*アリス視点。
日増しに暖かくなり、桜の蕾が膨らみ、連日のように春を告げる妖精が飛び交う、そんな春の幻想郷。
春の幻想郷。
春、なのだが……
「今日も雨、か。」
本日も土砂降りの雨。これで二日、いや三日連続かな?
思わずため息が出た。
「ま、外に出る予定なんて無いけどね。」
そう呟き、私は人形を手に取り机に向かった。
雨は嫌いだ。
人間臭い理由だが、髪のセットはなかなか整わないし、湿気で色んなとこベタベタだし、何よりも、
「この子、カビ生えてるし……はぁ。」
さっきよりも深いため息が出た。割と自信作だったのにな、これは。
雨の湿気がいらないドレスアップを施していく。
とりあえず、火薬を詰めておく。今は使えないけど。
うん、多めに詰めてみよう。気分で。
ま、これからも使う時が来るのかは分からないけど――
ドォン。
それは、手に持っていた人形が爆発した音
「アリスー! 雨宿りさせてくれー!」
ではなく、やかましい客がドアを蹴りか何かで開ける音だった。
続いて床に重いものを叩き付ける音がしたから、十中八九紅魔館帰りだろう。今日は何冊持ってきたのやら。
「雨の中ご苦労ね、魔理沙。ほら。」
「おう、ありがとな。」
タオルを手渡し、
「ああ、今お茶も淹れるわ。」
人形にティーセットとお菓子を取りに行かせる。『たまたま』私も今飲みたかったから、お湯も沸いていた。
「あ、茶なら緑茶でたのむぜ? 紅茶は私の口に合わねえからな。」
「分かってるわよ。この前霊夢から少し分けてもらったから。」
「お、あの霊夢から? お前、賽銭でも入れたか? そもそもアリスって緑茶飲むのか?」
この前神社に行った『ついでに』もらったのだ。本当にあの霊夢から『あっさり』もらえるとは……
「ええ、まあ、『私が飲んでみようと』思ってね。」
お茶菓子は『もらいもの』のクッキーだ。そしてティーカップには緑茶と異様な和洋折衷だが、まあ『仕方ない』か。
「そうか、洋食派のお前がなー……もしかしてお前の気まぐれがこの雨降らせてるとかじゃないだろうな?」
「失礼ね、それを言うなら和食派のあなただって今クッキー食べてるじゃない。」
緑茶のお茶請けにしては食べるペースが速すぎる。
「いや、美味いんだよお前ん家で食べるクッキー。これ作ったの本当に誰だよ? これいつもはぐらかしてるからな、お前。」
「……そう。生憎ながら誰が作ったかは話せないけど、でも、作った人はそれ聞いてとても喜んでるわよ。」
顔真っ赤にして喜んでるわ。笑顔がしばらく治らないって……
「ふーん……まあ、いいか。あ、そうだ! さっき飛んでる時にな…………」
他愛のない会話が始まった。
「それは、あの妖精も災難ね……」
やっぱり、『退屈』。
あなたの話す話はどんな話でも『つまらなくて』、
それを話すあなたの笑顔は私を『苛立たせる』。
そして話してるうちに雨の音はどんどん『大きくなる』ように感じる。
話が尽きる頃には夕飯時で、何故か二人同時にお腹が鳴った。
『嫌々』魔理沙の分のご飯も作り、『不本意ながら』二人でディナー。
「誰かと食う飯は美味いな。最高だぜ。」
なんて言うけど、私は『そうは思わない』。というか魔理沙、
「口に物入れて喋らないでよ。」
「おっと、失礼。」
食事を終え、ソファーでくつろぐ魔理沙を横目に後片付け。
魔理沙は手伝うと言ってくれたが断った。『邪魔なだけだし』。
そこでため息が久々に一つ。
耳を澄ますと雨音がまだ聞こえる。
もう一度言っておこう。
私は、雨が嫌いだ。
そして、『今日みたいな雨は特に嫌いだ』。
日増しに暖かくなり、桜の蕾が膨らみ、連日のように春を告げる妖精が飛び交う、そんな春の幻想郷。
春の幻想郷。
春、なのだが……
「今日も雨、か。」
本日も土砂降りの雨。これで二日、いや三日連続かな?
