近頃人里である噂が流れていた。
「博麗の巫女は異変以外に神社から出ない。」
というようなものである。通称博麗之巫女不動説。出自はどこからかはわからないがこの噂はたちまちに広がり、最早常識レベルの知識となってしまっていた。今や家にこもることを「博る」なんて言っていたりもするのだ
その噂を確かめようという者は皆無だった。前々から「妖怪神社」と呼ばれている博麗神社である。わざわざ危険を冒して噂を確かめようなんて好事家はいなかった。
どうでもいいと思うなかれ。この噂の裏を返せば
「博麗の巫女が神社を出るときは異変だ。」
ということに直結するわけである。これ以上は無用の混乱を巻き起こすことになりかねない。
「ということで貴女がそうじゃないことを示すために人里に来てほしいのです。」
稗田阿求は笑いながら博麗霊夢にこんなことを話してきた。
「なんでそんなことになってんのよ。最近は少しご飯が倉にあったから下に降りる必要がなかっただけなのに。」
霊夢は怪訝そうな顔をする。
「第一あんたの幻想郷縁起はどうしたのよ。あれに私のことも書いてあったんでしょ?」
「堅苦しい本が軽いメディアに流行と情報という点で勝てると思いますか?」
「また天狗か。」
こうして霊夢は人里に下りることになった。
そして案の定パニックが起きた。おい稗田、なんであんたまであたふたしてるのよ。完全に分かってたでしょこうなること。
「巫女が人里に来たぞー!異変だー!」
「もしかして異変の犯人が人里の中にいるっていうのか・・・?」
「そんな・・・でも巫女の勘はやばいって聞くし・・・。」
「俺たちで犯人を吊し上げるぞぉ!」
・・・何この軽い人狼ゲーム状態。マジでなんでこうなったんだっけ?
結局私は何もできずに終わり、慧音に頭を下げてこの騒ぎの歴史を食べてもらった。
Take2
数日後また阿求が来た。
「今度は大丈夫です。人里に霊夢さんが来ることは伝えてありますから。」
なんか引っかかるなあ。何か抜けているような気がする。そんなことを思いながらもそれがよくわからないので、とりあえず人里に行くことにした。何故だか阿求は自信満々だし。今回は大丈夫だろう。
人里ではパニックが起こっていた。おい稗田。どうなってるんだこれ。
「ああ!巫女が来たぞー!やっぱり異変なんだ!」
おい「やっぱり」ってどういうことよ。これから考えられることは・・・
私はこっそり姿を消そうとしていた阿求を捕まえた。
「あんた私の来る『目的』を言ってなかったでょう?」
「あはは・・・てへぺろ☆彡」
とりあえず彼女には慧音の頭突きをくらってもらうことにした。
Take3
「今っ度こそだいじょうぶです!人里で混乱が起きていないことを確かめてから来ましたし!あとは霊夢さんが誤解を解くだけです!」
「・・・それが一番難しいはずなんだけど。」
もっと簡単な方法はないのかしら。
「というかどうやって誤解を解くのよ。」
「霊夢さんに任せます。勘でどうにかなるでしょう?」
超絶嫌な予感がしてきた。そんなの勘でどうにもできないよ。
人里でパニックは起こっていなかった。私にとってはもう軽く感動ものだが。阿求の計画通り私は異変の時だけ外に出るわけではないことをみんなに説明した。外に出るのは異変がないからじゃなく出る必要がないからだということ。別に異変じゃなくても他の場所に行くことはあるということ。あと博麗神社は妖怪神社じゃねーよということなどなど。
あれ、なんでみんな泣いてるのかな?私は特に感動ものの話をした覚えはないのだけれども・・・
訳も分からないまま私は人里を後にした。阿求は誤解は解けたとか言っていたし・・・あれ、なんかとても不安・・・
私はいつも通り神社にいた。数日前阿求が来てお礼を言ってきたし大丈夫なのだろう。これで私が人里に行ってもパニックにはならないだろう。
「あやや、これはこれは霊夢さん・・・痛いっ!」
とりあえず元凶が向こうから来た。
「とりあえず弁解を聞こうかな・・・」
「流行に乗るのは記者として・・・あ、すみません痛い、痛いです。」
「ったく、変な噂広めて・・・次は知らないわよ・・・」
「実はそのことについて・・・」
「あん?何よ?」
「霊夢さん・・・博麗之巫女孤独説・・・って知ってますか?」
「博麗の巫女は異変以外に神社から出ない。」
