其処まで言い、少し思案顔。拙いと思った。
『まぁ、確かに日記と言う物自体、色々解釈があり、他者に読まれる可能性も考え工夫を凝ら――』
『で、でも、今のままじゃ、何時か止めちゃいそうで………』
長くなりそうだった日記談義を遮る様に、私は訴えた。
いや、実際に長くなるんだ。絶対に。説明癖は良識人で通る慧音さんの数少ない悪癖の一つなんだから。
だけど、途中で止めても怒らない辺りが慧音さんらしいと思う。
『本当に真面目だな』――苦笑する慧音さんに、私は小さくなった。
『止めたいのなら止めればいい。――が、そう言ってしまうと勧めた私の方が無責任だな。
ならば、まず、その日起こった楽しい事を中心に書いてみろ。
楽しい事がなければ―まぁ、あそこに住んでいればそうないと思うが―印象に残った事。
時系列は無視して言い。軸が出来れば、扇状に色々書けるだろうから』
そう教えてくれた慧音さんは、流石普段、寺子屋の先生をやっているだけあって、口が滑らかだった。
こくこくと頷き、それなら書けそうです、と伝える。
私の顔が、それこそ寺子屋の子どもたちとだぶって見えたのだろう、慧音さんは―耳に注意しながら―ぽんぽんと頭を撫でてくれた。
『そう言ってもらえると、先生も嬉しいぞ』
その日の日記の軸は、勿論、慧音『先生』だった。
自分でも驚くほどすらすらと書けて、びっくりしたのを覚えている。
そして、その日から。
日記を書く事は、私の一日の締めくくりで、その日最後の楽しみになっていた。
さて、今日の軸はなんだろう。
えーと………そう、『色仕掛け』と『ちいさいにんじん』、『姫様とのお話』――かな。
文月之二十二日目 概ね晴れ
朝方。
閉じた世界の中でも、師匠には様々な知恵や技術を授けてもらえた。
だけど、開けた今となってもその事自体に変わりはない。
目下一番勉強中のお薬は勿論、世界の歴史、地上の理、美味しい人参の作り方など種々様々。
で、今日は『色仕掛け―実践編―』。
普段よりも何故か心持薄暗い師匠の部屋で、師匠と私は対面で座っていた。
最初に題目を聞いた時、まず疑問に思った事をぶつけてみる――『初めてなのに、何故、実践編なんですか?』
師匠は不躾な質問にも、微笑みで応えてくれる――『初めてって響き、良いわよね。あ、いえいえ』
『勿論、この項目には、意義編・歴史編1・歴史編2・体験編と前提があるわ。
だけどね、うどんげ。
うどんげは、賢い子だから、そういったモノもこの実践編を習得すれば、自然に吸収してくれると思うの』
『弟子馬鹿かしら?』――そう苦笑する師匠に、私は熱い気持ちで応える――『ご期待に添える様、頑張ります!』
まず師匠は、鳩尾の上で両腕を組み胸部を強調する仕草を実演してくれた。
ほどほどにある私でも羨ましいソレらは、腕の中でむぎゅりとなって更に羨ましい事に。
なんだかドキドキしてしまった私は、暫くぼぅとしていたけれど、師匠の声にはっとなって背筋をぴんと伸ばした。
『さぁ、やってみなさい、うどんげうふふふふふふふふふふ』
きっと、その表情や笑い方も含めての実演なんだろう。目が妖しく光っているように感じたし。
だけど、その技は師匠や紅魔館の紅美鈴さん、白玉楼の西行寺幽々子さん、マヨヒガの八雲コンビさん、
忘れちゃいけない三途の川の渡し守・小野塚小町さんといった面々が使ってこそだろう。
渋る私に師匠は顔を伏せ、ほぅとため息をついた――うぅ、不肖の弟子でごめんなさい。
それじゃあ、と前置きをして師匠は言う――『スカートを捲りなさい』
意図が読めずきょとんとしていると、物凄く早口で捲くし立てられた。
あ。補足しておくと、スカートじゃない。師匠はそんな人じゃないもん。
『あぁ、いえ、そうじゃないの、そうじゃないのよ、うどんげ。
行為は貴女が考えている通りで良いの、だけど、問題はその捲れ方。いえ、捲り方。
まず掴む両手はぎゅっと力を込めないといけないの。いい、ぎゅぅっとよ?
