Coolier - 新生・東方創想話

かぐやひめさまにたりないもの

2008/09/12 19:14:25
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 広大な竹林の奥地に存在する巨大なお屋敷。

 此処は永遠亭。

 サラサラと触れ合う竹の葉の音と共に、どこからともなく聞こえてくる鳥の声が、爽やかな朝を演出していた。

 ……と、思いきや

「ん~~、あっつ~~い……」

 永遠亭の主、蓬莱山 輝夜はそんな声を上げながら、ゴロリと布団から畳へと寝返りを打った。

 今は夏真っ盛り。

 朝から照りつける強烈な日差しが、否応なく気温を上げていく。

 それは此処、永遠亭でも例外ではないのであった。

「畳の上はちょっと涼しい……」

 ムニャムニャと呟くように言ったかと思うと、ベタリと腹這いのまま大の字になる輝夜。

 しばらくそのまま寝ていたかと思うと、温くなったのか、寝苦しそうにまた一回転し、少し離れた畳の上で腹這いになる。

 そうして何度も繰り返したあげく、輝夜の身体はとうとう部屋の端にまで到達してしまう。

「もっと、涼しいところ……」

 フラフラと体を起こすと、四つん這いになって部屋の中を徘徊する輝夜。

 やがてたどり着いたのが、文机の下。

 其処に頭を突っ込んだかと思うと、気に入ったのか満足そうに笑みを浮かべた後、スースーと小さな寝息を立てて寝入ってしまう。

 サラリと、音だけは涼しそうな竹の葉の音が、窓から部屋へと流れてくる。

 そんな時間の中……

 トタトタと部屋の外から足音が聞こえてくる。

 次第に大きくなる足音はやがて部屋の前で止まり、障子にピョコンと立ったウサミミの影が映る。

「姫様ー。起きてらっしゃいますか~」

 障子の向こうから、そんな声がかけられた。

 部屋の中からの返事はない。

「姫様~?」

 もう一度声がかかる。聞こえてくるのは、周りにある笹の音だけ。

 そっと、障子が薄く開かれた。

 そこから顔を覗かせたのは、萎れたウサミミがトレードマークの鈴仙・優曇華院・イナバ。通称うどんげである。

「姫様、そろそろ起きる時間ですよ……って、わわっ何でそんなところで寝て居るんですかっ」

 驚いた拍子に、ピコンと鈴仙の耳が立った。

「んむ~……」

 寝ぼけて、更に文机の下に潜り込もうとする輝夜。

「ほらほら、そんなところで寝ていないで出てきてくださいってば」

 ズリズリ……

 輝夜の足を掴んで、引っぱり出す。

「あうー……」

 気の抜けた声を上げる輝夜。

 更に鈴仙は輝夜をコロンと転がして仰向けにすると、肩を揺らしながら声をかける。

「姫様っ、朝ですよ! 起きてくださいよ~」

「んむぅ……イナバ? もう……せっかく涼しいところを見つけて寝付いたところだったのに……」

 薄目を開けて、寝起き独特の舌っ足らずな口調で喋った後、身体を丸めて背中を向ける輝夜。

「そんな事言っても、起きる時間なんだから仕方がないじゃないですか。これ以上寝ていたら、朝餉に間に合わなくなってしまいますよ」

 鈴仙が、フゥッと小さく息をつく。

「それに何で、イナバが起こしに来るのよぅ。永琳は……?」

 朝餉という言葉に釣られたのか、輝夜が目をショボショボと擦りながら身体を起こす。

「今日の朝餉は、久しぶりに師匠直々に腕を振るって居るんですよ。それで手が離せないので、代わりに私が姫様を起こしに来たんです」

「へぇ……永琳が。それは楽しみね」

 寝間着の裾を整えた後、立ち上がって首や肩を回す。

 コキリと良い音がした。

「しっかし、朝だというのに暑いわねぇ……。寝汗も結構かいちゃったわ」

 ハタハタと胸元を開けて空気を送り込む輝夜。

 それを見た鈴仙が、わわっと小さく声を上げて顔を赤く染める。

「ひ、姫様、はしたないですよ。もう……」

「何よ。永琳じゃないんだから、そんなうるさい事言うものじゃないわよ」

 黒曜石の様な長い髪をフサリと肩から払うと、輝夜は鈴仙へと向き直る。

「永琳にはすぐに行くわと伝えてちょうだい」

「分かりました。お着替えはお手伝いしましょうか?」

「んー、良いわ。今日は自分でやる」

「了解です。それでは私は師匠のお手伝いに戻りますので、着替えが終わったら広間の方に来てくださいね」

 そう言って部屋を出ていく鈴仙に手を振って応えると、輝夜は箪笥の方へと向かう。

「それにしても、永琳の手料理って言うのも久しぶりねぇ」

 普段は、イナバ達が当番制で食事の用意などをしているので、永琳自ら台所に立つというのは案外少ないのだ。

 引き出しの一つから柔らかめの布と紐を取り出し、懐に入れる。

 寝起きの少しおぼつかない足取りで部屋を出て、ゆったりと廊下を歩く輝夜。

 向かう先は洗面所。中に入ると、若いイナバ達が何人か顔を洗ったりしていた。

「あ、かぐやさまだー」

「おはようございます。ひめさま~」

 まあ、若いというか幼いと言った方が良いのであるが。

