魔法の森で茸を探している魔理沙は、ある気配を感じ取っていた。
「嫌な感じがするぜ。」
周りに警戒して、気配を探る。すると、懐から液体の入った小瓶を取り出した。魔理沙が茸を煎じて開発した魔法薬である。
(持ってるのは、数本の魔法薬だけだぜ。逃げ切れれば、儲けもんだ。)
魔法薬を右手に持ち、森の中を警戒しながら歩いていく。すると、何処からか戦闘音が鳴り響いている。
「戦闘!?不味いぜ。」
暫くしたら、戦闘音が消えてた。だが、不自然な消えかたでもあったが、魔理沙は覚悟を決めて、戦闘音があった所に向かった。
「此処だな。不自然な所がないぜ!?戦闘があったなら痕跡が残る…」
魔理沙は油断していたのか、真後ろから狼の妖怪に噛み殺される寸前だ。魔理沙は持っていた魔法薬の液体を狼の妖怪に掛ける。
「吹っ飛べ!」
液体の掛かった狼が燃え出した。
「これで最後だぜ!」
空のビンを狼に投げると、ビンから火花が走って爆発した。爆破の衝撃で、爆風が発生して魔理沙を吹き飛ばす。
「ヤバ…」
吹き飛ばされた魔理沙は、運良く草村に落ちて生き残った。
「死ぬかと思ったぜ…」
「魔理沙!大丈夫なの!?」
近くを通り掛かっていたアリスに発見される。魔理沙を見る。所々怪我をしていた。
「どうしたら、こんな怪我が出来るのよ!?」
「いや…妖怪に襲われそうになって、爆破して倒したら…」
「無茶のし過ぎよ!私の家に来て!治療するから。」
「わかったぜ。」
魔理沙はアリスの家で治療を受けることに。上海人形は魔理沙の手を抱き締めると、魔理沙を見続けている。
「私を心配してるのか?」
「シャンハイ!」
「ありがとな。心配かけたぜ。」
アリスの家に入り、魔理沙は治療を受ける。爆破の衝撃で腕を痛めているようで、包帯が巻かれる。
「酷い怪我ね。悪化したら大変よ。魔法薬も出すから飲んでね。」
「飲むのか?」
「妖怪との戦闘で体力も落ちたはずよ。」
魔理沙は薬を飲むと、急に眠気が来て眠ってしまった。
「無理しやすいから…魔理沙は。」
先程、魔理沙と狼の妖怪が戦闘した所に、黒フードの少女が妖怪の残骸を見て、溜め息をついている。
「可哀想に…」
少女が黒の本を開いて、詠唱を始める
「《σμλιγθυφБАτν…蘇生せよ》」
少女が本に記された特殊文字を詠唱をしている。すると、闇のオーラが妖怪を取り込んで復活した。復活した妖怪は、黒く染まっている。
「私のために、働いてくれる?」
黒の狼の妖怪は少女の言葉に反応して、姿を消した。
「私も帰ろっと。」
少女が闇の霧に包まれて姿を消した。