思わずため息が出た。
「ま、外に出る予定なんて無いけどね。」
そう呟き、私は人形を手に取り机に向かった。
雨は嫌いだ。
人間臭い理由だが、髪のセットはなかなか整わないし、湿気で色んなとこベタベタだし、何よりも、
「この子、カビ生えてるし……はぁ。」
さっきよりも深いため息が出た。割と自信作だったのにな、これは。
雨の湿気がいらないドレスアップを施していく。
とりあえず、火薬を詰めておく。今は使えないけど。
うん、多めに詰めてみよう。気分で。
ま、これからも使う時が来るのかは分からないけど――
ドォン。
それは、手に持っていた人形が爆発した音
「アリスー! 雨宿りさせてくれー!」
ではなく、やかましい客がドアを蹴りか何かで開ける音だった。
続いて床に重いものを叩き付ける音がしたから、十中八九紅魔館帰りだろう。今日は何冊持ってきたのやら。
「雨の中ご苦労ね、魔理沙。ほら。」
「おう、ありがとな。」
タオルを手渡し、
「ああ、今お茶も淹れるわ。」
人形にティーセットとお菓子を取りに行かせる。『たまたま』私も今飲みたかったから、お湯も沸いていた。
「あ、茶なら緑茶でたのむぜ? 紅茶は私の口に合わねえからな。」
「分かってるわよ。この前霊夢から少し分けてもらったから。」
「お、あの霊夢から? お前、賽銭でも入れたか? そもそもアリスって緑茶飲むのか?」
この前神社に行った『ついでに』もらったのだ。本当にあの霊夢から『あっさり』もらえるとは……
「ええ、まあ、『私が飲んでみようと』思ってね。」
お茶菓子は『もらいもの』のクッキーだ。そしてティーカップには緑茶と異様な和洋折衷だが、まあ『仕方ない』か。
「そうか、洋食派のお前がなー……もしかしてお前の気まぐれがこの雨降らせてるとかじゃないだろうな?」
「失礼ね、それを言うなら和食派のあなただって今クッキー食べてるじゃない。」
緑茶のお茶請けにしては食べるペースが速すぎる。
「いや、美味いんだよお前ん家で食べるクッキー。これ作ったの本当に誰だよ? これいつもはぐらかしてるからな、お前。」
「……そう。生憎ながら誰が作ったかは話せないけど、でも、作った人はそれ聞いてとても喜んでるわよ。」
顔真っ赤にして喜んでるわ。笑顔がしばらく治らないって……
「ふーん……まあ、いいか。あ、そうだ! さっき飛んでる時にな…………」
他愛のない会話が始まった。
「それは、あの妖精も災難ね……」
やっぱり、『退屈』。
あなたの話す話はどんな話でも『つまらなくて』、
それを話すあなたの笑顔は私を『苛立たせる』。
そして話してるうちに雨の音はどんどん『大きくなる』ように感じる。
話が尽きる頃には夕飯時で、何故か二人同時にお腹が鳴った。
『嫌々』魔理沙の分のご飯も作り、『不本意ながら』二人でディナー。
「誰かと食う飯は美味いな。最高だぜ。」
なんて言うけど、私は『そうは思わない』。というか魔理沙、
「口に物入れて喋らないでよ。」
「おっと、失礼。」
食事を終え、ソファーでくつろぐ魔理沙を横目に後片付け。
魔理沙は手伝うと言ってくれたが断った。『邪魔なだけだし』。
そこでため息が久々に一つ。
耳を澄ますと雨音がまだ聞こえる。
もう一度言っておこう。
私は、雨が嫌いだ。
そして、『今日みたいな雨は特に嫌いだ』。
けどやはりもう少し量を増やしてほしい
期待点数
読者を見くびりすぎよ。
不安になるだろうけど大丈夫。
読み取れる。
どうしても不安で安心できなかったら『』に逃げずに描写で暗喩だね。
また、終わり方が釈然としない。もう少し、すっきりと主人公の精神世界に蹴りを付けて欲しい。
読者をなめているとは言わないが、いま一つだ。
『』を多用するなら一捻り欲しかったかな。
こっちが思わず「え、そこもかよ!どんだけこのアリスさん天の邪鬼www」となるようなワンフレーズが。
例えば……魔理沙が来る直前に『しっかり玄関を施錠しておく』とかかな。
発想を実行に移して、投稿した行動力にを評価して。
『』が読む邪魔をしているようなものに思えて、残念極まりない。