Coolier - 新生・東方創想話

妖夢と妖忌と何かの子

2008/11/24 06:12:31
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「遅いぞ! 妖夢! 何をしておる!!」
「お師匠様! 申し訳ございません!」

 私、妖夢は西行寺家のお嬢様警護役となるべく、お師匠の魂魄妖忌様のもとで修業中である。
今日もその修業のために修行場へと向かっていたが、途中でとあるものを拾ってしまったために遅れてしまった。
お師匠様は時間には人一倍五月蠅く、それこそ寝坊なんかしてしまった日には、地獄の閻魔大王も慄くほどの形相で叱られてしまうことだろう。

「妖夢! 遅れてきた理由はなんだ」
「はい、実は途中でこれを拾いまして……」
「む……? それは……」

私が拾ったそれは、手放すと、お師匠様のところへ、とてとてと駆けていった。

「ふむ、子猫か」
「はい、おそらく……捨て猫かと……」

お師匠様は、そのやせ細った子猫を両手で掴むと、全身を舐めるように見回す。

「あの……どうかされましたか……?」
「……ふむ、この猫は生まれて半年と言ったところだな」
「え!? 見回しただけでそんなことが分かるのですか?」
「うむ! わしの目に狂いはない!」
「はぁ……」

いつも、何かとお師匠様は自信満々に断言する。そして、それはほとんどの場合当たる。
だからきっと今回もご多分に漏れずなのだろう。

「さて、妖夢」
「はい!」
「お前にこれから、ある試練を与えよう」

お師匠様はそう言うと、おもむろに両腕の子猫を、私のところへ差し出した。

「この猫を立派な猫に育ててみろ!」
「は……?」

私は、思わず目が点になる。

「私が、この猫を育てるのですか?」
「いかにも! これも修行だ!」
「は、はぁ……」

これが一体何の修業なのか。私には皆目見当もつかなかったが、お師匠様のことだ。きっと立派な理由があるに違いない。
私は、その子猫を受け取り抱きかかえた。

「わかりました! この妖夢、この子猫を立派な猫に育て上げて見せます!」
「うむ! その言葉、決して忘れるでないぞ!」

お師匠様は、そう言うと腕を組んで何度も頷く。

「さて、早速だが……」
「はい、何でしょうか?」
「その猫に、立派な名前を付けてやらんといかんな」
「はい!」
「よし、どんな名前がいいと思う?」
「はい……では、昨夜読んだ物語の主人公の名前をとって坂上田村麻呂と名付けます!」
「このばかもんが!」
「な、何か、いけなかったでしょうか……?」
「この猫は雌だ!」
「それは失礼しました! では……」

迂闊だった。やはり何事も確認は大事だ。
それにしても困った。いい名前が思い浮かばない。私が思わずうなっていると、お師匠様は見かねたのか、助言を与えてくれた。

「……いいか、妖夢よ。名前を一つつけるにしても、『せんす』というものが問われるのだ。『せんす』がなければ何をやってもうまくいかぬ」
「わ、わかりました。肝に銘じておきます」
「で、いい名前は浮かんだか?」
「ええ、いくつかあります……」
「よし、述べてみよ」
「まずは、たんす。これは、箪笥のように何でもしまい込めるほどの、深い懐を持った猫に育って欲しいという願いが込められています」
「ふむ……で、あとは?」
「はい、次は、まり。これは鞠のように跳ね回るほどの、元気のある猫に育って欲しいという願いが込められてます」
「……まだあるのか?」
「次は花子。名前の王道というものを狙ってみました」
「なるほどな。たんすまり花子か」
「はい! 我ながらいい名前だと思いますがいかがでしょうか!」
「ふむ、お前は、せんすがないな」
「そ、そんな……!?」
「いいか、妖夢。名前というものはな。願をかけるのも大事だが、それ以上に『いめぇじ』という物も大事にせねばいかんのだ」
「いめぇじ、ですか……」
「そうだ。言葉の持つ感覚と言うかのぉ。口で説明するのは難しいこと故、感じるしかないがな」
「感じる……?」
「うむ。感じろ」
「どうやってでしょうか……」
「己のその肉体で感じ、そして心で見抜くのだ! 物事の本質をな!」
「肉体と心で、ですか……」
「さあ、感じてみろ!」
「はい!」
「いいか、眼をゆっくり閉じて、心をしずませてみよ」
「……はい」