「んー、おはようイナバ達ー」

 ペコリと頭を下げて挨拶するイナバ達に返事をする輝夜。

 若い子は朝から元気ねぇ……。

 あくびを噛み殺しつつ、そんな事を思う。

 部屋に備え付けてある井戸から桶に水を汲み、寝間着の袖を捲る。

「あー、其処のイナバ。ちょっとこれ持ってて」

 傍らのイナバを呼び寄せ、顔拭き用の布を差し出す。

「は~い」

 トテトテと近寄ってくる幼いイナバ。

「後そっちのイナバ。私の髪をお願いするわ」

 言われたイナバも、同じように返事をして側に来る。

 髪を纏めるために部屋から紐を持ってきたのだが、人手が居るなら頼んだ方が手間がかからない。

 桶の水に手を浸けると、ヒンヤリとした心地よさが伝わってくる。

 ――パシャパシャ

 顔に水をかける度に、頭の中からもやっとした眠気が飛んでいくのを感じる。

 手を横に差し出すと、其処に隣のイナバが布を乗せてくれた。

「ふぅ~……」

 顔を拭いて身を起こし、大きく息をつく。

 僅かな風が吹き抜ける際に顔から暑気を奪っていく感じがとても気持ちが良い。

 ふと横を見れば、輝夜の髪を手で持って纏めていたイナバが、つま先立ちになってプルプルと震えていた。

 一生懸命に離さないようにと持っていたのだろう。

「もう大丈夫よ。助かったわ」

 輝夜が声をかけると、強張らせていた身体から力を抜き、胸をなで下ろすようにしている。

 そんな様子を見ながら、微笑ましさ混じりに苦笑する輝夜。

 永琳が居るときには彼女に身の回りの世話を頼むのだが、偶にこんな風にイナバ達に頼むこともある。

 口元に笑みを浮かべつつ動こうと一歩足を踏み出したとき、ふと違和感を感じて見てみると、今まで髪を持っていたイナバが輝夜の髪に頬ずりをしていた。

「かぐやさまのかみのけ、サラサラすべすべしてて、とってもきれい」

 なんだか幸せそうに顔を綻ばせている。

 彼女の髪は肩ほど迄しか伸びておらず、輝夜のように背中を越えるほど伸びた髪を羨ましく思っているのだろう。

「あなたもその内私みたいに伸びるわよ。そうなったら、みんなが今度はあなたの髪を羨むようになるわ」

 そっと彼女の頭に手を置いてゆっくりと撫でながら話す。

「ほんとう?」

「ええ。そうしたら永琳に頼めば髪を綺麗に保つ薬とかを作ってくれるかもしれないわよ」

「うん、えいりんさまにたのんでみる~」

 満面の笑みを浮かべるイナバ。

 それを見た輝夜はもう一度優しく頭を撫でると、微笑みながら洗面所を後にした。

 再び戻ってきた部屋。

 輝夜は寝間着の帯を弛めながら、箪笥に向かう。

 そして引き出しから夏用の薄手の着物を出し、袖を通していく。

「私も、鈴仙みたいな服装試してみようかしら……? 足下とか涼しそうだし」

 そんな事を考えながら着替えていると、ふと袖が箪笥の上の竹細工に当たり、落ちそうになる。

「っと……、危ない危ない。危うく壊すところだったわ」

 そっと手で掴み、箪笥の上へと戻す。

 ちなみにこの竹細工は、輝夜の自作だ。

 割と無造作に飾ってあるが、飾りなども細かく一目で傑作と分かる一品だ。

 竹細工は、輝夜の趣味の一つだったりする。永い間竹林の奥にに隠れて住む内に手慰みで覚えたものだが、いつの間にか匠と言っても良いほどに熟練してしまった。

 まあ、もっとも趣味とは言え数百年も続けていれば自然と極めてしまうと言うものだ。

 永遠亭が開かれてからはこの竹細工、良く出来た物を里に持っていって売りに出しているらしい。

 何でも、その見事さにえらく高い値が付くとか……。

 売りに行く鈴仙が、笑いながら冗談交じりに、姫様の竹細工は師匠の薬と並んで永遠亭の重要な収入源ですよなんて話していたけど、本当かしら……?

 本人としては好き勝手に気の赴くまま作っている物なので、高い値がつくと言ってもいまいちピンとこないのだ。

 ちなみに、永遠亭の三大収入源は、永琳の薬、輝夜の竹細工、そして竹林を切り開いて作った畑で栽培している野菜などだ。

 薄利多売の永琳の薬と偶にしか作られないが破格の値段が付く輝夜の竹細工。割とバランスが取れていたりする。

 仕上げにキュッと帯を締めた後、鏡に映して身だしなみを確認する。

「よしっ……と、永琳の朝ご飯が待っていると言うことだし、さっさと行きましょうか」

 傍らにあった団扇を掴むと、パタパタと仰ぎながら輝夜は部屋を後にする。

 廊下に出ると、グッと身体を伸ばしながら竹の葉越しに太陽を仰ぎ見る。

 今日も良い天気だった。

「はぁ……今は朝だからまだマシとは言え、これからもっと暑くなるのよね……。しんどいわぁー……」

 カクンと首を落として、再び団扇で顔を扇ぐ。

 輝夜の部屋は、現在は庭に面した所にある。

 数年ごとに気まぐれで自室の位置を変えているので、以前はもっと永遠亭の奥に有ったこともあったし、月からの使者を警戒していた頃は、輝夜の身を守りやすいように最奥に位置していたこともあった。

