朝が肌寒くなり始め、秋の季節を漂わせる博霊神社にはいつもと変わりない風景があった。
「……あえて聞くわ、何してるの」
「見て分からないのか?修行だよ」
まだ日が昇り始めた頃、物音に気づいた霊夢は呆れた顔で表に出てきた。
「自ら柱にぶつかりにいった姿を見て修行と分かるのは常識なのかしら」
「そいつはよっぽどの馬鹿だと思うぜ」
まだまだ寝たり無いのか、不機嫌気味に話す霊夢に対して魔理沙は笑いながらそれに答える。
魔理沙は柱にぶつかったらしく地面に転がっていた。
「何の修行してたのよ」
「軽く悟りを開こうと思ってな」
「……おめでたいわね」
「祝いの言葉にはまだ早いぜ。もう一歩で悟りの境地に踏み込めそうなんだが」
霊夢の皮肉に堪えた様子もなく、転がった少女は自信満々に今の成果を話す。
「それで、悟り開いてどうするつもり? 魔法使いから仙人にでもジョブチェンジする気なのかしら」
「いやぁそれがな、昨日もいつも通り〝借り〟に行こうと思ったんだが最近警備が厚くなってきたようなんだ」
「ま、当然よね。あれだけ何回も壁を壊したんだから」
今までの騒動を思い出したらしく、不機嫌な顔がより一層濃くなる。
「それでだ、追い出された夜にたまたまこいつを見かけてな」
その場には少女2人だけでなく、もう一人ヒトならざるものがいた。
それはうつぶせの格好で魔理沙の下敷きになっていた。
「あら、ルーミアじゃない……ってそういうこと」
「あー霊夢おはよー」
ルーミアと呼ばれたそれは少女のような姿だが闇を操る妖怪である。
「そ、こいつの能力で闇にまぎれて潜り込むんだ。でも自分の視界まで遮られるからな」
「その打開策が悟りってわけ?」
「そういうことだ」
魔理沙はさも自分の作戦は完璧だといわんばかりに自信に満ち溢れていた。
それに反して霊夢は呆れながらに言った。
「あんたもこんなやつに付いてると後悔するわよ」
「そんなことないよー。この前だって一緒に遊んでもらったし」
「遊んだ? 何したの」
「追いかけっこー」
「……何を?」
「人間ー」
ルーミアは無邪気な笑顔で答える。
「食べては無いから安心しろ」
「そういう問題じゃないの。この前の苦情あんたの仕業ね」
なんとか怒りを静めながら答える霊夢にさらに魔理沙は言った。
「別に良いじゃないか、危害は加えてないんだから」
「ねーおなかすいたー」
「よーしよし目の前の人間は食べていい人間だからなー」
「ふん」
霊夢は即座に間合いを詰めて魔理沙を箒で殴り飛ばす。
「あー霊夢ヒトに危害加えたらだめっていってたのにー」
「良いのよこいつは仙人目指した魔法使いなんだから」
頬を膨らませたルーミアは転がった魔理沙のそばにかけていく。
「それにしてもあんた何で釣られたのよ」
「んー? 霊夢がなんでもたべさせてくれるって」
「魔理沙が?」
「魔理沙が」
「ふん」
ようやく起き上がろうとしていた魔理沙に草履を投げつける。
「私はもう少し寝るからあまり迷惑かけないようにね」
「りょ、りょうかいだぜ……」
「んー今日もいい天気……」
翌日の朝、今日もいつも通りに日課の掃除から始めようと霊夢は表に出た。
「に不釣合いなモノが転がっているわね」
そこには少女が2人転がっていた。
そばには無数のナイフが刺さった箒――間一髪で避けたであろう――があった。
「あら残念、仙人にはなれなかったようね」
霊夢はこうなることが分かっていたかのような顔で話す。
「さ、さとりの境地は、遠かった、ぜ……」
魔理沙の息を切らした声に対してルーミアがいつもの調子で言う。
「そーなのかー」
