Coolier - 新生・東方創想話

『ヒトカタ』

2008/05/06 02:51:22
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この物語を読み始める前に、まず忠告しておかなければならない。

後ろを振り向かないで欲しい。

天井を見上げないで欲しい。

窓の外に目をやらないで欲しい。

家具と壁の隙間に目を向けないで欲しい。

そこに居るなにかと、目が合ってしまうかも知れないから。













                     * * *



―コンコン

ドアをノックすると、私、霧雨 魔理沙は空を見上げた。

家主が現れるまでの間、私はしばし空を睨みつける。

いきなり降ってきやがって・・・。

ご機嫌斜めの空は、時折唸り声を上げて明滅する。

突然のにわか雨。

理不尽な天の襲撃を受けた私は、近場にあった友人の家で、

濡れ鼠となった全身を何とかしようと、ここをたずねたわけだ。

「はい、どちら様?」

やや遅れて、ドアの隙間から見知った顔が覗いた。

良かった。留守だったらどうしようかと。

「よう、アリス。私だ。」

私は苦笑いを浮かべて挨拶をする。

ちゃんと笑えなかったのは、今の私の格好がお世辞にもいいとは言えなかったからだ。

家主のアリス・マーガトロイドは表情を変えないまま、じっと私の顔を見つめている。

「おいおい、まさか私の顔を忘れちまったんじゃないよな?」

あまりにもアリスの反応が薄いので、

私は不安になって冗談を言ってみる。

「まさか。さ、入って。」

意外とあっさりアリスは微笑んで、私を迎え入れてくれた。

なんだったんだよ、今の間は。

アリスなりの冗談のつもりだったのだろうか。

あんまり笑えなかったが。

「で、なにか用かしら?」

「見りゃわかるだろ。ちょっと雨宿りさせてくれ。

 ついでに風呂とか貸してくれると非常に助かる。」

「・・・そうね。いいわ、使って。

 服は乾かしておくから。」

「さんきゅー。」

話が早くて助かる。

なんだかいつも以上に気が利いているような気がするな。

私は早速風呂を借りるべく、風呂場へと向かった。

勝手知ったるなんとやら。

以前にも同じようにして、アリスの家で雨宿りをさせてもらったこともある私は、

迷うことなく脱衣所へとたどり着く。

ぽんぽんと服を脱衣かごに放り込み、さて入ろうかと振り返った矢先、

私はそれを見た。

「うわっ、なんだこれ・・・?」

思わず驚きの声を上げる。

脱衣所の姿見が割れていた。

破片は既に片付けられていたけれど、割れた鏡はそのままだった。

鏡が割れているのは、破片が片付けられている以上アリスも承知の上なのだろうが。

きっと割れたのは昨日今日で、新しい鏡を用意する前なのだろう。

人の家の事情だ。私にはあまり関係がない。

気にしないことにして、私はアリスの家の風呂を借りる。



                     * * *



風呂から上がると、親切にも一時の着替えが用意されていた。

アリスの寝巻きだろう。私にはダボダボだった。

遠慮なくそれを借りて、私は脱衣所を後にする。

髪を拭きながら居間に戻ると、暖炉の前に私の服が吊るされていた。

いやホント、頭が下がる。

明かりがついていない部屋で、暖炉の炎の光が揺らめく。

時折、外の稲光が室内を明るく映し出した。

ってゆうか、明かりくらいつければいいのに。

「座って。」

「ッ!!」

「どうしたの?」

「あ、ああ、いや、ちょっとびっくりしただけ。」

暗い部屋でいきなり、気配もさせずに後ろから声掛けやがって。

普通驚くっつの・・・。

私は口を尖らせながら、暖炉の前のソファーに腰を下ろす。

「はい、ココア。飲む?」

「おう、さんきゅ。」

アリスは両手に持っていたカップの片方を私に手渡すと、

私の向かいのイスに座った。

なんだか今日のアリスはいつもと違うな。

大人っぽいというか、大人しいというか。

うん、そうだ。大人しい。

いつもより幾分テンションが低い。

いや、もともとテンションが高いタイプじゃないけれど。

いつも以上に、

「なに?」

「いや、元気がないかな、と思って。なにかあったか?」

そう、元気がない。

この言い方が一番しっくり来る。

ちょっとね、と憂鬱そうに、アリスは暖炉の炎に視線を向ける。

なにかあったのかな。

アリスはへこみやすいタイプなので、なにかヘマでもやらかしたのかもしれない。

そうか、あの脱衣所の鏡と関係があるかも。

たとえば、転んで頭突きをかましてしまったとか。

そうかもしれない。

そう思うと、ちょっとした悪戯心が湧いた。

「あれか。脱衣所の割れた鏡と関係でもあるのか?」

「ないわ。」

きっぱりと、有無を言わさぬ口調で即答された。

違うらしい。

というか、どことなく拒絶の色が見え隠れした。

もしくは、図星だったので詮索されたくない?

