Coolier - 新生・東方創想話

五耳袋

2014/08/01 15:45:11
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覚え書き

 ことのきっかけは飲み屋での私の一言だった。友人たちと酒を飲みながら、今年の夏はいつもより暑いだのなんだのと、とりとめのない話をしていた。私が思いつきで怪談大会でも開いたら涼しくなるのではないかとつぶやいた。友人たちはそれを聞いて面白そうだと賛同した。そのうちに話が大きくなって、人を集めて百物語をすることにした。結局は二十五名もの人々が各々怪談を持ち寄ることになった。

 そして、今日、我々は寄合のための広間を借りて百物語を開いた。素人が語る怪談話とはいえ、仲間たちの語る話はどれも面白かったし、なかなか涼しい思いもできた。毎年開くのは難しいにしても、再び怪談大会を開きたいと思っている。

 私が筆を執ったのは、面白かった怪談話を忘れ去ってしまうのは残念に思われたからである。とはいえ、さすがに百話全てを書き残すには今はもう遅い。そこで、今回は特に印象に残った五つの話を書き留めておくことにする。残りの話も来週までにはまとめておきたいと思うが、とりあえず今夜はここまでにしておこう。

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