う~、お姉様大丈夫かなぁ…。まさかお姉様が風邪をひくなんて思いもしなかったわ。朝食も殆ど食べていなかったし。
お姉様が心配で、お姉様に会いに行こうとしたら咲夜が
「フランお嬢様に風邪が移られてはいけませわ。お嬢様にはお部屋で安静にしている用に申しましたので、大丈夫ですよ。」
って言われちゃったし…。
お姉様が風邪に侵されてると思うと、集中して本も読めないわ…。
早くお姉様には元気になってもらわないと!
風邪ってどうやったら早く治るのかな。
この館一番の知識人ならきっと分かるよね!
「よし!パチュリーに聞きに行こ!」
私は部屋を飛び出し、急ぎ足でパチュリーがいるであろう図書館に向かった。
パチュリーがいつも座って本を読んでいる場所へと移動をする。
あれ?いないの?
いつもいる人影がいない。どうやらパチュリーは留守らしい。
なんでこんなときに限っていないのさ。
この間にでもお姉様の風邪が酷くなっていたらどうしよう。風邪は万病の元とも言うし。お姉様が病気になっちゃうかもしれない!
わたしがお姉様の事を考えながらうつむいていると
「あら、妹様じゃない。どうかしたの?」
「ひゃあっ!?」
後ろから声をかけられた。全く、後ろからいきなり声をかけるとはどういうことだ!思わず変な声が出ちゃったじゃないか!
「あ、パチュリー!どこにいたの?」
「そこにある本を読み終わったから新しい本を持ってきたのよ。フランはどのようなご用事で?」
そう言ってテーブルに積まれた本を指差すパチュリー。
「パチュリーに話があったの。少し時間をもらってもいい?」
「私に用事?どこかのお嬢様のように暴走をしない人ならいつでも歓迎よ」
そう言って椅子に座るパチュリー。わたしも席につく。
「えーっとね、風邪を早く治す方法ってある?」
「風邪?睡眠をしっかり取る、身体を温める、栄養を取る。この三つを満たせば大抵の風邪は治りやすくなるわ」
流石パチュリー!紅魔館の頭脳の名は伊達じゃないね!
睡眠を取る、身体を温める、栄養を取る。わたしが出来るのは…あれ?
睡眠を取る、お姉様は今寝ているはず。
身体を温める、毛布を被っていたら温まるよね。
栄養を取る、咲夜の料理を食べる。
……わたしが出る幕ないじゃない!お姉様のばか!
わたしが険しい顔で黙りこんでいると、パチュリーが
「レミィのことだから、妹様の手料理を食べさせたら直ぐに治るわよ」
と声をかけてきた。
わたしよりも料理が上手な咲夜の料理を食べた方が早く良くなると思うんだけどなぁ。
「そうかなぁ…わたし、料理なんて作ったことないよ?」
「あの姉馬鹿のことだから妹様が作った手料理なら、どんな味でも美味しく頂くわよ」
確かにお姉様なら、どんなに美味しくなくても美味しそうに食べてくれそうだな…。それに、こんな機会はもうないだろうし、
「わたしがお姉様の昼食を作る!何を作ったらいいと思う?」
「そうね、身体の中から温まって、病人でも食べやすい雑炊なんてどうかしら?」
「分かった!わたし、雑炊を作るわ!」
こんなことを言ったはいいけど、雑炊の作り方なんて分からないや…。どうしよう…。お姉様に作ってあげられないや…。
「やれやれ、困ったお姫様ね。私でよければ一緒に作るわよ」
わたしの表情で察したのか、パチュリーが喜ばしい提案をしてくる。
「本当?!パチュリーは優しいのね!」
「そんな表情をされたら、手伝うしかないでしょ」
そう言ってパチュリーが微笑む。
パチュリーが笑うのってレアだよね。
いつも笑っていればいいのに。
いや、たまぁに見せる笑顔だからこそギャップって言うのを感じられるのかな。
「パチュリーは雑炊の作り方分かるの?」