 その心配も解けた今では、輝夜の希望もあってこのようにすぐに外に出られる所に位置しているが。

 昔居たような窓一つない部屋というのは、結構沈鬱になるものなのだ。

 キュッキュッと僅かに廊下を軋ませながら、食事の用意がしてある広間へと向かう輝夜。

 特に慌てず走らず。何度も角を曲がりながら歩くこと数分。

 空間が弄られている場所もあるので、外から見ても広大な永遠亭の中はそれよりも更に広い。

 まあ、この広さも慣れてしまえばどうと言うことはないのだが。

 広間に近づくに連れて、ガヤガヤとした喧噪が感じられるようになってくる。

 歓談などをしながら、みんな思い思いに朝食をとっているのだろう。

 襖を開けると、途端に朝食の美味しそうな匂いに包まれる。

 上座の方を見れば、輝夜の席が用意されてあった。

 このような大人数の場ではなく、自室で特別に食事をとることもあるのだが、一人で黙々と食べても味気ないと言うことで、輝夜は大勢の者と一緒に食事をとることを好む。

 この賑やかさに、何となく安心を覚えるのだ。

 席に近づくと、丁度永琳が食事の用意を終えたところだった。

 早すぎず遅すぎずのタイミング。この辺りの有能さでは永琳の右に出る者は居ない。

 一応永遠亭の主である輝夜の食事は、一般イナバのものとは違うものが出される。

 今日のように永琳が作ることも有れば、鈴仙が作ったものの時もあった。

「永琳の手料理というのも久しぶりね」

 腰を下ろしながら、声をかける。

「昨日里に行ったうどんげが、薬代の代わりにと新鮮な魚やお野菜を貰って返ってきたんです。せっかくなので、腕を振るってみました」

 穏やかに微笑みながら、永琳が応える。

 食膳を見てみれば、なるほど、手が込んでいてとても美味しそうだ。

 食前の挨拶をし、箸を付ける。

 ちなみに今使っている箸も、輝夜自身の作だったりする。竹から削り出して作ったものだが、色々と凝っている内に漆塗りやら金箔入りやらと言った随分と豪華なものになってしまった。

 まあ、せっかくだからと言うことで愛用している。

 ほっこりと湯気を上げるご飯を口に運びながら、焼きたての魚にも箸を伸ばす。

 メニュー自体はそう珍しいものではないが、魚の小骨が抜かれていたりと、丁寧な工夫がされていてとても食べやすい。

「うん、美味しいわ」

 顔を綻ばせると、傍らに控えていた永琳が嬉しそうに微笑み、黙って頭を下げた。

 朝ご飯が美味しいと、とても良い気分になれる。なんだか、その日一日とても楽しく過ごせるような気がする。

 真心の篭もった朝食を食べて、ご満悦な輝夜だった。

 

 