次に何処まで捲るかと言うと―是が最も重要なのだけれど―真っ白のぱん、こほん下着が見えそうで見えない、だけど
食い入るように見れば見えるんじゃないかなぁえーりんえーりん頑張れえーりん!、そういう微妙なポイント。
ええ、うどんげ、わかっているわ、恥ずかしがり屋の貴女ですもの、躊躇いはあると思う。
けれど、これは授業、今は私と貴女の二人きり、ちょっとくらい大胆になってもいいのよ。
あらいけない私ったら想像だけで血が、鼻出血が――そして、とどめに』
途中からよくわからなくなってきたが、とりあえず耳に入った範囲で実践してみた。
何で私の………の色を知っているんだろうかとか、とどめって何だろうとか思わないでもなかったけど。
師匠が教えてくれる事なんだから、きっと意味がある筈だし。
『――こんな、感じでしょうか?』
勉強だって言うのは理解しているけど、それでもやっぱり恥ずかしさで顔が赤くなってしまう。
大体、私には師匠の様な妖艶さもないんだし、全然似合ってもない気がしていた。
意地なしな私は恐る恐るといった風に、師匠を見上げ――びっくりした。師匠の様子に。
『――朱色に頬を染め、少し泣きそうな顔で!見て!私を見て!――って見られてたー!?
さすがうどんげ、でぃもーると、でぃもーるとよ、うどんげ。重要なので二回言いました!
その悩ましい脚線美とどうにかなっちゃいそうな表情でロシア位は買えちゃうわ!』
ろしあってなんだろう。
『と言う訳でどうにかなっちゃったお姉さん、お姉さんはうどんげをどうにかしちゃいます!
やっぱり重要なので二回言いました!――れっっっっっつだーーーーーーいヴ!?』
えぇと、そこで起きた事を説明するのは難しいんだけど………。
まず、師匠が高らかに跳躍して。
頂点に達した頃には、何故か服を脱いでて下着だけになってて。
落下して私の身体に触れそうになるぎりぎりの所で。
突然現れたてゐが右ストレートを師匠に放って。
てゐ自身の速度も大したもんだと思ったけど、それよりも師匠自身の落下速度で所謂カウンターになって。
『神国JAPANに栄光あれー!?』と錯乱気味の師匠が叫んで吹っ飛び。
最後に、こんと頭を軽く叩かれた――叩いたのは、我らが主・蓬莱山輝夜様。
『そういうはしたない仕草は止めなさい、因幡。
貴女には合わないし』
溜息をつく姫様に、私は改めて自分がした事を考え――やっぱり似合ってなかったんだ、と小さくなってこくんと頷くしかできなかった。
『あぁ、もう――貴女は普通にしていれば十分可愛いらしいわよ』
私がしょげているのを見かねて、姫様はそうフォローしてくれた。
そういう思いやりが、凄く嬉しい。
『せ、清純な子が一瞬見せる艶めかしさがいいんですよ、ひめさ』『狼符白い牙!』『が、ごっふぁ!?』
漸く復活しようとしてた師匠が、てゐの一撃でまた沈黙した。
鈍く、乾いた音だけが、耳に残る。
『あれは打ち下ろしとアッパーの二撃。やるわね、因幡………』
『そ、そうだったんですか――なるほど。それで、師匠の悲鳴が二連になっていたんですね』
ごくりと唾を飲む姫様と、その解説を聞きながら納得する私。
狼符と聞いて、お前兎じゃないかと突っ込まなくなった辺り、私も成長したと思う。
どういう方向の成長かはわからないけれど。
『そだよ、鈴仙。
鈴仙のスカートは捲る為にあるんじゃない。私に捲られる為にあるんだよ』
『なんで捲るのが前提なのよ!?』
拳をひらひらと振りながら私と姫様の元にやってくるてゐ。
小麦色とまでは言えないけれど充分に健康的な手が、今は赤色に染まっていた。
相当に強く叩いたんだろう。
『手、大丈夫なの?』
『ん?あぁ、赤いのは永琳の血だよ、鼻血。大丈夫、だいじょう――あ痛っ』
『もぅ、無理しないの。――まぁ、でも、とりあえず血は拭きなさいな』
『えへへ………ありがと、鈴仙』
てゐは何時も、私に悪戯ばっかりしてくる。
凄く小憎たらしいけど、時々、とても素直になって――そんな時は、その、ちょっとだけ、可愛いと思う。
妹みたい―私に妹はいないけど―って言ったら、凄く怒ってた。なんでだ。
『ふふ、仲がいいわね、二人とも』
一連の遣り取りを見ていた姫様が、柔らかく微笑しながらそう評した。
私はあははと笑いながら頬を小さく掻き、てゐは珍しく顔を赤くして元気よく『うんっ!』と返す。
