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本SSには酷いシモネタが含まれています
「それでも良いよ」という方のみ、お進み下さい
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これは、後に幻想郷縁起において「宝船異変」と記録される、ある春の日の出来事である。
妖怪・寅丸星を筆頭とする聖輦船一味は、法界に封印されたかつての同胞・聖白蓮を解放すべく活動を開始していた。
白蓮の解放に必要なのは、二つの宝物――「飛倉の欠片」と「毘沙門天の宝塔」である。
白蓮の弟・命蓮の法力が込められた飛倉の破片と、法の光で世界を照らす毘沙門天の宝塔。
この両者を法界の封印まで運び終えた時、星達の目的は達成される。
数百年の時を超え、星の下に再び集ったかつての仲間達。
舟幽霊の村紗水蜜。
入道使いの雲居一輪と、その相棒の雲山。
鼠の妖怪にして、星の部下でもあるダウザーのナズーリン。
皆、白蓮を慕っていた。
白蓮との再会こそが、彼女達の悲願であった。
しかし、事は簡単には進まない。
悪戯好きの妖精によって飛倉の欠片は持ち去られ、毘沙門天の宝塔もまたその所在が行方不明。
魔界への航海と並行して行われる宝物の探索は、困難を極めていた。
そして、突如として船を襲った三人の人間。
結界の巫女・博麗霊夢。
白黒の魔法使い・霧雨魔理沙。
山の巫女・東風谷早苗。
ある者は宝探しの為に、ある者は好奇心故に、そしてある者は妖怪退治の為に船を襲っていた。
ナズーリンと一輪&雲山が応戦をするも、襲撃者達の実力は凄まじく、やがては聖輦船内部への侵入を許してしまう。
これはその後、聖輦船の船長である村紗が三人の侵入者と遭遇した際の出来事である。
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村紗水蜜は不安だった。
未だ揃わない飛倉の欠片。
船内への侵入を許してしまった三人の人間。
聖輦船の護衛役である一輪と雲山が、その人間達に敗北したと言う事実。
かつて、妖怪は虐げられる存在であった。
妖怪とは人に忌み嫌われ、退治される存在だったのだ。
そんな、妖怪に対して白蓮は救いの手を差し伸べてくれた。
人間でありながら、妖怪を敬い救うと言う僧侶。
何件もの水難事故を起こし、何人もの人間を溺れ死なせた村紗に対しても、白蓮は救いの手を差し伸べていた。
呪われた海域に囚われていた村紗の心を救い、船を与え、海の呪いから彼女を救ったのは他ならぬ白蓮である。
そして、今現在幻想郷の空を航海している聖輦船こそ、件の船なのだ。
白蓮の法力によって作られた、光り輝く船。
己の居るべき場所を与えられた恩に報いるべく、村紗は気を引き締めていた。
やがて、己と侵入者達は遭遇するのだろう。
侵入者達は飛倉の欠片を持っている。ならば、逃がす訳には行かない。
何としてでも足止めをして、魔界に辿り着くまでの間、船内に留まってもらわなければならない。
例え、己の身に危険が迫ろうとしても――……
それが、村紗の全てである。
戦う事は、怖くない。
退治される事の恐怖よりも、白蓮を救う好機が永遠に失われる事の方が怖かった。
恐れるべきは侵入者ではなく、己の恐怖心。
村紗は、いずれ始まるであろう死闘を前にしてその身を震わせていた。
武者震いである。
確実に訪れる、激しい戦いへの恐怖。
白蓮への恩義を返せると言う、悲願達成への興奮。