というようなものである。通称博麗之巫女不動説。出自はどこからかはわからないがこの噂はたちまちに広がり、最早常識レベルの知識となってしまっていた。今や家にこもることを「博る」なんて言っていたりもするのだ
その噂を確かめようという者は皆無だった。前々から「妖怪神社」と呼ばれている博麗神社である。わざわざ危険を冒して噂を確かめようなんて好事家はいなかった。
どうでもいいと思うなかれ。この噂の裏を返せば
「博麗の巫女が神社を出るときは異変だ。」
ということに直結するわけである。これ以上は無用の混乱を巻き起こすことになりかねない。
「ということで貴女がそうじゃないことを示すために人里に来てほしいのです。」
稗田阿求は笑いながら博麗霊夢にこんなことを話してきた。
「なんでそんなことになってんのよ。最近は少しご飯が倉にあったから下に降りる必要がなかっただけなのに。」
霊夢は怪訝そうな顔をする。
「第一あんたの幻想郷縁起はどうしたのよ。あれに私のことも書いてあったんでしょ?」
「堅苦しい本が軽いメディアに流行と情報という点で勝てると思いますか?」
「また天狗か。」
こうして霊夢は人里に下りることになった。
そして案の定パニックが起きた。おい稗田、なんであんたまであたふたしてるのよ。完全に分かってたでしょこうなること。
「巫女が人里に来たぞー!異変だー!」
「もしかして異変の犯人が人里の中にいるっていうのか・・・?」
「そんな・・・でも巫女の勘はやばいって聞くし・・・。」
「俺たちで犯人を吊し上げるぞぉ!」
・・・何この軽い人狼ゲーム状態。マジでなんでこうなったんだっけ?
結局私は何もできずに終わり、慧音に頭を下げてこの騒ぎの歴史を食べてもらった。
Take2
数日後また阿求が来た。
「今度は大丈夫です。人里に霊夢さんが来ることは伝えてありますから。」
なんか引っかかるなあ。何か抜けているような気がする。そんなことを思いながらもそれがよくわからないので、とりあえず人里に行くことにした。何故だか阿求は自信満々だし。今回は大丈夫だろう。
人里ではパニックが起こっていた。おい稗田。どうなってるんだこれ。
「ああ!巫女が来たぞー!やっぱり異変なんだ!」
おい「やっぱり」ってどういうことよ。これから考えられることは・・・
私はこっそり姿を消そうとしていた阿求を捕まえた。
「あんた私の来る『目的』を言ってなかったでょう?」
「あはは・・・てへぺろ☆彡」
とりあえず彼女には慧音の頭突きをくらってもらうことにした。
Take3
「今っ度こそだいじょうぶです!人里で混乱が起きていないことを確かめてから来ましたし!あとは霊夢さんが誤解を解くだけです!」
「・・・それが一番難しいはずなんだけど。」
もっと簡単な方法はないのかしら。
「というかどうやって誤解を解くのよ。」
「霊夢さんに任せます。勘でどうにかなるでしょう?」
超絶嫌な予感がしてきた。そんなの勘でどうにもできないよ。
人里でパニックは起こっていなかった。私にとってはもう軽く感動ものだが。阿求の計画通り私は異変の時だけ外に出るわけではないことをみんなに説明した。外に出るのは異変がないからじゃなく出る必要がないからだということ。別に異変じゃなくても他の場所に行くことはあるということ。あと博麗神社は妖怪神社じゃねーよということなどなど。
あれ、なんでみんな泣いてるのかな?私は特に感動ものの話をした覚えはないのだけれども・・・
訳も分からないまま私は人里を後にした。阿求は誤解は解けたとか言っていたし・・・あれ、なんかとても不安・・・
私はいつも通り神社にいた。数日前阿求が来てお礼を言ってきたし大丈夫なのだろう。これで私が人里に行ってもパニックにはならないだろう。
「あやや、これはこれは霊夢さん・・・痛いっ!」
とりあえず元凶が向こうから来た。
「とりあえず弁解を聞こうかな・・・」
「流行に乗るのは記者として・・・あ、すみません痛い、痛いです。」
「ったく、変な噂広めて・・・次は知らないわよ・・・」
「実はそのことについて・・・」
「あん?何よ?」
「霊夢さん・・・博麗之巫女孤独説・・・って知ってますか?」
てか慧音の扱いが雑w
でも中身を想像するのも醍醐味ですよね、悩みどころではあります。