私達を見る姫様の表情は、もっと柔らかく、暖かくなった。
――その時。『ふ、うふふ、ふふふふふふふ………』
チのソコから響くような笑い声が、其れほど大きくないこの部屋に木霊した。
………いや、うん、まぁ、4.5M先に倒れている師匠なんだけど。
あ、今のは地の底と血の其処をかけたダブルミーニングでっ――えと、閑話休題。
『やるわね、てゐ。流石よ………』
すわ反撃が来るか、と身構えるてゐ。
てゐは悪くないです、私を庇ってくれたんです、とてゐの前で両手を広げる私。
師匠は、そんな私達を見て、薄く笑い――。
『――激しいのも、嫌いじゃないわ』
りょううでをみぞおちのまえでくんで、あしをこうささせていました。
『って、なんでそこで色仕掛けですか!?授業は継続中だったんですか!?』
『もっと!もっと私に貴女達の愛をぶつけて!』
『聞いてないー!?』
先程飛んできたまま――要は下着姿の師匠は、確かに凄く魅惑的で妖しかった。
私では到底似合ないであろう下着も、凄く似合っていた。どきどき。
あー、でも、鼻血で全部台無しだなーって思ってたら――世界が師匠の下着色に。
訂正。真っ暗になった。
『………てゐ?』
『手だけでわかってくれたのは嬉しいな。
――鈴仙は、見ちゃいけません。教育上宜しくない』
『子ども扱いするなー!?』
あははーと笑うてゐ………だったけど、その笑い声が『ひっ!?』と短く鋭い悲鳴になるのに時間はかからなかった。
てゐのこの手の声は、凄く珍しい。
この子は何時だって漂漂としているから。
だけど、この子がどういう時にこう言う悲鳴を上げるかは、知っていた。
つまりは――『てゐ。鈴仙を連れて、この部屋から出なさい』――本当に、怖いモノを感じた時。
『ぅわ、姫様が私達の名前を呼んじゃったよ!?』
『あぁぁぁぁぁ、怒ってる、本気で怒ってる、鈴仙、出よう!』
姫様は普段、私達永遠亭の兎達を『因幡』と呼んでいる。
曰く『貴女達の名前なんて、一羽一羽覚えられる訳がないでしょう』だそうだ。
だけど、私達は知っている。
姫様は師匠と二人きりの時だけ、私達の名前をちゃんと呼んでくれている事を。
それを知った時、主としての照れ隠しなんだろうけど、失礼にも可愛らしいと思ってしまった。
で、だ。
その照れ隠しをすら忘れて、名前を呼んでると言う事は、てゐの言う通り、冷静さを失っているのだろう。
何時もの、少し愁いを帯びた、だけど優しい声は、三日月の様に鋭くなっていて――うん、すごく、こわい。
『早く、速く、行きなさい。私が、冷静でいられるうちに――』
『ひ、姫様!不肖貴女の嫁、八意永琳、姫様にぱっきんは似合わないと――きゃんっ!?』
よくわからない事を言ったり、悲鳴を真似する位だから、師匠にはまだ微かながらも余裕があるんだろう。
だけども、私とてゐにはそんな余裕なんてない。
腰を抜かしそうになりながら、二人揃ってなんとか部屋の外に這いでた。
姫様の怒りの瞳を直視してしまったのだろう、がくがくと震えるてゐを片腕で抱き込み、残った片手で襖を閉める。
ぴしゃり――その音が合図だと言わんばかりに、姫様のくぐもった声が聞こえてきた。
『私は、貴女の、夫に、なった覚えはないけれど――』
締めきった部屋から煌々とした光が漏れてくる。
『え、え、いきなり蓬莱の弾の枝!?ひ、姫様、落ち着いてください、笑顔で言葉のキャッチボールをしまべぶら』
師匠の潰れた声が聞こえてくる。聞きたくはなかったけど、仕方無い。
だって、此処から離れようにもさっきの姫様の声で腰が抜けちゃったし。
『――いいわ、貴女に、私の、愛をぶつけてあげる。勿論、激しいのを――ね』
合唱。震えが収まったてゐも、私の腕の中で手を合わせていた。
こう言う時、私達の耳は便利だ。手で蔽い隠さなくても折り畳めば大抵の音は遮断できるから。
えらく活用範囲の狭い便利さだな、なんて言われるかもしれないけれど、とんでもない。
割と、姫と師匠のこの手のスキンシップ―愛仕合(師匠談)―は日常茶飯事なのだから。
『あいが、あいがいたいー!?』
………大抵、の範囲外の声が聞こえてきた。はらはら。
『あぁぁぁぁ、だ…ど、ちょっとき…ちい…かもーーーーー!?』
続けての師匠―だと思う―の声は、良く聞こえなかった。
