今日も参拝客の訪れない博麗神社。
霊夢は縁側でお茶を飲んでいる。
「────」
今日も届かない。
いつものように魔理沙が遊びに来た。
どういう風の吹き回しか、賽銭を入れていた。
他愛もない話で笑っている。
「────」
笑い声も届かない。
そういえば、ここの神社は誰を祀ってるのかと魔理沙が聞いた。
思い出せないらしい。
文句のひとつも届かない。
魔理沙も忘れてしまっているらしい。
「────」
今度はもっと大きな声で怒ってみた。
少しは聞こえたみたい。
「…………」
「…………」
二人とも黙って考えている。
思い出そうとしてくれている。
霊夢が声を上げた。
魔理沙も声を上げた。
やっと思い出してくれたみたい。
二人は同時にその名前を口にした。
これでやっと二人の前に──
「あれ、魅魔じゃない。今まで何処に居たの?」
「魅魔様、お久しぶりです」
「ずっとここに居たわ。まったく、二人して忘れてるんじゃないわよ。一応ここの祟り神的存在なんだから、忘れられたり、信仰がなくなったりすると、私という存在が消えてしまうのよ。危うく消えかけたわ」
「あーごめんごめん。これから気をつけるから」
「ごめんなさい……」
「さてと、二度とこうならないように、幻想郷中に私の復活を知らせてこようかね」
「ちょっと変なことはしないでよ。面倒だから」
「今の私にそんな力は無いわ。あったとしても、また封印されるのは御免だからね。安心しなさいな」
「魅魔様、私もついて行きます!」
「あれ、魅魔の他に代々祀られてる神様が居るはずなんだけど、結局それって誰なのかしら……」
霊夢は縁側でお茶を飲んでいる。
「────」
今日も届かない。
いつものように魔理沙が遊びに来た。
どういう風の吹き回しか、賽銭を入れていた。
他愛もない話で笑っている。
「────」
笑い声も届かない。
そういえば、ここの神社は誰を祀ってるのかと魔理沙が聞いた。
思い出せないらしい。
文句のひとつも届かない。
魔理沙も忘れてしまっているらしい。
「────」
今度はもっと大きな声で怒ってみた。
少しは聞こえたみたい。
「…………」
「…………」
二人とも黙って考えている。
思い出そうとしてくれている。
霊夢が声を上げた。
魔理沙も声を上げた。
やっと思い出してくれたみたい。
二人は同時にその名前を口にした。
これでやっと二人の前に──
「あれ、魅魔じゃない。今まで何処に居たの?」
「魅魔様、お久しぶりです」
「ずっとここに居たわ。まったく、二人して忘れてるんじゃないわよ。一応ここの祟り神的存在なんだから、忘れられたり、信仰がなくなったりすると、私という存在が消えてしまうのよ。危うく消えかけたわ」
「あーごめんごめん。これから気をつけるから」
「ごめんなさい……」
「さてと、二度とこうならないように、幻想郷中に私の復活を知らせてこようかね」
「ちょっと変なことはしないでよ。面倒だから」
「今の私にそんな力は無いわ。あったとしても、また封印されるのは御免だからね。安心しなさいな」
「魅魔様、私もついて行きます!」
「あれ、魅魔の他に代々祀られてる神様が居るはずなんだけど、結局それって誰なのかしら……」