何でもない一日だった。
本当に何でもない、当たり前に過ぎていく一日だった。
けれどもその日、彼女は自分の死期を悟った。
「一ヶ月後に、私は死ぬわ」
博麗霊夢がそう告げたとき、周囲の者たちは唖然とし、次に苦笑した。
何を下らない冗談を。統計し要約すればそんな感想になるのだろう。
魔法使いも、吸血鬼も、幽霊も、蓬莱人も、鬼も、天人も、ついでに神々ですら苦笑していた。
存外物わかりの悪い連中ばかりだ、といいたいところだが、タイミングも悪かったかも知れない。
宴会の最中、それも皆に酒が程良く回り切った頃というのは、死期を明かすにはあまりよろしくなかったといえる。
霊夢にしてみればそのときたまたま思い出したから教えておいただけなのだが。
「おいおい、食糧が底を尽きでもしたのか?」
「何だったら永遠亭から融通してもいいわよ」
魔理沙が馬鹿笑いし、輝夜が幾分同情したように言う。
こいつらは私を何だと思っているのやら。
霊夢は肩をすくめたが、他の連中も似たり寄ったりだ。
下手な冗談だとあっさり流す者、ただただ呆れている者、台所がそこまで厳しいのかと同情している者、いやさそれなら尚更毎日宴会しようじゃないかと叫ぶ者などなど。博麗の巫女なるものが彼女らにとってどういう位置づけなのかが見て取れる。
ま、いっか。
霊夢は納得した。
別段、どう釈られてもこの際構うまい。湿っぽいのも苦手だし。
それに深く考えるまでもなく、仮に真剣に受け取られたとしても、何がどうなるわけでもなし。
ひょいと肩をすくめて、手近な酒瓶を掴んで杯に注ぐ。レミリアが持ち込んだワインだが――出る所に出ればかなりの値が付く年代物ではあるらしい――、香りが気に入っていた。霊夢の好みはどちらかというと日本酒に偏っていたが、たまには洋酒もいいものだった。
日本酒に日本酒の飲み方があるように、洋酒には洋酒の作法がある。
ワインでいうならば、まずは色合いと香りを賞味し、たしかめるようにその味を楽しむのが本来のあり方だ。付け加えれば、瓶の状態で激しくかき混ぜるような真似をしてしまうと味が濁ってしまう。
しかし霊夢は委細構わず紅色の液体を喉に流し込んだ。酒は美味く感じられればよいというのが彼女の意見ではあった。
ワイン職人が嘆くほどの無造作な仕草で、まるでどぶろくか何かのように瓶を傾け、新たな酒を注ぎ足す。
――と、杯に張った紅い水面にふと影が差したことに気づいた。
顔を上げる。
八雲紫と八意永琳という珍しい組み合わせがそこにいた。
「ちょっと失礼」
永琳が手を伸ばして来る。
何よ、と反射的に避けようとした仕草は、八雲紫のいつになく厳しい視線に遮られた。
「何だ、悪酔いでもしたのか?」
「あははー」
レミリアが口を挟み、ミスティアが意味もなく笑う。
幾人かは冗談の延長かと酒を片手に眺めている。
それらの反応を無視して、永琳はまず霊夢の頸動脈に手を当てて体温と鼓動を確かめた。月人最高の天才と謳われた才女の眉が、訝しげにひそめられた。
次いで、左手で脈を取られながら、霊夢は右手に持った杯でワインを飲みほす。
診断を受けている身としてははなはだ不誠実極まる態度であったが、座興の延長と解釈している周囲は当然と受け取っている。
永琳の目だけが、ひそかに細められた。
「開けるわよ」
手を伸ばし、言葉通りに巫女装束の前を開けさせる。
おいおい本格的だな、とレミリアが呆れたように呟き、グラスをあおる。傍らでは咲夜が当然のようにつまみの乗った皿を差し出している。
「あ、咲夜。おつまみこっちにも」
「はいはい」
片手で招きながら霊夢が要求すると、咲夜は苦笑しながらうなずいた。ほんの一瞬、力の発動する気配があり、気がつけば霊夢の右手の届く位置にチーズやらチキンやらが乗った皿が出現していた。
咲夜の姿は先刻と変わらずレミリアの傍らにある。まさに瀟洒といいたくなる従者ぶりであった。
霊夢の胸元に手を当てていた永琳の顔からは表情が抜け落ちていた。
「あー、萃香。あんたお神酒をがぶがぶ呑んでんじゃないわよ」
瞳孔の具合を探られながら、霊夢はいつも通りに酔っ払っている鬼の少女へ愚痴を飛ばす。
「堅いこといいっこなしー」
鬼の分際でお神酒を水のように空けていた萃香はけらけらと笑った。
永琳の顔からは血の気が引いていた。
八雲紫の肩はかすかに震えていた。
藍と西行寺幽々子が顔色を変えて席を立つ。
隅で読書していたパチュリー・ノーレッジが本を閉じる。
命蓮寺の面々をかき分けて聖白蓮が歩み寄ってくる。
そして、
「うどんげ――!」
絶叫じみた天才薬師の声が、
「すぐに私の医療箱を!! いえ、屋敷の兎たちにベッドを一つ用意させなさい、大至急!!」
宴の終焉を告げるのと。
「あ、この酒おいしそう。一杯もらうわよ」
霊夢が新たな酒瓶に手を伸ばしたのとは、まさに同時であった。
何事かと目をむく人妖どもの中心で、博麗霊夢はただ一人いつも通り、酒をなみなみと杯に注いで呑みほした。
……それからの四日間は、霊夢の価値観からすれば随分と窮屈でつまらないものになった。
どうやら永琳の医療における真摯さを見損なっていたものらしい。
宴の席から永遠亭へそのまま運び込まれ、何か訳のわからぬ機械やら投薬やら施術やらで徹底的な検査を受けたのが第一日目。
二日目、三日目は絶対安静を仰せつけられて日が暮れた。
四日目になって、ようやく説明を受けた。