私は、言われたとおりに目を閉じてゆっくりと深呼吸をする。

「……妖夢よ、たんすという言葉からどんな印象を受ける?」
「はい……そうですね。かたくて小指を角にぶつけると頗る痛い印象がします。あと、引出しを開けたときの、あの木の臭いが印象にあります」
「……もし、自分が、たんすという名前だったらどうだ?」
「すごく嫌です。名づけた親を恨みます」
「……では、まりという言葉はどうだ」
「はい、やはり、まりは鞠、蹴ったらどこかに飛んで行ってしまい、そのまま行方知らずとなり、夜になるまで泣いて探しまわるという印象があります」
「……それは、お前の実体験じゃないのか?」
「いえ、あくまで印象です。私はというと子供の頃、鞠を地面に埋めて、そのまま行方不明になって夜が明けるまで泣いて探しました」
「お前は犬か! 次、花子という名前からはどんな印象を受ける?」
「ありがちな名前で、面白みがないと思います。でも、その反面、女性の名前の王道故に、ある意味安定感は抜群かと……」
「……妖夢よ。名前に安定感を考慮する必要はないと思わぬか?」
「は! おっしゃる通りでございます!」
「うむ、よろしい! よって、すべて却下!」
「え!? そんな! 一生懸命考えたのに……」
「ばかもん! 人ならまだしも、猫にわざわざ含蓄のある名前を与えても仕方なかろう! それこそ名前負けしてしまうというものだ! よいか、こういうのは単純でいいのだ!」
「単純と申しますと……?」
「たま」
「いくらなんでも単純過ぎます!」
「そこがいいんだろうが! 単純ゆえに奥が深い」
「奥が深いんですか……?」
「そうだ。たまと言う言葉からは、いろんなものが連想できよう。たった二文字にも関らずな」
「言われてみれば、そうかもしれませんけど……」
「この二文字の中には、無限に近い含みがあるのだ」
「……たま、ですか」
「そう。たまだ」
「たま……たま……たま……たまたま……」
「連呼するな、続けて言うな!」
「……あの、お師匠様。単純ゆえに奥が深いのは、よくわかります。だけど、だけれど、私としてはこの猫の名前を、たまなんて平凡な名前にはしたくないという気持ちが……」
「ふむ……確かに、お前の言うことも、一理はあるかもしれんな」
「……はい。申し訳ございません」
「まぁ、せっかくの機会だ。どうせなら、わしが最高の名前を与えてやろう」
「本当ですか!? それは有難い。是非!」
「よし、いいか、よく聞け」
「はい!」

お師匠様は勿体ぶった様子で、その名をゆっくりと言葉にした。

「ゆゆこだ」
「ゆゆこだ、ですか?」
「ばかもん! だはいらぬ!」
「失礼しました! では、ゆゆこ、ですか?」
「そう、ゆゆこ。ゆゆこだ!」
「では略して、ゆっこと呼ぶことにします」
「ばかもん! 名前は略するもんではない!」
「し、しかしゆゆこって……何か、微妙に呼びづらい名前のような気が……」
「たわけ! 何を言う! よいか、この名はな。ゆゆこという三文字の言葉の中に色んな意味が込められているのだ」
「と、いいますと……?」
「そこは自分の感性で感じ取れ!」
「う、そう言われましても……」

流石はお師匠様だ。毎回私に難問を与えてくる。しかしこの妖夢。これしきで負けるわけにはいかない!
私は精神を集中させ、この三つの文字から己が連想するすべてのものを、脳内に紡いで言葉にした。

「ゆゆこ、ゆゆこ……ゆゆこ……ゆ、湯呑み茶碗のゆゆこ。ゆったりよちよちゆゆこ。夢の住人ゆゆこ……」
「な、なんだそれは……」
「はい、私が、ゆゆこという言葉から、いめぇじしたものです。他にも、湯豆腐ゆゆこ、ゆらゆら天国ゆゆこ……など」
「……待て! もう良い。何と言うか、お前が感受性豊かなのは、よくわかった……」
「お師匠様! いめぇじしてこの名前の良さが、初めてわかりました!」
「わかったのか? ……本当に」
「はい、素晴らしい名前をありがとうございます。必ずしや、このゆゆこを立派な猫に育て上げてみせます」
「……そうか。では期待しとるぞ」

