とつぜん永琳の部屋に呼び出された輝夜と妹紅は、たいそう不機嫌そうだ。
「……殺し合いの途中なんだけど?」
「はやく言え」
永琳は咳払いを一つつき、「私もまだ半信半疑なんだけど……」と続けた。しかし「いや……」といったん言葉を止め、言いなおす。あまりにも唐突すぎるからだ。
「一つ聞くわ。あなたたち、死にたがってたわよね。
今でも、本当に死にたい? 気持ちは変わらない?」
「もちろんよ」
「愚問だね」
「じゃあ、私が死ぬ方法をみつけたと言えば、よろこぶかしら?」
「……何ですって?」
「そんな……お、教えて、ねえ教えてよ!」
その答えを聞いた永琳は、複雑な表情をする。本当に言ってしまっていいのか、言わないべきか。さて、どうしよう。
しかし興奮した二人に「ほら、ほら!」と近づかれてせかされて、正座のまま部屋のすみに追いやられてしまう。もう戻れないところまで来てしまったようだ。
しかたなく永琳は、「じゃあ、続けます」と一言。
「あのね――」
「どうぞ」
「うん」
三人はごくり、とつばを飲み込んだ。緊張の糸がぴん、とはりつめる。
「私自身、びっくりだわ。
まだあなたたちが生きているから、私も生きていられるんだけどね……信じてるから」
永琳としては少しぼやかしつつも答えを言っているつもりだ。しかし妹紅と輝夜の二人にはわからないようで、「何が言いたいの?」と同時に言った。
オブラートに包もうとしたら、包みすぎて飲み込めなかったようだ。
「えっと、はっきり言います」
もう一度二人はごくり、とつばを飲み、永琳の言葉にうなづいた。
そして、永琳のくちびるが、はっきりと答えを――。
「蓬莱の薬……あの忌々しい薬。罪の結晶。
それの原料の中の、一番大切なヤツ――入れるの忘れてたわ。つまり私たちは、すでに死んでいるはずなのよ」
その言葉を本当に理解した瞬間、三人は一斉にばたりと倒れた。それっきり、静かになった。
彼女たちは無限の命をもつ体から開放された――つまり死んだのだ。
三人にとってお望みの結末が、ついに訪れたのかもしれない。
医者もビックリの思いこみですねwww
「病は気から」なんだよね、ようは
不老不死の薬を飲んだつもりとかw
永琳はちょっと遅れて倒れないと不自然では?
けど一番最初に事実に気づいたえーりんは一番最初に死んでるのでは…w
思い込みはすごいですねw
それにしてもいい発想だった
とかいいつつ作者です。
遅くなってごめんなさいね。
>>euclidさん
加えて、じつは仲良しさんだとじーんとしてあげてください。
その3つの味付けで、この作品はもっと美味しくなるのです、です?
ただし味付けはセルフサービスということで!
最後の味付けをほぼ4ヶ月遅れで運んでくる作者さんでしたー。
>>48さま
>寿命の概念なし
……あれ?
>いい発想
ありがとうございます。
褒められて、またあたらしい発想が飛び込んでくるかもしれません。
内容的にも時期的にも予想外のコメントだったので心臓へのダメージは大きいですが、また書けたらいいなーと思ってますー。
コメントありがとうございましたー。
ビールのように軽く爽やかで、一気に戴けましたw