幻想郷からありとあらゆるパンツが消失した。ドロワーズも含めて。
此度の異変によってもっとも大きな被害をこうむったのが誰なのか、悟るのは容易だろう。
ドロワーズをあらわにして空を飛び交い弾幕ごっこに興じる少女達?
NON!
お嬢様の衣服、特に下着の洗濯(手洗い)に至上の喜びを感じるメイド長?
NON!
スキマ越しに数多の少女の下着を覗き見る事で精神を豊かにして若さを保つ賢者様?
NON!
弟子にミニスカを履かせてチラリズムの美学を毎日堪能している天才薬師?
NON!
裁判中は机で下半身が隠れているからとスカートを脱いだパンツ姿で羞恥プレイを楽しんでいる閻魔様?
NON!
外界から新しいパンツを持ち込み普及させようとしている現人神?
NON!
パンツの色を訊く事で心の声を聞きパンツの色や形を克明に悟る趣味を持つ地霊殿の主?
NON!
下着を財宝と認識する事により幻想郷の少女達の下着を蒐集する帰依した妖怪?
NON!
少女達の下着を信仰する我等が同士、紳士諸君?
NON!
常識的に考えて下着の製造、販売に関わる人だろ。生活かかってんだぞオイ。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【八雲紫、純愛篇】
「で、本当にあんたの仕業じゃないのね?」
「もちろんよ! 履いてないのは大好きだけれど、履いているのも心から愛しているのですもの。
霊夢がドロワーズをあらわに空を飛び回る姿を見られないだなんて……嗚呼、老いてしまうわッ!」
「老衰してしまえ」
異変解決に乗り出した博麗の巫女、霊夢。
そのお払い棒で脳天を叩かれ、首から上が地面の中に埋まってしまったのは妖怪の賢者八雲紫。
此度の異変、余程の力が無ければ起こせない。便利能力もあり犯人として怪しまれたのだ。
紫は異変を察知するや、霊夢のドロワーズは無事かと博麗神社に現れタンスをあさっていたのだから。
夢想封印で庭までふっ飛ばされた挙句、お払い棒でどつかれても文句は言えない。
元々たいして綺麗でもない庭に穴ぼこを作ってしまった紫は、頭を引っこ抜いたが、立ち上がりはしなかった。
ある、重大な事実に気づいたのだから。
「私はドロワーズを愛しているしかし……しかし……!!
今なら、ちょっと風が吹けば……地面スレスレから見上げれば……!!
霊夢の観音様を見る事ができる!? 霊夢の観音様を見る事が! 霊夢の観音様をッ!!」
「封魔陣」
こうして――妖怪の賢者は神社の地底へと封印された。
さようなら、八雲紫。
幻想郷の母、ドロワーズ愛好委員会会長、八雲紫よ……さようなら……。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【パンチラもいいがノーパンにはノーパンの良さがあると解れよ!】
霧雨魔理沙は困っていた。
ドロワーズが消えてしまった。
これでは本を借りに行った際、パチュリーにノーパン姿を見られてしまう。
さすがにそれは恥ずかしい。痴女だと思われてしまう。
それよりも、なぜドロワーズが無くなってしまったのだろう。
異変が幻想郷全土で起こっているとまだ気づいていない魔理沙は、真剣に考え込んでいた。
下着泥棒の仕業とするのが一番妥当かもしれない。
だが、自分が履いていたドロワーズまで無くなっているのはどういう事か?
眠ってる間にこっそり脱がされた? つまりアレを見られた? 下着にしか欲情しないド変態の犯行?
