ヤマなし。オチなし。何もなし。ぬるっとキャラ崩壊。
・登場人物紹介・
□虹川家
・ルナサ=プリズムリバー
長女。地味で暗い。磨けば光る。我が道を突き進む! 主に三点リーダーで会話する。ヴァイオリンは宝物、お風呂も一緒。これでも下の妹達からは慕われているようですよ。
・メルラン=プリズムリバー
次女。明るすぎる人。ハイテンション。ムードメイカー。クラスに一人はいるよね、こういう子。トランペットをよくライブ会場とかに忘れてくる。下の妹には色々と諦められているようですよ。
・リリカ=プリズムリバー
三女。普通。
□秋家
・秋静葉
長女。口調ゆえに尊大な印象を与えがちだが、本質は近所のおばちゃん。紅葉の神らしいが、風流とかよくわからず、実も蓋もない発言もしばしば。
・秋穣子
次女。良い子。献身的。姉を支えて支えられている理想的な関係。少し天然が入っている節がある。豊穣の神らしいが料理はハートブレイク。でも、それが可愛いんだよ・・・。
博麗荘。
ここには幻想郷の妖怪に人気の住宅。
1LDKの部屋にそこそこの広さ。シャワー完備で、日当たり良好。家賃も割と良心的(笑)
その2階に住んでいる2家族が今回の主役。
虹川家。ここには現在、3人の姉妹が暮らしている。
今日もいつものように三女リリカの声が、廊下に響いていた。
「ルナサ姉さん、起きてよ。もうこんな時間だよ。今日は早く起きて、皆で練習するって言ってたじゃない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リリカはいまだ布団から出ようとしない長女ルナサを必死に起こそうとしていた。
「低血圧なのは知ってるけど、もう正午過ぎてるよ。これは低血圧だからって話じゃすまないよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しかし、愛用のヴァイオリンを抱きしめながら眠っているルナサは、可愛い、と妹ながら思う。
「もう、メルラン姉さんも朝っぱらからどっか行っちゃうし。そんなんだからレイラが出稼ぎに行っちゃたんだよ~」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しかし、ルナサは聞いているのか、聞いていないのか。はたまた、起きているのか、寝ているのか。
「・・・はぁ。わかった。練習より先に、ご飯食べよう」
「・・・・・・・・・(食べる)」
ようやく、返事(?)をしたルナサに、ほっとするリリカ。
そこに、ドアを勢いよく開き、ようやく次女メルランが帰ってきた。
「たっだいまぁ~!!あれぇ!!姉さん、ま~だ寝てたんだ!!もう、昨日もあんなに早く寝てたのにどうして朝は駄目なんだろうね!?私なんか、今日朝3時に寝て朝4時に散歩行くほど元気なのにね!!そうだ!姉さん!!眠眠打○、買ってきたから、これで乾杯しよう!!おいしいよ!おいしいよ!これ!なんかコーヒーとコーヒーを混ぜて煮詰めたみたいな味なんだよ!!最強のコラボレイションだね!!ね!!コーヒーとコーヒー・・・ぷぷっ」
長女とは打って変わって、やたらハイテンションなメルランは躁病なのではないかと以前、病院に連れて行った事がある。しかし、結果は異常なし。
つまり、この異常がメルランにとって平常なのだった。
リリカは溜め息をついた。
「全然笑うとこじゃないよ、メルラン姉さん。それに、声が大きいよ。近所迷惑でしょ。もう、朝ごはんも食べずに、いままでどこ行ってたのよ?」
「ん!?ああ、ああ!!どこ行っていたかって?やだな~そんな遠いところ行ってないよ~!!うふふ~私の事心配してくれてたんだ~!!もう、リリカかわいい!かわいい!お!そうだ!はい、リリカの分!!はい!!」
眠眠○破を10本渡されたリリカ。
これ、一人分なのか・・・?
