※注意:この作品には二次設定、著者の思うキャラ像等が含まれています。
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また、初めてということもあって、何度か読み返してはいますが表現が至らない点、誤字、脱字等があるかもしれませんがご了承ください。
それでは、長い前置きはさてとして作品に移らさせていただきます。
季節の暦上では春だが、気候も気温も夏の気配を漂わせ、色とりどりの景色を見せていた花達も、森林の緑に飲み込まれようとしてた。
しかし、その中でもヒマワリなどの夏の花達は何百、何千と集まり自分達の色を主張し始めていた。
博麗神社は緑に囲まれ、所々に涼しそうな木陰を作り人を誘ってはいるのだが夏日に近い気温、人々が活気づこうとする朝という時間、そして妖怪や鬼が寄り付くと言う条件が『閑散』と言ういつも通りの光景を作り出していた。
そんな神社の縁側と庭先には一人ずつ少女がいた。
縁側には紅白の巫女装束を身にまとい、団扇片手に気怠そうな表情を浮かべている博麗霊夢が腰掛けており、庭先にはこれまた巫女装束に身にまとった伊吹萃香がノビる様に両手を挙げ空を仰いでいた。
霊夢は内心少し羨ましく思いながら萃香に尋ねる。
「なんであんたはそんなに元気なのよ……」
「霊夢こそこんな天気のいい日に何してるのさ! お日様だって出てるんだから洗濯物でもでも干さないの?」
萃香の笑顔での返答を受け、洗ってはいるが今だ濡れたまま小さな山になっている衣類を思いながら答える。
「洗濯物干すと、湿度が上がってただでさえ暑いのに余計ジメジメするからイヤなのよね……」
心からの本音だ。
「そんなこと言っても仕方ないよ。朝のうちに干せば昼頃には乾くし、私も手伝うから。ほら、物干し! 物干し!!」
と、萃香に切り返されてしまった。人にやらせて自分はやらないわけには行かない。
「はい、はい。少しまってなさい」
そういいながら洗濯物の山へと向かう。
こうして博麗神社の朝は過ぎていくのであった。。。
◇ ◇ ◇
昼頃。
朝からの日差しを受け、博麗神社の庭先の洗濯物はほぼ乾きかけていた。
居間では霊夢と萃香が昼食を取っていた。献立はご飯、味噌汁、魚の干物、お漬物といった質素なものだ。
萃香の分は量が多く、そのせいか霊夢の分は少なく見えてしまう。いや、確実にいつもの量よりか少なかった。
二人が半ば食べ終え、もう少ししたら片付けが始まるか。と、言うときに空からの来客が来た。
白黒の洋服に身を包み、箒に跨り空から降りてくる少女。霧雨魔理沙である。
霊夢は、特に気を止めることなく食事に専念していた。
触らぬ神に何とやらだ。
だが、無常にも神様は向こうから動いてきた。
「たまたま近くを通ったから来てやったぜ」
「何しに来たの?異変ならご勘弁よ?」
「安心しな、今私の周りでは何一つ異変は起きてないぜ」
といいつつ、靴を脱ぎ縁側を経て食卓へと移動し座り込む。
霊夢は、これ以上何もしなければいいけど…。と思いながら再度黙々と食事に専念する。
萃香も特には反応は示さず沈黙の時間が続いた。
魔理沙が困ったような表情で。
「おいおい、客人に対して昼食の一つもなしか?」
と、冗談を飛ばしてくる。もしかしたら冗談じゃないのかもしれない。
「勝手に上がってくる者は、客人とは呼べないわよ?」
霊夢は、自分はあくまで正論で通そうと心に決めた。
「おや?私は、何も言わないことをOKの合図と取ったんだが?」
「あら、私がいつ『許可する』なんていったかしら?」
「まあまあ、ここは一つ…」
と、言いながら食卓横のお櫃を開け。お、と言う言葉を魔理沙が漏らす。
「まだ残ってるじゃないか」
自分がいつもより食べなかった分がまだ残っていた。
魔理沙は食卓の上の残り少ない食材を見ながら。思いついたように言う。
「なあ、霊夢。来訪者には茶ぐらい出すのが礼儀じゃないか?」
いやなが予感がするが、敢えて問う。
「何をするつもり?」
魔理沙は満面の笑みで答えてくる。
「ただ食べ物が無駄がならないようにするだけだぜ!」
霊夢は考える。今の状況、食材のこと、これまでのこと、これからのこと。
そして、飯をやるのは癪だが、食材を余らすのも悪い。
自分が食べ切れなかったこともあり、溜息一つつき、立ち上がる。
朝のダルさの症状か、少し立ちくらみがした。
朝よりも悪くなっているようだ。
意識もはっきりとしない。まるで霧がかかったようだ。
昼食を取ったら、少しやすもう。
食べたばかりだから太らきゃいいな、と思いながら。