不死の蓬莱人としては珍しく憔悴し切った顔の永琳により、それまで直感によってのみ悟っていた事実に論理的なお墨付きが与えられたのだ。
「――内臓も筋肉も、三割近くがボロボロ。残った七割も著しい機能低下が認められる。新陳代謝機能は常人の半分以下で、体温は30度以下。正直、あなたが今平然と呼吸していること自体が一つの奇跡だわ」
これが、人体と薬物の天才と謳われた月人の結論だった。
余命についても、永琳は霊夢の直感を保証して見せた。ただしその見解は、明日に命が尽きてもまったく不思議はない、というより今墓の下にいないことそれ自体がおかしいという、霊夢の直感以上に救いのないものではあったのだが。
治療の可否については、霊夢は訊ねなかった。
それが不可能であることは自身で悟っていた。
永琳もまた、口には出さなかった。そもそも、検査をするだけなら初日で結論が出ていたはずだ。以後の丸二日を、この天才はその優れた脳細胞と膨大な知識を総動員して治療法の考案に当てていたのだろう。
そしてたどりついた結論が、博麗霊夢の体はすでに半ばが死んでいると本人に告げること、そういうことだ。
「そう、ありがと。診察費と入院費は後日改めて届けるわ」
霊夢は純粋に、永琳の医師としての尽力と識見に礼を言った。
退院を前提としたその物言いに、永琳は目を剥いたようだった。明日をも知れぬ病人を、自身の管理下から手放すという選択肢は、彼女にはない。
何か言いかけた永琳を、霊夢はわずらわしげに手を振って制する。
「使命感は立派だけどね。才能を無駄遣いするのは感心しないわよ」
自分にこれ以上の手間と暇を費やすのは無駄だと。
博麗霊夢はそういってのけたのだった。
残酷なまでに明晰な判断と結論。八意永琳は反論のすべてを封じられ、うなだれた。
永遠亭を辞して神社に戻ってからは、さらに面倒な事態が訪れた。留守を守っていた萃香は、霊夢を見るや、
「ちょ、何でそんな体で歩きまわってるんだよ!」
と血相を変えたのだ。床の間に布団が敷かれ、そこから動くなと厳命された。
おまけに、レミリア、咲夜、妖夢、早苗、慧音などなど、知人友人が入れ替わり立ち替わりで訪れては暗い顔を並べる。
どうやら自分が入院していた三日間で、その現状について幻想郷の人妖すべてが知るところとなっていたらしい。
そういえばあのときの宴会には文もいたっけ、と霊夢は思い出したが、これについては誤解といえた。
物見高さでは誰もが認める鴉天狗は、巫女の現状について沈黙を保ち続けていた。あの日、宴の場から霊夢を永遠亭に運び込んだ当事者の一人――その場にいた面子の中では最も足が速いとして、自ら志願した――であるにも関わらず、文々。新聞が誌面をにぎわしたことはない。というより、発行すらされていなかった。もとより個人発行の新聞、月に一、二度発行される程度のものではあったとはいえ、普段の彼女を知る者からすれば驚くべきことであったかも知れない。
博麗の巫女が不治の病で余命幾許もない、という一報は、純粋にただの口コミ、つまり噂話として燎原の大火の如く幻想郷に広まったのだった。
見舞いに訪れた連中は、口々にいった。
医学的には確かに治療の方法はないのかも知れない。
しかしここは幻想郷。手段は無制限にある。
「私の眷属になりなさい。あなたのことだから忠誠や従属は求められないだろうけど、この際構わないわ。何ならパチェと同じように、紅魔館に部屋を用意するわよ」
レミリア・スカーレットは居丈高に、しかしすがるような目でそういった。
「私の技術なら、病に冒された部位の代わりを造ることができるわ。……魔力で稼働するから、捨食の法で魔法使いになってもらうことが前提だけど……あなたなら、半月とかからず習得できると思う」
アリス・マーガトロイドはこの数日間不眠不休で組み上げたという「病で冒された部位の代わり」――外の世界の言葉でいうならば人工臓器ということになるだろう――の試作品を持ち込んできた。
「蓬莱の薬を使いなさい。不老不死の体というのも、これはこれで馴れれば悪くないわよ。私に永琳、おまけで妹紅だっているし。あなたがいれば、これからの永遠にもよい暇つぶしができるというもの」
輝夜は古びた壺を差し出して、永琳も最初からこれを飲ませていればよかったのに、とお姫様らしい無邪気さでそういった。
「天人になっちゃいなさいよ! 大丈夫、お父様は私が説得するから……ううん、あなたの功績と実力からすれば、天界で新たな氏族を立てることも許されるはず。ね、いい話でしょ?」
比那名居天子は例によって例の如く自分が常に正しいといわんばかりだった。
「長からの内々のお話として聞いていただきたいのですが……霊夢さん、山はあなたを同胞として受け入れる用意があります。人間から妖怪に転ずること自体は、さほど珍しい事例ではありませんし、その手段も確立されています。むろん、上は上で『元・博麗』を得ることで山の勢力を確固たるものにするという計算があるわけですが、あなたは長生きできるし、その気になれば大天狗に並ぶ地位に昇ることも難しくありません。いえ、ただのんびり暮してもらうだけでもいいのです」
射命丸文は記者としてではなく、山の使いとしてそんな話を持ちかけてきた。上層部の思惑までもここだけの話として漏らしたのは、これまでの付き合いがいわせた彼女なりの誠実さといえよう。
「あんたなら、新たな神の一柱に連なるだけの資格がある。何も守矢に加われ、というつもりはないさ。博麗神社に祀られる神の一柱であればいい。賽銭こそ少ないだろうが、人々が博麗神社に向ける信仰に欠けるところがないというのは私も知っている」