気付くと、合唱をしていたてゐの手が、私の両耳を優しく塞いでくれていたようだ。
昼過ぎ。
朝の惨状はどこ吹く風、お昼御飯を食べた私は縁側でのんびりとしていた。
十四時―午後二時過ぎからは、野菜畑の管理やら兎達への戦闘訓練など、忙しくなってくる。
暫くはぼぅとしていた私だったけど――きょろきょろと左右に目をやり、誰もいない事を確認して。
そっと、朱色のタイを緩め、ブラウスのボタンを、一つ………いや、二つ、外した。
私は、胸元に浮かぶ雫を右手の人差し指で絡めとり、だらしのない言葉を零す――。
『あーつーいー………』
陽が昇ってきた事もあって、ぽかぽか陽気はぎらぎら日差しに変化してしまっていたのだ。
此処永遠亭では、普段、比較的中立的な服装の私でもそろそろ暑さがきつくなってきていた。
比較的、と言うのは、てゐ・兎達が軽装なのに対してであり、姫様や師匠が厚着なのに対して、である。
特に姫様は凄い。基本的に、春夏秋冬オールシーズン何時もの長袖和装束を貫き通す。
そりゃまぁ、年がら年中戦ってる人が文字通り燃えてる人―藤原妹紅さんなんだから、『熱さ』に耐性はあるんだろうけど。
去年、師匠が『見ている方が暑苦しんで、薄着になってください』と頼んだ時も『嫌よ』の一言だっけ。
『私も脱ぎますからっ』――師匠は語気を強めたけど、やっぱりその時は駄目だった。
そう、確か『その時』は駄目だったんだけど。
数日後、姫様は私達―私やてゐ、兎達―に、自分に合う服はあるか、と尋ねられ、本当に珍しく違う服を試された。
試された、と言うよりは、試させられた、が正しい言い方かな。
最初のうちは、やはり姫様と言う事もあってそれなりに上品な服ばかりを着て頂いたのだけれど。
姫様が特に何を言うでもないので、そのうち兎達がこれもあれもと手当たり次第に色々な恰好を手渡していった。
私のブレザーやてゐのピンクのワンピースは言うに及ばず。
何所から持ち出してきたのか、看護服や給仕服、セーラー服にチャイナドレス、ピンクハウス―フリルひらひらの服―、
最後には巫女装束―霊夢のとはちょっと違って、腋は見えない―まで出てくる始末。
だけど、流石姫様だ。
そのどれをもきっちりと着こなし、しかも似合っている。
黒髪で長髪だからピンクハウスはどうかなと思っていたけど、とんでもない。
違和感までも味方につけて、私でさえも『可愛い………』と呟いてしまった。
因みに、一番格好良く見えたのは黒のスーツ。
普通なら暑苦しく見えると思うけど、姫様が着こなすと涼しげに見えるから不思議だ。
――結局、『何時ものが一番落ち着くわね』とその場限りのファッションショーを終えて、姫様。
微苦笑しながらだったけど、満更でもないという表情だったので、喜んでもらえたようだ。
そう言えば。当日、何かの集会だかでいなかった師匠に、件の話をすると、卒倒していた。
『おぉぉぉおおおぉぉぉぉぉ………』とよくわからない声を上げながら。
てゐと私とでアレも良かったソレも似合っていた、そう振り返っていると、師匠は声を上げるのを止め、すっくと立ち上がり。
虚ろな表情で、自室へと戻ってしまった。
『結果的に仲間外れにしてしまって、怒ってるのかな』―心配する私に、てゐは静かに呟く。
『あの顔は、不退転の現れ………決意の表情――えーりん、とんでもない事をしでかすかも』
てゐの表情があんまりにも真剣だったから、私はただただおろおろするしかできなかった。
すると、そっと片手に暖かい温もりが伝わってきた――てゐが、私の震える手を握ってくれたのだ。
『大丈夫。鈴仙は、私が護るから』
不覚にもどきっとしてしまい、目を背けると。
師匠がいた。背に、縦2M・横1.5M程の箪笥を負いながら。
その様も勿論異様だったけど、師匠に浮かぶ表情の方が、もっと異様だった。
焦点の定まらない瞳はけれど爛々と妙な輝きを放ち、微笑んでいる様な口元はだけど不明瞭な呟きを零し続けている。
『ふくはきるためにもしくはきてもらうためにあるもんじゃない――きさせるためにあるもの………っっっ』
どん、と踏み出した最初の一歩は、確かに地球の引力を感じる重たげなモノだった筈なのだけれど。
『ぃぃぃひぃぃぃぃぃぃぃぃめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ』
