「あらまあ」
かちり、と音がしたので下を向いてみると地雷が置いてありました。
いつから地霊殿の廊下は地雷が平然と置いてある場所になったのでしょう、恐ろしい事です。
別に妖怪だから爆発しても問題はないんですけど爆発の規模が分からないのはちょっと困りました。
アフロになるだけかもしれないですしもしかしたら地霊殿が爆発する規模の爆破が起きるかもしれません、もしかしたらですが。
余計な手間は御免ですので私はおとなしく本を読むことにしました
「はて」
ふと思い出したのですけど、ここは廊下、そして自分は普段本が置いてある自室へ向かおうとしている最中、すなわち
「本が、ありませんね」
暇つぶしの道具がないのです
「困りました、どうしましょう」
長年本を読み続けてきたせいで本がないと暇がつぶせなくなってしまっている私にとってこの問題は死活問題、どうしましょう。
そうだお燐、お燐がいるじゃないですか。
「ふむ、お燐、お燐!どこ!?」
「は~い、さとり様ってどっひゃぁぁ!?」
にゃ~んと現れたお燐はいきなり私の姿を見て驚き始めました、一体どうしたのでしょう。
「さとり様がなぜ地雷を…あぁどうしようどうしよう誰がこんなことを…
さとり様!誰か呼んできますね!そのまま動かないでくださいね!」
え~っとお燐、私はただ本を取ってきてくださいねと言いたかっただけなのですが…
「まあいいでしょう」
お燐が誰かを呼びに行ったということは助けが来るという事でしょう、
そうすれば本も読めるようになるということでしょうし。待っていましょう。
「わっはっは!さとりが地雷を…ぶわっはっはっ!」
「ひゃっひゃっ!これは傑作…ぷーっ!」
「萃香吹くなよ!汚いな!」
「怒るなって勇儀、お前もよくやってるだろぉ!」
…助けは来ました、来ましたが
「ごめんなさいさとり様…」
「お燐、いくら焦っていたとはいえ酔っ払いを連れてくることは無いでしょう」
よりによって地底で一番厄介なもの「べろんべろんに酔っぱらってる鬼」を連れてきてしまったのです。
これがどれぐらい厄介なのかというとスカートが捲れるときパンチラがエロいか太ももチラがエロいかという争いくらい厄介です。
「どっひゃっひゃっひゃ!」
「がっはっは!
「あわわわわわ」
…この酔っ払いたちはいつまでたっても物事を解決しなさそうなのでお燐に他の人を呼んでこさせることにしましょう
「お燐、他の人を呼んできなさい」
「あっ、はい!ただいま!」
やれやれ、次はまともな人を連れてきてくれるといいのですが
「地雷を踏んだの?妬ましいわね」
「じゃ、さとりが地雷を踏んだことを祝して一発。ヤマメ、歌いま~す!」
「……………………………焼きギョーザ」
「わあ、お姉ちゃん地雷踏んじゃったの?面白いねえうふふふふふふふふふふふ」
「とりあえず喉乾いたから飲み物出して」
「飲みもんならぁ、くぉの酒があるでねぇか!飲んでけ飲んでけぇ!」
「え、それって鬼の酒…いや遠慮しておく」
「あんだぁ!?私のぉ、酒がぁ、飲めねえっていうのか!?」
「いや、そういう事じゃなくってうわああああああああああああ!」
「あら、鬼に酒を飲ませられるなんて光栄ね、妬ましいわ」
「……………………………蒸しギョーザ」
「ん、どったのキスメ?『もう帰りたい?』」
…大体30分後私が酒の匂いに酔っぱらってきた頃お燐は帰ってきました、さらなる混沌と共に
「……ずびまぜんざとりざま…えぐっ」
お燐は自分のあまりの不甲斐なさに号泣しちゃいますし
ちなみに誰が何と言っているかわからないと思いますので言っておきますと
上から順にパルスィ、ヤマメ、キスメ、こいし、村紗、酔っ払い1(勇儀)、またムラサ、酔っ払い2(萃香)、パルスィ、キスメ、ヤマメの順です。
パルスィを連れてきた事は大義ですが他の面子はなぜ付いて来たのでしょう
「パルスィが連れて行かれたのでただならぬ事を感知しましてね」:ヤマメ談
「………………………………水ギョーザ」:キスメ談
「知らないわよ、こいしを膝の上に載せていたら急に引っ張られて連れて来られたわ、妬ましい」:パルスィ談
「パルスィに付いてきました!」:こいし談
「パルスィにがぼぼぼぼ」:村紗談
どうやらパルスィが全ての元凶のようですね、ムラサは今潰れたので良いとしてこいしとは全面的に争わないといけないようです、主にパルスィの膝の上に乗っていたことについて
「こいし…」
「お姉ちゃん…」
「戦争、ですか」
「お姉ちゃんなんか勘違いしてないかな?」
ん?何の事でしょう
「お姉ちゃんは今『動けない』、私は今『動ける』この差の意味が分かっていないねお姉ちゃん」
「こいし…まさか!」
あぁそんな卑劣な真似をするというのですか。こいし、あなたはどこで道を間違ってしまったのでしょう。
「パ~ルスィ、さっきみたいに膝枕してぇ~」
「ん?別にいいけど…何で?」
「とにかく、いいから膝枕して」
…なんという事でしょうこいしはパルスィに膝枕を、膝枕をしてもらっているのです!