 朝食を食べ終わり、良い気分でくつろいでいると、永琳がなにやら大きめの容器を持って輝夜の側に来た。

「それはなに?」

「杏仁豆腐です。何となく興が乗って作ってみました」

 見れば成る程、色とりどりの果実が入った見た目にも美味しそうなものだ。

「へぇ……なかなか良いわね。貰おうかしら」

 小鉢に入れられた杏仁豆腐が、膳の上に置かれる。

 竹製の匙を手にとって、いざ口に運ぼうとしたとき、少し離れた所にいた幼いイナバ達が興味津々にこちらを見ているのに気付いた。

「かぐやさまのたべてるの、おいしそう~」

「あまいのかなぁ」

 少し考えた後、訊いてみる。

「……食べたいのかしら?」

 イナバ達の目がキラキラと輝く。

「たべてもいいの?」

「まあ……構わないわよね? 永琳」

「姫がそうなさりたいのであれば」

 永琳は、相変わらずたおやかに微笑んでいる。

「よし、あなた達。入れ物持って並びなさい」

「わ~~」

 イナバ達が駆け寄ってくる。

 差し出される入れ物にそれぞれよそってやると、『かぐやさまありがとう~』と声を揃えて言った後、各々嬉しそうな顔で食べ始める。

「あま~い」

「おいしい~~」

「えいりんさますごーい」

 とても幸せそうだった。

「ま、一人で食べるには、ちょっと量が多いしね」

 イナバ達の様子を微笑ましげに眺めながら、輝夜も杏仁豆腐を口に運ぶ。

「んーっ、流石永琳だわ。甘さもすっきり爽やか。かなりイケルじゃない」

「特製ですから」

 フフ……と笑みを浮かべる永琳。みんなが美味しそうに食べてくれているのが嬉しいのだろう。

 夢中になって食べている内に、いつの間にか杏仁豆腐の器は空になっていた。

 ポンポンとお腹を撫でる輝夜。

「朝からお腹いっぱい食べてしまったわね。太ってしまうかも」

 冗談交じりにそう言って笑う。

「少しぐらい太ったとしても、魅力的ですよ、姫は」

 永琳も冗談っぽくそう言って返す。

 そんな会話を交わす中、突然横からニュッと何か赤いものが差し出された。

 見てみると、幼イナバ達がそれぞれニンジンを輝夜に差し出している。

「なにかしら? これ」

 輝夜が首を傾げると、

「かぐやさまにあげるの」

「おれい~」

「れいせんさまが、ひとにしんせつにされたら、おれいをしなきゃいけませんよっていっていたの」

 それぞれニパッと笑って、輝夜の顔を見上げている。

「あらあら、可愛らしい貢ぎ物ですね」

 口元に手を当て、クスクスと笑っている永琳。

 それを聞いて、苦笑する輝夜。

「そう言うことなら、ありがたく貰っておくわね。ありがとう、あなた達」

 それぞれの頭を軽く撫でてやると、イナバ達の笑みがいっそう深まる。

 そして、輝夜にニンジンを手渡すと、イナバ達はペコリと頭を下げてタタタッと駆けていくのだった。

「なかなか良い朝餉だったわね」

 クスリと笑って永琳を見る。

「そう言っていただけると、私も作った甲斐があったというものです」

 永琳も、穏やかに微笑んで食膳の片づけを始める。

 輝夜はよっこいしょと些か姫らしからぬ声を上げて立ち上がると、

「それじゃ、腹ごなしに少しその辺を散歩してくるわ。片づけお願いね」

 そう言って、服の裾をヒラリと翻した。

「はい、行ってらっしゃい」

 永琳の声に送られて広間を後にする。

 永遠亭は広い。適当に歩いて回るだけでも結構な運動量になるだろう。

 さて、何処に行こうかしらね。

 特に行く当てを定めるわけでもなく、輝夜は歩き出す。

 今日という日はまだ始まったばかり。いったいどんなことが起こるのか、輝夜はそう考えて、口元に笑みを浮かべるのだった。

 

 