「いいえ、残念ながら分からないわ。でも、料理本になら書いてあるわ」
なんでちょっとドヤ顔で言うのさ。
「そうね。そうと決まれば早くしないと!お姉様がお腹を空かせて待ってるわ!」
「何事にも準備って言うものがあるでしょう」
そう言うパチュリーの手にはいつの間にか、料理本があった。
「早く行きましょ!」
「はいはい、そう急がないの」
「あら、フランお嬢様、パチュリー様如何なされましたか?」
廊下の掃除をしている咲夜に遭遇した…。やっぱり咲夜に会わずに料理を作るなんてそうそうできないよね…。
どうしよう…咲夜にわたしがお姉様に料理を食べさせることがバレたら、わたしに唯一できることができなくなっちゃう…。
「これから妹様とお菓子を作ろうと思っていたの。ね?妹様」
「えっ!?そ、そうだよ!これからパチュリーと一緒にお菓子を作るの!」
「そうでしたか。なら、少々お待ちください。」
そう言って咲夜の姿が消える。
この間にわたしが疑問に思ったことをパチュリーに聞く。
「ありがとうパチュリー。でも、どうして咲夜にバレたらダメっだって分かったの?」
「簡単なことよ。咲夜のことだから、妹様に風邪を移させないためにレミィに会うのを止めるでしょ?」
やっぱりパチュリーはすごいや!
二人で話している内に、咲夜が姿を現した。
「お待たせしました。お二人の衣服が汚れると困るので、これを着てお作りください」
そう言って咲夜に渡されたのは、黄色のエプロンと紫色のエプロンだった。汚れるっていうのは考えてなかったわ。やっぱり咲夜は瀟洒ね!
「ありがと!咲夜!」
そう言うと咲夜は微笑み、
「いえいえ。何かあったら咲夜をお呼びください。では失礼します」
あぁー、そういえば咲夜は掃除をしていたんだっけ。
「さぁ、早く行きましょ!」
「分かったから走らないの。誰かにぶつかったら危ないでしょ」
食糧庫からパチュリーに言われた食材を取りだし調理場に運ぶ。
「美味しく作れるかな…」
「妹様の手料理ならきっと美味しいわ」
「ありがとう!そう言ってくれたら自信が出てきたよ!ほら、早く作ろう!」
「えぇ、そうね。早速作りましょう。その前にエプロンを着ましょうか」
「そうだね!はい、パチュリーの!」
パチュリーに紫色のエプロンを渡し、
咲夜に渡された黄色いエプロンを着てみる。
パチュリーがエプロンを着ていると、自然と笑えてくる。それに気づいたのか
「なんで笑ってるのよ…そこまで変かしら…」
「いつも図書館で本を読んでるパチュリーがエプロンを着ているから笑っちゃったの。似合ってるよ!」
「妹様の方が似合ってるわよ。レミィが見たら発狂して廊下を走り回りそうな位にね」
それって誉められてるのかな?まぁ良いや!
「早く作ろう!」
「そうね。えーっと、雑炊の作り方は?」
[ 多分美味しい雑炊の作り方☆]
1.にら、にんじん、ねぎ、を適当な大きさに切ります!しょうがはすりおろしておきます。卵は割りほぐしておきます。
2.鍋にだし汁と調味料を加え、にんじんが柔らかくなるまで茹でます。
3.ご飯はザルに入れてサッと水で洗い、ぬめりを取ります。
4.鍋にご飯とねぎ、しょうが、にらを加えて煮ます。
5.にらがしんなりしてきたら、溶き卵を回し入れて、ひと煮立ちさせる。
多分美味しい雑炊の作り方☆って何よ!多分ってことは美味しくないかもしれないの?
美味しく作って見せるけどね!じゃないとお姉様に会わせる顔がないよ…。
「それじゃあ作り始めよう!」
気合いをいれるために少し大きい声を出す。パチュリーがいればなんとかなるよね!
疲れた…。料理ってこんなにも疲れるものだったの?
