東風谷早苗の変化に気付いたのは、まず霧雨魔理沙であった。
常日頃からモノを見る力、つまり観察眼を高めている魔理沙は、早苗の顔を見て暫し後、違和感を感じる。
つい先日にあったものがない。
小さな変化だが、彼女にしてみれば大きな違和感だ。
首を捻り思い出す――(そう、確かにあった筈なんだが……)。
魔理沙より少し遅れて、少女三人が集まっている場所の家主たる博麗霊夢も小首を傾げた。
霊夢は魔理沙の様に、具体的な変化を捉えたのではない。
ただ、漠然とした奇妙な感覚があるだけだ。
或いは、類稀なる博麗の巫女の勘が告げていたのかもしれないが。
少しの間思案し、やはりと頷く――(何かが違うのよね……)。
少女二人は奇しくも同時に、同じような尋ね方で当の少女に問うた。
「早苗、お前、顔に何かしたか?」
「早苗、あんた、顔に何かあった?」
魔理沙と霊夢にまじまじと見つめられ、早苗は少し身を引く。
「お二人とも、近いです。えっと、何かあって、何かしました」
逃げられれば追いたくなるのが人の性か、二人はずずいと更に迫る。
それほど広くはない室内、座りながら逃げ切れるものでもない。
背が壁に当たる前に、早苗は両手をあげ、魔理沙と霊夢を押しとどめた。
二人は顔を見合わせ、またすぐに早苗へと向ける。
「何があって、何をした?」
今度はタイミングだけでなく、言葉も同じ。
彼女達の息の合わさり様に微苦笑を零し、少女は応えた。
「最近、神社のお仕事が忙しかったから寝不足で」
「私はそれほどでもなかったわよ?」
「此処じゃなぁ……」
きらりと光る針を取り出す巫女。
鈍く輝く八卦炉を掲げる魔法使い。
不敵な笑みを浮かべあい、視線を向ける――んだとこら?やんのかぁあ?
ぽかりぽかり――微苦笑を微笑に変え、風祝は話を続ける。
「で、隈が少し出来ちゃったんですよ。折角此処に来るのにそれはどうかなと思いまして――」
「うぅ、暴力反対ぃぃ」
「ぐむ、弾幕でこい、弾幕で」
頭を押さえる霊夢と魔理沙を無視して、早苗は口を回した。
「それが、霊夢さんへの答えです。私も久しぶりだったんで、気合が入っちゃったんですよ」
区切りをつけ、自らの閉じた口を人差し指でなぞる。
己と変わらぬと思っていた少女の艶やかな仕草に、少女達は息を飲む。
形の良い唇から指を離し、彼女達の眼前に差し出す。
肌色の指の先端に付いたのは、淡い桜色――そして、早苗は笑み、答えた。
「なので、今日は完全武装、塗装ですかね。ともかく、魔理沙さんへのお答、お化粧をしてきたんです」
「塗装って、別にそんな言い方しなくても」
「や、霊夢さんも魔理沙さんもしてないじゃないですか。お嫌いなのかなって」
「単に興味がないだけよ。それにしても……言われてみれば、色々変わっているわね」
好きの反対は嫌いか無関心か、どっちだったっけ――咄嗟に浮かんだ考えを吟味する前に、早苗は霊夢と魔理沙の視線が注がれ
ている事に気づいた。
顔面全体。目周り。口元。微かな視線の動きは、的確に化粧を施した箇所を押さえていく。
尤も、早苗がそう感じているだけで、魔理沙はともかく、霊夢の方は当てずっぽうに視線を動かしているだけなのだが。
一通り観察し終え、魔理沙が呟き、指摘する。
「こりゃ化けたな。私が感じた引っかかりは、口元にあった小さなにきび痕だけだったんだが」
「あはは、それもコンシーラーで隠しています」
「頬周りの赤みもないし、まつ毛も弄ってる……よな? で、唇には薄い紅か」
早苗は手を軽やかに数度打ちならし、指摘が正しい事を認めた。
頬だけではなく、顔全体にファンデーションを塗っている。
悩みのピンポイントにはコンシーラー。にきび痕も隈も目立たない。
ライナーとシャドーで目に深みを与え、カーラーを用い、まつ毛を上向きに。
マスカラは使っていない。その必要がなかったからだ。
元より血色のよい唇には、春を望むかのような桜色のルージュが引かれていた。
部分部分で見ればこの様な変化、全体的に見れば――。
「ふーん、なんとなく大人っぽく見えるわね」
――と言う事になる。
元より二人より落ち着きがあり、容姿も年齢よりは大人びている早苗。
霊夢の言うとおり、言葉を選ぶなら少女ではなく淑女の様に見える。
腕に買物籠をぶら下げれば、初々しい若奥様の出来上がり。
霊夢の言葉に、より大きな反応を返したのは、当の早苗ではなく魔理沙の方だった。
「大人……そうか、大人か……」
俯き、うわ言の様に繰り返す。
魔法使いらしい姿は、けれど、魔理沙らしくはなく、知り合ってそれほど経たぬ早苗からすれば奇異に映る。
真意を探ろうと霊夢に視線を向けるが、彼女は肩を竦めるだけで、解答もしくはヒントを与えない。