にしては、痛いところを突かれたというような顔はしていないが。

「ちょっとね、怖い話を聞いちゃって。」

「怖い話?」

「そう、怖い話。」

なんだ。怖い話を聞いてしまって、それを怖がってたのか。

私のような人間ならまだしも、

アリスのような魔の者でも、怖い話を怖がったりするのか。

そう思うと、なんとなくおかしい。

私は自然とこみあがる笑みを、ココアの入ったカップで隠した。

「聞きたい?」

「話したいのか?」

アリスの問いに、私はちょっと卑怯な問い返しで答える。

正直なところ、私も怖い話は苦手だ。

ぶっちゃけ、聞きたくない。

あれだ。

私はその手の怖い話を聞くと、

夜電気を消して布団に入ってから、なかなか眠れなくて周りをちらちら確認したり、

なんでもないような物陰とかが気になって確認してしまうタイプ。

私も女の子の例に漏れず、怖がりなのである。

だから、聞きたくなかった。

そしてこう切り返せば、負けず嫌いなところのあるアリスは引き下がってくれるだろうと、

確信に近い考えがあったのだ。



「話したい。」



私は言葉に詰まった。

まさか、アリスがそれをあっさり認めるとは。

むむ、やはり今日のアリスは一味違うな。

こう言われては、私はそれを受けざるを得ない。

「聞いてやってもいいぜ。」

「ありがとう。」

私は苦りきった顔を必死にカップで隠した。

「べ、別にあんたに聞いて欲しいわけじゃないんだからね!」という言葉を、内心期待していたのだ。

果たして、その目論見はもろくも崩れ去った。

そこまでして私に聞かせたがるなんて、ひょっとして・・・。

「あれか? この話を聞いたら、別の何人かの他の人に聞かせないと呪われるとか?

 そんな類の話じゃないだろうなぁ?」

「あなたはそういうの、信じるんだ。」

「うっ。いや・・・。」

「冗談よ。そういうんじゃないわ。

 単に私が怖いから、一緒に聞いて欲しかっただけ。」

嘘だ。

それは嘘だ。

アリスはこっちの反応を見ながら、うっすら笑みすら浮かべている。

実はアリスの奴、全然怖がってなんかいないんじゃないか?

それで、私をからかって遊んでるのか?

なんだか今日のアリスはペースを掴みづらい。

完全にアリスのペースで物事が進んでいる。

「いいぜ、話してみろよ。」

私は腹をくくった。

妖怪や幽霊の類なんざ、星の数ほど見てきてる。

平気だ、平気・・・。

「ふふっ、頼もしいわね。」

暖炉の炎の加減で、アリスの笑みにわずかに影が差した。

ゴロゴロと、遠い雷の音が窓を叩く。

私はココアを一口飲んだ。

こいつはしばらく、精神安定剤の代わりになりそうだ。

慎重に、ちょっとずつ飲んでいこう。



                     * * *



さて、これから聞かせる話は『ヒトカタ』という話よ。

『ヒトガタ』ではなく『ヒトカタ』ね。

そうそう。

人形の類なんだけど、それはただの人形じゃないの。

ほら、髪が伸びる日本人形とか、聞いたことあるでしょう?

そういった類のものに近いわ。

そう、これから話すのは、この『ヒトカタ』と呼ばれる人形の話。

あら、あなただって他人事じゃないのよ?

ちゃんと聞いておきなさい。後悔したくなければ、ね。



『ヒトカタ』はね、誰の家にもあるの。

ある、という言い方は正しくないかしら。

正確には、潜んでいる、ね。

一人に一体ずつ。必ず存在する。

あまり人目の付かないところで、じっと、あなたに見つけてもらえるのを待っているわ。



『ヒトカタ』は、あなたが生まれたその瞬間から存在する。

あなたとまったく同じ姿で。

生まれたばかりの時は赤ん坊の姿。

それから時が経つにつれ、成長していくのよ。

あなたとまったく同じ容姿で。

もちろん今もよ?

今もあなたとまったく同じ容姿で、あなたの家のどこかに潜んでいる。



『ヒトカタ』が潜んでいるのは、普段あなたがあんまり見ないところよ。

たとえば、天井裏。

たとえば、あんまり開けたことない押入れ。

たとえば、台所の床下。

たとえば、壁の中に埋もれていたり。

ひょっとしたら、屋根の上とかかも。

敷地の外に潜んでいることはないから安心して。

『ヒトカタ』が潜んでいるのは、常に自分の家の敷地内よ。



くすくすっ、大丈夫?

