Coolier - 新生・東方創想話

東方地底元 紅魔狂 part1

2025/02/04 01:37:03
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八雲紫「貴方、このままだと追放よ。」
大陽「What's a fuck!?」
俺の名は空蝉大陽。ここ最近幻想入り…というか畜生界入りした人間だ。1度一騒動あって大人しく過ごしていたが、何処からか現れた隙間BBA、八雲紫からこんな事を告げられる。
大陽(ええ....(困惑)Among Usでもこんな早く追放されないぞ…)
紫「実は最近地上の地盤変動があってね、原因は勿論貴方の交戦のせいなのよ。」
大陽「いやだって交戦しないと責められるし…、何より袿姫しつこいから……ついやっちゃうんDA☆」
紫「上では今すぐ追放しろって言ってるけど、こんな若い子が追放ってあんまりじゃない?」
大陽「…本音は?」
紫「平行世界の管理が面倒くさいから追放されないで欲しい!!!」
「まあそうか」と呆れた表情でたい焼きを食べる。
紫に拳骨をくらわせた後、結局俺達の組織はどこかに引っ越すことになり、紫が去った後でも俺は悩んだ。
大陽(ここなら開けてるし敵が近づいても大丈夫か。……いダメだ、開けすぎて本拠地がモロバレだ。じゃあここは……………クソッ、候補が狭まるばかりか)
その時携帯の着信音がなり、紫からのメールが入っていた。
『貴方に足りないのは「手加減」と「弾幕ごっこ」の技量です。1週間ぐらいしたらそっちに行くのでその時に修行プランを言い渡します♡』
最後の絵文字に嗚咽を覚えるも、とにかく紫が来るまで俺は業務作業をして過ごした。何もしないのはもったいないからな。


1ヶ月後


紫「おまたせ〜〜!!それじゃあ修行プランを……って何してるの?」
大陽「ふざけるな。何が1週間だ。お前が来るまで引越し作業はとうの昔に終えたぞ( `-´ )今まで一体何していたッ!」
紫はピューピュー口笛を吹いているので、きっとロクな理由では無いだろう。聞いても無駄だと分かったので俺は考えるのをやめた。ここからは省略して紫が考えた修行プランの内容を説明する。と言うのも紫の話が長すぎたので、途中で睡魔が襲って来たからだ。例えるなら校長先生の話や授業がつまらない先生の話に近い。なので細かい説明は省いて大部分だけ脳内でメモしておく。

壱、各平行世界での異変首謀者を退治する。
弐、他に異変の元凶になりそうな物は始末する。
参、異端者を探し、保護する。保護が無理そうな場合は殺す。

まず第一に、俺は普段のようにボコってはいけないらしい。きちんと弾幕ごっこで敵を仕留めれる様にしなくてはいけない。だがこの修行プランの一番のネックは三番の内容だ。平行世界では波長が乱れ、その世界とは関わりの無い者が紛れ込むことがある。それは人だったり物だったりするが、中には世界滅亡を企む愚か者もいるっぽい。
大陽(物騒だな。世界滅亡なんて全王様でも考えないぞ)
紫「まあとにかく、この修行を終える頃にはきっと上からの苦情もくることがないと思うわ。最も、派手に暴れなければだけど。」
大陽「分かった分かった。じゃあ準備ぐらいさせてくれ。」
紫「40秒で支度しな!(ドーラ声)」
俺はいつもの黒いロングコートではなく、紫が混じった白い上着に袖をとおす。そしてズボンも同じ色合いの物を履き、最後に赤いナイフを内ポケットに入れて一切れ残ったたい焼きを食す。
紫「…なんで最後かっこよくたい焼きを食べたの?」
大陽「なーに、ちょっと驪駒の真似事さ。あいつも「白い粉で勇気百倍ィィィ!!!!」って言ってたし。」
紫「ちょっと!!合法的に大丈夫なんでしょうね!!」
大陽「何言っているんだ?プロテインの事だぞ?」
紫「ああ、そ、そう。そうなの。」
紫は一瞬、吸うと最高にハイになる薬を連想したので、大丈夫ならこれはセーフと思った。
紫「それじゃあ行くわよ。」