態度から、早苗は霊夢が魔理沙のうわ言の原因を知っていると考えた。
もし自身同様、その原因を知らなければ、霊夢は先程の仕草に一つ加えると思ったからだ。
首を横に振る動作を――『わからないわ。何考えてるのかしらね』。
それがないと言う事は、霊夢は知っている。
(ヒントの一つもくれないのは、私にも解答に辿り着く情報があるから……ですかね)
魔理沙と言う少女について、早苗は考えた。
霧雨魔理沙。普通の魔法使い。年頃の少女。負けず嫌い。故に努力家。
(それから……)
浮かぶのは、この場にいないヒトリの少女。
彼女の名は――。
「早苗!」
思考を無理やり打ち切られた早苗は、頭を小さく振り、声の方に視線を向ける。
視界に飛び込んでくるのは、魔理沙の合わせられた両の手。
そして、頭を下げてくる本人。
「私に、化粧の仕方を教えてくれ!」
いつもの傲岸不遜な態度は何処へやら、魔理沙は平身低頭に頼み込んだ。
その姿勢には言葉遊びも揶揄する響きも見受けられない。
ただ純粋に、学びたい有様を曝け出す。
早苗は困惑しながらも、頭を上げるよう言う。
「教える、と言っても、その、私も余り詳しくは……」
だが、魔理沙は従わない。願いが聞き入れられるまで、そうし続けるだろう。
「私は全く知らないんだ。算数を知らない奴に加算を教える、そんなレベルでいいんだ、な!?」
それはとても難しいではなかろうか。
苦笑しながらそんな事を考え、早苗は頭を掻いた。
困った末に霊夢へと視線で助けを求めるも、「教えてあげれば?」と後押しされる。
だが、早苗がしり込みしているのは、何も知識不足が故だけではなかった。
「でもですね、肝心の道具がないんですよ。ポーチに入れてきているのは口紅だけですし……」
そのアイテムでさえ偶々なのだが。
ならば口頭指示だけでも構わない――魔理沙は引き下がらなかった。
「な、頼むよ、早苗!」
そうまで言われれば力になってやりたいと思う早苗だったが、流石に口で伝えるだけで教えられるほど、彼女もその技術に長け
ている訳ではなかった。
化粧は元より道具ありきの技術であり、魔理沙の様に知識が零の者に叩きこむには、実施でなければ厳しいものがあるだろう。
ファンデーションや口紅はともかく、アイシャドウやらカーラーやらを彼女達の既存の知識から探し出すのは難しい。
次の機会に――と、早苗が切り出そうとした瞬間。
にゅぅと腕が現れた。
霊夢の右斜め前、魔理沙の左斜め前、早苗の前、つまり、三人の中心に、とんとんとんと手際よく数多の化粧品が並べられる。
基礎化粧品は言うに及ばず、早苗ですら使っていないようなチークやマスカラ、リップライナーまで完備だ。
加えて、各々は一つだけではなく、幾つかのメーカー品が持ち寄られていた。
その割に、リキッドファンデーションやダイヤル式ルージュがないのは、幻想郷にはない比較的新しいものだからであろう。
――並べる八本の手と懐かしいアイテムを見て、早苗はそう思った。
「わ、『マージュ』まである。是欲しかったんですよねぇ」
早苗の感嘆に二つの手が親指を上げる。
「なぁ、このふぁんでーしょんってヤツ、なんで二個も三個もあるんだ?」
首を傾げる魔理沙に、一つの手が人差し指をあげ、左右に振った。
「比較的、魔理沙さんの肌に合いそうなモノばかりです。ほんとはもっと色がありますよ」
「確かに地肌に近いわね。是だけ揃えるの、大変だったんじゃない?」
「だと思います。全部、外の世界のものですよ」
お疲れ様です――少女三人が小さく頭を下げると、腕の付け根、隙間から声が返ってくる。
「いやいや。悪いけど早苗、髪の縁もあるんだし、不肖の弟子に教えてやってくれんかね」
「神の縁もあるしね。上手い事言った。私は人工物で塗りたくるのはどうにも好かないんだがな」
「あ、じゃあ加えて神の紫って、うわ、強そう。神様としては自然のままでいてくれる方がいいんだけどなぁ」
「ふふ、そう言わないの。早苗も魔理沙も、勿論霊夢だって、年頃の女の子なんですもの。化粧の一つや二つ、したくもなるわ」
どう致しまして。じゃあね――言葉を残し、隙間は閉じられた。
一拍の、間。
霊夢が立ち上がり、てくてくと、魔理沙と早苗を眺められるポイント、つまり、先程までは三人を眺められた場所に歩く。
「勘だけど。多分、此処」
次に早苗が霊夢の傍まで進み、何もない空間を掴み、こじ開ける。
「奇跡って、応用性のある能力ですよね」
最後に魔理沙が瞬時に移動し、懐から取り出した八卦炉を向けながら、言う。
「直接火力なら私の魔法が一番だぜ。――言い訳も、聞かない」
――ちょ、神奈子、諏訪子、隙間を閉じさせて!?
