ある日、永遠亭の赤ちゃんポストに、魔理沙が投函された。正確には自分で入って来た。
それは、ポストを設置して初めての事だった。そして、今まで、一度もポストには、投函されたことなど無かったのに、ついに悲しいことだけれども現実になってしまったと気付いた永琳が応対しに来た。
「……あの魔理沙さん、何やってるんですか?」
「よお、永琳! 私は、日々の生活に疲れたから、赤ちゃんになることにしたんだ。養ってくれ」
そういうわけで、永遠亭に魔理沙は居候しようと思う。専用の部屋をあてがわれて、気ままに冷房に当たりながら、茶菓子でも食べながら生活したいと思いここにいる。
「あの、ここはですね。可哀想な赤ちゃんが入るところなんですよ」
「え? 私は永琳の年齢を考慮すれば赤ん坊みたいなもんだぜ」
そういうわけで、魔理沙は居候することにした。何にもしないでも、養って貰える。時々は飯でも作ってあげる事だってある。
「私の年齢は関係ありませんよ。魔理沙さんは赤ちゃんじゃないですよね」
「ああ、たぶん違うな。でも、赤ちゃんポストにはいれたんだから、赤ちゃんかもしれないぜ」
はいそういうわけで、暫定赤ちゃん魔理沙は永遠亭に住むことにした。でも、すでに離乳も離乳食も終わっている。だから、そんなに迷惑はかけないつもりだ。ただ、夕飯はいつもハンバーグを出してくれればよかった。
「……じゃあ、赤ちゃんポストから出て行って、せめて、聞き分けの分かる位には成長してくれませんか?」
「おっと、おかしいな! さっきは、入れたのに出られなくなったぜ」
カッチャ、カッチャと金属製のポストの蓋を手で魔理沙は、触ってみる。すぐに駄目だと分かった。金属製の蓋がひんやりして気持ち悪い、これはポストを設置した者の不手際だ。しょうがない、暫く出れそうも無いから、居候だ全力で居候だ。
「しょうがないですね。娘を勘当同然にしてしまって、後悔している霧雨さんに里親に出しますか」
「おい、私は嫌だぜ! あの家には帰らないぜ」
だからそういうわけで、魔理沙は逃げ出した。今日の作戦、赤ちゃんポストで養ってもらう計画は失敗に終わってしまった。
「あの人は何しに来たんでしょう」
永琳はくびをかしげて、仕事に戻ろうとした時だった。
カチャンとポストの蓋が開いて、霊夢が入ってきた。
「ちょっと、ごめんね。永琳! 今月お賽銭が少なくて困っているから、今日からあかちゃんになることにしたわ」
ハンバーガーただし中身は肉のみ、的な
それだけでも料理として成立するけどレタスとかピクルスとか入れてもいいやん?
チーズ入ればチーズバーガーだしテリヤキにすればテリヤキバーガーやん?的な
剥ければ化けそうなタイプなので個人的にも頑張って欲しいです作者さんです