そろそろ飲み物がなくなりそうだけど。

話はもう少し続くわよ。



そうそう、大事なことを言ってなかったわね。

『ヒトカタ』に見つかるとどうなってしまうのか。

いえ、逆ね。

『ヒトカタ』を見つけてしまうと、どうなってしまうのか。

そう、『ヒトカタ』があなたを見つけてくるわけではない。

『ヒトカタ』と接触するときは、必ず、見つけてしまった時よ。

それでね、『ヒトカタ』を見つけてしまうと、

入れ替わられてしまうのよ。

そう、あなたと、あなたそっくりに成長した『ヒトカタ』が。

そして、あなたと入れ替わった『ヒトカタ』は、何食わぬ顔であなたの振りをして生きていく。

見分けは付かないわ。

だって、『ヒトカタ』はあなたとまったく同じ容姿をしているんですもの。

多少行動がおかしくても、他の人は偽物だと気付けない。

くすくすっ、そうね。

ひょっとしたら、あなたの周りにも、もう入れ替わられてしまった『ヒトカタ』がたくさん居るかもね。

えっ?

『ヒトカタ』に入れ替わられた本物はどうなってしまうのか、ですって?

さあ、知らないわ。私は『ヒトカタ』に入れ替わられた経験はないから。



そうそう、あなたは実家を離れて、今は一人暮らしをしているんだったわね。

心配しなくてもいいわよ。

『ヒトカタ』はあなたの傍を離れない。

あなたが住む家を替えた時、一緒にその家に『ヒトカタ』も移動している。

そして新しくなったあなたの家のどこかに、また潜伏してる。

そうだ、大事なことを言い忘れていたわ。

そう、『ヒトカタ』は移動するの。

だから油断しちゃ駄目。

昨日居なかったからといって、今日もまたそこに居ないとは限らない。

でも『ヒトカタ』は人目に触れる場所を好まない習性があるから、

極力そういった場所を見ないようにすれば、きっと大丈夫よ。

きっと、ね。



入れ替わろうとしているくせに、どうして人目に付かない場所を好むのか、ですって?

さあ、どうしてでしょうね。

きっと本人はゲームでもしているつもりなんでしょう。

ほら、隠れん坊って、見つかったら鬼と交代するじゃない?

『ヒトカタ』にとっては、ゲームなのかもしれないわね。



だから最後に忠告しておくわ。

家に帰ったら、絶対に『ヒトカタ』を探してはいけない。

絶対駄目よ。

何事もなかったように、今までどおり過ごすだけでいい。

普段見ないような天井裏を見に行ったりしてはいけない。

なんとなく目に付いた家具の隙間に目をやったりしてはいけない。

天井や壁にいつの間にか開いた、不自然な穴とかを覗き込んだりしてはいけない。

そこにもし『ヒトカタ』が潜んだりしていたら、

そして潜んでいた『ヒトカタ』と目が合ったりしたら、

入れ替わられてしまうのだから。



                     * * *



私はカップを傾ける。

ない。

カップの中の液体は、とうに飲み干されていた。

「ふふっ、空のカップを傾けるのはこれで3度目よ?

 おかわりが欲しいかしら?」

「い、いや、結構だぜ。」

アリスの話はこれでおしまいらしい。

私は溜まりに溜まった二酸化炭素を吐き出した。

空のカップを置いて、吊るしてあった私の服を触る。

もうすっかり乾いていた。

雨脚もすっかり収まり、わずかに雲の隙間から光が差している。

「もう帰っちゃうの?」

「帰るぜ。」

「家が心配?」

「別に!」

怖い話を真に受けるほど、私の乙女度は高くない、・・・つもりだ。

目の前にアリスが居るのも気にせず、私は手早く着替えを済ます。

別に早くここから離れたいわけじゃないぞ。

ひょっとしたらまた降り始めるかもしれないから急いでるんだ。ホントだぞ。

・・・くそっ、今日のアリスは意地悪だ。

「日ごろの仕返しよ。」

「ん?」

「意地悪だ、って思ったでしょ?」

くすくすっ、とアリスは楽しそうに笑う。

今までのローテンションまで演技だったのか!?

ってことは、最初から私に怖い話を聞かせるためにずっと演技を!?

く、くやしい・・・!!