――罠とはわかっている、わかってはいるんだ!
――うぁ、早苗、そんな服の脱ぎ方を何処で?
――も、もー間に合わないぃぃっ!?
「恋符‘マスタースパーク‘ぅぅぅっ!!」
轟音と震動と絶叫は隙間に飲み込まれ、後には少女三人と数多くの化粧品だけが残された――。
落ち着きを得た室内で、早苗は霊夢に話を向ける。
「霊夢さんはどうします?」
肩を竦め、霊夢は短く返す。
「私がそんなのに興味があると思う?」
「……そうですか。では、魔理沙さん、始めましょうか」
「おう、頼むぜ、早苗!」
何故かそっぽを向く霊夢に小さな笑いを向けた後、早苗は魔理沙に向き合った。
顔面を戦場と思え!
躊躇うな、武器を掴め!
存在する異物を排除するんだ!
長い戦いの後に、お前はお前だけの輝きを得る!!
――胸にこの言葉を刻み、聞いてください。
講義の最初に早苗からそう告げられた時、ご冗談を、と魔理沙は軽く笑った。
彼女は、家出をしてもう数年にもなっていて、だから、忘れてしまっていたのだ。
己が母の、所謂一般的な女性が持っている、化粧と言う行為に対する情熱を。そして、かかる時間を。
が、が、が、とアイテムを三種ほど手に掴み、早苗は魔理沙の前に動かした。
並べられたのは、洗顔料、化粧水、乳液。
「是のどれかをまず使うのか?」
一番掴みやすい場所に置かれた化粧水を取り、早苗を見上げる。
視界に映った早苗は、酷く冷めた目をしていた。
貴女は何を言っているの?
「この全てを、まず使うんです」
顎が外れそうになる魔理沙。
「全て……って、全部、似たようなもんじゃないか!?」
鼻で笑う早苗。
「洗顔は汚れ落とし、化粧水はお肌に水分を、乳液は脂質の補給と潤いを保つためです。わかりましたか?」
口をパクパクと開き、二の句を告げない魔理沙に、早苗はまた幾つかのアイテムを並べる。
「夜にはこれだけ増えます。後、夏には日中用クリームも加わります。日焼け止め対策ですね」
因みに、紫外線は季節を問わず降り注ぐので、冬にも日焼け止めは有効だ。
魔理沙は何とか言葉を脳に刻み、化粧水の蓋を開けた。
動作とは別に、彼女の頭には警鐘が鳴り響く。
こいつぁ腹を据えてかからんと。
思った矢先に、叱咤の言葉が耳を突いた。
「ストップ! 話を聞いていましたか、この白黒魔法使い!」
「な、なんでそんな言い方なんだぜ?」
「シャラップ!」
サー、イエッサー!
「まずは洗顔料で汚れを落とすんです! 洗顔料で汚れを落とす、さぁ!」
「洗顔料で汚れを落とす、洗顔料で汚れを落とす、洗顔料で汚れを落とす!」
「――宜しい! その後、水分を補給する為に美容液を使い、それを逃がさないように乳液で閉じ込めろ!」
ぱしゃぱしゃぬりぬり。
言われるがまま、魔理沙は手を動かす。
なるほど、使う順序には道理があり、納得できた。
まるで魔法の儀式みたいだぜ――不敵に笑い、もう後れを取りはしないと乳液を塗り終えた後、早苗を見る。
早苗の手には、また別のアイテムが握られていた。
「化粧水と乳液を兼ねたのが、この保湿液です」
だったら最初からそっちを教えてくれ……!
魔理沙から突っ込みが出る寸前、早苗はそれを察知したように、違った動きを見せる。
二人の間に並べられたアイテムを一つ、また一つ掴み、脇へとどけた。
言葉を出さない彼女に感化され、魔理沙もまた何も言わず、手伝う。
十程もあった化粧品全てを動かした後、漸く、早苗は口を開いた。
「お化粧、メーキャップの前提、フェイスケアはこんな所です」
魔理沙は頭を仰け反らせ、唸る――今までの全部、予備動作かよ!?
