Coolier - 新生・東方創想話

好奇心

2009/08/01 18:29:35
最終更新
サイズ
4.93KB
ページ数
1
閲覧数
1311
評価数
6/32
POINT
1430
Rate
8.82

分類タグ

        

     ・初投稿です。
     ・一人かくれんぼは危険です。洒落になりません。
     ・ご都合主義です。
         














その日、森近霖之助は無縁塚で奇妙な手帳を拾った。見た感じは金属のサビの様な色をしており、如何にも年代を感じさせる手帳である。この点は奇妙ではないのだが何故か、赤いシミがある。何故だろう…?霖之助は深く考え込んだが自分は香霖堂に帰る途中であることを思い出すと荷車を担いでせっせと帰っていった。
 



 時は変わって草木も眠る丑三つ時、霖之助は蚊の音で目を覚ました。どうやら蚊取り線香が燃え尽きたらしい。新しい蚊取り線香に火を点けると再び床に就いた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・が全然眠れない。こういう時は本を読むにかぎる。霖之助は眼鏡を着けると明かりを点け、本棚に向かった普段の霖之助なら何も考えずに本を取るところだが、今日は違う、本を取ろうとした所で霖之助の手が止まる。そうだ、あの手帳があったじゃないか!霖之助はやや興奮しながら外に置いてある荷車へ向かった。
 手帳を取ると今度は椅子に座りながら手帳を満遍なく眺める。赤いシミがある以外特に何もない。手帳を開いてみるパラパラと捲っていくと最後の二・三ページに消えそうな文字で何かが書かれてある。

 「ひとり…かくれんぼ?」

 その瞬間、文字の消えそうな輪郭がハッキリとした輪郭に赤い文字で変わっていく。

 「何故一人なんだ?」

 元々、かくれんぼはポピュラーな子供の遊びである。鬼が目をふさいでいる間に子が隠れ、後に鬼がそれを見つけだすという単純なルールであり、派生したルールを持つ遊びも多い。しかし、外の世界の本には近年まで夕暮れ時以降は誘拐などを恐れタブーだったと書いてあった。それはいいとして何故、一人なんだ?霖之助は手帳を机に置いて腕を組む。

「神に捧げる生贄か…あるいは…何らかの儀式か。…」

 すると手帳のページが勝手に捲れた。普通なら気味が悪いと思うところだが、自分の世界に入ってた霖之助にはそんなことどうでもよかった。それより次のページに書かれている内容が気になるのだ。
 内容は

用意するもの

1手足があるぬいぐるみ
2ぬいぐるみに詰めることができる程度の米
3爪切り
4縫い針と赤い糸
5刃物やガラス片など、鋭利なもの
6コップ一杯の塩水

勢いで次のページも捲ってしまう。好奇心がそうさせるのだ。

進行方法は

1ぬいぐるみに対して「最初の鬼は○○」と3回言い、ぬいぐるみを水を張った風呂桶に入れる。
2家中の電気を全て消してテレビだけつけ、目を瞑って10秒数える。
3刃物を持って風呂場に行き、「△△見つけた」と言って刺す。
4「次は△△が鬼」と言い、自分は塩水を持って押入れなどに隠れる。

 以上が全て赤い文字で書かれている。普通の人間、妖怪、半妖なら気味の悪さにここで手帳を捨てるだろう。しかし、霖之助は生憎、普通ではなく好奇心で半分以上作られている半妖である。その霖之助自身も今、好奇心に駆られていた。

「これは…間違いなく儀式だな。しかし、誰が何のためにこんなことを…」

 香霖堂内を異様な空気が循環する。赤い文字が霖之助に謎を与えると共に異様な気を放っていた。それでも好奇心を優先させてしまったことを後に霖之助は後悔することになる。



 

 霖之助は何の儀式かは知らないが、試してみることにした。こういう時は実行するに限る。外の世界では呪いの類は消えてしまったと聞く。この手帳は無縁塚に落ちていたものだから、きっと外の世界から流れついたものに違いない。ならそう危険なものではない。霖之助はニトリ製のテレビを準備した。そしてテキパキと準備をする。あれ位のものなら数分で準備できる。隠れ場所にも困ることはない。
 