八坂神奈子はある意味で巫女に対するものとしては最上級といえる提案をしてきた。
皆が皆、内容にあるていどの差異こそあれ、似たような話を並べ立てた。仮に全員の提案を実行に移した場合、新種の妖怪やら神やらが何十と誕生してしまったことだろう。
気持ちはありがたい。ありがたいのだが正直迷惑だ。ありがた迷惑とはまさにこのことか、と霊夢は淡白に考えた。
何も彼女とて、世を儚むほどに悟り切っていたわけではない。最期まで人間として生きたい、などという高尚な哲学を抱いたこともない。
実のところ、吸血鬼、魔法使い、蓬莱人、妖怪、天人、あるいは神として生きるという仮定について、大して抵抗はなかった。なったらなったでまぁいいか、と納得するだけだったろう。
しかし、博麗霊夢はどこまでも博麗霊夢だった。
持ちかけられた提案のすべてに対して、「やめとくわ」の一言ですませたのだ。
それぞれに理由はあった。
吸血鬼になったら縁側で日向ぼっこしつつ茶をすするのは無理だし、魔法使いになるには術を勉強するのが面倒。蓬莱人としての永遠の命なぞ持て余すのが目に見えているし、形式上とはいえ妖怪の山の組織的な体制に組み込まれるのは窮屈そうだ。天人のように悟りすました心境にはなれそうもなく、神になってしまうと信仰の多寡にこれまで以上に切実に気を使わねばならない。
どれも大した理由ではないが、それでも霊夢にとっては「寿命を伸ばす」という一事と秤にかけて勝るだけの理由だった。
つまり自分は、そういう人間だったということなのだろう。
命よりも何よりも、気分というものを優先させる。すべてにおいて興味がなく、欲求もない。知人友人たちの気遣いをありがたく感じはしても、それに意思決定を左右されることはない。
そういう、極めつけに自己中心的で冷淡な人間であったということだ。
入れ替わり立ち替わり訪れる見舞客を時に適当にあしらい、時になだめて帰すことで、十日間が過ぎ去った。
余生の過ごし方としては有意義なうちに入るのかしら、と霊夢はぼんやりと考えたものだ。次々と延命手段を持ちかけられ、それを軒並み却下していくというのは、ある意味ひどく不毛な気もするのだが。
身の回りの整理も始めていた。
愛用の巫女装束は、最低限の着替えを残してすべて蔵に押し込んだ。食料については日持つのする物を除いて早めに食べてしまうことにする。散らかっていた部屋は不用品を処分して雑巾がけ。神社全体を綺麗に掃除しておくことも考えたが、面倒臭くなって途中でやめた。
自分に代わる博麗の巫女については、霊夢は心配しなかった。
博麗の巫女は血に依らず、力によって継承される。十数代にわたる巫女の大半は、血縁によるつながりはない。不可思議なことに、巫女が没するか力が衰えるかすれば、必ず新たな巫女がいずこからか現れるのだ。まるでそれが幻想郷の意志でもあるかのように。あるいは紫あたりなら詳しい事情を知っているのだろうが、いちいち問うてみたことはない。理屈がどうあれ、自分が没した後もそれに代わる巫女が現れることはほぼ確実、それだけわかっていればまぁよかろうと思う。
霊夢自身がその実例だった。先代の巫女が病没した後、博麗の巫女として連れてこられたのだ。それ以前の自分がどこでどのように育っていたかについては覚えていない。人里に血縁がいるということもない。木の股から這い出てきたわけではあるまいし、探せばどこかから――あるいは外の世界から――血縁が見つかるのかも知れないが、今の霊夢にとってはどうでもよろしいことではあった。
整理整頓が一段落してしまうと、本格的にやることがなくなった。
よって、いつものように茶をすすることにする。
幸いにして天気はよかった。縁側に腰かけ、冷たさの残る大気の温度と、降り注ぐ陽光の温度との差を楽しむ。
茶葉はいつもの愛用品。適度な苦みが気に入っている。
死を間近に控えていることを記念して(?)玉露でも買ってこようかとも思ったが、結局はやめた。人間、馴れないことをするとろくなことはない。馴染んで好んだこのお茶を最後まで飲み続けるのもまたよし。
あと半月。
長いな、と霊夢は思った。
いつも通りにのんびり過ごしていれば早く過ぎ去るかも知れないが、ありがたい知人友人たちの応対が続くのかと思うと気が滅入るほど長いようにも思う。
果たしてあいつらは私の何が気に入って生かそうとするのだろう。
これまでの半生を顧みて、特に友好に値する行動を自分が起こしたという記憶はない。
というより、異変を起こしては解決し、その過程で打ち負かしたという、友情とか親愛とかいう表現からは程遠い関係ばかりであったようにも思うのだが。
まことあやかしの心は図り難し。物好きにも程がある。
……まあ、今更か。
大体それをいうなら、退治した直後の妖怪を社に招きいれ、酒を酌み交わした自分も大概だとは思う。
もちろん自分には自分なりの言い分もある。
この幻想郷は一面でひどく危うい均衡の上に成り立った世界だ。
外では畏怖ないしは恐怖の対象として気ままに生き、時には破壊と殺戮を欲しいままにしてきた妖怪たちが行き着いたこの世の果てのその最奥。幻想が幻想として在り続けられる最期の理想郷。
そこに住まう者には多かれ少なかれ、この理想郷を維持しなければ己が身が消滅するという一種の危機感、あるいは義務感がある。