こうして、私とゆゆことの生活が始まったのだ。


 
 そんな、ある日のことである。

「お師匠様! 今更なんですが、ゆゆこには、どんな餌を与えてやればいいのでしょうか?」
「ばかもん! 本当に今さらだな。今までは何を食べさせておったのだ」
「とりあえず、御飯と味噌汁をぶっかけた、所謂ねこまんまというものを与えてました」
「ふむ。悪くはないが……?」
「それが……必ず残してしまうんです。お口に合わないのかなと思いまして……」
「ならば、猫が喜ぶ料理を作ってやればよいだろう」
「なるほど! ……で、どんな料理なのでしょうか?」
「またたび」
「お言葉ですが、それは料理じゃないですよ」
「まだ言いおわっとらんわ! ばかもんが! またたびを使った料理ならばどうだ、と言いたかったのだ!」
「失礼しました! またたびを使った料理ですか」
「そうだ!」
「それって、どんなものがあるのでしょうか……」
「そこは自分で考えるのだ」
「うーむ……」

またまた難題だ。またたびの料理なんて聞いたことがない。第一、人間はまたたびなんか滅多に食べない。

「よいか妖夢、何事も創意工夫だ。たとえ先達も居らず、前例のないことでも、知識と経験でそれらを突破していく。そんな技を身につけることも大切なのだぞ」

「はっ。ありがたいお言葉感謝いたします。創意工夫ですか」
「うむ。己なりに工夫してみるのが大事なのだ。何事もな」
「わかりました。では、今から里に行って、またたびの実を手にいれて参ります」
「いや待て。実はな……」

そう言うと、お師匠様は、懐から何かの木の実を取り出す。

「それは?」
「またたびだ」
「これがまたたびなのですか! 初めて見ました」
「……お前は見たこともないのに、手に入れてこようとしてたのか……」
「そ、それはそうと、なぜ、お師匠様がそれを? まさかお師匠様の正体は猫じゃ……」
「んなわけあるか! ここに来る途中に偶然見つけたのだ!」
「それは失礼しました!」
「さあ、妖夢よ。素材はここにある。あとは、これをお前がどう料理するかにかかっておるぞ」
「はい!」
「さあ、どうする?」
「そうですね。とりあえず煮てみます。煮ればいい出汁が出る気がしますので」
「ふむ、なるほど。煮てみるか。それで?」
「それで、その出汁を使って、うどんなんかを作ってみようかと」
「ばかもん! 猫が、うどんなんぞ食うか!」
「あ! ゆゆこに食べさせるんでした。うっかりしてました……」
「しっかりせい」
「はい、では……そのだし汁を使ってご飯を炊いて、またたび御飯を作ってみようと思います」
「ほぉ、面白い。やってみるがいい」
「はい、では今夜早速!」

 
 ――そして次の日


「ふむ、昨日はどうだった?」
「はい、おかげさまで、美味しいまたたび御飯が作れましたと思います。試食はしてませんが」
「ふむ、そうか。で、ゆゆこは、ちゃんと全部食べたか?」
「それが、やっぱり残しまして……まだお釜に半分近く残ってます」
「ふむ……そうか……案外、食が細いのかのう」
「そうかもしれませんね……ゆゆこは、おやつは喜んで食べるんですが、御飯はあまり食べないんです」
「む、おやつは食うのか?」
「はい、干し魚を、それはもうがっちりと。昨日もおいしそうに食べてました」
「待て! もしや、飯の前にがっちり食べさせておらんか?」
「はい、そうで……あぁ!?」
「原因はそれだ! この、大ばかもんがっ! 飯の前に、がっちりおやつを食わせる奴がおるか!!」
「こ、これは、不覚!」
「何が不覚だ! 罰として残ったまたたび御飯は、今夜、全部お前が食べるのだ!」
「そ、そんなー!?」