野菜を切るときは包丁の使い方が分からないから、取り合えず大きく振りかぶって野菜に叩きつけてまな板まで切れちゃったし、卵を割る時も、加減が分からないから卵の殼ごと潰しちゃって、結局パチュリーに割って貰ったし…。わたしって料理の才能ないのかな…。
「妹様はレミィの事を考えながら料理を作ったのでしょう?それで不味い訳ないじゃない」
「そうだね!手伝ってくれてありがとう!」
「ほら、あなたのお姉様がお腹を空かせて待ってるわ。早く行ってあげなさい」
「そうだね!じゃあ行ってくる!」
そう言ってお姉様の部屋に向かう。
咲夜に会いませんように!
お姉様の部屋に着いた。うー、なんでだろ、緊張してきた…。
深呼吸して扉をノックする。
コンコンコン
「…入りなさい」
少ししてから中から返事がくる。
いつもより機嫌が悪いのか、少しきつめな返事だったな…。
ゆっくりと扉を開ける。
「お邪魔します…。お姉様、具合は大丈夫?」
そう声をかけてお姉様を見ると、少し驚いている様子だった。
「えぇ、さっきよりも大分ましになったわ」
風邪が悪化してないみたいでよかったぁ。
わたしは雑炊を持ってお姉様の部屋に入る。
「よかったぁ…。心配だったんだよ? お姉様、お腹は空いてない?朝食殆ど食べてなかったでしょ?だから、少し早いけどお昼ご飯を持ってきたの」
これで食欲がないって言われたらどうしよう…。
「えぇ、お腹が空いたからそろそろ咲夜に昼食を持ってこさせようとしていたところよ」
「よかったぁ!食欲が無かったら、わたしが作った雑炊が無駄になっちゃうところだったわ!」
丁度よかった!少しでも遅かったら、わたしが唯一できることがなくなっちゃうところだったのね!
なんだろ、お姉様の顔が少しニヤけ顔になってる。。まぁいいや!お姉様の部屋にあった椅子を持ってお姉様に近づく。
良いこと思い付いた!
「あ、そうだ!わたしがお姉様に食べさせてあげるね!」
そう言ってわたしは椅子に座って、スプーンで雑炊を掬い、ふーふーと息を吹き掛け冷ます。
あ、お姉様完全にニヤけ顔になった。
「あ、あーん」
雑炊をお姉様に食べさせる。
お姉様は良く味わってくれてるみたい。
お姉様何て言ってくれるかなぁ。
あれ?黙ってる…もしかして、美味しくなかったのかな…。不安になってきた。
そうこう考えている間に、
「ものすごく美味しいわ。フランは料理の才能があるわね。私でも食べやすいように、優しい味付けにしてくれたのね。ありがとう、フラン」
そう言ってお姉様は、わたしの髪の毛を撫でてくれた。少しくすぐったいけど気持いいなぁ…。それに美味しかったみたい。よかったぁ。お姉様に誉められるとすっごい嬉しいな!
「そう言ってくれてすっごく嬉しいよ!ほら、まだまだあるからいっぱい食べて早く元気になってね!お姉様!」
そう言ってスプーンに雑炊を掬ってふーふーを始める。
これもパチュリーのおかげね!パチュリーには後でもう一回お礼を言いに行こ!
…わたしがお姉様を看病できるなら、風邪も悪くないと思えちゃうや。
お姉様が心配で、お姉様に会いに行こうとしたら咲夜が
「フランお嬢様に風邪が移られてはいけませわ。お嬢様にはお部屋で安静にしている用に申しましたので、大丈夫ですよ。」
って言われちゃったし…。
お姉様が風邪に侵されてると思うと、集中して本も読めないわ…。
早くお姉様には元気になってもらわないと!
風邪ってどうやったら早く治るのかな。
この館一番の知識人ならきっと分かるよね!
「よし!パチュリーに聞きに行こ!」
私は部屋を飛び出し、急ぎ足でパチュリーがいるであろう図書館に向かった。
パチュリーがいつも座って本を読んでいる場所へと移動をする。
あれ?いないの?