唖然としているリリカを余所目に、メルランは目ざとくリリカの作った昼ご飯を見つける。
ちなみに、この時点で既にルナサは寝ました。
「お!美味しそう!さすがリリカだね!出来た妹を持って、お姉ちゃんは嬉しいよ!よし!後で眠○打破買って来てやるからね!では、いっただきま~す!!」
「何でそんなに○眠打破をプッシュするの・・・って、ああ、駄目駄目。ちゃんと手を洗ってうがいしてから。もう、しっかりしてよ~昨日も言ったじゃない」
「ん?ああ、ああ!そうでした!いや~うっかりうっかり!!うんうん、助かるよリリカ。眠眠打○20本分の働き!!」
「い、いらない。それより、ほら。手を洗ってきなよ」
「りょうか~い」
メルランは卓袱台の上に買ってきた眠眠○破を置いて、洗面所へ向った。手を洗う最中も鼻歌が聞こえてくる。
なにこれ。眠○打破、50本はあるんじゃない?
卓袱台の上の○眠打破を見て、リリカは今日二度目の溜め息を吐く。
まぁ、いいや。昼ご飯ね。お皿を並べて・・・って
「あっルナサ姉さん、寝ちゃってる。もう、久々に早起きしたとおもったのに~」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
メルラン姉さんの騒音(躁音)の中よく眠れるもんだ。
「ああもう、起きてよ~・・・・・・。はぁ、駄目だ。全然起きない。どうしよう・・・」
肩を揺すっても効果なし。まるで死人のようだ。
メルランが手を洗ってどたどた、と帰ってきた。
「あれ、また寝ちゃったの??もう、リリカは姉さんに甘いんだから。いい?姉さんを起こすときはこう布団の端を持って・・・」
言った通りに布団の端を持つメルラン。
「こう!」
思い切り持ち上げる。重力に従って、ルナサは頭から床に落ちる。
「・・・・・・(・・・痛い)」
「ほ~ら!起きた起きた!!せっっっかくリリカの作ってくれた料理が冷めちゃうよ??お、そうだ、そうだ!!はい!景気づけに一杯!!これでばっちり!明日も明後日も、寝ずに動ける魔法の秘薬さ!!さあ、飲んだ飲んだ!!」
「あ、ちょ、メルラン姉さん!」
コップに入った暗黒の飲み物。臭いがすさまじい。
しかし、ルナサはコップを受け取ると気にせず飲み干す。
・・・かなり、しかめっ面をしながら一口一口飲んでいった。
ルナサは実は隠れ甘党である。コーヒーに砂糖とミルクを入れても飲みたがらない。子供舌以下なのだ。
「う・・・ま、まずい・・・・・・」
ぼそり、と蚊の鳴く声よりも小さい声。
その声を聞いてメルランとリリカは目を見合わせた。
「姉さんが」「ルナサ姉さんが」
「発音したあああああああ!!!!!!」
信じられないといった風にメルランとリリカは手をとって喜び合う。
「すごいよ!数年ぶりにルナサ姉さんの声聞いたよ!!」
「うわぁ!!奇跡!!!眠眠打○を飲むと喋れるようになるんだね!!!!大発見!!!大発見!!!そうだ!!これからは三食、飲み物は全部眠眠○破にしよう!!そうしよう!!!これで24時間、いつでも姉さんの声が聞けるよ!!!」
「み・・・・・・水・・・・・・・」
のたのたと、ヴァイオリンをもって台所へ向うルナサ。背中には妹達の好意には背を向けられないという哀愁が漂っていた。
「ああああああ!!!1曲浮かんだ!!!」
「ホント!!??聴かせて聴かせて!!メルラン姉さん!!」
「オーケイ。可愛い妹の頼みとあっちゃあ、断れないぜ!!いくよ!!メルランNo.338!!『黒い薬』!!」
お隣、秋家。ここには2人の姉妹が暮らしている。
こちらでは既に昼飯を終え、洗い物を妹穣子がしている。
そして今、博麗荘にはメルランの声が反響していた。
わたしたち~のぉ~リーダー~~ああ~~yeah!!
