Coolier - 新生・東方創想話

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2022/08/26 21:21:44
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【太陽光パネルを導入する工事が行われた白玉楼の庭は、かつての姿を完全に失って居た】

「……妖夢、やっぱり庭を太陽光発電所にするのやめない?」
「え? 何今更言ってるんですか? 後は売電するために連系作業するだけなんですよ」

 野立て20年FIT買い取り価格、36円(税別)時代に妖夢が地主の幽々子に無断で申請していた。(当時出来たらしい)太陽光発電所であったねと。
 幽々子は反対していたが、さっさと工事しないと権利取り下げだよっておたっしがあったりして、強行工事で押し切ったのであったねと。
 太陽光パネルもパワーコンディショナーも値段も昔と比べると相当安くなってお手軽価格となっていたのもあったねと。


「やっぱり、今から全部撤去して、元の庭にもどしなさい」

 多分、枯山水とかそういうの楽しむ為のスペースだった所は全部パネルで埋まっているのであったねと。

「なんでですか? 南下さがり日当たり良好のこの庭を放置するなんて。不経済だったんです」

 なお若干の水勾配の事を大げさに南下がりと表現してる模様だ。ねとねとの粘液質でも僅かに南に向かってねとねと移動してくとねとねと。

「太陽光パネルが庭に有ったら、景観が悪いでしょう」

 地域によっては景観条例があったりなかったりして色々訴えたいけど、効力があるんだかないんだか良く分からんね。(コンビニが茶色いのはだいたいそう?)
 
 でも、庭から見える風景はもう、あの美しかった庭には戻れない。ただ広がるのは無機質に広がる太陽光パネルがあなたを待ってるの。

「景観が悪くても、見る人なんて、幽々子様位しかいないし関係ないですよね?」

 ホントはそんなことない、違うと否定したいが、庭を見てどうこうもの思いにふける輩はないよ。
 
「確かに私だけだけど関係無くない。私はあの庭が好きだったの」
「それは、わびさびとかいう自己満足ですよね?」
「確かに自己満足だけど」
「やっぱりそうじゃないですか」

 ハイ論破って感じで、妖夢はドヤ顔をして、電圧を計り始めている。

「でも、そういうことってすごく大事なことでしょう?」
「スピリチュアル的なものは幽霊の幽々子様で十分です」
「そんな、私だけじゃ足りない」
「なら、私の半霊も貸しましょうか? あんまり役に立たないし、役に立たないもの同士上手くやれるんじゃないですか?」
「今、役に立たないものって言った?」
「はいはい、そうですね~」

 電圧に異常なし、直流を交流に変換するところのスイッチオン!
 地味に幽霊みたいな音をたてて、変換が始まったのであった。

「役に立たないって!」
「あーそうでね。それよりも、暇だったらブレーカーの一つでも上げてくださいよ」

 変換された電気が合流しするところの、ブレーカもとうとうオン。
 
「だから、ねえ。撤去して欲しいのに! 協力するつもりなんてないわ」
「……わかりました。もういいです。一人で連携作業しますから」
「もう、妖夢の事なんて知らない!」
「はいはい、どうぞご勝手に」

 そして、とうとう一般家庭へつながる電線と合流するとこのすっごいおっきなブレーカもオン!

 お見事に売電開始だ。それから幸先よくお見事な秋晴れで許容量限界まで発電し、大金を儲けることは出来た。
 
 だが、無くなってしまった庭を思い、幽々子の心は曇り空で発電不良を起こしてしまったという。

 その憂鬱な気分を晴らすために、売電で儲けた以上に食費が増えるなんて、予想できたオチだったのにな。

 やっちまったな、妖夢ちゃん。 
ごめんなさい。
本当、ごめんなさい。

なお、戸隠はビンボなので、銀行の敷居すら跨げなくて発電所なんて夢の又夢っすよ。
戸隠
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コメント



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単純明快そうでいて風刺やらが入っていて良かったです。オチもいい感じでした。
2.100名前が無い程度の能力削除
妖夢のセリフが面白かった。
3.90名前が無い程度の能力削除
ぼくも庭で太陽光発電したい
4.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです
6.90東ノ目削除
妖夢の肩書き、庭師のはずなのに完全放棄しているのが滅茶苦茶シュール。面白かったです