未だ揃わぬ宝と、迫り来る魔界到着の時間による焦り。
久々に出会ったかつての仲間達の存在もまた、村紗の心を震わせていた。
だが、もう一つ――村紗の身が震えるのには理由があった。
恐怖よりも、興奮よりも、焦りよりも、再会による感動よりも――何よりも、それが村紗の身を震わせていたのだ。
その理由とは――……
「…………………………おしっこしたい…………………………!!」
尿意であった。
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如何に妖怪と言えど、生理現象には逆らえない。
腹が減るのも、眠気が迫るのも、暑さ寒さに苦しむのも人間と同じである。
なればこそ、排尿もまた当然の悩みであった。
水を飲めば、出さなければならない。
それは自然の摂理にして、真理。
どう足掻こうとも避けられぬ、絶対の法なのだ。
そして、その絶対の法が村紗を苦しませていた。
久々の地上で羽目を外し、ついつい上等な食事を楽しんでしまった。
飲み物の次は料理。その次はデザートも楽しんだ。
紅茶、番茶、抹茶、緑茶、珈琲――久々の地上の空気に当てられて、ついつい飲みすぎてしまったのだ。
天ぷら蕎麦にきつねうどん、ラーメンにきしめん――皆、ツユの一滴まで残さず味わった。
デザートのゼリーと餡蜜、そしてパフェ――皆、美味しかった。
それらに加えて、出航前に仲間との結束を強めるべく景気付けとして飲んだ酒もかなり効いていた。
アルコールは、利尿作用を高めるのだ。
状況は最悪。
されど、『海の女は酒が相棒なのらぁぁぁ!!!!』とばかりに勢いに任せ、周囲が止めるのも聞かずに浴びる様に酒を飲んでいたのは他ならぬ村紗自身である。
この苦境は、招かれるべくして招かれた結果。自業自得であった。
「あ、あああああっ!!!! ヤバ、ヤバイ!! どうすりゃ良いのよコレ!?
トイレ! トイレは何処!? 愛しのトイレはぁ!?
トイレはああああぁぁぁぁぁ――――っっっっ!!!!!!!」
説明せねばならないだろう――聖輦船に、トイレは無い。
白蓮がうっかり作り忘れていたのだ。
そのうっかりが、今や村紗の乙女思想をズタズタに引き裂かんとしている。
股間に手を当て、周囲を必死に探すもトイレは見当たらない。
村紗の額には珠の様な汗が浮かんでいる。本当に流したいのは、汗ではなく尿だと言うのに。
中腰になっていた腰は自然と浮き上がり、握り締める手の平には爪の跡が刻み込まれていた。
せわしなく腰を震わせながら、村紗は苦しんでいた。
ちょいとそこの物陰で済ませてしまおうか、等と言う馬鹿げた考えも浮かんだが、白蓮が思いを込めて作った聖輦船に尿を引っ掛ける等言語道断である。
その様な事をするならば、村紗はいっそ舌を噛み切って死ぬ事を選ぶだろう。
ならば、どうするべきか?
侵入者は待ってくれない。
村紗の姿を発見すれば、有無を言わさぬ攻撃を仕掛けて来るのは確実だ。
理想としては、侵入者が来る前に済ませてしまう事――だが、どうすれば良い?
トイレは無い。故に、最も理想的かつ合理的かつ常識的な解決策は使う事が出来ない。
何か、容器に入れて後でこっそり処分をする――却下。近くに適切な容器が存在しない。
魔界まで我慢して、魔界でこっそり済ませてしまう――却下。そこまで我慢出来る自信が無い。
雲である雲山に飲ませれば、彼のの体積がほんの少し増えるだけで――却下。絶対に、却下である。それを選ぶくらいなら、聖輦船から飛び降りて死ぬ方がマシだ!!!