俺は目を開けるとそこは幻想郷だった。だがいつもの幻想郷とは違う。みずみずしい色をした木々は水分を失い、空で弧を描く太陽は赤い霧で覆われていた。
大陽「この感じ、紅魔郷か……。」
俺の記憶が正しければ、確かレミリアが太陽を気にせずに外を出歩きたいがために赤い霧を発生させ、霊夢が〆たらめでたしめでたしだったハズだ 。なら一面はルーミア、二面は⑨チルノ、三面が居眠り門番紅美鈴、四面が貧者キャラパチュリー、五面がDIO咲夜、六面がカリチュマレミリアだ。
だがここで1つ疑問が浮かぶ。この霧は人外にも影響が出るハズなのに、何故か俺は平気だった事だ。普通の人間なら30分で気分が悪くなり2分も吸えば不快感を抱くのだが、競歩で20分歩いても一向に変化は訪れない。
大陽(いよいよ俺も妹紅レベルに近くなってきたのか。もしくはそれ以外の何かの力が働いているとしか思えん。俺に赤い霧は効かんか……いや待てよ、俺は平気だが他はどうなんだ?慧音teacherは?他の人は?人……………人里!!!)
俺は例のスケルトンのごとくショートカットを使い大急ぎで人里へ向かう。
最悪の予感は的中し、人里は悲鳴や叫び声が溢れる。道端に到着すると人という人が倒れ、まさにカオス、混沌が渦を巻いていた。その中で大きな声を出しても通らないだろうと察した俺は直接脳内で宣告する。
『よく聞け。俺は今人里の入り口で話しかけている者だ。手短だが時間が無い、動けるものは倒れている者を建物に運んで締め切ろ。霧の効果は布類で呼吸器を塞げば軽減できる。今は霧が晴れるまで大人しくしていろ。』
俺が宣告し終えると人々はすぐさま移動し、今は風邪だけがこだましている。全ては問題なさそうと判断し、立ち去ろうとした。だが命令形で言ったのが気に食わなたったのか、住民たちがこぞってたかって集合してきた。
住民A「里の入り口にいると聞いて来てみたが、ただの少年じゃあないか。もしかしてお前が元凶か!?」
住民B「紫じみた白い上着、黒い眼帯、白髪……人里では見ないしどう見ても怪しいわ!」
大陽(あ"あ"〜〜面倒くさ、こういう時こそ信じて生きるもんでしょうが。こーゆのホンット現実世界のバカに似てるわ〜)
ため息を大きくつきたいが信用に傷がつくため、ここは事実と虚実を混ぜて説得させる。
大陽「俺は博麗の巫女の傘下で人里とこの異変を頼んだと伝言を貰ってここに来た。巫女様はこの異変よりも重要な、幻想郷の存続に関わる異変をやっているから、お前が行ってこい的な事を言われたんでね。異変は解決するからしばらくお待ちを。」
住民C「博麗の巫女様が私たちを守るために異変解決に務めるのはいい事ですが、その話と貴方のどこに信ぴょう性があるんですか?」
大陽「……………割愛で。」
そう言って俺は人里を後にした。





正直に言うとあれ以上息の詰まった空間にいるのは耐えがたかったので、ショートカットを使い逃げたのは正解だったと思っている。ひとまず俺はレミリアを〆に霧の湖に向かうが、様子がおかしい。基本的活発だった妖精や妖怪、更にはルーミアまで道中一切出てこなかったのだ。そして湖に近づく度嫌な予感がよぎる。
大陽(この匂い、前に嗅いだことがある。畜生界でも俺の生業に深く関係していたからどこに『それ』があるか明確に分かる。想像したくないが、これは異端者の仕業なんだろうな。)





俺は森を抜けて霧の湖に到着し、辺りの光景に驚愕した。
大陽「どういう事だ?霧の湖はいつから血の池プールになってしまったんだ?」
そこには妖精の死体が転がっており、辺りの捜索ついでにルーミアの死体も発見した。周りの木々は中途半端に斬られ、所々血溜まりもある。血液は新しく、臓物もみずみずしさを含んでいる事から犯人はそう遠くは無い。その時俺の方に向かう足音が聞こえ、顔を上げると大妖精が血まみれで助けを求めていた。
大妖精「お願いします!!どうか助けてください!!皆あの人に殺されたんです!!格好は青い上着n……」
まだ言いかけだったのに大妖精は後ろから何者かの斬撃によって倒れ、大妖精の後ろを凝視するが、犯人はもうそこにはいなかった。