震える肩を無視して頭を戻した彼女は、息を飲んだ。
目に入ったのは、先程使った数よりも、遥かに多く並べられた化粧品。
耳に聞こえたのは、講師の叱咤とも激励ともつかぬ言葉。
「フェイスケアの三つ程度で音を上げないでくださいね。メーキャップは、十もの段階があるんですから」
マジかよ……――流れる冷や汗を拭う事も忘れ、魔理沙は乾いた笑みを浮かべるしかできなかった。
「まずは化粧下地、次にファンデーションで全体を統一し、気になる所にはコンシーラー、崩れないようにフェースパウダーで」
「た、タンマ! ちょっと待ってくれ、そんなに言われても手が追い付かない!」
「――整えて、頬紅を最後につけます。ベースメークは以上!」
覚えましたか? 無理でーす。
「こほんっ。特に気を付けるべきは、ファンデーションです。地肌と違い過ぎると浮いてしまいますから」
例えば、と自分の肌をつつき、続けて魔理沙の肌を軽く撫でる。
「私の肌と魔理沙さんの肌では色が少し違いますよね?」
「早苗はアイツ程じゃないけど、白いよな。私は濃い……かなぁ」
「思う程じゃないですよ。だから、揃えられているのもオークルの10や20ですし」
しまった、と口を噤む早苗。
(『オークル』って言っても、わかりませんよね……)
何を今更。
早苗の躓きに、けれど、魔理沙は気付かず目の前にある『20』と書かれたケースを手に取った。
「『小麦色』で、数字は濃さを表しているのか。ふむ、これは解り易いな」
「あ、そう言う意味だったんですか」
「あー?」
お気になさらず――顔には出さず、内心で苦笑し、早苗は指示を続ける。
「コンシーラーは厚塗りしないよう、注意してください」
「む、難しいな、このコンバトラーとか言うの」
「コンしかあってません。それと、頬紅は魔理沙さんにも必要なさそうですね」
「グランダッシャーで肌を整え、あ、なんでもないです、サー。……なんでだ?」
「元から血色がいいですし。付けてしまいますと、逆に子供っぽくなってしまうかも」
そぉいと放り、早苗にこつんと手の甲で叩かれる。投げちゃいけない。
以降のメイクを生かす為、顔全体に化粧下地を馴染ませ。
地肌との違和感を感じさせないよう、首元までファンデーションを塗り。
年末年始のつけか、未だ消えない両目の下の隈をコンシーラーでぼやかせる。
「……こんな感じでいいのか?」
「悔しい位、お上手ですよ」
「っしゃ!」
握り拳に微笑みを浮かべ、一瞬後、すぐさま厳めしい顔に作り直す早苗。
(次のステップが一番厄介なんですよねぇ……)
ちらりと視線を動かした先には、尖った容器と冷たい金属物が不気味に佇んいる――気がした。
「うがぁぁぁ、無理、是無理! なんで目だけでこんなにアイテムがあるんだよ!?」
「泣き言は聞きません! それだけ重要と言う事です! イエス、ウィーキャン!」
「Change!? Yes,we can!!」
発音は魔理沙の方が数段良かった。
顔面全体を整えるベースメイクの後に早苗が持ち出したのは、アイメイクの各道具であった。
列挙すると、アイライナー、アイシャドー、アイラッシュカーラー、マスカラ、となる。
眉を弄るコームやアイブロウを脇にどけたままなのは、早苗の優しさ……と言う訳ではなく、彼女自身が未使用だったからだ。
尤も、早苗にしろ魔理沙にしろ、眉を剃ったり抜いたりしている訳ではないので、そもそも使う必要がなかったのだが。
震える指でライナーを用いながら、魔理沙が早苗に助けを求める。
「な、なぁ、是、人にやってもらっちゃダメなのか?」
「ライナーを? 自身以外で? 目、突いちゃうかもしれませんよ?」
「えぅぅぅ、自分で頑張るのぜ……」
零れる言葉さえ不明瞭になってきた。
「ライナーは目の形をはっきりさせる為、シャドーは印象的に見せる為、カーラーやマスカラは目元をより際立たせる為の物です」
「最後のはともかく、なんで前者二つにはこんなに沢山の色があるんだ?」
「与える印象を変える為です。シャドーなんて、一つの容器に六つの色が入っている物もあるんですよ」
正気の沙汰じゃないぜ――減らず口が出そうになるが、手元が狂うので押し留める。
けれど、弱腰の態度とは裏腹に、魔理沙は手を器用に動かし、ライナーを走らせシャドーを引く。
指示の呑みこみも早く、言葉通りにベースカラーとシャドーカラーを違和感なくグラデーションさせる。
早苗と言う見本があるとは言え、こうまで手際よくこなせるのは本職のお陰だろう。
魔理沙自身、上達していく自分に喜びを覚え、まつ毛を弄る段では、カーラーよりも難易度の高いマスカラを手に取った。
早苗の指示を待つまでもなく、下まつ毛にも軽いタッチでマスカラの先を当てる。