解らない。ああ、解らない。
痛むほど頭を悩ませた魔理沙の出した結論は、とりあえず弾幕ごっこでスカッとするかというもの。
こうして魔理沙は箒にまたがって飛び出した。ノーパンで。
紫を封印した霊夢はパンツ消失異変の犯人を討伐すべくスクーターを走らせていた。
スカートがはためかないよう速度を気をつけながら。
「ふぅん、地面を走る震動っていうのも悪くないわね。霖之助さんに感謝しなくちゃ」
ノーパンで空を飛ぶ訳にもいかず困っていた霊夢は香霖堂へ行き霖之助に相談した。
そうしたら外界の乗り物であるスクーターを貸してもらったのだ。
買ったりはしない。ツケだろうとなんだろうと出費が痛いから。
レンタル料も払わない。香霖堂にそういうシステムは無いから。
要するに、燃料を消費するなんてまったく問題にせず借りる霊夢がふてぶてしいのである。
スクーターで適当に走っていると、霊夢は空に気配を感じて見上げた。
箒にまたがり、不自然に股をきつく閉じて飛んでいる魔理沙の姿があった。
ノーパンなのに空を飛ぶとは勇気があるのか無謀なのか。一応、見えないようがんばってはいるようだ。
「魔理沙ー」
スクーターを止めて声をかけると、気づいた魔理沙が軽やかに降りてきた。
「よう霊夢、なんだそれ」
「霖之助さんに借りたの。外の世界の乗り物よ」
「へー。でもなんでそんなもんに乗ってるんだ?」
「かくかくしかじか」
「なんだってー下着泥棒の仕業じゃなく異変だったのかー」
「その様子じゃ犯人に心当たりはなさそうね」
「それにしても、それ、いいなぁ。私も香霖の所に行ってくるぜ!」
こうして魔理沙は香霖堂に向かった。
さて。
物事にはお約束というものがある。
恋愛感情の有無はどうあれ女性がノーパンで男性と一緒にいれば、何事も起きないはずがなかった。
「きゃあああああああああああっ!!」
世にも珍しい、魔理沙の乙女な悲鳴が香霖堂に響き渡った。
ナニが起きたか説明せねばなるまい。
つまずいた魔理沙が、
霖之助の腰元を掴んで、
盛大に転んで地面までずり下げる。
魔理沙は見上げ、
霖之助の、
ズボンとパンツをずり下ろされたために露出された、
棒と玉を、
目撃した。
パオーン。
魔理沙が見られる側じゃないのかよッ!
と憤ったあなた。
果たしてそれは本心ですか?
冷静に考えてください。魔理沙のノーパンを、霖之助に見られるのですよ?
悔しいとは思いませんか、ラッキースケベと化す霖之助に嫉妬しませんか。
だからこれでいいのです。
逆に棒と玉を魔理沙に見せたいと思ってる紳士諸君は、思う存分霖之助に嫉妬してください。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【もんぺだから恥ずかしくないもん全裸】
スカートを履いているから、スカートを下から覗かれてしまうのだ。
故に、もんぺを履いている妹紅に死角は無かった。
「ふー、水浴びは気持ちいいなぁ。幻想郷に海が無いのが残念だ、南国の無人島とか行ってみたいよ」
竹林の奥の湖で独り言に水音を重ねているのは妹紅だった全裸。
ブラウスともんぺは水辺にて丁寧にたたまれており、湖に半身をひたしている妹紅全裸。
傷ひとつ無い、正確には数え切れないほどの傷を刻まれながら痕跡ひとつ残さぬ肌は真珠のように白い全裸。
前のめりになって少々乱雑に顔を洗い水滴を散らし、玉の水滴が妹紅の身体を伝った全裸。
首周辺の水は鎖骨へと流れ、さらに控え目にふくらんだ二つの丘へと向かう全裸。
そのてっぺんの桜色のつぼみから、水滴が水面へと帰還し小さな波紋を生んだ全裸。
「それにしても、私のパンツはいったいどこに消えてしまったんだろう。
輝夜や悪戯兎の仕業とは思えないしな……永遠亭でも騒動になってたし」
すでに時刻は昼前まで回っており、パンツ消失は幻想郷全土で起きている異変だと妹紅も知っていた全裸。
という事は、霊夢が解決するまでの我慢だと妹紅は気楽に考えている全裸。
永琳も「姫様がノーパン! ウドンゲもノーパン! 幻想郷は桃源郷ーッ!!」と狂喜乱舞していたし全裸。
「慧音も困ってたしなぁ。寺子屋の子供達もだからなぁ、坊主達が面白がってスカートめくりしてるそうだし」
よろしいならば紳士諸君、寺子屋へ行くぞノーパン。
無邪気に子供達が遊ぶ様子を見学するぞノーパン。
寺子屋に通う少女達や先生慧音がスカートをめくられる様を目に焼きつけるぞノーパン。
「霊夢の奴、とっとと解決すりゃいいのに」