「さあ、始めるか。」

 霖之助は始めてしまった。手帳の最後のページを見ることなく…
 作業は順調に進み遂に隠れるとこまでいった。自分は押入れの中に隠れることにする。何がおこるのだろうと想像するだけで興奮する。すると、
 
           コツ・・・コツ・・・

           ペタ・・・ペタ・・・

 遂に何かが起こる。今まで感じたことのない様な異常な気が襖越しビリビリと伝わってくる。
 

 数分過ぎた後、押入れから部屋を覗いてみると、何かがいた。それは人の様だが髪が長い、腰までかかっている。そしてしきりに何か呟いている、下を見ながら。魔理沙ぐらいの身長をしており少女にも見える。僕はこれに見つかってはいけない、と思って恐怖のあまり覗くのをやめようとしたが、止められなかった、いや体が言うことを聞いてくれなかった。

「ヴぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 呻いている?人だったら助けないといけない。そして僕は押入れを出てしまった。

「何をしてるんだい?」

すると、少女?はゆっくりこっちに振り返った。

「ミーツケタァ!!!」

 僕は、腰が抜けてしまった。少女だと、人だと思っていたモノの顔はややニヤついており、肌は異常に白く目に光がない
そして目からは赤い液体が流れている。僕は動けない。だが相手は一歩、二歩と近ずき更に近ずくたびにニヤッと笑うのだ。
かなり気味が悪い。僕は非常に後悔している。



           ペタ・・・ニヤッ・・・ペタ・・・ニヤッ・・・
 


「ミーツケタァァァァァァア!!!」


 脳が危険信号を出しているが動けない。そして後、一歩のところで丁度、少女らしきモノの後ろにスキマが現れ、紫が出てきた。

「あらぁ、駄目じゃない」

 紫が少女らしきモノの体を掴むとえいっ!とスキマの中に放り込んだ。たった数秒のことだった。呆気なかった。
 それから紫は腰を抜かしている僕の股間を舐める様に見て

「ウフフ………萌え…」

と呟くと顔を赤らめ去っていった。
 





 




 

 暫くして紫が去ってから自分の股間を見たら……濡れていた。漏らしてしまったのだ。   
 昔、クラスでこっくりさんや夜の学校で鬼ごっこをやってた記憶があります。だからつい、夏になると
怖い話が読みたくなります。だから自分で書いてみました。文章で変な所があったらご指摘お願いします。
不比等
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.970簡易評価
2.70名前が無い程度の能力削除
こわいぜ
11.30名前が無い程度の能力削除
怪談話としてはアリですが、わざわざテレビまで用意しないといけない儀式なので、東方でやるには苦しくなるのでは?にとり印のテレビが、何を受信できるのかは気になりますが。電波流れてないでしょうに。
それと、手帖の最後のページは何だったんですか?伏線だけ張ってありますが。
この儀式は元ネタが何かあるんですか?
12.無評価名前が無い程度の能力削除
気になったところがあったので、再びコメントします。すみません。

用意する物の中に、あきらかに必要なさそうな物がまざってるのですが。
ヌイグルミの中に入る程度の米っていうのは、ヌイグルミに米を入れる?その後を赤い糸で縫い付ける……ってことですか?爪切りはいったい?
それよりも、風呂桶とテレビが必要なはずなのに、用意する物に入ってないという。
14.80名前が無い程度の能力削除
懐かしいですね、これ
15.無評価不比等削除
>> 12さん、一回ググって見たら解ります。やるかやらないかはご自分の判断で。
16.無評価不比等削除
また、ひとりかくれんぼは一種の降霊術のようなものです。縫いぐるみは霊をおびきよせるため、赤い糸は血管、米は内蔵を表します。また、終わらせ方を書いていないのでやるなら調べてからやって下さい。以上作者からでした。
17.80名前が無い程度の能力削除
検索してはいけない言葉にありましたね……。
ホラーだけど最後が面白かった。
出来ることなら三点リーダを使って欲しかった。
>「ウフフ………萌え…」
紫さん、あなたのあなたの頭の構造はどうなっているのでしょうか。
そろそろ老k(スキマ
21.100名前が無い程度の能力削除
なんか100点いれたくなった
水は呼び込む為、だったか
29.100名前が無い程度の能力削除
「萌え」じゃねえよ。100点。