「魔理沙さん……」
「I made it! こうだろ、早苗? へへ、わかってきたぞ」
「や、意外とまつ毛、短かったんですね。私、カーラーだけで済んだんですよ」
やかましっ! と鋭く叫んだら、手元がぶれて大変な事になりかけた。目が。目が。
アイメイクの後は、いよいよ化粧の最終段階、リップメイク。
口紅を塗るだけ――そう考えるのが浅はかなのは、既に魔理沙にもわかっていた。
なにせ、目と言う口より小さい部位に、三つも四つもアイテムを使ったのだ。
となれば、五つ、いや六つを駆使するとも考えられる。
ごくりと唾を呑み、最後の試練を待ち構えた。
早苗により提示されたのは――けれど、口紅だけだった。
「……へ?」
覚悟を決めていただけに、拍子抜けする。
そんな魔理沙に、早苗は笑って言った。
「残念ながら、私が教えられるリップメイクは是だけなんですよ」
他にもアイテムはあるんですが、と流す程度に提示する。
唇の輪郭をきめ、口紅のにじみを防ぐリップペンシル。
同様の効果のあるリップライナー。
唇に艶と潤いを与えるリップグロス――。
「――とは言え。口紅の引き方は、教えるまでもないですかね?」
遠い昔、母が稀に塗っていた紅の引き方を。
幼き頃、近所のお姉さんが嬉しそうに引いていたルージュを。
そして、現在、友の、想い人の淡い唇を思い出しながら――。
「端から中央に、だな。お前も、アイツも、そうしてた気がする」
――魔理沙は、並べられた多くから一本を手に取った。
そしたら怒られた。
「ノォン! いけません、魔理沙さん、それはいけません!」
「え、あ、なんでだ? 普通だぜ?」
「とんでもない! 魔理沙さん、貴女は化粧レベルCなんですよ! 私もですが!」
レベルってなんだぜ? 聞き返す前に、まくし立てられる。
「貴女が今手に持っているのは、『マージュ』――化粧レベルAの品です!」
「歴戦の兵にしか使えない……と言う事か!?」
「イエス、イエス、イエス!」
早苗の化粧品レベル分けは以下の通り。
レベルA――『マージュ』『コフール』『ボテ』『クチュール』。
レベルB――『インテグネイション』『裸』。
レベルC――『ウォーターラベル』『毛糸』『ファッション』『魔女魔女』。
以上。
「そうか……私は新米のくせに、いきなり銀の剣で戦おうとしてしていたんだな……」
「その通りです。ですが、レベルCでも使い続ければ、何時か必殺の威力が!」
「いらないんだぜ」
とにもかくにも、魔理沙は手にある紅を置き、早苗曰くレベルCの紅から選び直す。
手にしたのは、他よりも少し派手めな物だった。
唇の端から中央に、逆の端からまた中央に……丁寧に塗り、最後に数度、口をすぼめ、色を馴染ませる。
「どう、かな?」
不安げな言葉。
――零れる口は、魅惑的な赤色に彩られていた。
「似合っていますよ」
「そうか! はは、ありがとう!」
顔に施した化粧とは正反対の表情、子供の様な快活な笑みの魔理沙。
眩しく見えるのは、もう既に早苗にも明確にわかっている、施した理由であろう。
もじもじと、今にも飛び出したそうな魔理沙を、早苗は後押しする。
「全体的な評価は、『アイツ』さんに聞いてくださいね」
「わかった! この礼はいつか必ずするからな!」
「期待せずにお待ちします。では、またに」
霊夢も、じゃあな!
室内に別れの言葉が響いた時には、もう二人の少女しか、いなかった――。
魔理沙が西へと飛んでいくのを見たのは、博麗神社の外、隙間の中の諏訪子と紫であった。
神と妖怪の表情は柔らかく、慈愛に満ちている。
所々に残る焦げ跡はご愛嬌。
少女の姿が点になった頃、紫は諏訪子に尋ねた。
「あの化粧品、貴女達に言われるがまま揃えたけど、あの子達の年じゃ使わないものも多いんじゃない?」
苦笑しながら諏訪子は応える。
「多いねぇ。でも、早苗、まだまだ応用が効くほど化粧に慣れてるわけじゃないからね。全部必要だったの」
なるほど、と頷く。
一つ一つの役割は理解しているし、使い方も習得している。
だが、個別に使うとなると話は別で、ましてや教えるなどできる訳もない。
故に、一連の流れが言う側にも聞く側にも掴みやすいよう、諏訪子は化粧品と言われる粗方のアイテムを紫に頼んだのだ。
「過保護ね」
「褒め言葉?」
「違いないわ」
小さく互いに笑みを交わす――と。
聞こえてくる、傍からの笑い声。
「隈取り!」
「パリジェンヌ!」
「あっはははははっ!」
振り向くと、魅魔と神奈子が遊んでいた。
「……何やってんだか」
全くだ。
――神社に残された早苗は、魔理沙への講義の始めからずっと背を向けている霊夢にと、膝立ちで進み静かに近づく。
霊夢は気付かない、否、気付けない。
