Coolier - 新生・東方創想話

キラキラ髪飾り

2010/06/30 02:43:15
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霖之助はある本を読んでいた。
「人の第一印象はまず髪の毛からか…」
外の世界で『発毛したら人生が変わる』という題名の本だ。
本の絵を見ると。髪が薄いく、悪い言い方をすればハゲに近かった。
だがもう一つの絵を見ると、髪が増えて大喜びをしているのがわかる。
それほどの重要な物なのだろう、髪の毛と言うのは。
「髪の毛の多さの他に、カラー染めや髪型も重要。主にツインテールなど…」
外の世界は若者達はほとんどが黒か茶色だが、カラー染めができる道具も発売された。
「まぁ、髪の毛が黒いのは逆に少ないほうだけど…」
そして、髪留めも重要要素だ。可愛らしいデザインの髪留めは、女の子の必需品だ。
人里に住んでいる稗田家の『稗田阿求』はピンク色の花を髪留めを使っている。
妖怪山の巫女も蛙の髪留めを使っている。さらには地霊の主も、ハート型の髪留めをしている(らしい)
そしてなにより大事なのは帽子である。
帽子は人の個性が出るとも言う。雨の日にも帽子によって髪の毛を濡れるのを防ぐし、夏の日差しを妨げる事もできる。
以上のことから髪の長さ、色、形、帽子か髪留めの要素で印象が変わる事がわかる。
「…よし」
霖之助は本を閉じ、物置部屋に向かった。


「じゃまするぜ香霖」
客じゃない魔理沙がやってきたが
「いらっしゃい魔理沙。客じゃないなら出口は後ろだよ」
と言われた。
魔理沙は暇だから帰んないぜと言い返したが。霖之助はしょうがないとつぶやいた。
「お茶いるかい?」
「冷えた麦茶がいいぜ」
「はいはい」
霖之助は麦茶を入れるために奥の方へと向かった。
魔理沙はいつもの壺に腰を掛けた。何も変わらない店の風景を楽しんでいた。
(変わんねぇなここは。何も売れてないし)
魔理沙が辺りを見渡すと
(…ん?)
一つの箱が置いてあった。まだ開けてもないようだ。
もし面白いものだったらもって帰ろうと手にした時。
「何やっているんだい魔理沙」
「え?あ、あぁ香霖。これはだな…」
麦茶を持ってきた霖之助に見つかった。言い訳を考えていた。
しかし霖之助は怒らなかった。
「別に開けても君が興味を持つ物じゃないけどね」
そう言って、霖之助は箱を開ける。
そこには
「うわっ、なんじゃこれ」
人間の頭に生えている髪の毛が、びっしりと入っている。
魔理沙は気色悪いものだと思い、ちょっと引いた。
「これは『カツラ』といい、髪の毛が少ない人が頭に被る物だよ」
そう言い、霖之助は一つ取り出し。
「こんな風にね」
いつも白い髪の毛の霖之助が黒いロングヘアーの髪型を着用した。
「…」
「どうした魔理沙?」
「香霖にはロングヘアーは似合わないぜ」
「まぁ、当たり前だね。これ女用だし」
霖之助はカツラを外した。
「なぁ香霖。なんでこんな事をしてるんだ?まさか趣味か?」
「魔理沙。僕はそんなに女装趣味だと言うのかい?」
「何も説明なしにそれを着けると、逆におかしいぜ」
霖之助はなぜこのような事をしたのか。その経緯を魔理沙に説明した。


「なるほどね~。印象を変えてみようと思ったわけだな?」
魔理沙は納得したようだ。
「魔理沙も何か付けてみたらどうだい?」
霖之助は勧めるが、魔理沙はそれを拒否をした。
「香霖。これ以上どこを…」
そう言う前に霖之助は魔理沙に星型の髪飾りの見せた。
「魔理沙にはこれが似合うんじゃないかな?」
魔理沙は霖之助の持っている星型の髪飾りを見た。
「香霖。これ…」
「ん?あぁ、これはちょっと元の髪飾りを工夫した物だよ。紐の強度を高めて
 あまり締めすぎて髪に傷を付けるのを押さえる為、柔らかい素材を使っているんだ」
霖之助の説明に魔理沙はただ髪飾りを見ていた。
「香霖って髪飾りを作るのも趣味なのか?」
「作る事に関して好きなだけだよ」
霖之助は過去に作って売れなかった髪飾りを見せた。
どれも作りが雑だったが昔のことだ。今は違うと霖之助は言った。
「道具の失敗は、より優れた物を作れる。ようは努力の賜だ」
「…つまり」
霖之助は星型の髪飾りを見て言った。
「これは初めて売り物となる髪飾りだ。これを一番最初に魔理沙にあげようと思ったわけだ」
霖之助は魔理沙に星型の髪飾りを手に渡す。キラキラと輝いている。
どうやら、魔理沙の能力に反応して光りだしたのだろう。
「…いいのか?こんなの貰っちまって」
魔理沙は髪飾りを見て言った。
「君が今ここで、付けても付けなくてもいい」
髪飾りは一層光をました。
「だから貰ってくれないか?」
魔理沙は髪飾りを大事に握りしめて
「いつもありがとな、香霖」
そして魔理沙は霖之助を抱きしめた。


翌日
魔理沙は髪飾りを着けている。
そのおかげで周りからすごい反響を受け、注文が殺到した。
かわいいデザインの髪飾りや、なんだかよくわからないデザインの髪飾り。
ただ黙々と髪飾りを作る霖之助は依頼した物を作っていた。
「うむ、いい出来だ」
でも、霖之助は思った。
「おーい、香霖ー」
一番の出来がいいのは。
「休憩時間の為に飯を作ってやるぜ」
笑顔が似合う彼女の髪飾りだと言う事に。
魔理霖は王道だけど、うまく書けないや。
関係ないけど、黒髪少ないですよね。東方って(だがそれがいい)
カロン
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コメント



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16.90名前が無い程度の能力削除
世の中の黒髪の需要はまだまだあるからしばらくは幻想入りしないっすよねー
あとこれ普通にいい感じです
28.70名前が無い程度の能力削除
淡々とした文章は味として良かったのですが、前半、人称がごちゃごちゃになっている部分に違和感を感じました。
そこを除けば、とても雰囲気の素敵なお話でした。
魔理沙のさらりとしているようでリリカルな面だとか、とっても可愛いですね…!