「そう言われてもねぇ」
水辺から声全裸。
振り返れば霊夢が、湖に繋がる川の水をすくって飲んでいた。上流側なので妹紅エキスは抽出されてない全裸。
「よお霊夢、異変はまだ解決しないのか?」
「まだよ。永琳がパンツ消失薬でも散布したのかと思って確かめてきて、
ノーパンになってるって気づかずいつものミニスカ履いちゃった鈴仙を追いかけ回してから、
犯人じゃないかなーと思ったんだけど……輝夜に色々と質問してみたら違ったみたいだし。
紫の境界も違ったから、次の候補はパチュリーよ。この手の異変はたいていパターンがあるから」
「そーなのかー」
全裸のまま恥ずかしげもなく湖から空中へと浮かび上がった妹紅は、全身を燃焼させ水滴を蒸発させた全裸。
霊夢の目線はの高さは、偶然にも浮遊する妹紅のパンツを要する秘所であった全裸。
「白いんだ」
「後ろのそれなんだ?」
全裸を惜しげもなくさらしながら衣服まで戻った妹紅は、霊夢の目の前で服を着始めた全裸終了。
「ああ、これ? スクーターっていう外の世界の乗り物」
「へえ、車輪で走るのか。乗ってみたいな」
「別にいいけど、異変解決のサポートしてよ。あなたならスカートじゃないから、好き勝手飛び回れるでしょ」
「弾幕勝負は私に任せるって訳か。まあいいや、慧音もやんちゃ坊主に手を焼いてるし、手伝ってやるよ」
こうして霊夢は妹紅というオプションをゲットした。
果たして異変の犯人を見つけ出し、解決する事はできるのか……。
できなくてもいいと思う人は正常です。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【ボーイッシュ・ミーツ・ガールズ】
霊夢と妹紅が二人乗りでスクーターを走らせていると、空で弾幕ごっこをしている妖怪がいた。
パンツが消失しているというのに、よくもまあやるものだと二人は感心する。
別にドロワーズ無しのスカートの中身を覗こうと思った訳ではないが、
位置の関係でどうしても見上げる形になってしまった霊夢は、
やはり妹紅同様上下の色は同じなのだろうかという好奇心に駆られたのだが、
残念な事に上空の二人のそれを覗き見る事はかなわなかった。
一人は、スカートの中が真っ暗闇であるために。
一人は、スカートではなく半ズボンを履いていたがために。
つまり妖怪の正体はルーミアとリグルだと二人が理解した直後、被弾したルーミアが落下してきた。
「やられたのかー」
「わーい、勝ったー! ……あれ?」
眼下を見たリグルが霊夢達に気づき、ルーミアの後を追って降りてくる。
スクーターが珍しいのだろうか。
「おーい金髪、大丈夫か?」
ルーミアの名前を知らない様子の妹紅が気安い口調で訊ねると、
地面スレスレで浮かんだルーミアが振り返り、パッと笑顔を浮かべて愛らしい声を発した。
「ねーねー霊夢、そっちの紅白二号は食べてもいい人類?」
スクーターのエンジンを切って静かにすると、霊夢は投げ槍に答えた。
「肝以外ならいいわよ」
「わーい、巫女のお墨付きだー」
諸手を上げて喜ぶルーミア。
「オイ」
妹紅のツッコミがビシッと霊夢の脇腹に叩き込まれた。軽いものなので痛みは無い。
「ねーねー、パンツまだ戻ってこないの?」
降りてきたリグルは不満そうに言ってくる。
普段よりも少々内股気味で、半ズボンの中に入り込むそよ風が頬を朱に染めさせていた。
「犯人探しの最中よ。とりあえず紅魔館に向かってるんだけど、心当たりない?」
「全然無いよ。私は半ズボンだからいいけど、ルーミアったらはしたない格好で空を飛んでるんだもん……」
「パンツが消えた事に気づかず、今日は風が心地いいなと思って飛んでただけだから、露出狂じゃないよ」
呆れた調子のリグルの発言を受け、ルーミアはすぐに弁解した。
これにより露出狂ではないとルーミアの名誉は守られたのだが、うっかりさんの烙印を自ら押す結果となった。
「ところであんた等、私の手伝いする気ない?」
気安く言う霊夢。妖怪退治を生業としているのに、この発言はいかがなものか。
そりゃ、紫や萃香や文と組んだ事もあるけれど、自分から誘うのはどうなのか。
「正直、まともに戦える人材がいなくて困ってるのよね。あんた達ならノーパンでも問題なく戦えるでしょ?」
どうやらこの霊夢、ノーパンなので戦いたくないらしい。
そりゃそうだ。乙女たるもの、ノーパンで空を飛び回ってご開帳なんて破廉恥する訳にはいかぬ。断固として。
だいたい、そんなやり方では有り難味がない!