「ちくしょう。明日絶対霊夢に聞かせてやる。」

「戦果を期待してるわ。」

アリスのにやにや笑いに見送られて、私はアリスの家を後にするのだった。

胸いっぱいのもやもやを手土産にして。



                     * * *



自宅に到着した頃にはすっかり夕飯時だ。

貯蔵しておいたキノコで簡素な味噌汁を作り、

それをおかずに質素な夕食。

虫の音以外の音もなく、とても静かな食卓。

もしゃもしゃと歯ごたえのあるキノコを咀嚼しつつ、

私は適当に室内に目を向ける。

いや、別になにか変わったものがあるわけではないけれど・・・。



なんとなく目に付いた家具の隙間に目をやったりしてはいけない。



「ッ!!」

私は慌てて茶碗に目を戻した。

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

馬鹿馬鹿しい。

そんな都合よく不自然な隙間があるわけないだろう。

・・・とは言いつつも、なんとなくチラチラと部屋の中に視線を飛ばす。

なにやってんだ、と内心では思いつつも、

なんとなくそれをやめることができない。

「・・・・・・。」

そして、見つけてしまった。

不自然な隙間。

本棚と本棚の間。

ホント、数センチ程度の隙間。

なぜぴったりくっついていないのか。

そこから視線を外せないまま、悶々とした気分で食事を進める。

なんとなく、視線を感じるような気がしないこともない。

いや、感じない。

気のせいだ。

先入観がそう思い込ませているだけだ。

視線なんか感じない!

やっとの思いで、その本棚の隙間から目を外した。

「・・・・・・。」

今度は外した視線の先に、穴があった。

正面の壁。

床すれすれに開いた、小さな穴。

おそらく、ネズミが開けでもしたんだろう。

拳が入らない程度の、小さな壁の穴。



天井や壁にいつの間にか開いた、不自然な穴とかを覗き込んだりしてはいけない。



「ぐっ・・・!!」

違う。

あれはネズミが開けた穴だ。

そこからアレがこちらを覗いてるなんてことは、

絶対にない!!

ないったらない!!

視線なんか感じない!!

私はご飯の残った茶碗に味噌汁をぶちまけると、乱暴に掻き込んだ。



                     * * *



夜。

布団の上でゴロゴロしながら、借りてきた本を読む。

「・・・・・・。」

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

静かなのに、全然活字に集中できない。

気が付くと、部屋のある一点に視線が飛んでいる。

そう、あるのだ。

この部屋にもある。

あまり開けない押入れ。

物をぎっちぎちに詰め込んでいるので、開けて崩れてきたりしたら面倒なのだ。

おまけに、中身は別にいらないものばかり。

おそらく一生涯開けることがないであろう、開かずの押入れ。

さっきも言ったが、中には物がぎっちぎちに詰まっている。

私が入れるスペースなんぞない。

ゆえに、私とまったく同じ容姿に成長しているであろうアレも、

潜んでいられるスペースなどない。

あの中にアレがいるなんてことは絶対にない。

ありえない。

そもそも、あんなものは作り話だ。

アレが存在するなんてこと自体ありえない。

・・・なのに、

なぜか、今日に限って、

その押入れの扉が、ほんの少しだけ開いていたりして。

閉めとけよ、と昨日までの私に毒づく。

それが妙に気になって、全然読書に集中できないのだ。

「・・・・・・くそっ。」

私は読んでいた本を布団の上に放り投げると、押入れに歩み寄った。

なんとなく緊張しながら、押入れの取っ手に手を掛ける。

目を閉じたままそれを閉じようとして・・・、

いいのか?

このまま閉じてしまっていいのか?

私はずっとこのまま、アレの影に怯え続けるのか?

それならいっそのこと、この家にアレが居ないと証明してしまったほうがいいのでは?

そもそも、そんなものが居るわけがない。

馬鹿馬鹿しい。

ここを開けたって、ガラクタが積んであるだけだ。

情けない。

覚悟を決めろ、霧雨 魔理沙。

ありもしないものに怯えるなんて、私らしくない。

簡単なことだ。

押入れを開けろ。

目を開けて中を見ろ。

どうせガラクタが詰まっているだけだ。

それを確認するのに、なにを躊躇う必要がある。

「・・・・・・ッ。」

じっとりと、取っ手を掴む私の手が汗ばむ。

まただ。

また視線を感じる。

今度は、抑えられたような息遣いも。

すぐ近くだ。

押入れの中。

何かが居る。

そんな気配がする。

私の中の、なにか言葉にできないような感覚が警鐘を響かせる。

開けるな。

開けてはいけない。

中を見てはいけない。

中に潜むものと目を合わせてはいけない。

「黙れッ!!」

私は目を閉じたまま、押入れを開け放った。

目は閉じたままだ。

目は閉じたまま。

あとは、閉じられた目を開けるだけでいい。

簡単だ。

押入れを開けるよりも、ずっとも簡単なはずだろう。

私は呼吸を落ち着かせると、

ゆっくりと目を開け



―ずりっ



悲鳴を飲み込み、慌てて目をきつく閉じた。

なにか、動いた。

間違いない。

押入れの中で、なにかが動いた!!

目を閉じているのにわかる。

それは身を乗り出して、じっとこちらを観察している。

(違う! それは私が勝手に想像してるまやかしだ!!)

閉じろ!

いますぐ押入れを閉じろ!!

目を閉じたまま押入れを閉じて、何事もなかったように寝てしまえ!!