 陽は中天を過ぎ、午後。

 輝夜は庭に面した廊下に座って、何をするともなく空を眺めていた。

 ――ポリポリ

 手にニンジンを持って。

 ちなみにお昼は素麺だった。

 鈴仙の分に入っていた色つき素麺を強奪したりもしたが、概ね平和な昼食だったと言えよう。

 結局午前中はブラブラと永遠亭の中を歩き回るだけで、大して面白い事など見つからなかった。

「暇を持て余すのは慣れているはずだったんだけどねぇ……」

 どうにも物足りない。

 竹細工に勤しむような気分でもない。

 ――ポリッ……ポリポリポリ

 と言うわけで朝にイナバ達から貰ったニンジンを囓りながら、ボーっとしているのだった。

「あら、姫。どうかしたんですか?」

 其処に永琳が通りかかる。

「ん~、別に。ただ暇しているだけよ」

「あらあら、それはそれは」

「それより、午前からやっていた薬作りは終わったのかしら?」

 里に配る置き薬や、診療の為の治療薬を調合していたはずだ。

「ええ、今さっき。そろそろ簡単なものはうどんげに任せても良いかなとも思って居るんですけどね。つい自分でやってしまうんです」

「勤勉ねぇ……。まあ良いわ。やること終わったんなら、ちょっと私の話し相手になりなさい」

 永琳を促して、隣に座らせる。

「まだやることはいくつか残って居るんですけどね」

 苦笑しながらも、言うとおりに正座する永琳。

「これ、食べる?」

 ニュッと袖からニンジンを取り出して差し出す輝夜。

「……いただきます」

 それを受け取って、ポリッと一口囓る永琳。

「甘いですね」

「取れたての新鮮なものらしいわよ」

 今座っているこの辺りは輝夜や永琳の部屋があるだけで、特に用のない者がやって来ることもない。

 ニンジンを囓るポリポリという音だけが辺りに響き、そして竹林に吸い込まれて消えていく。

「ねえ、永琳」

「何かしら? 輝夜」

 辺りに人気がないからか、永琳の口調が従者のものから友人のそれへと変わる。

「永遠亭は平和ねぇ……」

「良いことではないかしら? のんびりと静かに暮らせているのは有り難い事よ」

「それにしても暇よ。刺激がなさすぎるわ」

「そんな事を言っても、もう数えるのも莫迦らしくなるくらい永い年月をこうやって過ごしてきたでしょう。それが続いているだけよ」

 輝夜がニンジンを大きく囓る。

 ――ボリボリ

「ムグ……やっぱりアレねぇ……。一度外の刺激を知ってしまうと、退屈に耐えられなくなるものね」

 永遠亭が開かれて、色々と交流が増えたことを言っているのだろう。

「それなら、少し辺りを出歩いてみるのも良いのではないかしら? 別に宴会やらの理由がなくたって永遠亭から出てみても良いはずよ」

「ふむ、そうねぇ……。考えてみれば目的もなしに永遠亭の外を歩き回った事ってないかも」

 輝夜はニンジンを囓りながら考え込んでいる。

「健康上の理由からも適度な運動を進めるわよ」

 クスクスと笑って、永琳が輝夜の二の腕を摘む。

「この辺り、少しお肉が付いてきたんじゃなくて?」

「う……そんな事はないわよ。……タブン」

 少し焦ったような輝夜を見て、更にクスクスと笑い声をあげる永琳。

「ま、とにかく! 少し外に出てみるって言うのは良い考えだわ。早速出かけてくるっ」

 葉の辺りまで囓り終わったニンジンを竹林の奥に向けてポイッと投げ捨てると、輝夜は立ち上がって玄関の方へと歩いていく。

「いってらっしゃい。夕餉には遅れないようにね」

 永琳が座ったまま、小さく手を振って輝夜を見送る。

「はいはい。永琳は全く母親みたいね」

 輝夜も後ろ手に手を振り返す。

 そんな輝夜の後ろ姿を見ながら、永琳はニンジンをポリポリと二口ほど囓って顔を綻ばせるのだった。

 

 

