・・・・・・いつになっても、バカな奴はいるんだなって思う。
外の世界でも、人間の世界でも。
私が博麗の巫女になってから、数え切れないほどのバカと出会った。
白黒の泥棒バカ、いい年して人形で遊んでるバカ、2Pカラー巫女のバカ・・・・・・
でも、その中でも群を抜いてバカな奴がいた。
アイツがバカだってことは、幻想郷の誰もが知っている事、もはや常識レベル。
湖の近くをフワフワ漂い、自称最強を名乗っている。
でも、常識知らず。その上どんな簡単ななぞなぞも答えられない。
アイツこそ天下一品のバカ。
もう言わなくたって分かるわよね?
「おーい、バカ妖精~!」
彼女が私の名前を呼ぶ。
そう、伝説の⑨、チルn・・・・・・
・・・・・・あれ?
「彼女」が「私」の名前を呼んだ?
え? だってバカはアイツで・・・・・・私は博麗の巫女で・・・・・・?
でもアイツは私のことを呼んでるわけで・・・・・・
あ、あれ? なにこれ?
「⑨霊夢~! おーい!」
彼女はいつまでも私のことを呼んでいる。「⑨」って。
・・・・・・でも、私は博麗の巫女で・・・・・・
私は・・・・・・
博麗の・・・巫女じゃない?
「バカ霊夢ってば! 聞いてるの?」
彼女が私の目の前にやってくる。
私がバカ妖精で、このコは?
「霊夢! この博麗チルノ様がやってきたんだから返事しなさいよ!」
・・・・・・何なのこれ?
目の前の少女は、青と白の巫女服に青いリボン。
完全に「博麗の巫女」だった。
「あれ、あれ? な、なんで・・・・・・?」
自分の格好を見てみる。
「え・・・・・・?」
私はあの「バカ妖精」と同じ服を着ていた。
いや違う。今は私がバカ妖精なんだ。
「・・・・・・何なのよコレ!?」
思わず私は叫んでしまった。
「ちょっと霊夢! 大声出したら参拝客がびっくりして逃げちゃうでしょーが!」
「チルノ」に怒られる。
(アイツに怒られる・・・・・・? なんで私が!?)
状況が見えてきた私は、チルノの前に立つ。
「ちょっと! 博麗の巫女は私よ! 何勝手に私の職を奪ってんのよ!」
私が言うと、チルノは呆れ顔で溜め息をつく。
「・・・・・・あんた本当にバカね。博麗の血を引いてもいないあんたが、あたいみたいな巫女になれるわけないじゃない」
「なっ・・・・・・!?」
私が・・・・・・博麗じゃない・・・・・・?
「博麗チルノ?」
「そう。あたいは博麗チルノ」
「博麗霊夢じゃなくて?」
「あんたはただの妖精の霊夢でしょーが」
「・・・・・・日本語でおk」
「あんたバカなの? 邪魔するなら帰ってよ。あたい掃除したいんだけど」
・・・・・・意味が分からない。ってかチルノにバカって言われた!
「私がバカなわけないでしょ! あんたといっしょにすんな!」
私はバカじゃない。チルノなんかよりずっと天才で・・・・・・
「・・・・・・じゃあ霊夢。1+1は?」
チルノが私に向かって問題を出してくる。
「そんなの解けない奴なんていな・・・・・・い?」
1+1?
りんごが一個と、みかんが一個?
いや、でも私が今朝りんごは食べたからもうなくて・・・・・・
あれ? でもこれは算数だから、私が食べたとか関係ないんだっけ?
いや、でもみかんって皮むいたら粒がいっぱいだし・・・・・・
って、これ本当にみかんとりんご?
もしかしたらブドウかも・・・・・・
ブドウって一つ一つの粒で一個かな? それとも一房で考えるの?
わ・・・わからない・・・・・・
~少女計算中~
3時間後。
いったい何が一つずつあるの?
1+1の「1」って何なの?
もしかしたら砂の山が二つあって・・・・・・
そうだ、二つの砂の山を合わせたら・・・・・・一つの大きな砂の山だ。
つまり、1+1=1だ!!
「わかった! 答えは1よ! やっぱり私は最強ね!! ・・・・・・ってあれ?」
私が自信たっぷりに答える頃には、チルノはもうお昼寝中だった。
「霊夢・・・・・・お前本当にバカだよな」
いつの間にかやって来ていた魔理沙が、哀れんだ目で私を見てくる。 や、やめろ! そんな目で私を見るな!!
「霊夢、1+1は・・・・・・2だぜ?」
「なん・・・だと?」
~fin~
外の世界でも、人間の世界でも。
私が博麗の巫女になってから、数え切れないほどのバカと出会った。
白黒の泥棒バカ、いい年して人形で遊んでるバカ、2Pカラー巫女のバカ・・・・・・
でも、その中でも群を抜いてバカな奴がいた。
アイツがバカだってことは、幻想郷の誰もが知っている事、もはや常識レベル。
湖の近くをフワフワ漂い、自称最強を名乗っている。
でも、常識知らず。その上どんな簡単ななぞなぞも答えられない。
アイツこそ天下一品のバカ。
もう言わなくたって分かるわよね?