彼女は彼女で、ずっと、そして、今も気を張っているからだ。
近づき耳に入ってくるのは、おさらいの言葉。
「……料は汚れを……して、美……は水分を……」
指を折りながら呟いているのが。
その表情が強張っているのが。
膝立ちの姿勢であったから、早苗には見えた。
胸に溢れる想いを行いに変え、早苗は霊夢を後ろから抱きしめる。
「道具を使いながらでないと難しいって、言ったじゃないですか、もう!」
「ぐぇぇ!?」
想いが強過ぎたようだ。
「――苦し、痛い、重……や、違、違うのよ、早苗!?」
「……可愛さ余って憎さ百倍。えいっ」
「ぐぇぇぇぇ!?」
腕を叩きホールドをとき、一拍の後、霊夢は叫び声をあげた。
「あぁぁ、忘れちゃったじゃない! 折角頭に叩き込んでたのに!」
興味ないんじゃありませんでしたっけ――問う代わりに、くすくすと笑う。
早苗には、霊夢が背を向け講義を聞いていた事が、最初からわかっていた。
なんだかんだ言いつつも、言われつつも、霊夢とて少女なのだ。
己を彩る事に興味はあろう。
(紫さんも気付いていたようですけどね)
――そして、霊夢の肩を掴み、くるりと自らの方へと向ける。
「叩きこみ直してあげますよ、ふふ」
「なんか視線がねばっこい気がする……」
「気の所為ですって。それに、魔理沙さんに伝え切れてない事もありましたし」
自身も後ろを振り返り、化粧品があった場所へと視線を向けた。
「化粧落としをまだ……って、あれ?」
そう、『あった』場所。今は、畳しか視界に入らない。
「何故に?」
「魔理沙が持ってたんじゃない?」
「なるほど。……あんの泥棒魔法使いぃ!」
何を今更。霊夢が肩を竦め、立ち上がりながら、そう言えば、と切り出す。
「魔理沙に伝えてない事……化粧落としだっけ? 大事なの?」
「大事ですよ。放っておくと、肌が荒れ放題になってしまいます」
「それを教えなかったの? あんたも、段々いい性格になってきたわね……」
半眼で言ってくる霊夢に、早苗は違いますよと首を横に振った。
腕をあげ、西の方角を指差す。
釣られるように首を回し、霊夢も気がついた。
その方角には迷いの森がある。魔理沙の家がある。それと――。
「ふむ、そうね。『アイツ』なら化粧も詳しそうだし、知ってるかな。なんとなくだけど」
「そんな曖昧じゃなく、知ってますよ、彼女。薄くですけど、時々されてますし」
「……そうだったの? むぅ、最近、勘が鈍ってきたかなぁ」
それは勘と関係があるんですか? 煩いやぃ。
軽口を交わしながら、霊夢は箪笥へと進み、ごそごそと棚を漁る。
「どうかしたんですか? あ、ひょっとして実は秘蔵の化粧品があったり」
「ないわよ、んなもん。……来た時、外、寒かったでしょ?」
「ええ、まぁ、冬ですし……あ、そう言う事ですか」
マフラーを引っ張りだした所で、早苗の顔がにやにやしている事に気付く霊夢。
手首のスナップを利かせ投げつけるも、ふわふわと舞うマフラーは伸ばされた腕にくるくると巻きとられた。
「ぐぬぬ……! こ、此処まで赤っ恥かかせたんだから、きちんと教えなさいよね!」
「それにはまず道具を買いに里まで行きませんとね。手取り足取りご教授いたします。うふ」
「……あれ、なんか背筋が気温以外で震えたような?」
言葉を繰りつつ身支度を整えた少女二人は、どちらからともなく浮き上がり、里の方へと向かって行った――。
何時も通り、何時も通り……。
念仏の様に呟いた後、魔理沙は大きく息を吸い込む。
そして、言葉通りに、いや、意識した以上、何時も以上に力を込め、辿り着いた家の戸を叩く――
――寸前、開かれる戸。
「おーい、アぁぁぁぁあっ!?」
勢い余って倒れこむ。
その先に居たのは、『アイツ』こと――「誰、って、わぁ!?」――アリス・マーガトロイド。
不幸中の幸いだったのは、魔理沙の腕が振りぬかれていた事だろう。
ぽふっ、と柔らかい音を立て、家主の胸に顔面を着地させる。
突然の事に、アリスはとりあえず、頭を撫でてみた。
なでなでなで。
にゃにゃにゃ。
…………。
なでなでなでなでっ。
にゃにゃにゃにゃ――「にゃにしやがる、こんちくしょう!」
「や、喜んでるのかと思って」
「子供じゃないんだから、喜ぶか!」
「それもそうね」
言いつつもお互いに離れないのは、その行為を続行して欲しいと願っているからであろうか。
「――じゃない! 子供じゃないんだ! 私の顔を見ろ!」
「ふぅん……初めて見るけど、上出来ね。滲んでるけど」
「がーん!?」
顔全体を強くぶつけたのだ。レベルC程度の口紅であれば、落ちるし滲む。
頭を抱え、解り易く嘆く魔理沙。
アリスはくすりと微笑み、来訪者の腕を掴み、引っ張りこんだ。