―ずりっ

また動いた。

間違いない。

中でなにかが動いた。

想像とかそんなんじゃない。

絶対に、間違いなくなにかが動いた。

もう目の前だ!!

私の鼻に触るくらいの距離に、アレの顔が迫っている!!

(違う! しっかりしろ、霧雨 魔理沙!!)

アレは目を限界まで見開いて、私が目を開けるのを待っている。

じっと。

息を殺して。

その瞬間を。

私と寸分の違いもない顔を近づけて。

「ッ、な・・・めるなァ!!」

ついに、私は目を見開いた。

そしてそれを見た。

私の目の前には













































ただ、ガラクタが積んであるだけだった。

―ごとんっ

私が押入れを開けた衝撃のせいだろう。

中に積んであったコーヒーカップが一つ、足元に転がった。

「は、ははは・・・。」

なんだよ。

動く気配がしたのはコイツかよ。

ただの想像にしては、妙にリアルだと思った。

アレが私の顔を覗きこんでいるなんて、私の恐怖が生み出した幻だ。

いや、目を閉じていたので幻ですらない。

ただの妄想。

手にべったり張り付いた汗を服で拭うと、私は押入れを覗き込む。

ガラクタ、ガラクタ。

ガラクタの山。

それ以外のものなんて、どこにも潜んでいない。

「・・・はぁ~、馬鹿馬鹿しい。なにがって、私自身が。」

結局、アレなんて居やしないのだ。

当たり前だ。

あんなもの、作り話に決まってるじゃないか。

どんだけ乙女なんだ、私は。

「っしゃあ! こうなったら家中探してやるぜ!!」

家中至るとこを探して見つからなければ、私は今夜は実に健やかに眠れることだろう。

いや、見つかるはずがないのだ。

だから、私は家中を確認するだけ。

見つからなければ、なんて考えるまでもない。

私は早速、夕食の時に気になった本棚の隙間へと向かう。

数センチ程度の本棚の隙間。

ここから視線を感じるだって?

馬鹿馬鹿しいにもほどがある。

覗き込んでも何もない。

あったのは、いつ落としたのか、黄金に光る5円玉だけだ。

この5円は明日賽銭箱にでも放り込んでおいてやろう。

次だ、次。

次は壁に開いた変な穴。

私は愛用の箒を取り出すと、先端を壁の穴に突き込んだ。

覗いてる奴がいたらご愁傷さまだ。

たっぷりぐりぐりと掻き回してから、床に耳をつけて覗き込む。

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

30秒待ったが何事もない。

きっとネズミが開けた穴だったのだろう。

こいつは後で塞いでおく。

あとはどこだっけ?

天井裏か?

オーケー。早速見に行こう。

私は普段良く使っている、まだスペースに余裕のある押入れに入り込む。

天板が簡単に外れるようになっているのだ。

ひょこ、と顔だけ出して覗き込む。

・・・暗くて何も見えなかった。

「ノープロブレム。私は魔法使いだからな。」

暗闇を照らす魔法くらいお手の物だ。

まもなく、ぽっと小さな光が指先に灯る。

それを顔の横に持ってくる。

そうすれば天井裏を照らしてくれるというわけだ。

さーて、手早く周囲を確認して



それと、目が合った。



「う、うわぁ!?」

思わず私は飛びのいた。

突然目の前に居やがったのだ。

蜘蛛が。

こう、てろーん、と天井から。

こんちくしょう!

突然蜘蛛がいたら誰だってビビるわい!!

ばしばし、と愛用の箒で蜘蛛の巣を撤去。

不法侵入の蜘蛛野郎には窓からお帰りいただいた。

天井裏も異常なしだ。

「・・・ふぅ~。」

これで探せるところは全て探した。

なんだ、結局居やしないじゃないか。

居もしないものに対して怖がるなんで、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。

そんなものに踊らされるなんて。

「あ~、ちくしょう。埃だらけだな。」

まあ、滅多に開けない天井裏なんて覗けば当たり前だろう。

しかしながら、私の気分は清々しい。

私は勝ったのだ。

恐怖という名の見えない敵に。

どうだ、ざまあみろ。

はっはっは~。

「・・・むなしいな。風呂でも入ってこよう。」

私は服に付いた綿埃を一つ一つつまみながら、脱衣所を目指した。

やれやれ、今日風呂に入るのは3回目だな。

ちなみに1回目は朝風呂の分である。

どんだけ綺麗好きなんだ、私は。

脱衣所にたどり着いた私は、

「・・・・・・。」

硬直した。

動けない。

今なにか、

とてもよくないものが視界を掠めた、ような気がする。

視界を掠めた?