「おーい、バカ妖精~!」
彼女が私の名前を呼ぶ。
そう、伝説の⑨、チルn・・・・・・
・・・・・・あれ?
「彼女」が「私」の名前を呼んだ?
え? だってバカはアイツで・・・・・・私は博麗の巫女で・・・・・・?
でもアイツは私のことを呼んでるわけで・・・・・・
あ、あれ? なにこれ?
「⑨霊夢~! おーい!」
彼女はいつまでも私のことを呼んでいる。「⑨」って。
・・・・・・でも、私は博麗の巫女で・・・・・・
私は・・・・・・
博麗の・・・巫女じゃない?
「バカ霊夢ってば! 聞いてるの?」
彼女が私の目の前にやってくる。
私がバカ妖精で、このコは?
「霊夢! この博麗チルノ様がやってきたんだから返事しなさいよ!」
・・・・・・何なのこれ?
目の前の少女は、青と白の巫女服に青いリボン。
完全に「博麗の巫女」だった。
「あれ、あれ? な、なんで・・・・・・?」
自分の格好を見てみる。
「え・・・・・・?」
私はあの「バカ妖精」と同じ服を着ていた。
いや違う。今は私がバカ妖精なんだ。
「・・・・・・何なのよコレ!?」
思わず私は叫んでしまった。
「ちょっと霊夢! 大声出したら参拝客がびっくりして逃げちゃうでしょーが!」
「チルノ」に怒られる。
(アイツに怒られる・・・・・・? なんで私が!?)
状況が見えてきた私は、チルノの前に立つ。
「ちょっと! 博麗の巫女は私よ! 何勝手に私の職を奪ってんのよ!」
私が言うと、チルノは呆れ顔で溜め息をつく。
「・・・・・・あんた本当にバカね。博麗の血を引いてもいないあんたが、あたいみたいな巫女になれるわけないじゃない」
「なっ・・・・・・!?」
私が・・・・・・博麗じゃない・・・・・・?
「博麗チルノ?」
「そう。あたいは博麗チルノ」
「博麗霊夢じゃなくて?」
「あんたはただの妖精の霊夢でしょーが」
「・・・・・・日本語でおk」
「あんたバカなの? 邪魔するなら帰ってよ。あたい掃除したいんだけど」
・・・・・・意味が分からない。ってかチルノにバカって言われた!
「私がバカなわけないでしょ! あんたといっしょにすんな!」
私はバカじゃない。チルノなんかよりずっと天才で・・・・・・
「・・・・・・じゃあ霊夢。1+1は?」
チルノが私に向かって問題を出してくる。
「そんなの解けない奴なんていな・・・・・・い?」
1+1?
りんごが一個と、みかんが一個?
いや、でも私が今朝りんごは食べたからもうなくて・・・・・・
あれ? でもこれは算数だから、私が食べたとか関係ないんだっけ?
いや、でもみかんって皮むいたら粒がいっぱいだし・・・・・・
って、これ本当にみかんとりんご?
もしかしたらブドウかも・・・・・・
ブドウって一つ一つの粒で一個かな? それとも一房で考えるの?
わ・・・わからない・・・・・・
~少女計算中~
3時間後。
いったい何が一つずつあるの?
1+1の「1」って何なの?
もしかしたら砂の山が二つあって・・・・・・
そうだ、二つの砂の山を合わせたら・・・・・・一つの大きな砂の山だ。
つまり、1+1=1だ!!
「わかった! 答えは1よ! やっぱり私は最強ね!! ・・・・・・ってあれ?」
私が自信たっぷりに答える頃には、チルノはもうお昼寝中だった。
「霊夢・・・・・・お前本当にバカだよな」
いつの間にかやって来ていた魔理沙が、哀れんだ目で私を見てくる。 や、やめろ! そんな目で私を見るな!!
「霊夢、1+1は・・・・・・2だぜ?」
「なん・・・だと?」
~fin~
でも、ありだと思う
俺達が『2』って短絡的に結びつける答えにさえ、幾通りもの考え方を示す。
効率化だけを目指し、難しく考えるという発想を失ってしまった我々大人こそが本当の馬鹿ではないのだろうか。
あれ?
そういえばなんで1+1って2なのかな…ハッ!罠か!
ハッ! これも罠か!
1=2だから霊夢は合ってるよ?
…あれ?
霊夢さんはシナジー理論を覚えたんだな
その発想なかったなー、考え方をすこし変えるだけで他の答えが見えてくるんですね、目から鱗です。
なぜこのような事態になったかは皆さんの想像にお任せしますw
これからもそそわで頑張っていくのでよろしくお願いします!
なん…だと?
リンゴとか砂山とかにつけられる「1個」という実測的な単位とは時に食い違っているような気が…ハッ!?