きょとんとする魔法使いに、人形遣いは戸を閉めてから向き直る。
伝えるべき言葉を、万が一にも誰にも聞かれたくなかったから。
ゆっくりと口を開き、アリスは言った。
「魔理沙。綺麗よ」
ぼんっと室内に音が響いた。朱色が眩しい。
「……ん。――へへ、お前も、そのチーク、似合ってるぜ」
「え? 私はそんなの使ってないけど?」
「んー、じゃあ、頬が赤いのはなんでかなぁ」
「な!? う、煩い! 暖炉、そうよ、暖炉の所為!」
「へーへー」
魔理沙はおざなりに応える。
既に意識することなく、普段の彼女に戻っていた。
当然だ。彼女はもう、化粧を施した目的を果たしていたのだから。
――綺麗と言う言葉を、伝えられたのだから。
勝手知ったるなんとやら、魔理沙はずかずかと化粧台まで歩く。
アリスが額を押さえて文句を垂れているが、気にしない。
鏡を開き、いざ化粧を落とそうとする段に。
映った自分に驚きの声を上げる。
「うわ、ファンデーション、ぐずぐずになってるじゃないか!?」
「器用に口紅だけ落ちる訳ないじゃない。あちゃ、服を着替えないと」
「だ、だって! お前、さっき、その……!」
世辞だとしたら、悲しい――魔理沙は唇を噛み、近づいてきたアリスを睨む。
アリスは、引かなかった。
台の棚からコットンを取り出しながら、早口で告げる。
「魔理沙、いい? 私は妖怪よ。人妖の、容姿だけの美醜なんてそれほど気にならないわ」
白いスポンジ状のコットンに、化粧を落とすクレンジング液を零す。
「だから、さっき、あんたにあぁ言ったのは……」
乱暴に頬へと押し当て、まばらになっているファンデーションを拭きとった。
その行為は、照れ隠し。
「……化粧をしたいと思ったあんたの心が、綺麗だったからよ」
ぼんっと音が響く。気づく余裕は、フタリどちらにもない。
(嘘つき……)
顔を俯かせ、魔理沙はそう思った。
(容姿を気にしないって奴が、こんなの持ってるかよ)
(でも、まぁ、今日の私は大人だからな)
(突っ込まないでいてやるぜ)
「……ん。さんきゅ」
施した化粧は全て落としたけれど、それでもやはり、魔理沙は綺麗だった。
「ねぇ、ところで、この袋には何が入っているの?」
「化粧品だぜ。って、あれ、私、全部持って来ちゃってたのか!」
「あんたねぇ……あ、まさか、お店から盗んできたとかしてないでしょうね!?」
「酷いぜ。無断で持ってきたのは確かだが、魅魔様や紫、かなすわに貰ったんだ」
「貰った? 是全部? ……どういう経緯か知らないけど、後でお礼しなさいよ」
「正確には三分の一の権利だが。んぁ、なんでだぜ?」
「なんでって……まぁ、是、外の世界の物みたいだけど、少なくとも化粧品って、こっちじゃ――」
霊夢はまず、己の目を疑った。
次に、店のミスを考えた。
けれど、並ぶ商品全てを間違える訳もなかろうと理性が判断してしまう。
なにより、横にいる早苗はソレをミスと認識せず、置かれた試供品、所謂テスターを気軽に手に取っている。
だから、霊夢は――考えるのを止め、泡を吹いて倒れた。
「れ、霊夢さーん!?」
「私は、もう駄目、早苗……お供えは、黄龍堂のお饅頭にしてね……がく」
「霊夢さん……! 大丈夫、まだ体は温かいです、まずは胸を圧迫して、それから」
「圧迫!? 余計に小さくなっちゃうじゃないの、ストップ!」
「あ、まだ、キス、やだ、マウストゥマウスをしてないのに」
指をくわえる早苗。
本当に残念そうにしている辺り、霊夢には彼女がわからない。
わからないが、とりあえず、わきわきと動く手は押しとどめた。
こほん、と空咳が二人の耳を打つ。出所は定員さん。
そそくさと動き、彼女の視界から逃れる二人。
「で、どうしたんです、いきなり?」
「どうしたもこうしたも! あんた、アレ見てなんとも思わないの!?」
「おしろいがトップに飾られているのには驚きました。此方では主力選手なんですねぇ」
ピントがずれている答えに顔を仰け反らせる。
戻ってきた時に、思わず大声で、霊夢は叫んだ。
「なんで! ちっちゃいのに! あんっっっなに高いのよっ!?」
コンパクトは、中身が別売りのくせにお団子が五個買える。
アイライナー一本でお団子が十個食べられるだろう。
口紅なんてお団子にすると二十個だ!
「あぁ、今日はサービスデーだから、もっといけるかも!?」
文字通りの甘い誘惑に、霊夢の意識は外へと向けられる。
足が動きださなかったのは、早苗ががっちりホールドしていたからだ。
「良心的だと思いますけどね。向こうじゃ、もっとしましたから」
「か、貨幣価値が違うのよ!?」
「口紅一本でお米10kgが買える位なんですが」
せかいのほうそくがみだれる!