自儘に生きることをこそ本分とする妖怪が、自儘であることを抑制せねば生きていけぬという二律背反。
一歩間違えればひどく倦怠的で退廃的な世界となりうる、その絶対原則。
博麗霊夢はその種の倦怠と退廃がひどく気に食わなかった。
そして同時に、血で血を洗い殺意が憎悪と連鎖する殺伐たる日常もご免だった。
ならば、洒落で収まる程度に暴れさせ、洒落で収まる程度に殴り合えればいい。
スペルカード・ルールが受け入れられた理由はそこにある。
もとより、力ある妖怪は同時に賢い。総力戦ともなれば互いに無事では済まないこと、並びに自分たちの最期の安息の地である幻想郷が崩壊してしまうことを知悉している。故に、仮に争わねばならないときは、何らかの作法をもって互いの力を抑え、勝敗を決するということが、以前から行われていた。
霊夢が原案を練ったスペルカード・ルールは、それを踏まえると同時に、力なき者でも力ある者に創意工夫で勝利しうるよう形式を整えた点で、多くの人妖から支持を得た。
所詮はお遊び、戯言。
だが、本気で争うことが何より忌避される幻想郷においてはうまく型にはまった手法ではあったのだろう。
――すべては所詮お遊び、戯言なのだ。
湿っぽいのは嫌いだ。酒がまずくなるから。
ぎすぎすしているのも嫌だ。寝覚めが悪くなってしまう。
いついつまでも憎み合い殺し合うなど御免被る。そのようなことにかまけるよりも、茶をすすっている方が楽しい。
突き詰めればそれだけのこと。
博麗霊夢にとってはそれだけのことで、いかな異変を起こした妖怪であろうとその限りではなく。
……転じていえば、自分にとってあらゆる人妖はそのていどのものでしかなかったということだ。
本気で憎んだ相手などはなく、本気で愛した者もいない。
本気で殺したくなった怨敵もおらず、本気で殺されかけた強敵もない。
吸血鬼、妖怪、亡霊、月人、術士、蓬莱人、妖精、半妖、悪魔、神、鬼、現人神、魔法使い、天人。その諸々が彼女にとって差異はなく、等価値である。
いずれに対しても脅威など覚えた試しはないし、従って敵と見なせたことはない。
まさに世はすべて戯れ。
砲火を交わしたその翌日に酒を酌み交わしたとて何の不都合があろう。
博麗霊夢はそうして生きてきた。
そしてその果てに、人としてもごく短い生涯を閉じつつある。
ある意味では、この閉ざされた楽園で、これほどに好き勝手に生きた者もそうはいないだろう。
やり残したことなどあろうはずもない。身を焦がすほどの望みなど持てたことはなく、遺して悔いるほどの存在もなく。
この幻想郷にほんの一時生じ、消え果てる。
そのていどのモノとして終わる。
博麗霊夢はそれでいい。それ以外の何かになど。それ以上の何かをなど。
自分は望めたことはないのだ。
その日は珍しく――というべきか、来客が皆無のままに夕刻を迎えた。
博麗神社の縁側から望む夕陽は、なかなかの壮観だと思う。
見下ろす幻想郷の景色も一見の価値はあるだろう。
人里からたなびく炊事の煙。
妖怪の山には河童の発明品であろう、人工のものらしき光が灯る。
この日何杯めかの茶を注ごうとして、そういえば今日は朝に粥を啜ったきり、何も口に入れていないことに気づく。
食欲が失せているという自覚はなかったが、あるいは自分の体がもはやそれほどの栄養を必要としてはいないという証左なのかも知れない。
たしかに、衰えを知覚して以来、極力無駄な労力を避けた生活を心掛けてはいた。
霊夢にとってはさして難しいことではない。
スペルカード・ルールが普及して間もない頃などは、手傷を負うことはそう珍しくなかった。妖怪たちのほとんどはこの奇妙で華やかな決闘法を好奇心と共に受け入れたが、中には熱中して手加減を忘れる者も多い。こちらが殺すつもりもなく力を落としているのに、人体を消し飛ばすほどの威力を出されることはままあった。時には臓腑に損傷を負いもしたし、腕の骨を砕かれたこともある(もとより人間と妖怪では力の尺度が違うので、特に問題視したことはないが)。
そうしたとき、自身の使い物にならない部位の稼働を意図的に排除し、それに最適化した動作を取ることで、博麗霊夢は戦闘を継続してきた。極端な話、腹を搔っ捌かれようと両腕をもがれようと、五体満足な状況と変わらぬ能力を発揮しうる動作を行う。霊夢にはそれができたのだ。
いかなる妖怪も敵と見据えることがなかったのはその常軌を逸した継戦能力にもよる。
皮膚一枚を裂かれる程度のかすり傷も、臓腑を撒き散らすような損傷すらも、彼女には等価だったのだから。いずれも彼女の力を減ずるにはあたわず、心の臓が鼓動を打つ限り博麗霊夢は博麗霊夢として戦闘を継続し続ける。
いや、自分のことだ。
仮に心臓をえぐられたところで、術式で血液を循環せしめ、戦い続けられたかも知れない。そこまで追い込まれたことはないが、そんな確信がある。確信があるということは、できてしまうということ。これまでも常にそうだった。
だからこそ、余命わずかとなった今この時も――八意永琳が「今呼吸をしていること自体が奇跡」と断言したこの時にあって尚、平素と変わらぬ生活ができている。
今日はそろそろ寝てしまおうか。どうせやることもなし。
そう考え、腰を上げかけたとき茜色の空に切り取ったような黒点が見えた。
鼓膜に感じる微かな風切り音。
ああ、そういえばあいつはまだ来ていなかったっけ。
霊夢はそう考え、つくづくと知人連中の物好きさに苦笑した。
「……おはよう、もといこんにちは、いやこんばんは、か」