「んっ……んうっ……うぁぁぁっ……!!!」
乙女ダムと言う名の最終防衛ラインが決壊する瞬間は近い。
それはもう、確定事項である。
焦りと恐怖と絶望感とその他諸々が村紗の脳内を埋め尽くし、蹂躙し、『ねぇねぇ。もう漏らしちゃいなよ。楽になれるよ』と語りかけて来る。
絶対に、そんな悪魔の囁きに耳を貸してはならないのにだ。
ああ――ここで盛大に漏らす事が出来れば、どれ程までに気持ち良いのだろうか――
だが、そんな事は絶対に出来ない。
白蓮が心を込めて作った聖輦船に尿を引っ掛ける等、白蓮の御顔に尿を引っ掛けるも同義である。
村紗は、白蓮の尿を己の顔で受け止める事は出来ると思っていた。
仮にだが、白蓮が気紛れで『ねぇ、村紗ちゃん。絞りたてのレモンティーがあるんだけど、ちょっと飲んでみない?』等と口走ろう物なら、我先に試飲係を志願する自信がある。
己と同じく、レモンティーを求めて殺到するであろう星を吹き飛ばし、迫り来る雲山の鉄建を掻い潜り、ナズーリンのロッド捌きに柄杓で応戦し、錨の一撃で勝利を収める。
勝利の余韻も冷めぬまま、カップに並々と注がれた『レモンティー』を飲み干し、笑顔で『ほんのり甘くて美味しかったです! お代わりはありませんか?』と返せるだろう。
仮に、聖輦船の中で漏らしてしまったとしても、白蓮は許してくれるのだろう。
しょうがないなあ、とでも言いたげな表情で、黙って雑巾と水の注がれた桶を持って来て掃除をしてくれるのだろう。
聖白蓮とは、そう言う女性である。
村紗が知る限り、誰よりも器が広く、誰よりも優しく、どんな罪でも謝れば許してくれる。
だが……それでも、白蓮が作った船に己の尿を引っ掛ける等、出来るであろうか!? 否、出来る筈が無い!!!
ここが海の上ならば、こっそり窓から海の中へ済ませてしまうと言う選択も出来たと言うのに、それすら出来ないのだ。
村紗の絶望と苦しみは、もはや限界である。
この状況を切り抜ける一切のアイデアが浮かばない。もはや、終焉の足音が耳元に聞こえていた。
「ああっ……んくっ……やばっ、何か、おっきい波が来たっ…………あ、あぁんっ…………!!!」
瞬間、今までで一番大きな尿意が村紗を襲っていた。
航海に振動は付き物である。
その振動が、村紗に微弱な刺激を与えるのだ。
やがて、その振動と尿意が同調をした瞬間、それらは一際大きな尿意となって村紗を襲う。
その激しさは、筆舌に尽くしがたい。
「んぁっ…………ん、んんんっ…………!!!!!」
ギリギリと奥歯を噛み締めながら、村紗は耐え続ける。
倫理と快楽の狭間に落ちながらも、必死に清純な少女であり続けようとした。
だが、運命とは何時も残酷な物である。
苦しみに耐える村紗の元へ第二の絶望が訪れたのだ。
爆音と弾幕、飛倉の破片を抱えながら。
もはや、村紗に退路は残されていなかった。
ならば――いっそ、開き直ってしまえば良い。
聖輦船の船内へ引っ掛けるのは愛しき白蓮への非礼。
されど、聖輦船を侵す者へ引っ掛けてしまえば、それは英雄たりえる行いである。
村紗の瞳の奥に、黒い炎が燃え盛っていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「どうやら、この船の中にお宝は無いみたいね」
最初に口を開いたのは、紅白の衣装に身を包んだ巫女・博麗霊夢。
「ああ。だが、目の前に怪しい奴は居るみたいだぜ?」
続いて言葉を発したのは、箒に跨った白黒の魔法使い・霧雨魔理沙。
「妖怪退治は巫女の本分! あの人を倒してこの船を調査すれば、神奈子様と諏訪子様に褒めて頂けます!」
二人に続いて最後に言葉を紡ぐのは山の巫女である東風谷早苗。
三人は真っ直ぐに前方に居る妖怪を見据えたまま、臨戦態勢を取っていた。
どの様な弾幕が来るか。
どの様なスペルが来るか。
どの様な回避方法を以って、己の身を守るか――それが、三人の全てである。
ゆらりと、三人の眼前に立つ少女が顔を上げた。
その表情――否、形相は鬼神の如き憤怒の相であった。
あるいは、この世全ての絶望と悲嘆を一口に飲み干したのかの様でもあった。
「ひぃっ!!! や、やだっ!? 何なんですかあの人は!?
