私は自室でお嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩くことを考えながらかなり遅めの昼食をとっていた。
空は赤く染まりつつあるが、私にとってこれは昼食。
メニューはカツ丼とお味噌汁。
丼の中でも王道中の王道、丼の王様だ。(持論)
仕事に身を追われる私にとって食事の時間はとても心安らぐ時間である。
食事のメニューはもっぱら丼もの。
洗い物が楽、手間がかからない、量が決まっているため太らない、の三拍子が揃っている。
私と美鈴、二人分だけ作るには実に効率が良い。私はご飯党なのでなおさらだ。
いつも通り今日の食事であるカツ丼のことだけを考えて箸を進める。
カツ丼。
豚肉に衣をつけて揚げ、甘いタレでネギ等と共にフライパンで煮込み、卵でとじた丼。
一行で説明できるほど簡単な調理法だが、料理というものは簡単になれば簡単なるほど奥が深くなり、個人のこだわ
りが出てくる。
カツ丼も例外ではない。
私のカツ丼の葱は二種類。
カツと共に煮込む玉ねぎ、卵を割り入れ蓋を閉める直前に入れるあさつきだ。
重要なのはあさつきで、この場合、万能ネギ、わけぎでは代わりが利かない。
それはお嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩く際に、私の膝にお嬢様のお腹が乗せるか、胸が乗せるかほどの違い
がある。
当たり前すぎて改めて言うのも憚られるほど当然の事だが、正解は前者だ。
お腹を乗せたほうがおしりが叩きやすい位置に来る。
それにこの位置だとお嬢様の顔が斜め後ろからしか見えないためお嬢様の顔が「想像」できる。
今からやる行為に怯えきったお嬢様の顔、見ないほうが興奮するじゃないか。
赤くなった頬や耳「だけ」が見えるのもポイントだ。
卵を割り入れる際にもこだわりは存在する。
卵は二つ。多い気もするが実はこれぐらいのほうがちょうどいい。
そして一番の重要なポイント、卵のとき方。
『まず容器に一つだけ卵をいれ、ここは中途半端に「3回」までとく。
これ以上混ぜると綺麗な「白身の風船」が見られなくなるからだ。
最初の卵はカツに乗せるようにかける、この際火はとろ火で。
もうひとつの卵は「7回」程混ぜる。
これはカツの周りに装飾を施す役割を持つ卵だ。私が「カツメイク」と呼ぶ卵だ。
カツメイクはまず、フライパンのいちばん外側に白身だけ入れる。この際黄身が少し入っても構わない。
白身を一周させて入れきったら、その外側の白身とカツの間に黄身を入れる。』
つまり外側の方が早く熱が伝わるため、固まり辛い白身を先に外側に入れるという寸法だ。
そこに先ほど述べたあさつきを手早く入れ、蓋を閉め、火を弱火にする。
ちなみに『』の中の手順は5秒以内に行わなくては、最初の卵が先に固まってしまい、完成品とは言えないものが出来
上がる。
出来上がる直前に蓋をそっと開けると、混ざりきっていない白身がそのまま固まり
中に空気が入り白身がぷくーっと膨れ上がる「白身の風船」が見ることができるので、見てニヤニヤすることをおすす
めする。
この卵のこだわりはどこかお嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩く際、
お嬢様のスカートとドロワーズをどう排除しておしりをあらわにするかに似てるような気がする。
もちろんこの時のこだわりはスカートはお嬢様自身ににめくらせ、ドロワーズは膝のあたりまで脱がすに限る。
中途半端に脱がすドロワは最初の卵、お嬢様に握らせたスカートはおしり、つまりカツ丼を装飾するカツメイクの卵を想
像させられないだろうか。
なるほど、ここでいう「白身の風船」とはお嬢様のおしりってことか。
うふふ、嫌だわ私ったら。
こうしてカツ丼は完成するわけだが火を止めた後、焦って蓋を開けてはいけない。
「蒸らし」の時間がある。
蒸らしの時間があるカツ丼は普通のカツ丼より火を止めるのが早くなる、というのはカツ丼界において常識中の常識
だが私のカツ丼は消火を早めたりはしない。理由は簡単だ。「白身の風船」を見るために一度蓋をあけるため蒸気が
逃げ、温度が一旦下がっているからだ。
それによってできた卵は、外は固まり中はとろとろ。
初めてカツ丼の完成と言える。
お嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩くという行為の出来上がりはその名のとおり、お嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩く
事によって完成する。
そうすると、このカツ丼の蒸らし時間は
お嬢様のお腹をを私の膝に乗せてうつぶせにし、スカートはお嬢様自身にもたしてめくらせ、ドロワは膝までさげ、
さぁ叩きますよと宣言し「腕を振りあげる時間」と似通っている気がする。
いや、似通っていると断言する。
「ごちそうさま」
今日の丼も美味しかった。
それに私の頭の中のお嬢様に対してもごちそうさま。
やはり蒸らしの時間が効いたな。
私の手が、自分のおしりをぺちんぺちんと叩くために高く掲げられ今まさに、
微小な痛みと共に莫大の羞恥が襲ってくる「覚悟」をしたお嬢様の顔っていったら、もう、それは。
最高のおかず、では言葉が足りなさすぎて困ってしまうほどだったわ。まぁ想像なんだけど。
といってもこれは想像。
私が食事の時に毎回やる妄想。
私がお嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩くなんて有り得ない事だ。
妄想は有りえないから妄想なのだ。
現実には絶対にない。
それにやろうとも思えない。
私がもし、お嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩くことがあった際には今まで積み上げてきた「なにか」が壊れてしまう気
がする。
その「なにか」は私には分からない。分かろうとも思わない。
しかし人間の考えとは矛盾で出来ているものだ。
あぁ、お嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩きたいなあ。
「さて、美鈴にご飯を届けなくっちゃ」
自分の妄想を断ち切るためにこれからの行動を声に出して宣言する。
お嬢様…… おしり…… ぺちんぺちん……
はは、駄目だ。全然断ち切れていないじゃないか。
ちょうどいいし、外の空気を吸ってこよう。
館の扉を開け、新鮮な空気を吸い込む。
もうすぐ日が落ち、お嬢様が起きるだろう。その時私はどんな顔をしているだろうか。
「あぁ、あの夕日」
カツ丼を片手に私が見た夕日は、なんとなく先程の想像の中のお嬢様の頬の赤さのそれを思い出させた。
お嬢様の時間はもうすぐね。
私はそう呟いて、夜の時間を切望した。
『丼とおしり』
終しり
若干あれっ?と思ったことは
美鈴の分も作っておいて自分のを食べてから届けてることと、カツを揚げる描写がないことですかね。自分は卵よりむしろそっちに神経すり減らすんで。
あーお腹すいた。
背景の色で少し読みにくかったけど面白かったです
しかしこの咲夜さん、健全に病んでるなあ(笑)
カツ丼食いたいよー。
食事に全然集中してない咲夜さんは範馬勇次郎あたりに説教されるべきw
これ右端で折り返されてません?
自らスカートをめくるおぜうさまヤベェ
しっかしお腹すいたなー。
ぺちんぺちん
どんだけ叩きたいんださっきゅんwwwww
当然ケツを高く突き上げて地面にひれ伏した私の上に馬乗りになった状態での話ですが。
後は気の利いたオチがあったら最高だったのに。
カツどんつくりますかねぇ…
実際にやってもイイノヨ…
夜勤中に読むのは辛いw
あと
>あぁ、お嬢様のおしりをぺちんぺちんと叩きたいなあ。
レミリア逃げて
面白かったです。
ぺちんぺちんに混ぜてください。