 靴を履き、玄関から数歩出たところで、輝夜は頭上から降り注ぐ陽の眩しさに目を細める。

 まあ、竹林に入れば陽は遮られるので、そう暑い思いをすることもないだろう。

 そんな事を考えながらふと横を見ると、少し離れたところで幼イナバ達が遊んでいるのを見つけた。

 あちらも輝夜の姿を認めたようで、一斉に周りに近寄ってくる。

「ひめさまだー。どこかにいくんですか?」

「おつかい?」

 大きな目をくりくりとさせて訊ねてくるイナバ達。

「ちょっと散歩にね~。あなた達は遊んでいたのかしら?」

 幼いイナバ達はまだ仕事を割り当てられていないので、永遠亭の周りで遊んでいることが多い。

「けんぱしていたの~」

「あと、ゴムとびとか、あやとりとか……」

「それから、えいりんさまごっこ。おちゅうしゃとか、おくすりあげるの」

 なかなかバリエーション豊かだった。

「成る程、楽しそうね」

 笑いながらそう言うと、イナバの一人がツンツンと服の裾を引っ張って居るのに気付いた。

「かぐやさま。おさんぽいくんなら、わたしたちもいっしょにいっていいですか?」

 輝夜の顔を見上げて、そんな事を言う。

「そうねぇ……」

 少し考える。

 まあ、元々暇に任せて出てきたのだ。特に目的がある訳でもなし、更に一人で散歩する理由がある訳でもない。少々賑やかになっても構わないだろう。

「良いわ。一緒に行きましょう。でも、特に何があるわけでもない普通の散歩よ?」

 輝夜がそう言うと、イナバ達は両手をあげて『わーい』と歓声を上げる。

 そんな訳で、一人から数人へ膨れ上がった散歩が幕を開けた。

 竹林の中に出来た細い道を、ゆっくりテクテクと歩く。

 輝夜の両手にはそれぞれイナバの手が繋がれており、二人とも満面の笑みを浮かべている。

「考えてみれば、外に出るときは竹林の上を飛んでいくことが多いから、こんな風に中の道を歩いてみた事ってないわねぇ」

 辺りを見回しながら、そうひとりごちる。

 イナバ達はこの辺りを遊び場にしている所為か、行く道には慣れているようだ。

 右を見ても左を見ても、ひたすら竹。迷いの竹林と言われるだけはあるようだ。

 更に一歩間違えて奥地に迷い込めば、妖怪に遭う可能性も秘めている。

 正に天然の迷路、天然の結界と言っても良い竹林だった。

 そして一行は、少し開けた場所へと辿り着く。

「あら、此処は広場みたいになっているのね」

「いつもあそんでいるの~」

「きょうは、かぐやさまもいっしょ」

 はしゃぎながら、パタパタと走り回るイナバ達。

「一緒に遊ぼうって事ね。良いわよ。何して遊ぶのかしら?」

「ええと……れいせんさまごっこ!」

「……何それ?」

「れいせんさまが、いつも『こら~、てゐ~~!!』っていっておいかけっこしているのをまねするの」

 どうやら、てゐに悪戯されて怒る鈴仙を表現したものらしい。

 永遠亭の生活模様は意外とイナバ達に見られているらしい。

 本人達も、まさかこんな風に遊びにされているとは思わないだろう。

「……まあ、要は鬼ごっこって事よね。やってみましょうか」

「じゃあ、まずはれいせんさまをきめるじゃんけん~」

 イナバ達が輝夜の周りに集まってくる。

 そしてじゃんけんの結果……。

「かぐやさまが、れいせんさま~」

 輝夜が鬼になった。

「あら、負けちゃったわね」

 輝夜から、少し離れたところに移動するイナバ達。

「かぐやさまが、こら~っていったらはじめなの」

 そして、鬼ごっこが始まる。

 逃げるイナバ達。追いかける輝夜。

 輝夜としては、所詮は幼イナバ、すぐに捕まえることが出来るだろうなどと思っていたのだが……。

『わ~~』

 全く捕まらない。

 近くまで追いかけて手を伸ばす度に、その小さな身体をヒョイヒョイと翻らせて輝夜の手をかいくぐる。

 流石ウサギと言うべきか、ピョンピョン飛び跳ねて異様にすばしっこかった。

 飛んだりしゃがんだり、竹を利用してクルッと方向転換したり。

「こ、この子達、元気すぎるわ……」

 息も絶え絶えな輝夜。

「永琳に言って、体力増強剤でも貰おうかしら……? 深窓の姫には、この運動はきつすぎるわぁ……」

 竹に手をついて、大きく深呼吸しながら息を整える。

 すると、それを見ていたイナバの一人が輝夜の方へと近づいてくる。

「……? どうしたの?」

「かぐやさま、だれもつかまえられなくてかわいそうだから、わたしがつかまってあげる~」

 そう言って、小さなお尻を差し出すイナバ。

「な、何かしら?」

「れいせんさまごっこは、つかまったらおしりぺんぺんなの」

 そこら辺も、鈴仙とてゐの追いかけっこを模しているらしかった。

 一方輝夜はと言えば、幼イナバに情けを掛けられる自分とか幼イナバの心優しさとかにそれぞれ別の意味で涙する思いだった。

 とは言え、流石にこのまま捕まえるのは、年長者としてのプライドやら永遠亭の主としての威厳やらがあるので出来ない。

「あ、あははは……。だ、大丈夫よぉ。そんな事しなくても自力で捕まえてみせるから。ここからが本番よ。うん、そうよ」

 微妙に引きつった笑顔で、イナバにそう言う輝夜なのだった。

 その後輝夜は、何とかイナバ達を捕まえることに成功する。

「つかまっちゃった~」

「ひめさますご~い」

「ア、アハハ……。ざっとこんなものよ」

 イナバ達を捕まえるのに、能力を使ったのは秘密。

 そしてその所為で、罪悪感とか背徳感とか色々なものに嘖まれているのも秘密……。

 プライドを犠牲に、威厳を守った輝夜だった。

 ああ、イナバ達の無邪気な尊敬の眼差しが心に痛い……。

 このまま追いかけっことか体力を使う遊びを続けると更に色々なものを犠牲にしそうだったので、何とかもっと静かな遊びにするようそれとなく提案する輝夜。

 手頃な竹の枝や葉を使って、簡単な細工を教えることにする。

 輝夜が手本を見せると、目を輝かせて歓声を上げるイナバ達。

 拙いながらも、輝夜の教える通り竹細工を作り上げていく、穏やかながらも和気藹々とした時間。

 気が付けば、竹の葉の間から差し込む陽が大分傾いて来ていた。

「おや、今日は何か外で見かけるには珍しい奴が居るな」

 突然そんな声が竹の間から聞こえてくる。

 顔を向けてみれば、其処には銀髪もんぺの一人の少女の姿が。

「なんだ、妹紅じゃない」

 釣りにでも行ってきたのか、釣り竿にバケツを持った妹紅がこちらに歩いてくる。

「あー、もこだー」

「もこもこ~」

 イナバ達も気が付いて、一斉に騒ぎ出す。

「どういう風の吹き回しだ? 普段引き篭もっている奴がこんな所まで出てくるなんて」

「引き篭もってなんか居ないわよ。普通に穏やかで文化的な生活を営んでいるだけ。だって姫だもの」

 ふんっと息を吐いて、言葉を返す輝夜。

 服の裾を払って立ち上がる。

「あなたこそ何よ。こんな永遠亭の近くまで来て。また喧嘩でも売りに来たのかしら?」

「慧音の所に行く途中だよ。里に向かうには、この辺りを突っ切るのが一番手っ取り早いんだ」

 肩をすくめて、そう答える妹紅。

 犬猿の仲の二人。周囲に緊張した空気が立ちこめる。

「……ハァ。今日の所はあんまり構う気にもならないわね。さっさと行きなさいよ」

 どうなるのかとイナバ達が二人を見る中、輝夜は気を抜いた息を吐くと、追い払うように手をヒラヒラと振る。

「なんだ、今日はやけに大人しいな。勝てそうもないから追い払うのか?」

「単に疲れているからやる気がないだけよ。でも、そうね……あなたがどうしてもやりたいというなら、付き合ってあげても良くてよ。どうせ私が勝つしね」

 口元を袖で隠して、フフ……と笑みを浮かべる輝夜。

「へぇ……言うね。試してみるか?」

 妹紅も不適な笑みを浮かべて、釣り竿とバケツを足下に置く。

「さっきも言ったように、今日は疲れているからね。あんまり動き回るのも面倒くさい。だから、この場から動かないであなたに勝ってみせるわ」

 笑みを深めて、優雅に佇む輝夜。

「ふんっ、舐めたことを……。そんなんで私に勝てるわけないだろう」

「どうかしら?」

 張りつめる空気。

 そして……

「それじゃあ、はじめよ――」

「やっておしまい! イナバ達!!」

 妹紅の言葉を遮るように、輝夜がビシッと指をさす。

『わ~~~~~!』

 元気な歓声を上げて、イナバ達が一斉に妹紅に飛びかかっていく。

「わっ、ちょっと! なにっ!?」

 アッと言う間に群がられる妹紅。

「こ、こらっ、髪を引っ張るな! ズボンを脱がすなっ! ひゃあっ、へ、変なとこ触るなぁぁ!!」

 イナバ達に埋もれながら、悶える妹紅。

 それを輝夜は、ニヤニヤしながら見ている。

 流石に妹紅も、幼いイナバ達に手を出すわけには行かないようで、されるがままだ。

「もうそんなところで良いわよ~。引き上げましょう」

『は~~い』

 輝夜が呼ぶと、大きく返事をしてイナバ達が戻ってくる。

 その後に残るのは、まあ、何というか、色々とあられもない姿の妹紅だった。

「だから言ったでしょう。この場から動かないで勝つって。それじゃ妹紅、またねー」

 優雅な笑みを残して、輝夜達が去っていく。

「輝夜ぁぁぁぁ、お~ぼ~え~て~ろ~~!!」

 そして、妹紅の恨みの声が竹林に吸い込まれて消えるのだった。

 