違う。

居る。

まだ居るのだ。

私の横に居る。

視界に、ほんのわずかにだけ、映っている。

黒いドレス。

黄色い髪。

それが、私のすぐ横に。

今度は私は目を開けている。

確かに居るのだ。

気配とか妄想とかそういうんじゃなく、

間違いなく、すぐ横に。

動かない。

それは動かない。

私の横で、

私が視線を合わせてくるのを、じっと待っている。

喉がからからだ。

背中は汗でべとべと。

水が飲みたい。

シャワーを浴びたい。

でも、動けない。

まるで時間が止まってしまったかのよう。

いや、それでいい。

時間よ、動き出すな。

動き出せば見てしまう。

きっと見てしまう。

わたしは、それを、見てしまう。

つつー、と私の頬を汗が伝う。

それは頬を滑り落ちて、顎に溜まり、

―ぽたっ

落ちた。

落ちたのだ。

ああ、そうか。

最初から、時間が止まってなどいなかった。

じゃあ見てしまう。

私は見てしまう。

その誘惑に、私は、勝てない。

私の首が、

ぎりぎりと、

ブリキ人形のような音を立てて、

ゆっくりと、

そちらへ向いて、



『私』と目が合った。



それは私。

私と同じ容姿。

私と同じ服装。

私と寸分狂わぬ姿でそこに在る。

じっと、釘付けにされたように私を見続けている。

「う、あ、ああああああああああああああ!!」

私は我を忘れて叫んだ。

叫んで、飛び退くようにして尻餅をついた。

すると、『私』も同じように無様な格好で尻餅をついて。

「って鏡かよッ!!」

ちくしょう!!

脱衣所って時点で読めるだろこの展開!!

期待を裏切ることなく、私は脱衣所の鏡に対して悲鳴を上げてしまったわけだ。

情けないことこの上ない。

なかったことにしたい黒歴史に堂々ランクインだ。

「あ~、ちくしょう。明日覚悟しろ、霊夢。」

全然関係のない霊夢に八つ当たりしつつ、私は鏡に正対する。

鏡の中の『私』は、憎々しげに私を睨みつけている。

いやまあ、私が鏡を睨みつけているからに他ならないわけなのだが。

そんなに見つめるなよ、照れるぜ。

照れくさそうに頬を掻く『私』。

愛嬌のあるヤツめ。

うりうり、と鏡の中の『私』を指でつつこうとして、

「・・・・・・ん?」

変な感触。

よく見ると、鏡にヒビが入っていた。

あちゃあ、ひどいなこりゃ。

脱衣所の姿見は、キャスター付きの可動式ではなく、貼り付けるタイプの壁掛け式。

つまり、代えるのがとても面倒なのだ。

香霖に頼めば用意してくれるかなぁ・・・。

まあ、鏡がないと死んでしまうほど乙女ではないつもりだが。

―ビシィッ

鏡にさらに亀裂が走った。

いかん、触ったのがまずかったか。

割れてしまった鏡の破片が一つ、かしゃりと床に落ちた。

鏡のど真ん中に、拳大の穴が開いてしまう。

いかんな、これはもう本格的に使い物にならん。

穴の空いてしまった部分に触れると、そこから簡単に鏡が剥がれ落ちてしまう。

「・・・あれっ?」

私は目を疑った。

鏡の裏の壁に穴が開いている。

しかも大きい。

鏡の剥がれてしまった部分では、まだ壁の穴の一部しか見えない。

壁に開いた穴は結構大きいかもしれない。

この壁の裏はトイレ。

壁の厚さは数十センチほどだ。

中は空洞で、トイレ側の壁の裏が見えてしまっている。

私は穴の大きさを確かめようと、さらに鏡を剥がしていく。

亀裂の入った鏡は簡単に剥がれていって、

・・・なにか、布のようなものが見えた。

壁の空洞の中になにかある。

さらに剥がしていく。

これは服だ。

黒と白を基調とした服。

それに、金の糸。

いや、糸ではなく、髪だ。

「・・・・・・ッ。」

もうそれは、肩の辺りが完全に見えてしまっている。

壁の中にいるなにかの、肩。



たとえば、壁の中に埋もれていたり。



カタカタと、奥歯が震えて音を立てる。

手が止まらない。

鏡を剥がす手が止まらない。

もう胸の辺りが完全に見える。

さらにその上を剥がす。

嫌だ。

剥がしたくない。

助けてくれ。

もう顎の辺り。

一際大きな破片に手を掛ける。

それを剥がすと、

限界まで目を見開いた『私』の顔の左半分が、こちらを凝視していた。

顔立ち、身長、服装。

なにもかもが私そのものの『私』が、人形のような無表情で壁の中に立っている。

その口が、突然、笑みの形に裂けた。



ミ ツ ケ チ ャ ッ タ ネ ...