その日の夜、私は涙を流しながらまたたびご飯を平らげた。
次の日からしばらくの間、何を食べてもまたたびの味しかしなくなってしまった。
嗚呼、それにしても、本当に不味かった……。
でも、もしかすると自分の料理の腕が、悪いだけなのかもしれない。
そう思って、その時から私は料理の勉強にも本腰を入れるようになったのだ。



 それからしばらくして、ゆゆこは、初めのころの倍の倍くらいほどの大きさにまでなっていた。
貧弱だった体も、がっちりと引き締まって毛並みは立派になり、顔つきも精悍になっていた。
しかし、見た目こそは立派になったが、やはり中身はゆゆこ、何かと私に甘えてくるし、寝るときも私の枕元で丸くなって一緒に寝る。それは昔から変わらなかった。

 更にしばらくして、ゆゆこはいつしか私よりも大きな体に成長していた。更にはいつの間にか立派な牙まで生やし……そう、ゆゆこは猫じゃなくて、実はトラだったのだ。
そんなある日、私は、あの時以来、初めてゆゆこと一緒に、お師匠様の所へ行ってみることにした。

「お師匠様、おはようございます!」
「妖夢!? なんだそのトラは!」

案の定、お師匠様は目を白黒とさせている。そんなお師匠様の様子を見て、私は思わず苦笑してしまう。
お師匠様は、ゆゆこの正体がトラだとはまだ知っていないのだ。

「お師匠様! これはゆゆこです」
「何ぃ!? これがあの、ゆったりよちよちの、ゆゆこなのか!?」
「はい!」
「なんと……これはまた、立派に成長したものだな!」
「はい! もうそれは立派すぎるくらいに!」

そう言って私が頷くと、ゆゆこは誇らしそうに首を空に向かって持ち上げた。

「むぅ、その鋭い長い牙……さては剣歯虎か」
「剣歯虎?」
「うむ。剣歯虎は、本来ならば、人の手の加わらぬ秘境に住んでいる生き物だ」
「そうなのですか」
「きっと何かの間違いで、ここまで来てしまったのだろうな」
「なるほど……」
「ふむ、では妖夢よ。ゆゆこを連れて、今日はその秘境まで行ってみることにしようか」
「……え!? また急な……。でも、わかりました。行ってみましょう」

お師匠様の、こういう思いつき的な行動は日常茶飯事であるし、それに一見思いつきに見えて、大抵は深い考えがあって故の場合も多い。いずれにせよ逆らうだけ無駄な徒労なのだ。

「では、いざ往かん! さあ! わしに付いてこい!」

そう言うなりお師匠様は、目を見張るほどの速さで、その場を駆け抜けていってしまった。

「ま、待ってくださいよ!!」

すかさず、私とゆゆこは、お師匠様の後を追いかける。

「ほれ! どうした妖夢! 早く来ないと、わしを見失うぞー!!」
「そんな! 負けませんよー!!」
「ほれー! あまり速すぎても、ゆゆこが付いてこれんぞー!」
「そんなことないですよー! ゆゆこもきちんと付いてきてますよー!」

ゆゆこは獲物を追うような眼差しで、私に並走し続けている。

「ほうー! 流石だのぉー! あ、ここを右に曲がるぞ!」
「え!? ちょっと待ってくださいよ! 急には止まれませんってばー!  あわわわーっ!?」

私は急に止まれず、そのまま、前方のがさ藪の中へと無様に突っ込んでしまった。
そんな私を尻目に、お師匠様とゆゆこは、そのまま先へ行ってしまう。ゆゆこも、流石トラだけあって走りはうまい。

「たわけー! なにをしておるー! ゆゆこの方がよっぽど走りが上手いなぁー!」
「ぬぬぅ! 負けませんよー!」

勿論、これしきの事でへこたれるわけにはいかない! すかさず私は、二人を追いかけた。
そんなやり取りを幾度か続けながら疾走し続けていると、いつの間にか私たちは、妖怪の山の更に奥の谷地へとたどり着いていた。
そこは、書物や図鑑でも見たこともないような植物が生茂り、見たことないような動物がたくさん住んでいた。