咆哮と共に疾風になった師匠に、重力は諸手をあげて降参したらしい。
数瞬、茫然と見送るしかできなかった私とてゐに、外からの生暖かい風が触れ。
二人して一瞬見つめ合い、すぐに姫様の部屋に駆けだす。
私もてゐも、大事が起こらない前に姫様の部屋に着けるよう、全力疾走。
――だったんだけども、私達が着くより早く、爆音が部屋から聞こえてくる。
障子を開き、『姫様――』――ご無事ですか、の声は、息を飲むのに取って代わられた。
『大事ないわ』――私とてゐを安心させようと、姫様は敢えて普段よりも声を落とす。
だけど、そんな姫様の横顔に浮かぶ一筋の雫――触れた訳じゃないけど、きっと冷汗だと思った。
駆け寄ろうとした私だったが、不意に焦げ臭い匂いを感じ取り、ちらりと其方に目を向ける、と。
じたばたと不気味な動きをする箪笥が其処にあった。
『れ――因幡達。私はソレに話があるから、少し席を外してくれないかしら』
かけられた声に、視線を姫様に向け直す。
姫様は、ただただ、微笑んでいた。その微笑みがどういう感情の物かわからないほど、私も馬鹿じゃない。
ひどくゆっくりと立ち上がる姫様の周りに浮かぶ神宝が、その答えを無言のうちに肯定していた。
『起き上がれないー、助けて、うどんげ、てぐぽぁ』
言葉を発しようとした箪笥は、姫様に踏みつけられ呻き声を洩らす。
ぐりぐり、ぐりぐり。
箪笥の上部を執拗に足で攻め、ゆるりと此方に振り向き――冷たい三日月を浮かべながら、姫様が言う。
『出ていきなさい、二羽とも』
声が耳に届き、私がその意味を意識できた時。
既に私とてゐは部屋の外にいて、襖は閉められていた。
恐らく、理性よりも先に本能が恐怖を感じ、勝手に体が動いたのだろう。
自らの草食動物としてのポテンシャルに感謝しつつ、私達は部屋から離れていった。
『ひ、ひめ…ま!せめてな……せて!もしくはみあげ……て!』
箪笥―もとい師匠………―やっぱり箪笥で良いや―が何かを懇願する様な声が聞こえてきたが、再び鳴り響いた爆音の所為で、ところどころ聞き取れなかった。
――ひとしきりそんな事を思い出していると、頬に自然と笑みが浮かんできた。
姫様と師匠は仲がいいなぁ、なんて。
思い出し笑いは他の人に見られると不気味だけど、幸い此処には誰も――『――さま、うどんげさまっ』
その時、不意に自分を呼ぶ声が聞こえた。
にやける頬を引っ張って叱咤し、きょろきょろと前後左右を見渡す。
おかしいな、誰もいない………そう思い、視線を前方に戻すと。
ふわふわの二本の耳が、ひょこりと視界に映し出された――『うどんげさま、うどんげさまっ』
『………蒲公英?』
『はいっ』
縁側の軒の下から、元気のよい返事が聞こえてくる。
なるほど、確かに私は前後左右を確認したけれど、下は見ていなかった。
今回はたまたま蒲公英―永遠亭の妖怪兎の一羽。他の子の例にもれず、ちまっこい―だったから良かったものの、てゐに見られたらなんて言われるか。
ほっと胸をなでおろし、軒下から此方によじ登ろうと頑張っている蒲公英を抱き上げる。
私は余り力がないけれど、この子位―私の腰ほどの背―持ち上げるのはお茶の子さいさい。
急に視界が高くなった蒲公英は、その事に喜び、きゃっきゃと声をあげて喜んだ。
その様が可愛らしかったので、暫く私は高い高いを続けていたが………2,3分で腕が悲鳴を上げ始めたので、蒲公英を縁側に降ろした。
うぅ、体力カムバック………。
『うどんげさま?』
『あはは、うん、何でもないわ、何でも。――えと、蒲公英、私に何か用があったんじゃ?』
家族であり部下である蒲公英に情けない姿を晒したのが恥ずかしくて、私は慌てて口を開いた。
尤も、当の蒲公英は耳と首をこてんと小さく横に傾けて、不思議そうな顔だったけど。
『そうでした!えと、えと――』
てゐと同じタイプのワンピースの大きなポケットに手を突っ込み、蒲公英はごそごそと何かを探し。
まさぐる中、探し当てたのだろう。見ているこっちが嬉しくなりそうな笑顔を浮かべてくれる。
そして、取りいだされ、私の目に向けられたのは――
『ことしいちばんにできた、たんぽぽの、たんぽぽばたけのにんじんですっ』
――彼女と同じように小さい、可愛らしい人参だった。
『わ、もう出来たんだ!凄いね、蒲公英』