思わず血涙を流しそうになる私、その場所は私の物だ
こらこいし、どや顔を止めなさい。…いいでしょうあなたがそうするというのならばこちらにも考えがあります。
「こいし」
「ん~何、お姉ちゃん?」
「確かに私は『歩く事』を封じられました、しかし『それだけ』です『歩く事』以外は、封じられていません!」
「お姉ちゃんまさか!」
「姉に勝る妹など存在しない事を教えてあげましょう!」
「うろ覚えの金閣寺」
「嫌われ者のフィロソフィ」
「ちょっと何で全体型のスペル…うっひゃあ!」
「さとり様!暴れるのはよしてください!」
お燐、パルスィ、すみません、私はやらなければならないのです、姉には姉のプライドをかけて妹と戦わなければいけない時があるのです!
「お姉ちゃん遂に本気を出したんだね…いいよ妹より強い姉など存在しないことを思い知らせてあげる!」
私のサードアイが真っ赤に燃える!おまえを倒せと轟き叫ぶ!
「さぁ勝負です!こいし!」
弾幕戦が始まって数分、無論このスペルに制限時間など存在しませんが、しかし…もう限界…
「ぜえ…そろそろ…休憩…ぜい…しましょうか…」
「ひゅう…そうだね…ひゅう…一時…休戦…私…飲み物…ひゅっ…飲んでくる…」
「お、勝負終わった?じゃあ私とキスメは帰らせてもらうわ」
さて、決着はつかなかったけどこいしはパルスィから離れています。ふふ、今こそパルスィを呼び寄せるチャンス!
「パルスィ!ちょっとこっちに来てくれますか!」
「別にいいけど…なんでよ?」
「とにかくです!」
パルスィが不思議そうにこちらに向かって来ています、よくもその膝の上に他の女を寝かせましたね、ふるネッチョにしてやります。
幸いここには酔っ払いと潰れた人とお燐しかいませんし。
しかしその事件が起こりました
「かかったなあほめ!」
今まで眼中にもなかった村紗が突然立ち上がり
パルスィの
パルスィの唇を奪ったのです
ズキュウウウン
紅くなるパルスィ
どや顔の村紗
青くなる私
…
……
………
ふふ
久しぶりに切れちまいましたよ
「てめえは私を怒らせました…」
「お、やるか?パルスィは私のもんだがな!」
「第二回戦です!お前を血祭りにあげてやりましょう!」
ふふふ、怒りのパワーによってスーパーさとり人(気分だけ)になった私に敵はいません。
そうあのいけ好かない船長を叩き潰す事を考えていたら
「あ、さとりさまなにやってるんですか?」
「え」
お空が、仕事をしているはずのお空が立っていました
お空…この状況で一番来てほしくなかったのが来てしまいました…
「え!なになに弾幕勝負!?じゃあわたしもやる!」
「ちょっとお空!ちょっと待って!」
「そうだよお空!さとりは今地雷を踏んでいるんだから…」
「ロケットダーイブ!」
お空のロケットダイブで私は吹き飛ばされ
当然地雷が作動して
地霊殿は爆発した
その状況でパルスィを呼び寄せ、その場でふるネッチョにしてやると言った。
当然、どんな状況になっても地雷から離れてはいけない訳で。
……これって何プレイなんでしょう。
でも作者は土下座するべき
私もしますんでお願いします
もっとやれ
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