Coolier - 新生・東方創想話

真夜中の訪問者

2022/05/02 21:02:34
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真夜中の博麗神社では、博麗霊夢が満月を眺めながら、夜風に当たっているとルーミアが神社に訪ねてきたので境内に行く。霊夢の姿を見て、走って近づいてきた。

「どうしたのよ。こんな真夜中に訪ねてきて…」

「…………手土産持ってきたから、一緒に…」

ルーミアは霊夢の顔を見ずに、右手に持っていた八ツ目鰻の入った箱を霊夢に渡した。

「縁側に来て、お茶…いえ、お酒を出すわ。飲むでしょう?」

ルーミアは小さく頷くと、縁側で霊夢が来るのを待った。暫くして、霊夢がお酒を持って縁側に来る。

「何かあったの?」

「眠れない…」

ルーミアは顔を下に向けたまま霊夢に言った。月明かりがルーミアの顔を照らすが、顔は下に向いたままなので、表情はわからない。だが、話し方からして元気がないのはわかった。

(表情はわからないけど、暗そうね…ルーミアが話してくれるまで、待ちますか。)

「ルーミア。これだけは言っておくわ。何があったかわからないけど、また明日神社に来なさい。私は中立の立場でも、来るものは拒まないわ。正直に言ったら、独り酒は寂しいのよ。来てくれない?」

ルーミアが少し顔を上げて、霊夢の方を見る。

「お酒…飲もう。」

「うん……」

ルーミアと霊夢は真夜中の満月を見ながら、お酒を飲んだ。八ツ目鰻を食べながら、ルーミアの方を見ると、表情が少し明るくなったような感じがした。

(何かよくわからないけど、明るくなったようね。)

「宴会以外で誰かとお酒を飲んだのは、久し振りだわ。」

「そうなの?」

「人間は普通、真夜中は寝てるわよ。今日は眠れなかったのよね…」

お酒を飲んで気分がいいのか、霊夢は聞かれていないのに、本音を話続けている。

「ルーミアは何時も、真夜中は起きてるの?」

「……寝てるよ。今日は何故か…眠れなくて…」

「ルーミア…今日はもう泊まりなさい。」

「え!?霊夢?」

お酒を飲み終えると、霊夢は立ち上がり、布団の準備をする。ルーミアは八ツ目鰻を食べ終えると同時に、抱えられて一緒の布団に入らされる。

「私は…泊まると…」

「ルーミア。寝るわよ…お休み。」

ルーミアが言い終える前に、寝てしまった霊夢。

(……霊夢は…強引なんだよ…よくわからない…人間。)

わからない状況になったが、ルーミアの心が晴れてきたのか、暗い表情をしなくなった。次第に眠くなったルーミアは、霊夢の背中に抱きついて眠った。

翌朝、ルーミアは霊夢に起こされて、幻想郷の空を一緒に飛んだ。冷たい風を感じながら、眠気がなくなったルーミアは、霊夢が何を考えているのか、よくわからなかった。

妖怪の山の山頂に降り立つ霊夢とルーミア。この時間に天狗はいないのか、監視がいない。

「霊夢…」

「ルーミアが悩んでいることは解決した?よくわからないけどね。」 

「な、なんで…」

「私は勘だけは、良く当たるのよ。理由はわからないわよ。」

ルーミアは暫く霊夢を見続けた。風を感じている暇など、無いくらいに。それから暫くして、監視の天狗がやって来ると、霊夢とルーミアは逃げ回った。

何時の間にか、ルーミアの表情は明るくなっていて、何を悩んでいたのか、忘れてしまったらしい。

博麗神社に戻ると、再び寝てしまった。すると、霧雨魔理沙が遊びに来たのだが境内にいないので、部屋内に入ると、霊夢とルーミアが仲良く一緒の布団で寝ていたようなので、魔理沙は静かに起きるのを待っていたのであった。
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コメント



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1.100名前が無い程度の能力削除
いいルー霊でした
2.90南条削除
なんとかなったみたいでよかったです