因みに、人参―正確に言うなら西洋人参―が最も取れるのは秋から冬にかけてであり、旬も同時期。
私達永遠亭の面々が二番目…一番は勿論、種まきの夏…に忙しいのがその頃だ。
なので、彼女が自分の畑から収穫してきた人参は形も小さく、恐らく味も落ちるだろう。
だけど、引っこ抜いてすぐに見せに来てくれたのだろう土の付いた人参と、蒲公英のきらきらとした瞳を見ると、そんな無粋な考えは霧散してしまった。
凄い凄いと頭を撫でると、蒲公英はくすぐったそうに目を細め、えへへと可愛い声を聞かせてくれる。
――暫くそうした後、蒲公英はもう一度私に人参を向けてきた。
きょとんとする私に、彼女は『どうぞっ』と手に持ったソレを伸ばしてくる。
『――このにんじん、うどんげさまがたべてくださいっ』
『え、でも、蒲公英が作ったんだから、貴女が食べないと――』
ふるふると首を振り、私の言葉を否定する蒲公英。
『たんぽぽは、うどんげさまにたべてもらいたいんですっ』
ずいっ、と体を寄せて差し向けられる人参。
眉間に皺を寄せ、どうしたものかと考える私―皺が出来たのは、近づけられた人参に視点を合わせた所為だけど。
ずずぃ、ずずずぃ――迫りくる人参。
へろん――視界から消える人参。
どうと言う事もなく、疲れた蒲公英がぶらんと腕を下げたのだ。
ぇぅーと疲れた声を上げる彼女が可愛くて、私は破顔しそのまま顔を近づけ、ありがとう、と笑い。
小さな手から、小さな人参を受け取る。
『――後で、美味しく食べさせてもらうね』
『はいっ』
あんなに疲れていた様子だったのが、嘘の様。
蒲公英は極上の笑顔を浮かべ、近づいていた私の頬に口を………。
『そのかわり、うどんげさまは、たんぽぽがたべさせてもらいますっ』
『へ?』
うん、そう、頬に、口をつけた。
誰にそんな言葉の使い方を聞いたのか。
そう問おうとしたけど、口は回らず。
『え、あ、え、え』
『――うどんげさま、だいすきですっ』
意味不明な呟きを洩らす私に、も一度極上の笑顔を見せて。
蒲公英はぴょんっと縁側から跳ね降り、畑の方に駆けていった。
彼女のふわふわとした綿毛の様な尻尾―勿論、名前の由来―が、妙に目に残ったり。
その場に残された私は、たははと人参を持つ逆の手で口をつけられた逆の頬を掻いた。
『――羨ましいわね』
突然の声に、心臓が口から出そうな程びっくりした。
体が硬くなった勢いで人参を折ってしまったかと思った。
驚きにより速くなった動悸を抑えつつ、後ろを振り向くと。
そんな様子を可笑しく思われたのだろう――くすくすと笑う姫様が、其処にいた。
『ひ、姫様!いるのならいるって――』
『声をかけようと思ったのだけれどね。あんまりにも和やかだったから』
かけそびれたわ、と開けっぱなしだった襖を閉じて、私の横に座る。
ぱくぱくと金魚の様に口を開く私を尻目に、姫様は二撃目の口撃。
『服。下着が見えそうよ?』
『え、あぅ、すいません………』
貰った人参をスカートのポケットにねじ込み、急いでブラウスのボタンを閉めようとする。
だけど、焦っていたのが拙かった。
冬場のかじかんだ時の様に、指が上手に動かない。
『もぅ………』――おたおたとする私に、姫様は、しょうがない子、と微苦笑。
『ちょっと動かないで頂戴ね』――白い、奇麗な指がボタンに触れ、元在る形に閉じられる。
子ども扱いされた為か、白い指にどきどきした為か。
自分でもわかるほど、顔が上気してしまった。
そんな私の様子に気づいた姫様は、すっと指をブラウスから上の方に移し、口を目を通り過ぎ――ぴんっ。
『あ痛っ』
『何を呆けたような表情をしているのよ。永琳じゃあるまいし』
なんでそこで師匠が出てくるかわからなかったけど。
とりあえず、姫様のでこピンで私の色んな緊張は解けた様だ。
なので、思った疑問を口にする。
『羨ましいって、何がですか?』
『素直で適度な好意を向けられ――な、なんでもないわ』
構図がさっきとは逆になった。
顔を背け、『なんでもないわよ………』と呟く姫様。
どうしよう。凄く可愛い。
『どうもしなくていいわよ………れい――因幡、ほんとに永琳に毒されてきたわね………』
『はい?』
『いいえ、別に』
思った事が口に出てしまったようだ。反省。
兎にも角にも。姫様は朝方と同じく、一瞬冷静さを失ってしまわれた。
それも、怒りからではない、別の感情で。
