よく晴れた朝
いつも通りの朝食
今日も
いつも通りの日
そんな中、ご主人が言った
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
戦慄した
I will be there for you
いつも通りネズミの世話を終え
ご主人を弄ろうと、居間に降りた
居間にはご主人だけ、弄り倒す絶好の好機である
だが、私の口が開く直前に
言われてしまったのだ
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
「さぁ…私にもわからないな」
そして、その場から逃げた
実は何度も毘沙門天様に戻って来いと伝令が届いていた
しかし、寅丸星から目を離すと何をしでかすかわからない、などと誤魔化し
結局、ご主人から離れたのは一度も無かった
私では、もう寅丸星を監視することは出来ないことを
毘沙門天様はお気付きになられているのだろう
監視対象に恋心を抱いてしまうなど、賢将の名が泣いてしまう
だが、私はご主人の元を離れはしない
結局、私は自己中心的な生き物なのだろう
毘沙門天様への恩よりも、自分を優先したのだ
だが、毘沙門天様への恩よりも
毘沙門天様の御怒りよりも
怖かった
「もうナズーリンの手を借りることもありません。あなたは本当の主人のもとへ帰るべきです。心配しないでください、私は大丈夫です」
「…そうか、わかったよ、ご主人。それじゃ、さようなら」
◇
いつも通りの朝食を終え
自室に向かうナズーリンを見送り
一人になった居間で、昔を思い出した
聖が封印され、ナズーリンと二人きりで過ごした数百年
虎が発情するのに十分すぎる期間だった
だが、彼女は毘沙門天様直属の家臣
弟子としてすら未熟な私は一笑に付されるだろう
そして、報告されてしまい、彼女は私の元からいなくなる
そう自分に言い聞かせ、諦めていた
だけど、聖復活のときに
私の為に動いてくれた彼女を見て
自分は信頼されているのではないか?
と、考えてしまった
そうなったら、もう、諦められるはずも無く
自分を抑えることで精一杯だった
そして、ついに口を開いてしまった
問いかけてしまった
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
彼女は、わからない、と答えた
それでよかった
私は怖かった
「…そうだな、もうご主人は毘沙門天様の弟子として恥ずかしくない。私がいなくても、十分にやっていくことができる。心配することはない、大丈夫だ。私は毘沙門天様の元へ帰るとするよ」
「そう…ですか、今までありがとうございました。それでは、さようなら」
◇
「いつまでも、ここにいていいのですよ、ナズーリン」
「…そうか、ありがとう、ご主人」
いつも通りの朝食
今日も
いつも通りの日
そんな中、ご主人が言った
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
戦慄した
I will be there for you
いつも通りネズミの世話を終え
ご主人を弄ろうと、居間に降りた
居間にはご主人だけ、弄り倒す絶好の好機である
だが、私の口が開く直前に
言われてしまったのだ
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
「さぁ…私にもわからないな」
そして、その場から逃げた
実は何度も毘沙門天様に戻って来いと伝令が届いていた
しかし、寅丸星から目を離すと何をしでかすかわからない、などと誤魔化し
結局、ご主人から離れたのは一度も無かった
私では、もう寅丸星を監視することは出来ないことを
毘沙門天様はお気付きになられているのだろう
監視対象に恋心を抱いてしまうなど、賢将の名が泣いてしまう
だが、私はご主人の元を離れはしない
結局、私は自己中心的な生き物なのだろう
毘沙門天様への恩よりも、自分を優先したのだ
だが、毘沙門天様への恩よりも
毘沙門天様の御怒りよりも
怖かった
「もうナズーリンの手を借りることもありません。あなたは本当の主人のもとへ帰るべきです。心配しないでください、私は大丈夫です」
「…そうか、わかったよ、ご主人。それじゃ、さようなら」
◇
いつも通りの朝食を終え
自室に向かうナズーリンを見送り
一人になった居間で、昔を思い出した
聖が封印され、ナズーリンと二人きりで過ごした数百年
虎が発情するのに十分すぎる期間だった
だが、彼女は毘沙門天様直属の家臣
弟子としてすら未熟な私は一笑に付されるだろう
そして、報告されてしまい、彼女は私の元からいなくなる
そう自分に言い聞かせ、諦めていた
だけど、聖復活のときに
私の為に動いてくれた彼女を見て
自分は信頼されているのではないか?
と、考えてしまった
そうなったら、もう、諦められるはずも無く
自分を抑えることで精一杯だった
そして、ついに口を開いてしまった
問いかけてしまった
「ナズーリンはいつまで私の元にいてくれるのですか?」
彼女は、わからない、と答えた
それでよかった
私は怖かった
「…そうだな、もうご主人は毘沙門天様の弟子として恥ずかしくない。私がいなくても、十分にやっていくことができる。心配することはない、大丈夫だ。私は毘沙門天様の元へ帰るとするよ」
「そう…ですか、今までありがとうございました。それでは、さようなら」
◇
「いつまでも、ここにいていいのですよ、ナズーリン」
「…そうか、ありがとう、ご主人」
ところで句点が無いのは仕様ですか?
私としては、もう少し物語に肉付けが欲しいと思います。しかし、この少ない描写からにじみ出る二人の空気感も、悪くないなあとか思ったり。
>>5様 そういってくださると嬉しいです その空気感を出したかったのですが…単なる中身のないSS?詩?になってしまったようです…
>>7様 そのとおりです、不思議な出来ですね、ホント(泣) 拙い文章をお見せしてすみませんでした…
>>10様 「中身が無い」これが次の課題ですね、次は最低でもこの点だけは克服したいと思います
すみませんが次はもっと遅くなりそうです…