「……こ、ここは!?」

私は息を弾ませながら、お師匠様に尋ねる。

「うむ、ここは、まごうことなき無何有の地だ」

お師匠様は、あれだけ走った後なのに、息の一つも乱れていない。

「無何有の地……ですか」

「そう、ここは人は勿論のこと、妖怪の手すらも届いていない……」
「そんな場所が、この幻想郷にあったのですか……知りませんでした」
「……妖夢、まだまだこの地にはお前の知らない場所はたくさんある。いいか、百聞は一見にしかずだ。人に聞くのもいいが、まず己で足を運び、その目で確かめよ! そうすることで、己の見聞をより深めることができるのだ」
「はい。肝に銘じておきます!」

お師匠様は遠くを見つめ続けている。まるで何か感慨に耽っているようだった。

「ここが、お前の故郷なのね……」

私は思わず、ゆゆこに話かける。ゆゆこはずっと、頭上に飛ぶ尻尾の長い鳥を眺めていた。

「……さて、妖夢よ……今まで、ゆゆこを育ててきたわけだが、自分なりの感想を述べてみよ」
「はい、はじめは何をしていいかわかりませんでしたし、ゆゆこが鳴いても何を訴えているのか見当もつきませんでした」
「うむ」
「しかし、時が経つにつれて、それがだんだんわかるようになり、また、ゆゆこも私に懐いてきて、お互いに理解し合えることができたように思います」

……嗚呼、話しているうちに私の頭の中には、今までのことが、まるで走馬灯のように駆け巡ってきていた。

「……妖夢、わしはゆゆこを育てる事を通じて、同時に多くの事をお前に教えてきたつもりだ。それらを決して忘れるでないぞ」
「……はい」
「だがな、実は一番大切なことを、まだ教えておらん」

そう言ってお師匠様は、鋭い目つきでこちらを振り向く。私は一瞬動揺するが、すかさず答えた。

「大丈夫です。……私、わかったような気がします」

何故だろう。心がすごく落ち着いていて、妙に晴れ晴れしかった。自然に柔らかな笑みがこぼれる。
きっとお師匠様が教えたかったのは、この心の事だったのだろう。

「ふむ、そうか……」

お師匠様は、そんな私の様子を見て、少し驚いたようなを顔をした後、眼を細める。

「月日とは、残酷なものだな……」

その表情が、心なしかどこか寂しそうに見えたのは、気のせいだったのだろうか……。



 それから少しの後、私は、お師匠様の後を継いで、西行寺家のお嬢様の警護役に命じられた。
今思えば、あの時、お師匠様は、近いうちにこうなると、自分で悟っていたのかもしれない。
でも、それは今となっては、もうわからない事だ。
ゆゆこは、お師匠様が幽居する際に、一緒に引き取られ、その後、大往生を経て、今は故郷の土地で眠っているらしい。
そして、今、私は幽々子……いや、幽々子様の元で日々働いている。
私は、幽々子様に仕えてる間は過去は振り返らないことにした。
でも、もしも、私がこの役を降りるときが来たら、そのときは、是非、あの地へと行こうと思う。
そう、ゆゆこが眠る大地へと……。
剣歯虎は、最近では剣歯猫と呼ぶようですね。
虎と猫じゃ大違いですよね。
バームクーヘン
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コメント



0.1160簡易評価
6.90名前が無い程度の能力削除
なんかノリに吹いたwwww
11.70名前が無い程度の能力削除
終始ニヤニヤしながら読んでしまいました。良かったです。
ただ少しオチが弱いような気もします。
12.50名前が無い程度の能力削除
ほのぼの……?
妖夢さんうっかりしすぎです。そして爺さんあんたぬこ大好きだろ。
20.90雑賀衆削除
この勢いで幽々子×妖忌のあまあまも、是非お願いします! GJ
21.60名前が無い程度の能力削除
雪豹のこどもを育てたウイグル人の話を思い浮かべてしまった
24.無評価名前が無い程度の能力削除
ニュースにあった天然記念物だかの虎と猫を間違えて飼ってたのが元ネタ(?)じゃないのか?
でも、この雰囲気はいいね
25.80名前が無い程度の能力削除
点数忘れたので
34.90ヤクザ憲兵削除
程よいほのぼの、そしてその中に潜む一瞬の鋭さ。読んでいて気持ちが良かったです。それにしてもこの師弟は……w
似た者同士ということですね。微笑ましいやりとりで、心が温かくなりました。楽しみました!