「い、いやぁぁぁ、もう、れいむ、ここでる! おだんごたべにいくー!」
「……では、私の家に行きましょう。お団子もありますし。大丈夫、何もしません」
「わーい、ありがとー、さなえおねーちゃん」
満面の笑みの霊夢。
くらりとよろめく早苗。
んぅと強めに咳払いする店員さん。
そろそろ視線も痛くなってきた。
「先に出ていてくださいな。私もすぐに追いますから」
だんご、だんご、だんごと独特な節をつけ歌い、霊夢は言われた通りに店を出た。
微笑みと共に見送った早苗は、くるりと振り向き店員がいるカウンターの方へと進んだ――。
「結構かかったじゃない。何してたの?」
「あ、戻ってる」
「何でそんなに残念そう……?」
十分ほどは待っていた気がする。
店を出てきた早苗に、霊夢は少し非難の籠った口調で問うた。
「一つ目にはお答えします」
「二つ目は?」
「しません。――在庫を探して貰っていたんですよ」
ふわりと浮きあがる。
「桜色の口紅を」
つられて、霊夢も浮く。
伸ばされていた手は、伸びる光の所為か、見えなかった。
早苗は一瞬微苦笑となり手を戻し、すぐに微笑みへと変えて続ける。
「私の家にもお化粧品はありますから。講義を受けきったら差し上げます」
「え、でも、高いじゃない。流石に悪いわよ」
「ふふ、もうクリアしたつもりですか?」
進路を北東に。
「あ、お団子も講義の後にしましょう」
「がーん! だったら、早く行きましょ!」
善は急げと最大速度で。
「手取り足取り腰取り教えて差し上げます」
「足は必要な……何か増えてない?」
「気の所為じゃないですか?」
少女二人は夕空を切り裂き飛んでいく。
腰にかけたポーチの中、同じ色の二本の口紅が、小さい音を立ててはしゃいでいた――。
<了>
あと、魅魔様たち何やってんのwww
3人はこのままキャハハウフフしてればいいんだ。
あれ?咲夜さん?
霊夢が可愛すぎて困るねっ!
レッツコンバインウフフ
実に自然体。キャラ間の掛け合いも楽しく、すらすらと読めました。
ところで頭の中でアニメ『女子高生』のエンディング曲が激しくリフレイン中なんですが・・・・・・w
女の子らしくて可愛いよね
少し早苗が怖いけど
3人とも実に少女ですな
面白かったです。
4の人のコメ見たら気になってしまったw
作品ですが、すごく三人が女の子っぽくてとても良い印象です!!
でも、女の子っぽい少女が幻想郷にいるってことは、
外の世界(私達の世界)にいる少女達は・・・って想像して、悲しくなりましたw
彼女さんから教えてもらったとか?
その方面の方なのか
もしかしてこれ一般常識じゃないよね?ね?
皆かわええええええええええええええwww
もう読んでる間中にやにやが止まりませんでした
あと化粧品屋でたまたま二人を見かけて
「あらあの子達もそういうのするのね」なんて眺めてる咲夜さんを幻視しました
咲夜さんはきっとお化粧も瀟洒で完璧に違いない
いざ書こうとすると、知識不足が災いし、私自身がいっぱいいっぱい。
そう言う意味でも現タイトルがあります。珍しく投稿前に悩まなかった(笑。
以下、コメントレス。
>>1様
保護者勢は何時もこんな感じです。愛に溢れていますね(視線を背けながら。
>>4様
咲夜さんは美鈴と――あ、いえ。個人的なイメージとしては、マキ○ージュ、コフレドー○辺りかなぁと。
>>15様
耕せないのが残念です(何を(ナニ(ry。
>>18様
浅学ながら、そのアニメ(ですかね?)は知らないのですが、イメージしたのは高校生でした。やりぃ。
>>30様
元々のタイトルがタイトルなので、早苗さんには鬼教官になってもらいました(そっちじゃない気もする。
>>36様
女の子なんですから、隈やにきび跡は気になると思うんですよね。彼女達にはそんなのないと言う意見には靡きますが(笑。
>>47様
気付いたらそうなってました。可笑しい、ギャグよりのお話で書いていたのですが。
>>48様
咲夜さんは美鈴とちゅ――いえ。
や、外の世界は現実と変わりません。女の子は幻想郷ができる前からお化粧好き。
>>49様
私の中では、早苗さんは姉キャラです。
>>50様
仕事で覚えました。自分でする訳ではないので、だから、流れは教科書的なのです(笑。
野郎にとっちゃとっつきにくい世界。踏破する気もございません(仕事は?(言うな。
>>52様
三者三様、別々の可愛さを書けていれば、と。ありがとうございます。
>>63様
実際の高校生はもっと詳しかったりします。全員が余り詳しくないから、微笑ましく仕上がっているのです(笑。
>>67様
その幻視が羨ましい。
咲夜さんは別の話で、と端から決めていたので、そう言う美味しいイベントを考えられませんでした。ガッデム。
以上
奇跡を応用、ビバ=knowledge!
妹的霊夢さん、かわゆすぎゆ。
霧雨魔理沙純情派とマーガトロイド情熱系は甘過ぎてどうしよう!
>>(『オークル』って言っても、わかりませよね……)
わかりませ ん よね