箒から降り立った霧雨魔理沙には、いつもの闊達さはなかった。
霊夢が厭う類の暗い表情、あるいは憔悴がある。
「時刻からすればこんばんは、というべきじゃないかしらね」
どうでもいい相槌を打ちながら、自然に悟る。
この黒白の魔法使いは、この半月というものほとんど不眠不休で、自分の治療法を考案し研究し続けていたのだろう。おそらくは自分自身の体を実験台にして、数知れぬ魔法薬や術式を試し続けていたのだ。
精一杯普段通りを装う彼女の体調を、おそらくは当人以上に見透かしながら、つくづくと霊夢は思う。こいつは変わらない。愚直なまでの努力家。ひたむきなまでの求道者。
ただの人間の魔法使いでしかない霧雨魔理沙が、弾幕戦闘であれば強豪妖怪をも凌ぐ高みに昇ったのは、まさにそれ故だ。
時に霊夢は、霧雨魔理沙こそが真の天才ではないかと思えることがある。
博麗霊夢は努力せずとも誰より強かった。
レミリア、萃香といった妖怪は、高位の妖怪として生まれついていた。
いうなれば、最初から百の力を備えていたのに対し、魔理沙は枝葉のような努力を無数に積み重ね、一から百へとよじ登った。
それはある意味、愚かしいといえるほどの生き様だ。
弱者としての宿命を否定し、力なき人間としての生涯に反逆する。
捨食・捨虫の法を学び、種族としての魔法使いになってしまえばより容易く高みに昇れたであろうに、まるでただの人間として生まれついた運命に刃向かうかの如く、ただの人間として生来の強者に挑み続ける。
この幻想郷において、霧雨魔理沙ただ一人が履行し続ける生き方。
「ま、上がりなさい。酒の一杯も御馳走してあげる」
客間に案内し、秘蔵の酒を出す霊夢を、魔理沙は黙然と見守っていた。
その表情にわずかな戸惑いが見えたのは、霊夢が当然のように杯を三つ用意してきたときだった。
自分の他に誰かいるのか、と問いかけようとした魔理沙の前で、霊夢は客間の隅に向かって呼びかける。
「紫、いつまでも覗き見はやめなさい」
客間の片隅が、不意にうごめいた。
何もない空間に一条の線が走り、生き物の口のようにぱくりと開く。
「――覗き見とは慮外なこと。睦まじき間に立ち入ることを遠慮していただけなのにねぇ」
そこから顔を出したのは、常と変らぬ慇懃な八雲紫その人だった。
幻想郷最強の一人と誰もが認める大妖、稗田家の編纂した幻想郷縁起に曰く神に伍するだけの力を備えた妖怪の賢者。
その表情の奥に、しかし魔理沙と同種の憔悴が潜んでいることを、霊夢は見て取った。
まったく、どいつもこいつも。私一人がくたばるくらいで。
率直に表すならばそういう心境ではあったが、気づかないふりをして霊夢は酒を注ぐ。
「まずは一献」
杯を掲げる。二人はぎこちなくそれに応じた。
くい、と一気に飲み干す。気遣わしげな視線を感じるのがいささかならず鬱陶しい。酒を飲むのにそんなに辛気くさくてどうすると思う。
とりあえず無視することに決めて、二杯目をあおる。
魔理沙と紫はちらりと視線を交錯させた後、意を決したようにほぼ同時に杯を傾けた。
霊夢は唇の端を微笑む形に上げ、
「後事の一切は紫に任せるわ。社と大結界に関わるすべてを一任する。これは博麗の巫女としての正式な依頼」
さらりと、懸案事項の一つを片づけた。
「あんたが最善と思うあらゆる手段を用いなさい。これは後で書面にしておくから、持って帰って」
杯を持った紫の手が固まった。
千年以上を生きた大妖は、かろうじて微笑に見えるその表情を保ったまま、杯を置いて頭を垂れた。
「――我が八雲の名において。確かに承ったわ、博麗の巫女」
霊夢は無造作にうなずき、視線を転じた。
「魔理沙。あんたは次代の博麗の面倒を見てやって。別に巫女の心得を説かせてやれなんてことは望まない――私だってそんなの教えられたことはないしね。ただ、私が死ねば抑止力を失った人妖が騒ぎ出す可能性もある。しばらくは戦慣れした相方の補助が必要になるでしょう」
これについてはあんたが誰よりも適任だから。
霊夢はそういった。他の誰よりも博麗の巫女と肩を並べて戦った経験が豊富な霧雨魔理沙にしか頼めないことなのだと。
「……そいつは責任重大だな」
魔理沙は冗談めかした表情で――そして微かに震えた声で答えた。
「ただとはいわないわよ」
「何だ? 秘伝のキノコでもくれるのか?」
「いいえ。我が終生の友情を。私は霧雨魔理沙を無二の友として胸に刻み、逝くことをここに誓う」
半ばは冗談のつもりだった。辛気くさいこの場の空気をいくらか軽減させるために、それらしい台詞をとっさにでっち上げたまでのことだ。
くさいことをいうなこいつ、とでも呆れてくれればいい、そう思っていた。
ただ、虚偽を語ったつもりもない。
多くの異変で行動を共にした霧雨魔理沙の力量を、霊夢は誰よりも高く評価していたし、信頼もしていた。友人であるなどとは気恥ずかしくていったことはないが、それを否定するほど情愛が摩耗していたわけではなかった。
「…………」
霊夢の言葉は、魔法使いの意表をついたようだった。
彼女は室内でも取っていなかった帽子を目深に被り直し、表情を隠した。
ややあってから、彼女は答えた。
「……仕方ないな。友達の頼みとあっちゃ、な」
「ええ、よろしく」
湿っぽい空気が相変わらずである事実にいくらか落胆しつつ、霊夢はうなずく。
けれども、
――あら、これで本当にやり残したことはなくなったわね。