???「おいニンゲン。こっちを向いて俺と握手しろ。」

恐らく俺の後ろにいるのは犯人で、断れば大妖精やチルノ達の二の舞となるだろう。だが俺はあえてこう言う。
大陽「だが断るッ!!!」
処符【初見殺しセット】
スペカを発動するも相手に全て見抜かれ、あっさりと回避されてしまった。しかし相手の顔には見覚えがあり、なんならつい数日前に会った奴だった。思わぬ再会に互いに素っ頓狂な表情を見せる。
大陽「お前、マーダーか!?」
マーダー「そう言うお前さんはあの時旦那に喧嘩売ったガキンチョか?」


数日前


「いや〜いい引越し先を提供してくれて助かったよ、インク。」
インク「いやーこちらこそ、毎日報告書ありがとね〜!!おかげで仕事も捗るし君の獲物もすぐに出来ちゃいそうだよ!!!」
そう、俺の組の引越し先は【アンチヴォイド】といい、通称平行世界の外側でここなら世界に干渉する術を持っていない限りこの基地に侵入するのは不可能だ。最もここの住民は世界に干渉できるのだが。
???「フザケンナインク!!!イッタイイツオレガブガイシャヲマネイテイイトイッタ!?」
大陽「ああ、すまんエラー。お前達を会議に呼び出しといてあれだから、直々に俺が来てやったんだ。」
エラー「カンゼンニスムキマンマンジャネエカ!!」
ブチギレてる彼の名はエラーサンズ。(以下略エラー)ほぼ全身の骨が黒く、グリッチをまとったスケルトンで両目とも結膜が赤い。右目の瞳孔は白色で小さく左目は外側から、黄色、青色、黒色。元々ジェノだった頃はよく目がグリッジで覆われていたため、視力がすごく悪い(特に右目が0.1)。指は赤と黄色で、指の付け根からは黒色。足は赤色で裾などから見える、服の内側は黄色と言った感じのインクの友達だ。時にインクと敵対関係になるが実際は俺と紫ぐらい仲良かったりする。
エラー「ハヤクシロ!!オマエライガイミンナソロッテイルンダカラナ!!」
インク「あ、そっか。僕も参加予定だったけ。」
大陽「そうだ。エラーの師匠が怒る前にとっとと行こう。」
こっちのニコニコ表情のスケルトンはインクサンズ。茶色のスカーフをうしろで結んでいて、長さは足元まで届くくらいある。スカーフの端は白色で(インクが自分の色を混ぜて何かを描いてみる癖がある)、茶色の部分との境目はグラデーションになっている。薄黄色の半袖シャツを着て、左右の袖にはエメラルドグリーンの装飾がついている。かっこいい。黒に似た色のノースリーブの服をシャツの上に重ね着していて気分次第で着替えるらしい。
俺とインクがアンチヴォイド内の会議室のドアノブを回すと、そこには幾千の戦場を生き抜いた猛者たちが待っていた。【闇AU】彼らは負の感情を持つものが多く、時には世界1つ破壊するのも簡単な者もいる。
大陽「皆に集まってもらったのは他でもない。早速本題に入ろう。」
大陽「俺の世界線の平行世界に手を出さないで欲しい。勿論観光はいいが住民をぶっ殺すのはダメだ。」
本題に入るのが早かったせいか、会議室内の闇AU達は困惑した。無理もない、平行世界が存在するのは自分たちの世界だけだと思っていたのだから。だが一人混乱せずに、この提案に待ったをかけた人物が席を立つ。
???「悪いが俺は反対だ。新たな娯楽を手放すのは嫌だし、何より俺の世界の復興に必要なコードがあるかもしれないからな。」
席を立ったスケルトンの名はエラー404(以下略404)。別名ウィリアムと呼ばれる彼はエラーの師匠的な存在であり、青いロングコートを着て、両腕に4の数字が入った青いたすきをかけている。それに加えて、白いシャツと白いズボン、そして黒い靴下と白いスリッパを履いている。コートについている白いファーと、袖先の白いファーと、白いスリッパには、ランダムに青い直線が入っているという何とも奇抜的な服装の人物だ。自称マルチバースの神と言ういかにも厨二くさいネーミングだがその強さは別格であり、俺の数少ない本気で戦った事のある戦友でもある。
大陽「ウィリアム、お前がアルファーテールを復興させたいのは知っているが、今回ばかりは譲れん。他のAUで我慢してくれ。」
404の住むAU、アルファーテールはとある事故で消滅してしまい、404はアルファーテールの復興に従事している。アルファーテールを取り戻すためなら手段を選ばず、周りの世界をバッドエンドにすることもあった。そのため、404は行動だけを見れば極悪非道とも言えるが、404はいわば『狂った中立』であり、本来の立場は中立だが、故郷での出来事をきっかけに歪んでしまったといえる。
404「なら力ずくで従わせて見ろよ。俺はお前の住む世界、クラシックに必要なコードがあったら全住民を虐殺してでも手に入れるぜ。」
大陽「……出来ねえとでも思っているのか?」
互いに殺気がぶつかり合い、アンチヴォイドが揺れる。コップのコーヒーが揺れ、闇AU達も少し怖気ついた。
エラー「ヤメロ!!オレノジュウキョヲブッコワスキカ!!!」
インク「大陽、その殺気を抑えて。彼と戦うのにこの世界は適していないよ。それにウィリアムも、彼をけしかけるような事は止めて。彼が暴れたら守護者である僕でも止められる保証は出来ないよ。」
俺達2人は着席し、それからは特に話すことがなかったのでその日は解散する事にした。