 

「あ~、運動した所為か、今日の夕餉はまた一段と美味しかったわね~」

 夕食の後、自室に戻った輝夜はゴロンと畳の上に横になる。

 姫らしからぬ行儀の悪い姿だった。

「とは言え、走り回ったから色々と身体のあちこちが凝ったわねぇ……」

 輝夜は四つん這いになって部屋の入り口まで行くと、障子を開け顔を出す。

「ちょっと~、永琳か誰か居る~~?」

 声を上げて呼ぶと、廊下の向こうからパタパタと誰かが近づいてきた。

「師匠は今ちょっと手が離せないので私が代わりに来ましたけど、何かご用ですか?」

 やってきたのは鈴仙だった。ブラウスの袖が捲られているのも見ると、夕食の後の洗い物でも手伝っていたのだろうか。

「ああ、イナバでも良いわ。ちょっとこっちに来なさい」

 チョイチョイと手招きをして部屋の中に呼ぶ。

「久しぶりに外に出たら、なんか色々凝っちゃってね。マッサージしてちょうだい」

 そう言って、布団の上にパタリと横になる。

「マッサージですか……? まあ、一応出来ますけど……」

「痛くしたら、お仕置きだからね」

「うぅ……何されるんだろう」

 鈴仙の耳が、ヘニョリとますます萎れた。

「あぁ~、なかなか良いわー」

 鈴仙のマッサージを受けていると、段々眠気が忍び寄ってくる。

 なかなか有意義な一日だったわね……。

 夢見心地で今日一日のことを思い返す。

 自然と口元に笑みが浮かんだ。

 

 

 迷いの竹林にある永遠亭。

 かぐや姫と天才的な薬師とその弟子、そして沢山のイナバ達が暮らす大きなお屋敷である。

 明日もきっと平和な一日だろう。

 ぽっかりと浮かんだ三日月に照らされて、永遠亭の夜は更けていくのだった。
やあ (´・ω・`)

ようこそ、創想話へ。

このSSはサービスだから、まず読んで落ち着いて欲しい。


このタイトルを見たとき、君は、きっと頭の中で

「カリスマに決まってるだろ」と思い浮かべてくれたと思う。

輝夜=ニートネタが定番になってしまったこの世の中で、

ほのぼのしつつもカリスマ足りない輝夜ってどんなのだろう?

そう思って、このSSを書いたんだ。



じゃあ、感想を聞こうか。



◆ ◆ ◆

なんか、近所のねーちゃんみたいな輝夜が書きたかった。
それだけなんだ……。
少しでも楽しんでいただけると、良いのですが。
天福
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コメント



0.6080簡易評価
7.100久我削除
輝夜さまと聞いて~♪
めっちゃ面白いッスよ!
ほのぼの~って空気が良い感じで、これぞ輝夜さまって感じです!
いいなぁ、この輝夜さま~
9.80名前が無い程度の能力削除
まさに近所のねーちゃんだ
ほのぼのしてていいなぁ

てゐの出番があればもっと高かったんだからねっ!
10.100煉獄削除
輝夜のこういう話が好きです。
まったりとした雰囲気のそんな一日がとっても良かったです。
平和な永遠亭ですね。
とても面白作品でした。
11.100GUNモドキ削除
姫様に足りない物ぉ!それはぁ! 情熱思想理念気品豊かさ勤勉さぁ!そしてぇ、何よりもぉ! パッdぷjygづmごびゅkびゃwl(ブリリアントドラゴンバレッタ

・・・えー、大変面白かったです、マル
17.90名前が無い程度の能力削除
タイトル見て、「また、NEETネタか・・・」と思い見てみましたが、
まったりしていて素晴らしい作品でした。


姫様に足りないものは、『蓬莱山輝夜を書く人』だと思います。まともな姫様がとても少ない
19.100名前が無い程度の能力削除
よくやった…
その調子でかぐやNEETレッテルをなんとかしていってくれ
22.100名前が無い程度の能力削除
まったりまったり良いお話でした
27.80名前が無い程度の能力削除
これはいい輝夜。本来の輝夜はこうあるべきだと私は思うんですよ。

にしてもイナバ達は可愛いなぁ・・・
28.100名前が無い程度の能力削除
ほのぼのとしたいいお話でした。何よりこういう輝夜を待っていた!!
34.90名前が無い程度の能力削除
輝夜はこういうキャラだと信じてた。
それを実現してくれた氏に感謝。
36.100名前が無い程度の能力削除
是非ともあなたにはもっとSSを書いていただきたいです。

いい作品をありがとう。
37.90名前が無い程度の能力削除
確かにカリスマはない
だが、これはこれでとてもいいものだ

つまり、いいぞ。もっとやってください
43.100名前が無い程度の能力削除
貴様は俺の輝夜像をぶちこわしにしてくれた。
輝夜は1日26時間は布団で過ごす生き物だというのに、それを貴様は…!

