Coolier - 新生・東方創想話

アリスのクリスマス大作戦

2009/12/25 19:25:30
最終更新
サイズ
3.52KB
ページ数
1
閲覧数
1080
評価数
4/27
POINT
850
Rate
6.25

分類タグ

「クリスマスー、クリスマスー、ふふん」

マーガトロイド邸、アリスは鼻歌なんか歌いながらせかせかと料理の準備をしていた。
じゅう、と鉄板の上では香ばしい匂いと食欲をそそる音を上げながら数人分のチキンが焼かれており、その横ではかわいらしくイチゴを盛り付けられたショ

ートケーキが六等分にされているところである。 これまた一人で食べるには些か無理のある大きさだ。
キッチンだけでなく周りを見渡してみれば、どうやら部屋の中も一面クリスマス一色に染まっているようだ。
もみの木にはサンタクロースを模した人形が飾り付けられていたり、天井からは輪飾りがぶら下がっていたりと妙に熱が入っている。

「今日は楽しいクリスマス、ふわお!!」

ぴょん、と歌にあわせて飛び跳ねる、アリスのテンションも最高潮に達したようだ。
今日この日の為に自分で作ったのだろう、木でできた無骨なテーブルにフリフリリボンで彩られた純白のテーブルクロスが掛けられた。
そこに運ばれてきたのは先程のチキン、こんがりといい色に焼き上がりアルミホイルが巻かれそこに赤いリボンが結ばれている。
続いてはショートケーキ、『Marry X'mas』とホワイトチョコの筆記体で書かれたチョコレートの板が追加で乗せられた。

「あら、嫌だわ私ったら」

その時に生クリームが指についてしまったのか、アリスは小首をかしげながら浮き足立っている自分を戒めるかのようにこつんと自らの頭を小突く。
そのままにしておけば服や飾りを汚してしまいかねない、一度思案顔になってからそのクリームをペロリと舐め取る。
しかしそれすらも楽しげなのでまったく反省してはいなさそうだ。

「さーて、あとは……」

そう一人ごちりながら食器棚からピカピカに磨き上げられ透き通ったグラスを取り出しテーブルに並べていく。
これで準備は整ったのか、アリスは部屋全体を見回し満足げに一度頷いた。
傍から見れば完璧なクリスマスパーティの会場だ、これ以上は無いというぐらいクリスマスである。
驚くべきはその一切の作業を人形の手を借りずアリスがやったということだ。
よほどこの日が待ち遠しかったのだろう、愛する友人達と共にこの聖夜を過ごしたかったのだろう。
満面の笑みを浮かべている彼女の顔を見れば一目瞭然だ、喜ぶ友人達の姿が頭に浮かんで仕方が無いといった様子だ。

「そうだ、シャンパンを忘れていたわ!! もう、本当にダメなんだから……」

忘れていた、といっても購入済みである。
やはり冷えていたほうが美味しいだろうと外に出しておいたのだ。
それをスキップなんかしながら取りにいくアリス、浮かれっぷりは相当なようだ。
籠に入れ玄関から出していたボトルは置いたときとそのままの状態でそこにあった。

「よかった、魔理沙あたりが来て待ちきれずに持っていかれでもしたらつまらないものね」

アリスはほっと胸を撫で下ろすと外にある飾りつけの確認をしようとそのまま外に出てはっ、と息を呑んだ。

「うわあ……、凄い……」

空から降ってくる無数の白い雪、まだ積もってこそいないもののやはりそれは幻想的な光景だった。

「ホワイトクリスマスだなんて……、素敵……」

まるで恋に恋する少女のような、見ている方が恥ずかしくなってしまうようなうっとりとした顔でアリスは次々と降り続く雪をその手で掴んだ。
しかし結晶として残る暇も無く、体温であっという間に水滴になってしまう。
そんなことはお構いなし、むしろそれすらもまた一興とアリスは無知な子供のように何度も何度も繰り返す。
しばらく雰囲気に浸っていたアリスだったが、我に返ったのか、自分らしからぬ行為にあら嫌だと顔を真っ赤にしながら口元を抑えるとシャンパンの籠を引っ掴みそのまま家へと飛び込んだ。

「うぅ、寒……」

そんなことをしていた所為か身体が酷く冷えてしまっていたのだろう、暖炉の前に滑り込むようにして座るとパチパチと燃える薪に手をかざす。
しかしそろそろ誰かが来る時間だろう、とアリスは名残惜しいけれども温もりにさよならを告げ自分の席についた。

「鍵も開けてあるし、シャンパンだって中に入れた、誰かが来たときのクラッカーも手に忍ばせてあるし……、準備、完了ね」


















――そうしてアリスの孤独なクリスマスは過ぎていくのだった。
――その頃、アリスの友人達は。

「あれ? 魔理沙、アリス連れてこなかったの?」

「え? あー……、しまった。 すっっっっっかり忘れてた」

「ちゃんと誘いなさいよって言ったじゃない。 でもまあ、来ないところを見ると一人で魔法の研究とかやってんのかしらね、あの子なんだか宴会とか嫌いそうだし」

「霊夢にしては核心をつくな、ま、大方その通りだと思うぜ、そっとしておいてやるか」

「そうね」

そうして紅魔館での盛大なクリスマスパーティは大盛況の後過ぎていくのだった。
りゅの人
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.510簡易評価
6.無評価名前が無い程度の能力削除
アリス……