「……あえて聞くわ、何してるの」
「見て分からないのか?修行だよ」
まだ日が昇り始めた頃、物音に気づいた霊夢は呆れた顔で表に出てきた。
「自ら柱にぶつかりにいった姿を見て修行と分かるのは常識なのかしら」
「そいつはよっぽどの馬鹿だと思うぜ」
まだまだ寝たり無いのか、不機嫌気味に話す霊夢に対して魔理沙は笑いながらそれに答える。
魔理沙は柱にぶつかったらしく地面に転がっていた。
「何の修行してたのよ」
「軽く悟りを開こうと思ってな」
「……おめでたいわね」
「祝いの言葉にはまだ早いぜ。もう一歩で悟りの境地に踏み込めそうなんだが」
霊夢の皮肉に堪えた様子もなく、転がった少女は自信満々に今の成果を話す。
「それで、悟り開いてどうするつもり? 魔法使いから仙人にでもジョブチェンジする気なのかしら」
「いやぁそれがな、昨日もいつも通り〝借り〟に行こうと思ったんだが最近警備が厚くなってきたようなんだ」
「ま、当然よね。あれだけ何回も壁を壊したんだから」
今までの騒動を思い出したらしく、不機嫌な顔がより一層濃くなる。
「それでだ、追い出された夜にたまたまこいつを見かけてな」
その場には少女2人だけでなく、もう一人ヒトならざるものがいた。
それはうつぶせの格好で魔理沙の下敷きになっていた。
「あら、ルーミアじゃない……ってそういうこと」
「あー霊夢おはよー」
ルーミアと呼ばれたそれは少女のような姿だが闇を操る妖怪である。
「そ、こいつの能力で闇にまぎれて潜り込むんだ。でも自分の視界まで遮られるからな」
「その打開策が悟りってわけ?」
「そういうことだ」
魔理沙はさも自分の作戦は完璧だといわんばかりに自信に満ち溢れていた。
それに反して霊夢は呆れながらに言った。
「あんたもこんなやつに付いてると後悔するわよ」
「そんなことないよー。この前だって一緒に遊んでもらったし」
「遊んだ? 何したの」
「追いかけっこー」
「……何を?」
「人間ー」
ルーミアは無邪気な笑顔で答える。
「食べては無いから安心しろ」
「そういう問題じゃないの。この前の苦情あんたの仕業ね」
なんとか怒りを静めながら答える霊夢にさらに魔理沙は言った。
「別に良いじゃないか、危害は加えてないんだから」
「ねーおなかすいたー」
「よーしよし目の前の人間は食べていい人間だからなー」
「ふん」
霊夢は即座に間合いを詰めて魔理沙を箒で殴り飛ばす。
「あー霊夢ヒトに危害加えたらだめっていってたのにー」
「良いのよこいつは仙人目指した魔法使いなんだから」
頬を膨らませたルーミアは転がった魔理沙のそばにかけていく。
「それにしてもあんた何で釣られたのよ」
「んー? 霊夢がなんでもたべさせてくれるって」
「魔理沙が?」
「魔理沙が」
「ふん」
ようやく起き上がろうとしていた魔理沙に草履を投げつける。
「私はもう少し寝るからあまり迷惑かけないようにね」
「りょ、りょうかいだぜ……」
「んー今日もいい天気……」
翌日の朝、今日もいつも通りに日課の掃除から始めようと霊夢は表に出た。
「に不釣合いなモノが転がっているわね」
そこには少女が2人転がっていた。
そばには無数のナイフが刺さった箒――間一髪で避けたであろう――があった。
「あら残念、仙人にはなれなかったようね」
霊夢はこうなることが分かっていたかのような顔で話す。
「さ、さとりの境地は、遠かった、ぜ……」
魔理沙の息を切らした声に対してルーミアがいつもの調子で言う。
「そーなのかー」
悪くないんだけど…やっぱり高得点いれるほどの何かを感じない…
でも、雰囲気は良かった。