あぁまい~~やつだぜ~~ああ~~yeah!!
「ねぇ、お姉ちゃん」
「なんだ、芋臭い妹よ」
いつもぉ~かもく~~なリーダー~~ah~
せなか~で、か・た・る・ぜ Fuuuu!!!
「お隣さん、今日もにぎやかだね」
「そうだな、青臭い妹よ」
自白剤なんていらな~~い!!
カツ丼なんていらな~~い!!
こ~れ~さ~え、あ~れぇぇ~ば~
「ねぇ、お姉ちゃん」
「なんだ、乳臭い妹よ」
くろいっっっ!!!(Hey!!) くすりっっっ!!!(Hey!!)
さっいきょお~のドラッグ~~
リリカまで合いの手になった。息ぴったりである。
「いちいち『妹よ』って言わなくてもいいんじゃない?」
「そんなことないぞ、妹よ」
くろいっっっ!!!(Hey!!) くすりっっっ!!!(Hey!!)
しゃっべれず~には、、、い・ら・れなああぁぁぁいいい!!!!
「ほら、形容詞消えちゃったじゃん。ボキャブラリーが少ないのに無茶するからだよ」
「そうね」
「いきなり素に戻られても・・・」
メルランの独壇場ライブは終わったようだ。管理人の怒っている声が聞こえる。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「なんだ」
「人気のバロメーターの『バロ』って何?」
「さあな・・・しかし、星蓮船が出て、人気がグンッと上がった従来のキャラというのは私達くらいじゃないか?」
「ああ、その時は嬉しかった・・・って違うよ」
静葉は話を逸らすのが好きだった。
「あ、そうだ。私買い物行くけど、お姉ちゃん何か欲しいものある?ついでに買ってくるよ」
「ああ、では1つ頼む」
「うんうん」
「米を買ってきてくれ。20kgのやつ」
「嫌がらせ!?嫌だよ!!」
里までは少し遠い。非力な穣子には辛いだろう。
「む、しかし今日買わねば。セールの期間が今日までなんだ」
「ええ~・・・・・・・・・」
ご飯がないのは嫌だ。静葉が作る食事は美味いのでなおさらだ。
・・・それに、私じゃご飯の支度の手伝いできないしね。
「せめて、10kgのやつじゃ・・・」
「まぁ、それでもいいだろう」
私達は支えあっていかなきゃね。
穣子は、やや、渋々と引き受けたのであった。
「帰ってきたら久々に本を読んでやろう」
「え~?私もうそんな子供じゃないよ~」
「官能小説の朗読会だ」
「大人だ!?」
一体どこまで冗談なのか。
ここで、静葉も靴を履き始める。
「って、あれ?お姉ちゃんもどこか出かけるの?」
「いや、煮っ転がしを作りすぎて。ルナサさんにお裾分けを」
「あ、今日の夕飯、煮っ転がし?やった。 あ、そうそう。ついでにこのCDをメルランに返しておいて」
穣子は姉にCDを渡す。CDにはメルランNo.60~120と書いてある。
2人で肩を並べ、扉を開く。
「あ、お姉ちゃん。今日、家賃の支払日。忘れてないよね?」
「無論」
こう見えて、静葉はしっかり者だ。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「なんだ」
「オチってなんだっけ?」
「あってないようなものだ」
「そっか」
幻想郷は今日も平和。
そして歌がwwww
リリカも"普通の子"属性、途中から投げ捨ててるしww
博麗荘って名前から寂れてるイメージしか湧かないのはなぜでしょうか
シャワー(のような雨漏り)日当たり良好(壁の隙間から採光)風呂なし四畳半で皆仲良く銭湯にのイメージしか思い浮かばないww
「米を買ってきてくれ。20kgのやつ」
水瀬さんちかww確かに秋繋がりだがwww