私は知っている。こう言う時の姫様は、凄く凄く可愛い。
白い肌に朱色が浮かび、拗ねたようにそっぽを向く。で、深呼吸。………あ。
『羨ましいと言ったのは、部下に慕われているからよ』
息を整え、普段の冷静な姫様に戻ってしまわれた。ちょっとだけ残念。
『残念じゃない。――さっきの、因幡に言いつけちゃおうかしら』
また声にしてしまった。気を付けないと。
『あ、それは困ります』
応える私に、姫様の目が輝いた………ように見える。
反撃するは我にあり!――私と違って思考が口に出ない姫様だけど、その目はそう主張していた。
だけど、それは困るのだ。だって――『てゐが悲しむじゃないですか』
『あら、私は誰とは言ってないわよ?ふふ………』
目は口ほどに物を言う。
姫様の二つの眼は、『フィーーーーーーーッシュ』と語っていた。
この方が釣りをする所は、俄に想像しづらいけど。
『だってですね――蒲公英の直属の上司はてゐですよ?』
『えぇ、そうね。………は?』
『なのに、私の方が好かれてるって、ショックに思っちゃうじゃないですか』
勿論、蒲公英はてゐも好きだろう。姫様も師匠も、言うに及ばず。
だけど、私は『大』をつけてもらったのだ。
私がてゐの立場であれば、少なからずショックを受けるだろう。
――等と考えていると、姫様が大きな大きな溜息。
『暖簾に腕押し、糠に釘、因幡にコイバナ………』
『なんか失礼な事を言われている気がします!それと、私に子どもはいません!』
『誰が子因幡なんて言ったのよ!』
わーわーきゃーきゃーもみもみくちゃくちゃ。
『つ、疲れた………』
『はい………暑いです………ボタン、も一個外していいですか………』
『………許す』
汗が滲む指で、さきほど姫様に閉じてもらったボタンを外す。
今まで布で覆われていただけに、少しだけ涼しくなった気がした。
しゅるり――更に涼しさを呼び込もうと、手団扇で胸元に風を送っていると、そんな音が耳に入る。
ちらりと横に目をやると。
姫様がご自分の胸元の、大きな白いリボンを解いていた。
首から伝う汗が、普段は絶対に見えない胸元に流れていき、凄く――『どきどきします』。
『………因幡』
『思考の自動言語化を遮ってみました』
『もうちょっと消極的な方法を探しなさい』
『はい………』
私は耳を垂れ、しきりに反省。
全く、と呟く姫様は、だけど、それほど気にされてない様に見えた。
『それはそうと――後で、永琳をしばいて………もとい、どついてあげないと』
『姫様、違いがわかりません』
――姿形だけならば、少女二人の雑談は。
――当ても的もないまま、ただだらだらと。
『わかってみる?』
『結構です。――って、どうして師匠をどつくんでしょうか?』
『あの子に変な言葉を教えたのが―もしくは、聴かせたのが―彼女だから』
『断言ですか』
『断言よ』
――語る内容、物騒だけど。
――姫君の内、あるは愛情。
『愛仕あ――スキンシップ、ですね』
『そ、愛仕合』
『え、知ってらっしゃったんですか?』
『永琳は、私の手の中にあろうとするもの』
『………姫様?』
『――なんでもないわ。じゃあ、どついてくるわね』
『ほ、ほどほどに』
――月の兎は、想いに当てられ。
――ますます暑くなりましたとさ。
――はー、べんべん。
――「こんな所かな………?」
くるくると、師匠お手製のボールペン―頭の所にはデフォルメされた兎が鎮座している―を回しながら、さっと全文に目を通す。
自分を楽しませる為の、自分だけの日記だけど、やっぱり誤字脱字は気になるというもの。
うん、大丈夫………だと思う。
だけど、うーん………去年の話をちょっと長めに書いちゃったかな。ちょっと反省。
時間が出来れば、思いだせる範囲で昔の事も書いていこうかな、なんて無謀で素敵な事を思う。
「あ、書き忘れ、書き忘れ」
時系列的には続けても問題なかったけど、私の瞼に問題があった。
要約すると、眠い。
なので、ささっと軽めに追記する。
追記之一:夕方、香霖堂の森近霖之助さんが来られたそうだ。私は炊事場でてんやわんやしていたから、話せなかったけど。
聞いた話によると、魔理沙と霊夢が夏風邪を拗らせた為、師匠の薬をもらいに来たようだ。
霖之助さんがなんでわざわざ、と思ったけれど、それは門番をしていた兎達―この子たちに来たのを聞いた―も同じだったようで。