                     * * *



「あら。久しぶりね、魔理沙。」

「よう。」

「なにか用?」

「ああ、実はな―――」



「―――ちょっと怖い話があるんだ。聞かないか?」


投稿22発目。
人(ヒト)を騙(カタ)る人形の話。

こういう風に行動を制限される怖い話って、怖いですよね。
僕は作中の魔理沙のように、変な隙間とか気になってしょうがなくなるタイプです。
夜とか、誰かが傍に立ってじぃ~っと、こちらを覗っているような気がしてしまうタイプです。
なので怖い話は苦手です。
この『ヒトカタ』という話は僕が作った話です。
でも、本当にないとは言い切れない。
もしかしたら、これを読んでいるアナタのご両親やご友人も、すでに『ヒトカタ』なのかもしれません。
いつもとちょっと様子や、行動パターンが違ったりしたら、
もしくは突然、怖い話を聞かせてあげる、といって『ヒトカタ』の話を聞かせようとしてきたら、
ちょっと警戒したほうがいいかもしれませんよ。
もしかしたらその人はすでに『ヒトカタ』で、あなたに自宅に潜む『ヒトカタ』を探させようとしているのかも。
人間は好奇心にはとても弱い生き物ですからね。
ん? お前こそ『ヒトカタ』なんじゃないかって?
いや、僕はその、ほら・・・、

どうだと思います?
暇人KZ
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コメント



0.6430簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
怖かったさ
3.80名前が無い程度の能力削除
こえええええええええええええ
4.100名前が無い程度の能力削除
あれ・・・これってアリスも入れ替わり済みの可能性・・・?

面白かったです。
5.100名前が無い程度の能力削除
ちょ、いろんな隙間が気になりはじめてしまったんだが
6.100名前が無い程度の能力削除
うん、こういう話は好きだ!

怖いけど
10.100朝夜削除
朝に読んだ私は幸せ者だと自覚しました。

一作目(鈴仙と狂気の夜)より怖くて……。
12.30名前が無い程度の能力削除
ビビりの俺には怖すぎる。家に帰ったらつい確認してしまうに違いない
13.100名前が無い程度の能力削除
よし、探すか
16.100てるる削除
明日友達に話してきますねw



にしても・・・これはある意味の異変ですねェ・・・

なんとなく霊夢が動きそうだなぁとか思いました。

全員が本人ではない幻想郷の始まりですねww
17.100名前が無い程度の能力削除
久しぶりに活字で恐怖しました・・・GJ!
23.90#15削除
面白かったですが、怪談としてはありきたりだったかと…
25.無評価大天使削除
こぇええ・・・・。 明日友達に話してみるw
26.100大天使削除
↑点入れ忘れ
27.80雨四光削除
怖い、怖い……けど。

東方にはこの手の怖い話の主犯になりうる隙間様が居るんですよねぇ……
28.80イスピン削除
一瞬でも魔梨沙のことと思ってしまった自分はちょっと入れ替えられてきm
29.無評価500削除
おもしろい話をごちそうさまです!

最後の話の転がし方がうまいですね!
30.100500削除
↑点数いれ忘れ
36.80ぷら削除
アリスは誰から聞いたんでしょう。友達居ないのに…



と考えるとやはりアリスは乗っ取られていると。
38.80名前が無い程度の能力削除
怖いんですけど…

寝る前に見るもんじゃないなw
40.90名前が無い程度の能力削除
ゆかりん自重!

ぶるぶる。
41.100名無し削除
マジで怖かったです
42.100名前が無い程度の能力削除
さて、徹夜で頑張るか
46.50名乗ることが出来ない程度の能力削除
良質の幻想だ。



自分とは何だろうね?
49.100名前が無い程度の能力削除
面白っ

家中のスキマとか探してみたくなる
50.50名前が無い程度の能力削除
怖すぎる・・・。

見なければ良かった。

フィクションだよな?フィクションだって言ってくれ!
58.100名前が無い程度の能力削除
背後が気になってしょうがなくなったじゃないか
66.100名前が無い程度の能力削除
こ、こええぇぇぇぇぇ
68.100名前が無い程度の能力削除
そそわで読んだ作品の中で一番怖かったです。こんなに短くてシンプルなのに…凄いです。
70.無評価時空や空間を翔る程度の能力削除
ハラハラしながら読んだ結果が・・・

怖えぇぇぇぇぇぇえええええええーーーーーーーー!!!!!!!!



コレは良い「世にも奇妙な物語」です。

71.100時空や空間を翔る程度の能力削除


点数入れ忘れです・・・(汗
72.100名前が無い程度の能力削除
貴方のホラーは怖すぎるw

文全体から魔理沙の恐怖が伝わってきました



あと後日談の霊夢カコヨス
73.100名前が無い程度の能力削除
トイレ行きたいのに怖くて行けないZE
75.80名前が無い程度の能力削除
スキマじゃ!スキマの仕業じゃ!そうでもないと耐えきれん!