特に意識してはいなかったはずだが、それでも、博麗霊夢はすべての荷が下りたような、責務を果たしつくしたような気分を覚えていた。
八雲紫には結界の維持と管理を。
霧雨魔理沙には異変解決と妖怪退治を。
博麗の巫女としてのもっとも重要なこれらの務めについて、この二人の支援が受けられるなら、次代がどのような人間だろうがまず安泰だろう。
博麗霊夢が死んだその後も、幻想郷は変わらずに在り続ける。そう確信できるというのは、悪い気分ではなかった。
これでおしまい。
呆気ないものだ。
一人の魔法使いとひとりの妖怪へ、適当にそれらしい言葉を贈るだけで事足りる。
それだけで、自分の責務は終わった。博麗の巫女の義務は完了した。
いや、それだけのことを任せられる友人を持ち得た、そういうことなのだろう。それはきっと何よりも誇らしいこと。
博麗霊夢は空になった杯に酒を満たす。
自分と、魔法使いと、妖怪と。三つの杯に酒を満たす。
三つの手が杯を掲げ、期せずしてそれらの声が唱和した。
「乾杯」
そうして流し込んだ酒の味を、彼女たちは終生忘れることがなかった。
呑んで、語って、夜も更けて。
いつしか意識が浮遊する。
体の感覚が朧で、脳髄の感触があやふやになる。
ああ、これはいけない。
博麗霊夢は薄れかけた自身をつなぎとめる。
自分がうっかり死にかけていたことに彼女は気付いた。睡眠に際して、可能な限りの機能を休眠させていたら、完全に停止しかけていたらしい。
まだ逝けない。
このままでは死ねない。
だめだ、だめだ。
まだ半月は時間があるはず。自分はそう悟っていた。他ならぬ自分がそう悟ったのだから、それは絶対に確実だ。だから、まだ時間はあるはず。
でも、おかしいな。
身の回りの整理は既に済んだ。
後事はすべて託した。
信頼と友誼の置き所も示した。
他に何の悔いがあろう。
自分に何が残っているというのだ。
なのに何故、自分は死から遠ざかる。
たった半月後の現実が今に移動したところで何の違いがある。
……声が聞こえる。
遠くから声が聞こえる。いや、それとも近いのか。何なのか。よくわからない。
「……起きろよ……目を覚ま……よ…………こんな……だけで逝くなんて、ずるいじゃないか……」
ああ、これは魔理沙か。
私を死んだのと勘違いしてるわけね。ま、当たらずとも遠からずだけど。
ったく、私は湿っぽいのが嫌いだって、あんたが一番よく知ってるはずなのにね。
霧雨魔理沙はどんなときでも前を向いて図々しくあらないと。
「藍……界をつなぐから……すぐ、永遠亭に……!!」
これは紫。
これほど慌てた紫の声は久方ぶりだ。
あんたも違うでしょうが。それはあんたの役回りじゃない。
妖怪の賢者、幻想郷の創設者、八雲の大妖はどんなときも慌てない。焦らない。
いつでもいついつまでも超然と、笑い、君臨する。
覇者は何物にも崩れない。それがあるからこそ、あんたは神に等しいとまでいわれてるんでしょうが。
博麗霊夢は呆れた気分で、とりあえず生き返ることにした。
まずは片手をあげ、目を開ける。
「――死亡確認なんて頼んだ覚えはないわよ」
喉は正常稼働。
ふむ、やはり見立て通り、あと半月は生きるに不足ない。いや、この感覚だと、存外もう少しは生きれそうですらある。一ヶ月、それとも二ヶ月? いやいや、自分の勘がそう言っているのだからやはり半月。そう考えるべきだろう。
寝起きの眼は焦点を合わしにくい。いや、戦闘をするわけでもないからしばらくはこのままでもいいか。眼球を運動させる労力すら、今は節約すべきだ。
ぼんやりとした視界の中に、二人の影が映る。
鼓膜をくすぐる声音は鼻にかかったような響き。もう少しはこの視界のままの方がいいだろう。涙ぐんだ顔など拝みたくはない。
「霊夢……!!」
途端、紫に抱きつかれた。こらあんた私を絞め殺す気か。そう突っ込みたくなるほど強い抱擁だった。あるいはそれは母親のような。それとも泣き喚く幼児のような。
「まったく、世話が焼ける……」
涙を見せるのは、他に誰もいない今この場だけでいい。だから本番では、せいぜい大妖怪らしい威厳を保つといい。
そんな気分で、霊夢は紫の頭をぽんぽんと撫でた。常日頃から胡散臭いとしかいいようのない物腰だった紫を、赤子のように扱うというのは、存外悪い気分ではなかった。
「……霊夢……どうしてお前はこんなときでもいつも通りなんだよ……」
朧な視界の向こうから魔理沙が問いかけてくる。
泣き笑いのような声で、理不尽なことをいう。霊夢は苦笑した。
「さあ……それが私だから、としかいいようがないんじゃない?」
それを問われてどう答えろというのだ。
目を閉じてため息をつく。まったく、博麗霊夢はそういう人間だから、としかいいようがないではないか。
「何かして欲しいことはないのか? 私にできることなら何でもいい。何か欲しいものは? やり残したこととか、やりたかったこととか!」
「遺言ならさっき済ませたし――やるべきことはすべて済ませたし――ねえ?」
再び目を開け、首を傾げる。
視界は先ほどより澄んでいた。
流れる金髪がすぐ傍に一つ。これは相変わらず抱きついて震えている紫の。
ふわふわした金髪がもう一つ。怒っているような泣いているような笑っているような魔理沙の。
ああまったく、いい奴らだわ、本当。
こいつらに囲まれて死ぬなら。それもいい。
やり残したことはなく、欲したものなどありはせず。
そんな生涯の果てにこんな奴らに囲まれて逝くのなら、上等ではないか。
――本当に、そうか?