あれも……妖怪!? 私が倒すべき相手なんですか!?」
「お、おい霊夢……何だかあの船乗り、ヤバい雰囲気だぜ?」
「分かってるわ。今までの連中とは、気迫が段違いね……気を付けて!」
ユラリと、村紗は一枚のスペルを懐から取り出していた。
通常弾幕を撃たず、最初からスペルを発動させるタイプの弾幕ごっこスタイルである。
×○πа「>+◆ ×αυ」
宣言されたスペルの名は、聞き取る事が出来なかった。
だが、それが今までに経験した事の無いスペルであると言う事は嫌でも分かる。
謎のスペルの発動と同時に、三人の人間は身構えて目を見開いていた。
まずは観察を行い、隙間を探し、安全を確保するのが弾幕ごっこの鉄則だからだ。
だが、そのスペルは今までに彼女達が異変で経験した物とは、あらゆる面において一線を画していたのだ。
「今までに見た事が無いタイプね。どこから飛んで来るのか――……ぁ……れ……?」
最初に撃墜されたのは、霊夢だった。
霊夢の身体を狙って放たれたのは、黄色の水滴弾だ。微妙に湯気が立っていると言う事は、温かいのだろうか。
それも、ただの水滴ではない。発射されてから着弾するまでの間、その軌跡が一切見えなかった。
それに加えてもう一つ、その攻撃には常軌を逸する要素が込められていた。
一度の被弾で、十数回の被弾をしていたのだ。
その結果、霊夢は僅か一瞬の間にして得ていた残機を全て刈り取られていた。
「霊夢……? お、おい!! 霊夢!?」
「ごめ――魔理沙、早苗、後は……任せた……」
「くそっ! どうなってるんだ!?」
「魔理沙さん! 次の攻撃が来ます!
霊夢さんはもう助かりません……私達だけでも、生き残らな――」
台詞を言い終えるよりも早く、ドサリと音を立てながら、早苗の身体が床に伏していた。
目撃した魔理沙も、倒れた早苗自身も、何が起こったのか分からないとでも言いたそうな表情である。
「早苗……?
お、おい……嘘だろ? 何時もみたいに『えっへん! 奇跡の力で復活ですよー!』ってやって見せろよ……!?
早苗、おい! 早苗!! 早苗ってば!!!!」
「まりさ……さ、んっ……ごめんなさい…………
一足早くっ…………やすませ、て……」
「早苗ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
魔理沙の目に映ったのは、早苗の胸を黄色のレーザーが貫いている瞬間だけだった。
レーザー発射の予告線も無く、早苗の胸を貫くレーザーが発射されていたのだ。
否、レーザーではない。
超高圧で発射された、水の線だ。
それが、早苗の胸を貫いていた。
弾幕ごっこのルール故に、その傷が原因で命を落とす事は無い。
だが、予告と予備動作無しに放たれるレーザーと言うのは実に厄介な相手である。
否、予告ならあった。
霊夢と早苗の二人が撃墜させられる直前、魔理沙は見ていたのだ。
目の前の船乗り少女が、手に持った柄杓をスカートの中に入れているのを。
脚の間に柄杓を入れると、船乗り少女はほんの少しだけ気持ちの良さそうな顔をし、やがて柄杓を構え直すのだ。
恐らくは、柄杓をスカートの中に一度入れるのが攻撃の合図なのだろう。
スカートの中に仕込んだ、何らかの弾幕発生装置からエネルギーをチャージしている――それが、魔理沙が実戦中に出した結論だった。
だが、それが分かったからと言って何になるのだろうか?
予告動作無し。
軌跡は一切見えない。
一撃で残機を全て刈り取られる。
水滴とレーザーの最低二段構え。さらに別の攻撃パターンがあるかもしれない。
攻略の方法が見えない。
回避の手段が浮かばない。
見えない攻撃を、どうやって回避すれば良いのだろうか?