活字で冷や汗かいたなんて初めて…

…ちょっと顔洗ってくる
78.90名前が無い程度の能力削除
こういう話大好きです!

怖いけど夢中で読んでしまいましたw
79.100名前が無い程度の能力削除
なんじゃこりゃめちゃくちゃこええw
81.100名前が無い程度の能力削除
うわあああ今から寝る所だったのにいいいい
87.90名前が無い程度の能力削除
内容としては目新しいものではない…のかもしれませんが
それを補って有り余る表現センスでした。
いや~マジ怖かった…。
90.100名前が無い程度の能力削除
今まさに寝ようとしてたのに………
92.40名前が無い程度の能力削除
惜しむらくは東方でやる意味がほとんど無かったこと
98.100名前が無い程度の能力削除
この話を百物語をやるときに話ても良いですか?
99.70名前が無い程度の能力削除
あああああああああああああああああああああああああああああああ
こえええええええええええ
105.100名前が無い程度の能力削除
ミ ツ ケ チ ャ ッ タ ネ が
こええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
107.100名前が無い程度の能力削除
コエェ・・・でも昨日棚動かしたりするほどの大掃除したから居ないと・・・思いたいけど・・・
109.100名前が無い程度の能力削除
オーケー、これは全てアリスの仕込み。
普段の仕返しに魔理沙人形用意して送り込んだに違いない。
ラストの魔理沙はネタバラシ後に悪乗りしたんだ。

……と今必死に自分に言い聞かせてる。
まじこえぇ。
114.100名前が無い程度の能力削除
やばいこわい
118.100名前が無い程度の能力削除
怖ええ!
でも、後日談で救われた。
121.100名前が無い程度の能力削除
これはやばい、怖すぎる。
124.100名前が無い程度の能力削除
なんで夜中に読んじまったんだorz
125.90名前が無い程度の能力削除
気が付けば息を呑んでいる自分がいる
見事にびくびくしてた。
早く他のコメントに書いてあるという後日談を見なければ
127.100名前が無い程度の能力削除
どうくるのか分かってても…分かってても怖い。
一人暮らしでは無い事を今、俺は心から何かに感謝してます。
129.100リペヤー削除
なんというホラー……怖かったです。
あれ? 何で天井に穴が開いt
134.100名前が無い程度の能力削除
怖かったです。はい。
ところで、只今丑三つ時に突入したんだが・・・
139.100名前が無い程度の能力削除
勘弁してくれ…怖すぎるorz
140.100名前が無い程度の能力削除
誰かに話しますね^^
144.100名前が無い程度の能力削除
とりあえず注意事項にあったことは全部やってみた。
んでもって鏡をみれなくなった。
147.100名前が無い程度の能力削除
スキマさあああぁぁぁぁん!!?
怖い…怖いよこの作品!
なんてことをしてくれたんだ!
149.100名前が無い程度の能力削除
がたgたttttttΣ(゜Д゜)
153.100名前が無い程度の能力削除
どんだけ恐いんだよ!
読み進めるたびにこっちの恐怖メーターが停止することを知らないほどに、恐かった。

最後の鏡からの壁はヤバすぎだろ…。
あの瞬間に魔理沙と同じ気持ちになった自信がある。後日談も恐かったw。

あの霊夢がヒトカタを聞いた瞬間の空気の変わり方が恐ろしい。
155.100名前が無い程度の能力削除
怖かった、鳥肌すげえぇ。
今夜寝れるんだべか・・・。
170.100名前が無い程度の能力削除
怖かったぁ…;
リンク先に後日談がなかったら、たぶん今日は眠れなかったよ。
172.90名前が無い程度の能力削除
冒頭から「あ、これやばいわ」とは思ってたけどやっぱりやばかったじゃないか! いい加減にしろ!(不眠症確定)
173.100名前が無い程度の能力削除
ん?アリスは誰にヒトカタの話を聞いたんだろう…
174.100名前が無い程度の能力削除
本文:ふっ、なんだよリンク先、見る必要なんかなかったな。
意味:リンク先ありがとおおぉ おかげで夜眠れる!ああああ怖かったまじで助かったよおおおお
190.60名前が無い程度の能力削除
は?怖いんだが?
192.100朝日を夕日に変える程度の能力削除
怖い話として楽しめた

店がマスパられてるこーりんはきっと大丈夫w
195.90名無しです削除
ヒトカタ…かぁ。居るかな?家に。少なくとも、ちょこちょこ物を隠したり、動かしたり、ゲームしてる時操作の邪魔してくれる奴は居ますね。今度一緒にゲームやってくれないかなぁ。
199.80オレ削除
この創作話でヒトカタという妖怪(?)が生まれて、この小説が完全に忘れられたら、ヒトカタが幻想入りするのではと、場違いな事考えたり。
家に帰ったら探してみます