いつもいる人影がいない。どうやらパチュリーは留守らしい。
なんでこんなときに限っていないのさ。
この間にでもお姉様の風邪が酷くなっていたらどうしよう。風邪は万病の元とも言うし。お姉様が病気になっちゃうかもしれない!
わたしがお姉様の事を考えながらうつむいていると
「あら、妹様じゃない。どうかしたの?」
「ひゃあっ!?」
後ろから声をかけられた。全く、後ろからいきなり声をかけるとはどういうことだ!思わず変な声が出ちゃったじゃないか!
「あ、パチュリー!どこにいたの?」
「そこにある本を読み終わったから新しい本を持ってきたのよ。フランはどのようなご用事で?」
そう言ってテーブルに積まれた本を指差すパチュリー。
「パチュリーに話があったの。少し時間をもらってもいい?」
「私に用事?どこかのお嬢様のように暴走をしない人ならいつでも歓迎よ」
そう言って椅子に座るパチュリー。わたしも席につく。
「えーっとね、風邪を早く治す方法ってある?」
「風邪?睡眠をしっかり取る、身体を温める、栄養を取る。この三つを満たせば大抵の風邪は治りやすくなるわ」
流石パチュリー!紅魔館の頭脳の名は伊達じゃないね!
睡眠を取る、身体を温める、栄養を取る。わたしが出来るのは…あれ?
睡眠を取る、お姉様は今寝ているはず。
身体を温める、毛布を被っていたら温まるよね。
栄養を取る、咲夜の料理を食べる。
……わたしが出る幕ないじゃない!お姉様のばか!
わたしが険しい顔で黙りこんでいると、パチュリーが
「レミィのことだから、妹様の手料理を食べさせたら直ぐに治るわよ」
と声をかけてきた。
わたしよりも料理が上手な咲夜の料理を食べた方が早く良くなると思うんだけどなぁ。
「そうかなぁ…わたし、料理なんて作ったことないよ?」
「あの姉馬鹿のことだから妹様が作った手料理なら、どんな味でも美味しく頂くわよ」
確かにお姉様なら、どんなに美味しくなくても美味しそうに食べてくれそうだな…。それに、こんな機会はもうないだろうし、
「わたしがお姉様の昼食を作る!何を作ったらいいと思う?」
「そうね、身体の中から温まって、病人でも食べやすい雑炊なんてどうかしら?」
「分かった!わたし、雑炊を作るわ!」
こんなことを言ったはいいけど、雑炊の作り方なんて分からないや…。どうしよう…。お姉様に作ってあげられないや…。
「やれやれ、困ったお姫様ね。私でよければ一緒に作るわよ」
わたしの表情で察したのか、パチュリーが喜ばしい提案をしてくる。
「本当?!パチュリーは優しいのね!」
「そんな表情をされたら、手伝うしかないでしょ」
そう言ってパチュリーが微笑む。
パチュリーが笑うのってレアだよね。
いつも笑っていればいいのに。
いや、たまぁに見せる笑顔だからこそギャップって言うのを感じられるのかな。
「パチュリーは雑炊の作り方分かるの?」
「いいえ、残念ながら分からないわ。でも、料理本になら書いてあるわ」
なんでちょっとドヤ顔で言うのさ。
「そうね。そうと決まれば早くしないと!お姉様がお腹を空かせて待ってるわ!」
「何事にも準備って言うものがあるでしょう」
そう言うパチュリーの手にはいつの間にか、料理本があった。
「早く行きましょ!」
「はいはい、そう急がないの」
「あら、フランお嬢様、パチュリー様如何なされましたか?」
廊下の掃除をしている咲夜に遭遇した…。やっぱり咲夜に会わずに料理を作るなんてそうそうできないよね…。
どうしよう…咲夜にわたしがお姉様に料理を食べさせることがバレたら、わたしに唯一できることができなくなっちゃう…。
「これから妹様とお菓子を作ろうと思っていたの。ね?妹様」
「えっ!?そ、そうだよ!これからパチュリーと一緒にお菓子を作るの!」
「そうでしたか。なら、少々お待ちください。」
そう言って咲夜の姿が消える。
この間にわたしが疑問に思ったことをパチュリーに聞く。
「ありがとうパチュリー。でも、どうして咲夜にバレたらダメっだって分かったの?」
「簡単なことよ。咲夜のことだから、妹様に風邪を移させないためにレミィに会うのを止めるでしょ?」
やっぱりパチュリーはすごいや!