攻略は、不可能だ。
「完敗、だな……」
そして、魔理沙は見た。
船乗りの少女が三度己のスカートの中に柄杓を差し入れ、攻撃の準備を完了させるのを。
――出来るなら、レーザーの方が良いな。私も……レーザーが、好きだからさ――
己の敗北を悟った刹那、魔理沙はその様な事を考えていた。
そして、魔理沙の身に回避不能の攻撃が放たれて――……
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その後、撃退された霊夢達は集めていた飛倉の破片を根こそぎ奪われた後、地上へと送り返されていた。
仮にも飛倉を集めてくれた恩人である。飛行中の船から放り出す等と言う扱いはせず、その身は丁重に扱われる事となった。
そして、法界にて白蓮の封印が解かれ、聖輦船一行の悲願は成されたのだ。
「皆さんのおかげで、何百年と言う封印から解放される事が出来ました……本当に、ありがとうございます」
目元に涙を浮かべながら感謝の言葉を述べるのは、解放された尼僧の白蓮である。
白蓮は、数百年の時を超えて再び集ったかつての同胞達と、親愛の抱擁を交わしている最中だった。
「聖、そのお言葉は私達には勿体無いお言葉です。
皆、聖から過去に授かった恩を返しただけでしかありません」
「うむ。ご主人の言う通りだ。毘沙門天様も心配しておられたが、これで胸を撫で下ろして下さるだろう」
「……………………」
「『お久しぶりですね、聖殿。私も一輪も、再びお会い出来る日を待ち望んでおりました』ですって……
ええ、私も姐さんに会えて、本当に嬉しいわ。えへへっ……っ……おかしい、なぁ……嬉しい日なのに、どうして泣いているんだろう……?」
皆、一様に喜んでいた。
当然ながら、村紗もである。
「これで、再び聖を船に乗せての航海が出来ますね!
聖輦船もきっと喜んでいます!!」
村紗の視線の先には、魔界への長旅を終えた聖輦船の堂々たる姿があった。
聖輦船もまた、村紗達と同じく野を越え山を越え、創造主である白蓮を救うべく戦った仲間なのだ。
「もはや……この胸の気持ちは言葉では表現出来ません。
ですが、法界に満ちた光の如く私の心が優しさと温かさで満たされているのが分かります。
これからもまた、妖怪救世の為にこの聖白蓮――力を尽くす事をお約束しましょう」
誇らしい仲間を前にして、白蓮は己の生きる理由を宣言する。
虐げられている妖怪達を救い、己に力を授けてくれた魔法に報いねばならない。
それが、聖白蓮と言う魔法使いに課せられた命題なのである。
「姐さんが居れば百人力です!」
「……………………」
「聖の御心が、法の輝きの如く幻想郷の闇を照らす未来が見えそうです!」
「うむ。毘沙門天様の為にも、私も頑張るとしよう」
「えへへ! 水難事故くらいしか起こせないかもしれないけど……でも、私も頑張っちゃいますよ!」
元気良く返事をする同胞を前に、白蓮は力強く、満足そうに頷いていた。
そして、先程から気になっていたのだろうか? ぽつりと一言、呟いたのだ。
「それはそうと村紗ちゃん。スカートが濡れているけど……もしかして、お漏らししちゃったのかしら?」
どうやら、飛び散っていたらしい。
しかし、冒頭に注意書きがあったほうが親切ではないでしょうか。
俺みたいに平気な奴もいれば、こういうネタが苦手な人もいると思う。
とりあえず絞りたてのレモンティーでも飲んで落ち着こうか
じゃあ頼むよ、白蓮さん
ひじりんの絞りたてのレモンティー聖水を頂きとうございます
コラコラそれじゃあまるでとうny
柄杓はどこで買えますか?
俺にもこの弾幕ごっこやらせろ
あの柄杓で撒き散らしている弾幕は・・・
レモンティー シロップ多目で
お前たちは先に行け!!ここは俺がこのペットボトルで防いで見せる!!!
何か和んだw
というかトイレ無いなら今までは一体どうしてたんだ?
…まさか野sh(ry