気づかずうっかり飛んでいたというのならまだしも、開き直って飛び回られても逆に迷惑だ!
「私は無理ー。リグルと遊んで解ったけど、能力使いっぱなしで戦うのは疲れるからヤダ」
無理な理由は、疲れるから嫌、見事に一行で納得させるルーミアは賢い実に賢い。
「そうね、疲れるのはイヤよね」
うんうんとうなずく霊夢、それでいいのかとツッコミを入れる妹紅。
さて、では能力を使う必要のない、半ズボン妖怪のリグル・ナイトバグの返答は?
「えー、巫女の手伝いなんかしたくないなぁ。そっちの紅白二号にやらせれば? それとも紅白二号は弱いの?」
「鳳翼天翔」
「ぴちゅーん」
リグル焼死。南無阿弥陀仏。
「いやいや、手加減したから」
「ふー、死ぬかと思った」
リグルは髪の毛の先をチリチリと焦がして立ち上がり、恨めしそうに妹紅を睨む。
いきなり弾幕放たなくたっていいじゃないかと目線が語っていたが、妹紅は目すら合わせなかった。
「あ、そうだ」
霊夢がピンと人差し指を立てる。
「あんたの能力で、虫から情報集められない? パンツ消失の情報」
「その発想は無かった。よおし、私の熊さんパンツを取り返すためにも協力して上げよう」
「リグルは熊さんパンツなのかー」
「ちょ、ルーミア、声大きい!」
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【真相とか決着っていうのは意外と呆気ないものなのさ】
命蓮寺の前にスクーターを止めた霊夢は、妹紅と一緒に真正面から乗り込んだ。
「あら、なにか御用ですか?」
聖が丁重に出迎えてくれたので事情を説明し、聖に案内されて奥へと進む。
そしてついに黒幕と対面したのだ。
幻想郷からありとあらゆるパンツが消失した。ドロワーズも含めて。
此度の異変によってもっとも大きな被害をこうむったのが誰なのか、悟るのは容易だろう。
下着を財宝と認識する事により幻想郷の少女達の下着を蒐集する帰依した妖怪?
NON!
なぜならば帰依した妖怪、寅丸星は被害を受けていない。
なぜならば被害者ではなく加害者だからだ。
そう。
少女達のパンツを財宝と信仰する星は、能力を利用して七つの玉を集め龍を呼び出して願いを言った。
「ギャルのパンティおくれー!!」
結果! 幻想郷中のギャルすなわち少女達のパンツが消失し、寅丸星の前に転送されたのだ!!
これが、これが、これがパンティハーレムだ!!
幻想郷に存在する様々な種類のパンツがすべて、星の手の内にある!
自室にてパンツの山に潜り込み、パンツの海を泳ぐ至福!