あまりに哀れなのでフリーレス。
100点はアリスに寄付されました。
10.無評価名前が無い程度の能力削除
誰かやるとは思ったけど、やるなよ。
あんたは書いてて楽しいかもしれないけどさ、不快に思う人もいるんだからな?
せめてタグにでもそういう話だと書いとけ、そうすりゃあんたと同じ人として最低な感性を持ち合わせたやつが評価してくれるさ
12.無評価名前が無い程度の能力削除
孤独で可哀想なアリスを書いて貴方はどうしたいのか。
このまま終わったらただのキャラ虐め、もうちょっと考えましょうよ。
14.無評価名前が無い程度の能力削除
これ読んでいい気分になる人っているの?
理不尽なぼっちは只のキャラ虐めだよね
○廃でやれば?
15.無評価名前が無い程度の能力削除
これをプチではなく、こっちで評価してもらおうとしたのが逆に凄い。それ以前に、「ただの」キャラ虐めネタを投稿するのが凄い。
これと全く同じ内容が某画像サイトとかにゴロゴロあるし、これじゃあ、月並みですよ。
書くならもっと上手く料理しなきゃ、それで終わってしまいます。
16.無評価名前が無い程度の能力削除
アリスパートもギャグとかコメディとか(アリス)暴走とかだったら悪く無かったかもしれませんが、アリスパートがこれでいながらこのオチは・・・ちときついものが
18.無評価名前が無い程度の能力削除
心が張り裂けそうな気分になる小説は初めて見ました
22.無評価名前が無い程度の能力削除
タイトルをみた時点で大体予想はついてたが、これはひどい。
23.無評価名前が無い程度の能力削除
まぁこの程度なら……と思ってしまうのは自分が慣れ始めたせいなのかな。
一応霊夢が気にしてくれているみたいだし、従来のものに比べると随分マシな方だと思いますよ。
次回作では幸せなアリスを期待しています。
じゃとりあえずアリスを人肌で慰めに行ってく(シャンハーイ
24.無評価名前が無い程度の能力削除
昔の風潮的に慣らされてたから「またか」程度しか思わなかったけどまさか今更こんな程度の低い話を見ることになるとは思わなかった。
今更こんなネタでウケをとれると本気で思ってたのか、単なる悪意か知らないけど、こんなので喜ぶ人ばかりでないのは考えるまでもなくわかって欲しかったですね。
25.無評価名前が無い程度の能力削除
うわ~最低だね。 取り敢えずアリス虐めしとけばウケると勘違いしてるとしか思えない。
26.100名前が無い程度の能力削除
しかしその量を一人で食い尽くす気かアリス…正月までに太るぞ
27.無評価名前が無い程度の能力削除
ないわー…。
マジないわ、これ。
28.無評価名前が無い程度の能力削除
投下場所誤爆してますよ。
創想話とプチ創想話を間違えてるとかいうのじゃないのは分かると思いますが、こういうのはもっと適した場所があるので。

正直不快感しか残りませんでした。
29.無評価名前が無い程度の能力削除
こういうアリス虐待とか美鈴虐待っていつ無くなるのかね。
キャラに愛着を感じさせない、ただダシにして笑いを取ろうって姿勢のこういう作品は感心出来ないです。
31.無評価名前が無い程度の能力削除
アリスってキャラとしては優秀ですからね
料理ができないボンクラでも作れるカップラーメンみたいな感じで
でも人をもてなすのにカップラーメンとかちょっとなぁ
いや、そんなのしか作れないのはわかってはいるんですけどね
過去を見る限りね
32.100名前が無い程度の能力削除
点数入れるの忘れてました
過去の記録を上回れるといいですね
34.無評価名前が無い程度の能力削除
季節のイベントに乗りたかっただけに見える。
というかキャラいじめて楽しいか?
35.無評価名前が無い程度の能力削除
孤独なのはアリスではなく作者なんだろうな……
深層心理がよく出てる良い例だ


点数は10すら上げられないわ
36.無評価名前が無い程度の能力削除
こ れ は ひ ど い
38.無評価名前が無い程度の能力削除
愛ゆえにハッピー路線一辺倒な作品しか書くなとは俺は思っていない。
投稿作品の右傾化だったり傾向の萎縮に繋がるし、愛ゆえに壊してしまう、そんな哀しい愛も存在するのだから。
ただなんだろうな…何かが足りてないんだぜ、この作品には。
39.無評価名前が無い程度の能力削除
>>38
僕は非情に展開が少なすぎるかなと思った。だから読者に感動が伝わらないんだと思う。
40.無評価名前が無い程度の能力削除
愛故に壊すとか展開が少ないだとかの問題以前に
アリスのぼっちネタって使い古されたありがちな虐めネタでしょ・・・
感動ってギャグですよねw
自分はアリスが特別好きってわけでもないですがちょっとこれは胸糞悪くなった
41.無評価名前が無い程度の能力削除
一度点数入れた身なんでアレだが、
誰もアリスの家に突撃する旨のコメ入れないのね
薄情な…アリスがさびしがってるぜ
42.70ずわいがに削除
『巨人の星』思い出して吹いたww
44.無評価名前が無い程度の能力削除
アリス好きの自分にとっては喧嘩を売っているようにしか見えない。
45.無評価名前が無い程度の能力削除
なんともおもわんわ 
だから0点です
46.無評価名前が無い程度の能力削除
ありしゅがぎゃくったいっしゃれるねたしゃんは
ちょっちぇもおもちろいにぇ!!
49.無評価名前が無い程度の能力削除
作品よりコメントしてる輩の程度が低いねぇ。
人によって面白いと思う内容が違うのなんて普通だと思うけど。
ありがち、ってのは確かかもしれないけどね。もう一丁変化や山場があってもよかったかも。
51.無評価名前が無い程度の能力削除
ゴミは消えろ。
53.70名前が無い程度の能力削除
タイトルでもう巨人の星展開になると思ったw
コメント欄荒らしと同等。訳分からないこと言ってるのもいるし。