二人で話している内に、咲夜が姿を現した。
「お待たせしました。お二人の衣服が汚れると困るので、これを着てお作りください」
そう言って咲夜に渡されたのは、黄色のエプロンと紫色のエプロンだった。汚れるっていうのは考えてなかったわ。やっぱり咲夜は瀟洒ね!
「ありがと!咲夜!」
そう言うと咲夜は微笑み、
「いえいえ。何かあったら咲夜をお呼びください。では失礼します」
あぁー、そういえば咲夜は掃除をしていたんだっけ。
「さぁ、早く行きましょ!」
「分かったから走らないの。誰かにぶつかったら危ないでしょ」
食糧庫からパチュリーに言われた食材を取りだし調理場に運ぶ。
「美味しく作れるかな…」
「妹様の手料理ならきっと美味しいわ」
「ありがとう!そう言ってくれたら自信が出てきたよ!ほら、早く作ろう!」
「えぇ、そうね。早速作りましょう。その前にエプロンを着ましょうか」
「そうだね!はい、パチュリーの!」
パチュリーに紫色のエプロンを渡し、
咲夜に渡された黄色いエプロンを着てみる。
パチュリーがエプロンを着ていると、自然と笑えてくる。それに気づいたのか
「なんで笑ってるのよ…そこまで変かしら…」
「いつも図書館で本を読んでるパチュリーがエプロンを着ているから笑っちゃったの。似合ってるよ!」
「妹様の方が似合ってるわよ。レミィが見たら発狂して廊下を走り回りそうな位にね」
それって誉められてるのかな?まぁ良いや!
「早く作ろう!」
「そうね。えーっと、雑炊の作り方は?」
[ 多分美味しい雑炊の作り方☆]
1.にら、にんじん、ねぎ、を適当な大きさに切ります!しょうがはすりおろしておきます。卵は割りほぐしておきます。
2.鍋にだし汁と調味料を加え、にんじんが柔らかくなるまで茹でます。
3.ご飯はザルに入れてサッと水で洗い、ぬめりを取ります。
4.鍋にご飯とねぎ、しょうが、にらを加えて煮ます。
5.にらがしんなりしてきたら、溶き卵を回し入れて、ひと煮立ちさせる。
多分美味しい雑炊の作り方☆って何よ!多分ってことは美味しくないかもしれないの?
美味しく作って見せるけどね!じゃないとお姉様に会わせる顔がないよ…。
「それじゃあ作り始めよう!」
気合いをいれるために少し大きい声を出す。パチュリーがいればなんとかなるよね!
疲れた…。料理ってこんなにも疲れるものだったの?
野菜を切るときは包丁の使い方が分からないから、取り合えず大きく振りかぶって野菜に叩きつけてまな板まで切れちゃったし、卵を割る時も、加減が分からないから卵の殼ごと潰しちゃって、結局パチュリーに割って貰ったし…。わたしって料理の才能ないのかな…。
「妹様はレミィの事を考えながら料理を作ったのでしょう?それで不味い訳ないじゃない」
「そうだね!手伝ってくれてありがとう!」
「ほら、あなたのお姉様がお腹を空かせて待ってるわ。早く行ってあげなさい」
「そうだね!じゃあ行ってくる!」
そう言ってお姉様の部屋に向かう。
咲夜に会いませんように!