魔理沙の笑顔一つ背中に受け台所へ向かった。
◇ ◇ ◇
霊夢は体に気だるさを覚えながらも、台所へ向かっていた。
ここ数日の気温の変化に体が付いていけず、夏バテにでもなっただろうかと思いつつ、やかんに水を入れ釜に置く。
釜の下の段には太い薪2本を横に並べ土台とし、不用になった紙を粗雑に丸め中心に置く。
太い薪を支えてとし、自分の真ん前とその後方。
つまり、紙を中心で貫き直線になるところを避け細い薪や枝で囲み、その周りを中くらいの太さの薪数本で囲む。
そうすれば自分の前には火をつけるスペースがあり、マッチで火をつければ中心の紙が燃え、周りの細い薪に燃え移り、火がある程度の大きさになれば、中くらいの薪に火がつき、安定した火が得られる。
ここで小さい薪を数多く入れるものがいるが、火が大きくない限り逆効果になってしまい、火を消してしまうことが多々ある。
正解は太い薪を1,2本燃えやすい角度でいれ、よりいっそう安定した火を得られるようにするのだ。
火が小さくなれば竹の筒で中心に向け息を吹く。
そうすることによって、自分の前が一直線に開いているので、空気の通り道が自然と出来る。
小さくなったら、吹く。小さくなったら、吹く。小さくなったら、吹く。
お湯を沸かすために火を保つ作業は、慣れると簡単で単純極まりないものだ。
何かを煮ている訳でもない。見つめるものは火だけ。。。
人は火を見ていると幻想にとらわれたようになる。
―――その暖かさは人をやさしく包む。
―――その鮮やかさは人の目を捕らえて離さない。
―――その艶姿は周りのことを忘れさせる。
ましてやしているのは、霊夢にとってごく簡単な作業。
火が持つ本質そのものが霊夢の霧がかった意識に拍車をかける。
――――まるで催眠術のように―――――――
カタン!カタッ!カタカタ!カタカタッ!
やかんの蓋の音が、息を吹くことさえ忘れていた霊夢の意識を呼び覚ます。
気づいたように首を振る、まるで頭の中の霧を振り払うように――――――
「眠い・・・。眠い・・・。ねむい・・・」
茶葉を取りにいく間も、霧はどんどん濃くなる―――――――
正気を保てない霊夢は急須に茶葉を入れる。
その茶葉が急須から零れていることにさえ気付かず―――――――
お茶碗を出そうと棚へ歩くが、その足は覚束ず。
千鳥足で、今にも倒れそうだ。
「ねむい・・・。ねむ・・い・。ね・・・むい・。ね・・・・む・・」
白く霧がかった意識は、黒へと染まり始める――――――
急須にお湯を入れ、味を出すために軽く回す。
蓋のされていないそれからは、お湯が零れだす。注ぎ口からもお湯は零れだしていたが。
霊夢がそのことに気付くことはなかった。
そのままお茶碗に注ごうとすれば出で来るお茶は茶葉が大量に入る。
普段の霊夢なら絶対にありえない。
そして、お茶を入れ終わるのが契機だったように、
霊夢の意識は闇に落ちた――――――――
◇ ◇ ◇
萃香と談笑をしていた魔理沙は、部屋の置くから陶器の割れる甲高い音を聞いた。
会話は一瞬途切れ、二人で顔を見合わせる。
「私が見に行くぜ」
と、自ら事の事態を見に行くことを告げ席を立つ。
ものを大事にする霊夢が陶器を割るなんて、いつ以来だろう。
前、自分のおふざけで割ってしまった時は、こっぴどく叱られたな。
と、苦笑い一つ浮かべ、霊夢の居るであろう台所へ向かう。
◇ ◇ ◇
その光景は異様であった。
魔理沙は声を発することすら出来なかった。
普段の霊夢なら、絶対にありえない光景。
まだ微かに火を残している釜。息を吹く為の筒もまだ横に置いてある。
机の上に散らばった茶葉、お湯、お茶と思われる液体。
割れた急須、茶葉がたくさん入ったお茶が注がれているお茶碗。
そして、霊夢が居なかった――――――――
お互い頑張りましょう
ググればすぐに出てきますので。
いろいろ言いましたが、期待しています。頑張ってください。
特に強烈な違和感を感じたのは最後「普段の霊夢なら絶対にありえない光景」。その前後で描写対象が情景であるのに個人を挿入しているのは読み手を混乱させてしまいます(光景-霊夢-光景)。
それ含め全体的に主観と客観が混同しているのがそう感じさせる最大の要因でしょうか。
展開としては非常に楽しみです。ですがそれを活かすためにも基本に目を通しておくのが大切かな、と。
誰も逃げやしませんから、せっかくのご自分の第一作目を素敵なものにする為にも。
偉そうに言ってすみませんね。
まだ全く本題に入っていないのでフリーレスで。
ただあまりに短すぎるところでくぎるのはどうかなと思いました。