そして今俺の前に立っているのは、あの時の会議であった闇AUの代表的存在、マーダーサンズ。彼は地下世界のスノーフルの町に住んでいたごく普通のスケルトンだったが、現在はリセットを繰り返す地下世界のあちこちで殺人を続けている。基本的にクラシックのサンズと変わらないが、かなり狂ってしまっており、LOVEが上がるほどにサンズから遠ざかってしまい、プレイヤーを止めるためにLOVEを集める殺人をし続けるうちに、快楽となってしまった。弟であり愛し合っていたパピルスを始末することも正当化しており、卑怯な手を使ってでも人間をブッ殺そうとしている。そんな快楽殺人者がなぜここにいるのか。考える暇を与えずに、マーダーのナイフは俺の喉仏をかすめる。
マーダー「流石、旦那に喧嘩を売るだけはあるな!!じゃあこれならどうだ!!!」
マーダーは地面から青い骨を召喚して俺を縛り、後ろには目が紫色のガスターブラスターを召喚する。
マーダー「派手にぃぶちまけろぉぉぉぉぉぉ!!!」
ガスターブラスターは発射され、あたりの地形が崩れる。俺はショートカットを使い、マーダーの胸ぐらをつかみ湖に投げ入れた。しかし湖の中央でマーダーは重力操作で自身のソウルを操作し空中浮遊する。マーダーは未だ狂気的な笑みを浮かべ、先端が尖った骨を投げつけてきた。俺は内ポケットから赤いナイフを取り出し、迫ってくる骨を全て切りつけ、地面に叩きつける。マーダーも赤いナイフを取り出し、閃光と金属音がなびく。だがマーダーの方が鮮明な赤色で、ナイフを振り回すほど返り血が飛び散る。一体何人の妖精や妖怪を殺したのかは、マーダーのナイフが答えてくれた。
この先の読めないナイフ試合を先に制したのはマーダーであり、ナイフが空振りしたのかと思えば、返り血が目に入り視界を奪う。その隙を逃さずマーダーは首をつかみ、俺が眼帯を付けている左目を刺した。俺は腹部を蹴って距離を取り、水面で血を洗い流すと、マーダーの笑みは更に濃くなっていた。
マーダー「確かに俺と対等に戦えるだけはある。だがLOVEの上がった俺の前じゃあ全てが無だ!!アイツらは大したEXPは貰えなかったが、お前を殺せばいくつLOVEが上がるかなあ!!!」
大陽「おい、テメェ、今なんつった。罪の無い純粋無垢なガキ達に…、仲間のために命をはった奴らに、なんつった?」
辺りの風向きが変化し、俺の足元の水面に波紋が浮かび上がる。左目はまだ出血しているが、そんな事は関係ない。マーダーもスイッチが入ったらしく、喜びを隠せないでいる。
マーダー「いいぜその殺気。あの時、俺はお前と戦いたいと思ってな。さあ、こっちも本気で行くぜ、行くぞパピルス!!」
ファントムパピルス。マーダーがパピルスを殺した時、耐えきれない罪悪感を抱いていたがリセットを繰り返す度に薄れ、幻覚を見るようになっていった。それがファントムパピルスであり、常に2対1を強いられる。そして2人は狂気的な殺意で相手に宣言する。
マーダー&大陽「「野郎、ぶっ殺してやるァァァ!!!!」」