お姉様の部屋に着いた。うー、なんでだろ、緊張してきた…。
深呼吸して扉をノックする。
コンコンコン
「…入りなさい」
少ししてから中から返事がくる。
いつもより機嫌が悪いのか、少しきつめな返事だったな…。
ゆっくりと扉を開ける。
「お邪魔します…。お姉様、具合は大丈夫?」
そう声をかけてお姉様を見ると、少し驚いている様子だった。
「えぇ、さっきよりも大分ましになったわ」
風邪が悪化してないみたいでよかったぁ。
わたしは雑炊を持ってお姉様の部屋に入る。
「よかったぁ…。心配だったんだよ? お姉様、お腹は空いてない?朝食殆ど食べてなかったでしょ?だから、少し早いけどお昼ご飯を持ってきたの」
これで食欲がないって言われたらどうしよう…。
「えぇ、お腹が空いたからそろそろ咲夜に昼食を持ってこさせようとしていたところよ」
「よかったぁ!食欲が無かったら、わたしが作った雑炊が無駄になっちゃうところだったわ!」
丁度よかった!少しでも遅かったら、わたしが唯一できることがなくなっちゃうところだったのね!
なんだろ、お姉様の顔が少しニヤけ顔になってる。。まぁいいや!お姉様の部屋にあった椅子を持ってお姉様に近づく。
良いこと思い付いた!
「あ、そうだ!わたしがお姉様に食べさせてあげるね!」
そう言ってわたしは椅子に座って、スプーンで雑炊を掬い、ふーふーと息を吹き掛け冷ます。
あ、お姉様完全にニヤけ顔になった。
「あ、あーん」
雑炊をお姉様に食べさせる。
お姉様は良く味わってくれてるみたい。
お姉様何て言ってくれるかなぁ。
あれ?黙ってる…もしかして、美味しくなかったのかな…。不安になってきた。
そうこう考えている間に、
「ものすごく美味しいわ。フランは料理の才能があるわね。私でも食べやすいように、優しい味付けにしてくれたのね。ありがとう、フラン」
そう言ってお姉様は、わたしの髪の毛を撫でてくれた。少しくすぐったいけど気持いいなぁ…。それに美味しかったみたい。よかったぁ。お姉様に誉められるとすっごい嬉しいな!
「そう言ってくれてすっごく嬉しいよ!ほら、まだまだあるからいっぱい食べて早く元気になってね!お姉様!」
そう言ってスプーンに雑炊を掬ってふーふーを始める。
これもパチュリーのおかげね!パチュリーには後でもう一回お礼を言いに行こ!
…わたしがお姉様を看病できるなら、風邪も悪くないと思えちゃうや。
因みに自分は昨日、学校が舞台の貞子っぽいホラーな夢を見ましたよ。
それはともかくとても微笑ましい作品でした。お姉様大好きっ子なフランはあまり見たことなかったので新鮮でした。最後なんかある意味でのダブル「きゅうけつ鬼ごっこ」ですね(笑)。もうだめ、ニヤケちゃうわ。
>どこかのお嬢様のように暴走をしないような人ならいつだって歓迎よ
・・・魔理沙は?
お姉様の看病ができなくてお姉様にばか!って言うっちゃうフランちゃん可愛い
パチェのエプロンもありそうで中々無い描写なので新鮮でした
付き合いの良い魔女だなあ
次回作も楽しみに待っています。
……ねちょいのが書けないって訳じゃないんだからね!
私が書くとどうしてもお姉様大好きっ子のフランになってしまうのです。
魔理沙は…はい。言っても聞かないので。決して魔理沙を忘れていた訳じゃありません…。
≫ かっぷけーきRem 様 お褒めいただきありがとうございます!
私はまだまだ未熟者なので上手く書けるように頑張ります!
≫ 絶望を司る程度の能力 様 コメントありがとうございます!
面白いと思って頂き光栄です!
≫ 6 様 コメントありがとうございます!
可愛いと思って貰えましたか!それはありがたい。
≫7 様 最初はパチュリーがフランの料理を見てアドバイスをする、というものを考えておりましたが、どうせならパチュリーもエプロンを着せてしまえ!と思い着せました。
パチュリーは迷惑をかけない方々には優しいです。
≫zeronine 様 ほんわかさせられることが出来ましたか!
そう言ってもらうと次回作も頑張れます!
作者コメに全部持っていかれた…www
作品自体もとても面白かったです。