かぐわしい乙女の香りに包まれて、寅丸星は幸福の絶頂にあった。
「あはははは、あは、あはは、これは霊夢のドロワーズ、こっちは魔理沙のドロワーズ。
これは早苗の縞々パンツ、そしてこれこそメインディッシュの聖のパンツー!」
「まあ、私のパンツがメインディッシュだなんて、喜ぶべきなのかしら」
きっちりと施錠してあったはずの戸が開けられた向こうでは、聖白蓮とびっきりの笑顔。
非の打ち所の無い笑顔は逆に恐怖を掻き立てた。
「破廉恥さんにはお仕置きです。南無三!」
「ぴちゅーん」
異変解決。
聖白蓮の魔法でパンツは持ち主の所に戻りました。
お疲れ南無三。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【MA・SA・KAの急展開! 伝説の龍神玉】
「黒幕も退治できたし、帰ろっか」
「それはいいけど、私がついてきた意味なかったな……」
パンツを取り返した霊夢達は、星の悲鳴が響き渡る命蓮寺の前で解散しようとしていた。
結局スクーターの二人乗りを楽しんだだけでミジンコ程も役に立たなかった妹紅はちょっと不満気味。
「なら寺に残ってパンツを持ち主に返す手伝いでもしたら?」
「ヤだよ面倒くさい」
「私は飛んで帰るから、スクーターを霖之助さんに返しておいて」
「いいよ、私も運転してみたいし。ところでコレどうする?」
と、妹紅は七つの玉を入れた袋を取り出した。
星から回収したものだ。
どうも、この玉の力によって財宝を集める能力以上のパワーで幻想郷中のギャルのパンティを集めたらしいのだ。
「なんでも、この玉に頼めばどんな願いでもかなうとか」
「そんなのデタラメよ。さっき試しに金銀財宝おくれーって頼んだけど反応無かったし」
「いつの間にそんな願いを試したんだ」
「それじゃスクーターお願いね」
「はいはい」
こうして霊夢は帰った。
残された妹紅は、香霖堂に向けてスクーターを走らせ人里を出ると、ふと七つの玉の伝説を思い出した。
「そういえば七つの玉を集めて龍を呼び出すとどんな願いでもひとつだけかなえてもらえるって慧音が言ってた」
物知り慧音のおかげで、妹紅は霊夢が気づけなかった玉の真実に気づいたのだ。
こうしてスクーターを香霖堂の前に置いてきた妹紅は、
人気の無い場所へ移動し早速七つの玉を使って龍を呼び出した。
「いでよ龍神! そして願いをかなえたまえ!!」
すると急に空が闇に染まった。
星が龍神を呼び出した時は夜だったため変化に気づく者はいなかったが、今は昼なので変化は明らか。
七つの玉は黄金色に輝き、ついに幻想郷最高神である龍神が出現する。
「さあ願いを言え。どんな願いでも可能な限りひとつだけかなえてやろう」
「龍神様、私を普通の人間に戻すってできる?」
「それは不可能だ。蓬莱の薬は月の技術と姫の能力によって完成された究極の魔宝。
この世に存在するあらゆる不老の秘術、不死の秘術を凌駕する、つけ込む隙の無い完全な不老不死の法。
残念ながら幻想郷の最高神たる私でさえ、手を出せる領域のものではないのだ……別の願いを言うがいい」
「じゃ、慧音のパンティおくれ」
「オッケー」
その後、龍の玉はよこしまな願いをかなえられぬようにと妹紅の手によって竹林の奥に封印された。
後日、因幡てゐが発見して悪戯のために悪用しまくるというオチが確定しているが今回は描かれません。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【もう終わりでいいや】
「ブラボー! おお、ブラボー!!」
霊夢が神社に戻ってくると、部屋の中から歓喜の声がした。
不審に思って入ってみると、霊夢のドロワーズを頭にかぶった紫が狂喜乱舞していた。
どうやって封印を破って復活したのか、その答えは身近にいた。
「藍ー! 綺麗に撮れてるー?」
「バッチリです紫様!」
カメラのシャッターを一心不乱に切っているのは忠実な式、藍であった。
封印を解除したのはこの式の仕業であろう。
写真の目的は、霊夢のドロワーズをというよりは紫のハッピースマイルのようだ。