いいぞもっとやれ。
44.80名前が無い程度の能力削除
ああ、ほんとに「近所にいるねーちゃん」ぽいですなw
もことの絡みもそれほど過剰じゃなくて普通ですね
こういうのもいいかも
45.90名前が無い程度の能力削除
これは素晴らしいカグヤ様。
これから先こんな姫様が主流になることを激しく希望する。
47.100名前が無い程度の能力削除
これはきれいなてるよ
竹取の翁も安心してることでしょう
49.100名前が無い程度の能力削除
カリスマとかそんなのじゃなく優しさというか親しみやすさというか…
そういうのがニートだのだらけなさだのに捕らえられて最近まともな輝夜見てなかったなぁ
ありがとう何かを思い出したよ
52.100名前が無い程度の能力削除
姫さまは永遠亭の良心と信じてやまない私がいます。
素敵なSSをありがとう。
60.100名前が無い程度の能力削除
自分が求めていた永遠亭のすべてがここにあるとい言っていい。
こういう作品がもっと増えていったら、嬉しさのあまり出血多量で死んじゃうかも(鼻血)
65.100名前が無い程度の能力削除
たとえカリスマなんぞなくともこの姫様はとても満ち足りている
66.100名前が無い程度の能力削除
これはいいかぐや
こんな作品が増えるといいな。
73.90名前が無い程度の能力削除
蓬莱ニートしてるよりこっちのが「らしい」と思ってしまった私は異端なのだろうか・・・
何はともあれ、作者GJ
79.70名前が無い程度の能力削除
ちょっと姫の独り言が多かったのが気になりました。話の都合上仕方ないとは言っても。

このかぐやひめさまはきっと近所の子供たちの遊び相手になってくれる。
地域の公民館でお手玉とか竹とんぼを教えてくれるはずだ。
85.90名前が無い程度の能力削除
イナバが可愛過ぎる。姫様に足りないのは間違いなく出番
88.90名前が無い程度の能力削除
感想を書きます

カリスマなんていらないね

そんなもの無くてもあなたの書く姫様は十分魅力的です
89.90名前が無い程度の能力削除
ニートでもなく、引きこもりでもなく。
百合に走るでもなく、壊れに走るでもなく。
これはいい蓬莱山輝夜。
92.100名前が無い程度の能力削除
いいなこれ。
今までカグヤって殺しあってるか、ニートかのどちらかのイメージだったからか、こういう普通のカグヤがすごくいい。

姫様に足りないものなんて無いな。これで十分だ。
95.100名前が無い程度の能力削除
姫様に足りないものはあなたのような良き理解者だと思うんです

ってことでもっと希望
98.100名前を表示しない程度の能力削除
凄くいい、特に若いイナバと輝夜のやりとりがいちいちかわえええええええ!
妹紅がふるもっこにされてたのは・・・まあ運がなかったということd(フジヤマヴォルケイノ
100.100名前が無い程度の能力削除
イナバ達を使ってるけど偉ぶってる訳でもなく。
まさに「永遠のお姫様」な輝夜。
書籍文花帖でも輝夜は結構フランクですよねぇ。
108.100名前が無い程度の能力削除
なんかほわほわ平和ですごくいいなぁ
112.100名前が無い程度の能力削除
もこにイナバたちをけしかけるシーンが秀逸だったw
こういうのもっと読みたいですねぇ。
113.100名前が無い程度の能力削除
心の中ではきちんと区別しつつも言葉に出すときにはイナバで統一されているというところに、
何か感じるものがありました。
133.100名前が無い程度の能力削除
ひめさますてきだなあ
136.100名前が無い程度の能力削除
あー、なんかいいなー
とくになにもないけど面白かった
138.100名前が無い程度の能力削除
まさにプリンセス! まさに姫様!!
こんなほのぼのとお姫様らしい輝夜に出逢えた喜びがほとばしる!!
143.100名前が無い程度の能力削除
なんて素敵なお姫様
144.100名前が無い程度の能力削除
ほのぼのといい雰囲気ですねー。
この輝夜はちゃんとお姉さんできてると思いますよ。
ちっこいイナバたちにもちゃんと懐かれてるみたいですし。
149.100名前が無い程度の能力削除
平和!!GJ
150.100名前が無い程度の能力削除
こんな素敵なお話しを読みながら飲むお酒は最高でした。
152.100名前が無い程度の能力削除
輝夜はいいお姉ちゃん。とても素敵な作品をありがとうございます!
154.100名前が無い程度の能力削除
原作での輝夜からは親しげでユニークな人という印象を受けましたが、まさにそんな輝夜でした。
最高です。
163.100名前が無い程度の能力削除
かぐやはこんなに素敵なお姉さんだったのか…
168.80ばかのひ削除
ねーちゃんはすこしたるんだ生活が似合いますね
172.100名前が無い程度の能力削除
永遠亭はこれでいいんです
これがいいんです
173.100とにかく土日削除
十分かりすま