どくん、と心臓が脈を打った。
――本当は、そうではないだろう?
とてつもない違和感があった。どうしようもない違和感があった。
何もないはずの今この瞬間に、しかし何かが確実に残っている。
喉の奥のさらに奥、臓腑の中の根幹の果てに、とんでもなく大きな固形物が残っているような、そんな感覚。
そうだ、思い出せ。解析しろ観察しろ考察しろ分析しろ。
この最後に残ったものは。
博麗霊夢の根源に刻まれた、原始の何かとは。
――そうか。
これなのか。
何もありはしないと思っていた自分をこの世につなぎ留めた最期の一葉。
欲することなく望むこともなかった生涯において、変わらずに在り続けたただ一つのもの。
それはずっと前からそこに在った。
きっと生まれたそのときから在った。
何故気付かなかった。
いや、気付いていたのだ。どうしようもなく気付いていた。
その上で、放置していた。だってかなえられるはずなんてないと思っていたから。
放置することを当たり前にして生きてきた。
すぐそこに在ったのに、すぐそこに在ったから、今更だと放擲していた。
それは絶望。それは希望。欲望であり野望であり渇望。
何もかもがかなえられた自分が唯一かなえられなかった無二。
「やりたい……こと……」
博麗霊夢は口を開く。
霧雨魔理沙が息を呑み、八雲紫がびくりと身を起こす。
虫の音一つ聞こえない闇夜に、その声は自分でも驚くほど深く響いた。
「……枷を、外したい」
それは、暗い檻に過ごした者が、陽の光の満ちた場所に解き放たれたときのような。
あるいは、物心ついたばかりの子供が、広大な草原を目の当たりにした時のような。
そんな、当たり前の。
体の奥から湧き出す、生物の本能。
「この身にあるすべてを思うままに……すべてを燃焼させて。力いっぱい、誰も何もはばかることなく、存分に……」
両手両足に五臓六腑、知性と感性、法力に法術、知識と経験、そして才能。
歴代最強の博麗、人外の巫女――天才・博麗霊夢。
怪物的な才能に恵まれながら、その役割故に全力を出すことかなわず、その役割故に全力で刃向かわれることなかった少女がその全機能を解放する。
自分に何ができるか示したいとか、自分がどの高みにあるのかを試したいとか、そんなものではない。
自分の手足を動かすことを覚えたばかりの獣が、縦横に野原を駆け回りたいと望むかの如く。
それは原始の欲求であり原初の探求だ。
博麗霊夢はその生涯の最後において、博麗霊夢として燃えて尽きることを愚直に望んでいた。
……これこそが、後の世に博麗霊夢の名を刻みこんだ一つの事件、その始まりの号砲であった。
博麗霊夢の異変が、ここに始まる。
そしてクライマックスかと思ったら、がっつりと続きを期待させる引き
お見事です、続きを待つという新しい楽しみができました
どこまでも執着が持てず、必死になれず、本気を出し切れなかった霊夢というのが、何とも納得できるようなキャラの見方だなと思いました
うむ…いや、本当に面白かったです
どんな異変なのか、ワクワクしながら待ってます!
期待しています。
さぁ、霊夢は何をしでかすのか…
続きが気になってしょうがない
一瞬、博麗の巫女という頸木からの開放かな、と考えましたがそうでは無いのですね。
アレな展開に為らないか少し憂慮も有りますが……つづきが気になります。
正直読んでて悔しい。嫉妬する。一発ブン殴ってから土下座して謝りたいような気分。
ともかく、続きに期待しております。
霊夢は自分が死ぬと言うのに軽すぎる、とちょっと思った……ああでも、それが霊夢らしいのかもしれない。
続き楽しみです。
次からどうなってくるのか。
楽しみに待ってます!!
霊夢が自分の才能に関してマジになる話ってのは、見たかったものの一つだ。
これからどんな生き様を見せてくれるのか楽しみだ。
あるいは最も凄惨な異変が描かれるのでは……
という恐れが両立している状態。
もどかしさに苛まれつつ、続編を待たせて頂きます。
期待age
「ぼくのかんがえたさいきょうのれいむ」が他のキャラを噛ませ犬にして大暴れ!