一方、紅魔館


???「( ˘ω˘ )スヤァ」
門番では寝息が聞こえ、今日も平和という事を感じれる。だがその平和(睡眠)は城壁が内から崩され、メイド長に遮られるのだった。
???「メィエリン。あれッッッ程忠告しといて城壁越しまで聞こえる居眠りとは。返答次第では殺すわよ。」
美鈴「う〜んパッド長……いや咲夜さん!!どうしてこんなところに!?」
その時、咲夜の中で何かが切れる音がした。次の瞬間咲夜は威圧感たっぷりでジョジョ立ちをし、美鈴の前に立ちはだかる。
美鈴「えっ、あ、あの、咲夜さん?どうしてそんな手にナイフを……?」
咲夜「分かってる……オーケーオーケー。門番といえど身体を動かしてないから眠くなるに決まってるわ。いきなり騒いで悪かったわ美鈴。」
美鈴(え?この感じ……、許してくれるパターンでは!?)
咲夜「眠気覚ましに運動がしたい訳ね。じゃあまずは軽ーく……、」
美鈴(あっ、ダメだこりゃ。)
咲夜「死ねェェェェェェェェェ!!!」
咲夜は鬼の形相でナイフを飛ばし、美鈴の頭目掛けて一直線に襲いかかる。だがナイフは当たることなく、爆音とともに地面に刺さった。
咲夜(確かにナイフは美鈴目掛けて投げたハズ……、それに一瞬写ったあの骨の妖怪は一体……。ッ!いつの間に城壁に穴が!)
咲夜はナイフをしまい、城壁を破った侵入者を追う。




マーダー(クソッ、パピルスと殺っても殺せないのか…!!)
マーダーは紅魔館の城壁を超えてエントランスまで吹っ飛ばされ、依然として劣勢だった。大陽は殺気を帯びながらヒタヒタと紅魔館に入るが、ここで正気を取り戻し紫の言っていた事を思い出す。
大陽「そういや紫は弾幕ごっこでやれって言っていたな。済まない、こちらも手加減を学ばないとな。」
マーダー(嘘だろおい、こっちは本気で殺しかかっているのに……。まだ余力があるのか!?コケにしやがって!!!)
マーダーは服に着いた砂ぼこりを払い、不敵な笑みを浮かべる。大陽は何か特殊な攻撃が来ると見込んで構えるが、次の瞬間嫌な予感がまたまた的中した。
マーダー「キラー!ホラー!出番だ!コイツは上物だぞ!!!」
紅魔館のドアを蹴破って登場したのは2人のスケルトンで、一人はマーダーと同じく赤いナイフ。もう一人は頭が割れていて斧を持っていた。2人の武器はこれまた鮮明な赤色で、マーダーの隣に着くなり世間話をし始める。
キラー「とりあえず周辺の雑魚は狩ったが収穫はイマイチだったよ。でもお前が言うにはコイツをぶっ殺せばかなりLOVEが上がるんだろ?」
マーダー「ああ、少なく見積もっても一人LOVE20ぐらいあると思う。」
ホラー「クックック、それは楽しみだなぁ。できるだけ長く、痛く、苦しんでから死んでくれないかなぁ。」
大陽(この3人組、マーダータイムトリオか!!!)
狂気的な笑みを浮かべる3人組はすぐさま大陽に向き直り、まるで鹿を見つめる虎のような顔をした。彼らはLOVEが高ければ高いほど強くなり、身体能力が向上するので、大陽は格好のエサという訳だ。それぞれ武器を大陽に向け、高らかに宣言する。
マーダー「俺だけであの雑魚を殺したと思ったか!?今こうして三人揃った俺たちをッ!この狂気的な時間(マーダータイム)を止められるかな!!!」
キラー「ボウズ、特にお前に恨みはない。だがこの瞬間ッ!お前は俺たちの糧になる!!」
ホラー「クッ、ククク。フフ、ハハ!!HAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!」
三人が地面を蹴って大陽に襲いかかる。


