あけましておめでとうが喪中とかで使えない時があるので、保存しておけないかとうことだった。それが魔理沙が新たに取り組んでいるプロジェクトだったのである。
いわゆる、あけましておめでとうは、その年の最初に使う挨拶である。なので、その成分は大変傷みやすくなっているのであった。年末に使おうものなら、何言ってんだこいつって目で見られるのがとってもこわい。
昔から使われている言葉なのに、その保存性についての研究は未だ皆無だったのである。
こうして、魔理沙は手始めに喪中の家を探しにその使えなくなったあけましておめでとうを回収しに行くことにしたのだった。
『喪中の家ってどういういえなんだ? それが最後まで魔理沙にはわからぬ』
だから結局、いつもの行きつく先は決まって霊夢のところなのである。
「よう、よう。霊夢ぅ。あけましておめでとう!」
「あ、え? 魔理沙。あけましておめでとう」
「あけましておめでとう! おめでとう盗りに来たぜ!」
「はい? 年初から意味がわからない! からかっているの?」
『はっはっは! あけましておめでとう!!!』
例えばの話、むしろたくさんたくさん魔理沙の方から、あけましてを配ったらどうなんだろう?
真夏のポケットティッシュ配りがそうだったように、誰からも見向きもされず手元にそれが残る。
「だからなによ、何?」
「だから、あけましておめでとうだぜ」
「それはさっきから言ってるじゃない」
「あけましておめでとう」
「……おめでとう」
やがて過剰摂取になったあけましてが結晶化して析出したところを捕らえるという作戦だ。
しかし、霊夢からしたらひたすら、あけてめでたしを繰り返す魔理沙をいぶかしむしかないのである。
「今日は、あけましておめでとうなんだぜ」
「……からかっているの?」
霊夢はあけましておめでとうに何かあるのではないかと邪推し始めるのだった。
「いいや、あけましておめでとうだ」
「あー何かしら? しつこいと嫌いになるよ?」
それと同時にこのしつこさにはうんざりしてくる。あけましてに霊夢は少し我慢ができなくなってきてソワソワし始めている。
もしかしてこれがあけましての結晶化なのかもしれない。夜明けは近いぞ魔理沙!!!
「ごめん。それでもでも、あけましておめでとさんだ! ハッピーニューイヤー」
「あー、もう何?」
「あけましておめでとう!」
「……もう、知らない! バッドニューイヤー!!」
だが、結晶化はしかなかった。結晶化する前に、霊夢が沸騰してしまってあけましておめでとうは沸騰してしまった。
沸騰は化学変化じゃないはずだが、きっとそれはそういうことだったのだろう。
霊夢は怒ってどっかいってしまったのだった。
「あー、なるほど。あけましておめでとうの過剰供給はこういうことになるのか」
結論はでたのだか、魔理沙はどう謝ろうかすごく悩んでしまうのだった。
お賽銭箱にお屠蘇でも入れておけば許してくれるかな?
いわゆる、あけましておめでとうは、その年の最初に使う挨拶である。なので、その成分は大変傷みやすくなっているのであった。年末に使おうものなら、何言ってんだこいつって目で見られるのがとってもこわい。
昔から使われている言葉なのに、その保存性についての研究は未だ皆無だったのである。
こうして、魔理沙は手始めに喪中の家を探しにその使えなくなったあけましておめでとうを回収しに行くことにしたのだった。
『喪中の家ってどういういえなんだ? それが最後まで魔理沙にはわからぬ』
だから結局、いつもの行きつく先は決まって霊夢のところなのである。
「よう、よう。霊夢ぅ。あけましておめでとう!」
「あ、え? 魔理沙。あけましておめでとう」
「あけましておめでとう! おめでとう盗りに来たぜ!」
「はい? 年初から意味がわからない! からかっているの?」
『はっはっは! あけましておめでとう!!!』
例えばの話、むしろたくさんたくさん魔理沙の方から、あけましてを配ったらどうなんだろう?
真夏のポケットティッシュ配りがそうだったように、誰からも見向きもされず手元にそれが残る。
「だからなによ、何?」
「だから、あけましておめでとうだぜ」
「それはさっきから言ってるじゃない」
「あけましておめでとう」
「……おめでとう」
やがて過剰摂取になったあけましてが結晶化して析出したところを捕らえるという作戦だ。
しかし、霊夢からしたらひたすら、あけてめでたしを繰り返す魔理沙をいぶかしむしかないのである。
「今日は、あけましておめでとうなんだぜ」
「……からかっているの?」
霊夢はあけましておめでとうに何かあるのではないかと邪推し始めるのだった。
「いいや、あけましておめでとうだ」
「あー何かしら? しつこいと嫌いになるよ?」
それと同時にこのしつこさにはうんざりしてくる。あけましてに霊夢は少し我慢ができなくなってきてソワソワし始めている。
もしかしてこれがあけましての結晶化なのかもしれない。夜明けは近いぞ魔理沙!!!
「ごめん。それでもでも、あけましておめでとさんだ! ハッピーニューイヤー」
「あー、もう何?」
「あけましておめでとう!」
「……もう、知らない! バッドニューイヤー!!」
だが、結晶化はしかなかった。結晶化する前に、霊夢が沸騰してしまってあけましておめでとうは沸騰してしまった。
沸騰は化学変化じゃないはずだが、きっとそれはそういうことだったのだろう。
霊夢は怒ってどっかいってしまったのだった。
「あー、なるほど。あけましておめでとうの過剰供給はこういうことになるのか」
結論はでたのだか、魔理沙はどう謝ろうかすごく悩んでしまうのだった。
お賽銭箱にお屠蘇でも入れておけば許してくれるかな?
今日も鋭い切れ味でした