みたいな悪い意味で中二病的な痛さに満ち溢れた物が多い中、果たしてどうなるのか。
続きを期待しています。
期待してます
一時間くらいかけてどっぷり、噛み締めるように読みました。
本当にすごい。
点数は最後まで取っておきます。期待してますぜ!
もう何度も読み直したけど面白くて飽きが来ない
続きを期待してますよ
続きを待ちます。というかすでに目とかやばい。
続きが待ち遠しい。待ってます!
こんな引き込まれる文章も珍しい。
続きに期待。
これは超期待します!!!
超大作の1話目を読んだ時と同じ胸の高鳴りを感じました。
これからいったいどうなるのか、楽しみで仕方ないです。
違和感なく物語りに入り込める文章力が見事です
続き待ってます
この文章ならおもしろく読める気がする
そんな期待も込めて
これほど圧倒された霊夢SSは、本当に久々です。
起き抜けで読み始めたら、一気に読み終えてしまいました。
年末に貴方の作品を読むことができてよかったです。
ああ、自分が恥ずかしい。
自分も来年、もっともっと頑張らねば……。
本当にお恥ずかしい話ですが、そんな気さえ起こったことをお伝えしたくなってしまったほどの衝撃を、このSSから頂きました。
続き、心待ちにしています。
ありがとうございました。
霊夢死亡ネタは書く人によって周りのキャラの反応が違うので読み比べるとおもしろい。
永琳が焦った理由は単純に医者として驚愕したから、かな…。
でも空気よまずに、一つだけ言わせてほしい。
霊夢……おまいさんはどこのバタリア……ンッ!!!!!
博麗霊夢の異変、だなんて胸が躍るじゃないか。
続きを心待ちにしています。
霊夢が起こす異変がどのようなものか、今から大期待です。
点数は、今から満点にすると次に上げれなくなるからこの点数で。
あとはこの空気をどこまで保てるかに期待
宴会での他キャラ(特に永琳)の慌てぶりや帰ってきた霊夢に対する態度とか。
ただまあ霊夢嫌いな人は非常に少ないから批判意見はほとんど出ないとは思う。
一話でも現実味の無い病気(霊夢の容態)の設定などへの突っ込みは全く出てないし。
例えは悪いが、好きなカップリングの話なら矛盾だらけでも満点を付ける人が多い感じで。
最後はまあ霊夢対魔理沙で魔理沙が勝って、みたいな展開になるのだろうが、
霊夢U-1化はここらで抑えて他キャラも輝くような話になればと思う。
――なんて、ここで“俺の幻想郷”を語っても意味無いんですけどね。
すみません、嫉妬から余計なこと言っちゃいました;ww
最後らへん、霊夢がこのまま終わることに疑問を持ち始めたとことか、一気に熱くなりましたよ。
続きも期待しています、あなたの幻想郷を見せ付けて下さい。
霊夢スキーにとってはかなり燃えるシチュなんじゃなかろうか。
1stってことはまだ何作かに続いて投稿されるのかな?
この単品だけじゃ他キャラがどう絡んでくるのかが描写されてないので評価しにくいけども、期待感は随一。
焦らずに調子を保って思うままに書かれて下され。
wktk
続編楽しみにしてます。
上の方がおっしゃっているように、霊夢ばかりが持ち上げられいて、他のキャラの動機や心理や行動などが描写されていないので、一人称を使うことのデメリットを今後どうフォローしていけのかが気になるところ。
作者、頑張って。
初投稿でこの伸びに、気負い、もしくは慢心がでてしまはないか心配ですが、応援していますので今後も頑張ってください。
なんだか上から目線なコメントですみませんw
ここを読んだ瞬間熱い何かが込み上げてきた
これは期待せざるを得ない
あなたの文章力が妬ましい……。
プレッシャーになるようで申し訳ないのですが、この作品がちゃんと完結の運びまで行くのを願ってやみません。
>>25
貴方の名前を見て、やっと謎が解けました。
この続きが無性に気になる感覚は、ahoさんの「時には昔の話を」シリーズを見ていた時に同じく感じていたものでした。
続編楽しみにしています。
それと、この匿名評価にあるみなさんの鋭い批評を見て、確かにまだ伸ばせるところがあると感じました!
俺のやりたい霊夢を圧倒的な表現力で殆ど全部持ってかれそうだなこりゃ。
霊夢や幻想郷に対する価値観が殆ど一緒なだけに悔しかった。お見事。
百点じゃたりねーよ。
それだけに単なる霊夢万歳+他キャラを引き立て役にする作品にはならないで欲しい
2ndに期待
期待のフリーレスで。
各々のキャラの心情を、これでもかと掘り下げてくるから、読んでて自然と感情移入してしまう。
こんなにも躍る心で続きを待つなんて、久方ぶりかもしれない。
7th fall様におかれましては気楽に続編を執筆できることを祈りますw
とかいいつつ私もこれには期待せざるを得ませんね
この霊夢が本気になると、確実に死ぬまで戦いますね。
続編期待してます
これほど続きが気になる作品にはじめて出会いました。
焦らずゆっくりいいものを作って下さいね!
いろんなヒトがいろんなコト言うと思いますが、
って私もプレッシャーかけるようなこと言ってますが、
自分が良いと思うものを、自分のペースで書いてくださいね。
誤字>
食料については日持つのする
日持ち。
更新がまったくないとはコレいかに
今でも待ってます
導入部分としては何か引き込まれるものがあります。
続き期待して読ませていただきます。
1話なので期待をこめて