「藍、新しい祝日を考えたわ! パンツ感謝デイとドロワーズ感謝デイ、どっちがいいかしら!」
「どちらも素敵で御座います紫様! ハッピーゆかりんスマイルデイというのは如何でしょう!?」
「却下」
冷徹に言い切った霊夢は、振り向いた紫と藍に夢想封印をしこまたぶち込んだ。
「式ともども宇宙の塵となるがいい!」
「ぴちゅーん」
「ぴちゅーん」
こうして残念にも新しい祝日は生まれなかったとさ。
こうして平和を取り戻したかに見えた霊夢ではあったが、魔理沙が泣きながら神社にやって来た。
理由を問いただしても「象さんが、象さんが~」と意味不明の言葉を繰り返すだけで霊夢は困り果て、
魔理沙と親しい霖之助に相談に行ったら真っ黒こげの霖之助を発見してしまい、大急ぎで永遠亭に運んだ。
永遠亭ではパンツを履いたミニスカ鈴仙が家出しようとしており、永琳に説得を手伝うよう頼まれたが無視。
巫女の直感で適当に選んだ薬を霖之助に飲ませ、どうやら正解だったらしく回復の兆候が見られたので、
輝夜と一緒にお茶を飲みながら魔理沙の件を相談し、幻想郷に象がいるのかどうか調べるため紅魔館に向かった。
するとレミリアが「遅い! 遅すぎる!」と怒っていた。
どうやらこの手の異変の犯人候補筆頭の一人、パチュリーを狙って霊夢が来るだろうと予想し、
ノーパン巫女を撮影するため紅魔館の至る所に隠しカメラを設置していたそうだ。
しかしパンツが返ってきたためにこの計画は終了、咲夜の懐がレミリアの痴態写真で潤うだけとなった。
そんなレミリアをやはりスルーして、霊夢と輝夜はパチュリーに相談した。幻想郷に象はいるのか?
象の姿をした神様や妖怪が幻想入りしたかもしれないという推測から、
霊夢は魔理沙を泣かせた象を探すために再び幻想郷を駆け巡るのだった。
スカートをはためかせて、ドロワーズをあらわにしながら。
いつも通りの幻想郷の光景である。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼
【オチは現人神がいただいたッ!】
妹紅が香霖堂の前に停めといただけのスクーターはパクられました。
犯人は早苗。
「違います! このスクーターは外の世界で私が乗っていたもので、幻想郷に来る前に盗まれたんです!
元々現人神の乗り物として気を蓄えていたスクーターは、霊夢さんや妹紅さんの霊力の影響で付喪神となり、
自らの意志で私の元に帰ってきてくれたのです。でも私は霊夢さんとは違うので代金は支払いましょう」
こうしてスクーターが売れたおかげで霖之助の懐は潤ったが、
霊夢が勝手に飲ませた高級治療薬の代金として綺麗さっぱりと帳消しになったとさ。
終了
個人的には白板の方が……なんでもないです。
それはそうと、少女達が下着を着けなくなったのならまだしも、単に消失しただけなら
需要が発生する業者さんは、逆に大喜びなのでは?
相変わらず妹紅の水浴びには無駄に気合入るなアンタwww
俺、死んだら閻魔様に判決が不服なフリして突然襲い掛かるんだ……
咲夜さんにチャイナ服のスリットを超深めに改造された美鈴とのバトルとか
スカートをタイトミニに替えられて本棚の高いところの整理をさせられる小悪魔とか
妹のスカートを覗こうとして自分が丸出しになってるお嬢様とか
をwktkしていた俺はどうすればいいんだ
そうか、吊ればいいのか
いや、元から壊れていたのか
何でこんなに楽しいSS考え付くのさ!!!
まったく!!!!
テンポよく読める点はさすがと思います。
尊敬なんだぜ……。
ノーパン連呼の韻がオーバードライブっぽかった。
それから星さん、お願いします、どうか5枚程譲って欲しいのですが!! もちろんアナタのメインディッシュをよこせとは言いません、ルナサとメルランとリリカと早苗さんと雛さまのパンツを……せめてルナサのだけでも(土下座)
観音様とはさすがゆかりん、表現が古臭(p
スクーター乗り回す霊夢に新たな霊夢を幻視した。
▼ ▽ ▼ ▽ ▼ ▽ ▼←何かを連想した私は紳士ですよね?
星ちゃん……君のパンティ王国は邪魔しないから、貴方のパンティを下さい!!
お願いします!!!!!!