曰く『風邪で弱っている魔理沙は見た事があり、どうという事はない。だけど、霊夢は初めて見た。不気味だ』との事。
酷い言われ様だなー、霊夢。今度、東洋人参持ってお見舞いに行ってみよう。
そうそう、霖之助さんと言えば、彼は兎達に人気があるお客様の一人だ。
何故なら、お菓子
『――を持ってきてくれるから』と書こうとした所で、我に返る。
いやいや、駄目だよ、自分。『軽め』って思ったばかりじゃないか。
明日の自分に『頑張って続きを書いておくれ』と無責任にエールを送りつつ、少し余白を空けて、次の追記を続ける。
追記之二:蒲公英にもらった人参は、後日、キャロットケーキにしてあの子と一緒に食べよう。
間違いなく足りないであろう分量は、なに、愛情と言う砂糖でカバーだ。
………想像するだにコーヒーか紅茶が欲しくなるけど、きっとあの子は喜んでくれるだろう。
甘々のケーキを考えてか、それをほうばる蒲公英を考えてか。
私の頬に自然と笑みが浮かぶ――うん、喜んでくれるといいな。
なんて、空想でにやける私をまるで見ていたかのように―「鈴仙、もう寝たー?」―隣りの部屋の悪戯兎から声がかけられる。
「ま、まだ寝てないけど!?」
「うん、返事があれば、それはわかる。大声出すと、皆に迷惑だよ?」
「うぐぐ………!」
あんたの所為だ、あんたの。
「あははー、鈴仙は駄目だなー」
追記の三てゐいつかしめる。
「――じゃあ、また明日。お――」
「明日って、あんた、まいどまいど、何の為に声かけてくるのよ」
「寝る前に、鈴仙の声を聞く為だけど?」
「へ?」
「って言うか、一日の締めかな。鈴仙の素っ頓狂な声が」
「お休みっ!」
「――うん、お休み、………れいせん」
返事の勢いで布団を被ってしまったけど。
最後の一文を書き忘れて、もぞもぞと机に手を伸ばし、ノートとペンを手繰り寄せる。
照らす明かりは月光だけだけど、記す文は定番なので構いはしない。
さらさらさららと書きしたためて、私は静かに目を閉じた。
――何時も通りの今日。普段通り、幸せ。
<了>
お茶噴いたwwww 流石は霖之助、大好きだ!
鈴仙の日記、テンポよく読めました。
面白かったです。
>私ったら想像だけで血が出血が~
ここ、「想像だけで血が出てきた」か、もしくは「出血云々」にしたほうがよろしいかと。
幸せなうどんげの話は読んでいて気持ちがいいですなー。
俺たちに出来ないことを平然とやってのける!
↓
>不気味だ
看病イベントコネ━━━━━━('A`)━━━━━━ !!!!!
フラグを立ててから折るとは……。こーりんこr
もう本格的に鈴仙×ひめさましか見えなくなってきました。末期です。
激しくわかります。
楽しんで頂けたのなら嬉しい限り。
>>6様
えーりんパート、一番書いてて筆が進みました。
台詞はあれでも抑えたつもりなんですがっ。
>>11様
霖之助は極々素直で不器用だと捉えています。
故に多少ぶっきらぼうで辛辣な発言がめだ………あれ、悪口っぽい。いえ、好きなんですけども。
>>13様
天才を書くのはとても難しいと思います。なので、私はコワシました。単にコワレてるえーりんが好きと言うのもありますが(アカンヤン。
指摘の方、ありがとうございます。反映できているといいのですが。
>>17様
「何時もが幸せな永遠亭」もテーマなので、そう感じて頂けると嬉しいです。
おいたされる鈴仙も好きですがっっ。
>>18様
そこに痺れる(うどんげが)、憧れるぅぅぅっっ(うどんげが)。
………月兎の未来が心配です。
>>21様
………おぉ。そーいうイベントを全くこれっぽっちもさらっさら考えていませんでした。
でも、なんだかんだ言って、美味しい所だけ持っていきそうです。奴は。
>>24様
えーりんがえーりんなだけあって、姫様がしっかりしないといけないのです。
で。鈴仙は『お子様』です(是だけで理解して下さいと言う無茶ぶり。
>>28様
「みなよ、鈴仙。五つの難題を受け切ったえーりんの顔を」
「師匠………なんて苦悶に満ちた慈愛の表情………!」
>>29様
「ふふ、正答率は25%ね。私と鈴仙の矢印は万遍無く誰にでも向かっているわ」(クワッ
「………貴女と因幡を一緒にしないで頂戴」
しかし弾の枝な辺り姫様の優しさを感じる。