幻世【ザ・ワールド】


時が止まり、咲夜は四人の辺りにナイフをばら撒く。咲夜の脳内では侵入者同士が争っているのを見てから素早く戦略を立てていた。
咲夜(侵入者同士が戦っているならお掃除は楽に済みそうね。問題は三対一対一の三つ巴のこの状況で、誰がどんな方法で戦うかだわ。美鈴は吹っ飛ばされたままのびちゃったし、妖精メイドは……恐らく避難しているか殺されているでしょう。ならどうするか、いや、簡単なこと。)
更にナイフは密度を高め、死角など無いぐらい配置される。
咲夜(相手に考える隙を与えずに処理するまでッ!!)
時止めの効果が切れ、四人に青いナイフが降り注ぐが、各々が自分自身で防ぐ。最も、防ぐというよりはショートカットを使い一気に安置まで移動していたが。いきなりの攻撃にキラーは腹を立てる。
キラー「誰だ!?俺たちの邪魔をするやつは!?」
咲夜「こんにちは。私はこの紅魔館の主に仕えるメイド、十六夜咲夜です。本日は荒々しいご入場どうもありがとうございます。」
四人が辺りに目をやると、そこにはマーダーが吹っ飛ばされてできた大穴。キラーとホラーが入ってきた際に壊した扉。そしてマーダーのクッション材となった紅美鈴がいた。
咲夜「今日は素敵な日ですわ。外は血まみれで、鳥たちは慌てふためき…こんな日に貴方々みたいな侵入者は………」
咲夜「我が主『レミリア・スカーレット』に生き血を捧げるといいですわ!!!」
咲夜は再びナイフを駆使して侵入者を片付けようと試みる。だが2、3度も同じ攻撃を許す彼らでは無い。逆に3人組の闘志を燃え上がらせただけである。ショートカットを使い、武器が届く範囲まで近づいて殺す気で振るう。だが咲夜もそうはさせまいと時止めを使い、回避と攻撃を同時に行った。ホラーは避けて重力操作で咲夜を縛り、マーダーとキラーでガスターブラスターを連射し、咲夜を追い詰める。
咲夜(やはりこの3人組は厄介……と来れば弱そうな彼から始末するのがベストね。)
咲夜は標的を変え、大陽に向かって銀色のナイフを振り下ろす。投げては意味が無いと分かり近距離に切り替えるが、それでもナイフ二本に対して大陽はナイフ一本で捌いていっている。この状況にマーダー達は逃さず追撃を入れようと攻撃するが、瞬きする間に敵は消えてしまい、三人揃って困惑していた。
ホラー「敵は……EXPはどこだ。」
キラー「知らん。あの時止め女も集会の奴も何処かに行ってしまった。どうする?マーダー。」
マーダー「簡単な事だ。この館にまだ誰かいる気配がする。探し回って徹底的にEXPを稼ぐぞ。」
マーダーはそう言うとナイフをしまい、キラーとホラーと共に歩き始めた。互いに目的は違うが、殺人衝動を抑えずに殺せるこの世界に心底感謝している。横に並んで歩き、扉を開けた先の大図書館を見ながら復讐を誓った。
マーダー(今に見てろよ、クソガキ。ここの住民を狩り尽くしたら、今度はあのメイドと共に血祭りにあげてやる。)
最近、餅に殺されかけました。よろしければ評価とコメントお願いします。モチベにも直結するとかしないとか。????( ᐛ )ドッチナンダイ!!!!!!!
ちなみにundertale知らない人に言っておくとEXPとは他者を傷つけた量のことで、LOVEは他者を傷つけるのにどれだけ優れているかを表すものです。
SABAMESI
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コメント



0.50簡易評価
1.100ありがてぇ…!キンッキンに冷えてやがるッ!削除
おもしろいなあって思いました。
頑張ってください。
2.90名前が無い程度の能力削除
良かったです