【あの時の私は概要で有ったことをけして忘れない……そう思ってたけど、次の誰かの良作によって忘れちゃったよぉ】
橙は途中で調子が悪くなっちゃったけど、今日はお使い頑張ったね
……藍しゃま!頑張りました!!
え、ええそうね。そうだね橙
……はい!
『そういえば。今日は博麗神社でオリキャラ主催の楽しい夏祭りがあるんだ。ご褒美にコレで遊んで来なさいね』
「藍しゃま! ありが藤堂平助!」
「どういたしまし天童藩」
橙は、藍から20ドル紙幣を受け取って、夏祭りに行くことになったのだった。ワシントン? いいえ、アンドリュー!
なお、1$は最近幻想入りした円高で90円位かな?
レギュラーガソリンはリッター300円
廃屋にはお化けが出るぞう!なあ、そうだろナズーリン?
ナズーリン「え? これ、私が答えなきゃならないの?」
博麗神社に行ってみると、まじ祭りやってるよ。んで、甚平で祭り気取ってるあんちゃん(28歳)が的屋やっててん。
「おう、橙! ええとこ来たな!」
あんちゃんは、別に橙とは普段親しくも何にもないが、なれなれしく話かけて来たのだった。
この、あんちゃんと紫と藍が大学時代なんかあったっていう設定は橙どころか読んでる読者からしたらポカーンだ。
だから、特にそれについてどうこう語ったところでさらにポポロッカだ。
「え? あぅ。あんちゃん? ええとこって?」
「今日はな、なんや。祭りやってんね。だから、あんちゃんも金魚すくい屋のオーナーやってるんや」
金魚すくい、一回2ドル
「へぇそう」
橙は猫なので、お魚は大好きだが、喰えない金魚にはあんまり興味は持てない。
「なんや、まあ。そういわず、やってってーな」
「どうせすぐやぶれちゃうんでしょ?」
「まあまあ、お祭りやしええやろ? な、な?」
なお、このお祭りはオリキャラ主催という事もあって、沢山のオリキャラ達が日頃の澱をキャラするために割とにぎわっているのである。
が、あんちゃんの金魚すくい屋は、オリキャラ独占法禁止という独自ルールのためオリキャラがプレイするには一回50ドルという関税がかけられているためあんまり売れて居なかった。
橙から見て、金魚が入った桶の向こう側で座るあんちゃんの足元には濡れて破れたポイが5枚程落ちて居る程度だった。
「……しょうがないなぁ。じゃあ、1回」
橙は20ドル紙幣を取り出して、あんちゃんに渡したのだった。
「やったでぇ! もろたでぇ!」
そういって、あんちゃんは、お釣りの18ドル禁とポイを3枚寄越したのだった。よほど嬉しかったのでサービスしてくれたって事でOK?
「とるよぉ!」
「そんじゃ、一気に行ってみようや!」
泳いでいる金魚は、このうだるような暑さの中で地味に弱っているご様子。ブクブクはついているが、密度が高く酸素が足りないようで、口を水面に出している。
まさに格好の金魚すくいのターゲットで有った。
橙は狙いをつけて、水平にヒュッと金魚すくいに行った。
「あぅ」
「何やってん?」
ところが、勢いが良すぎて、長い自身の爪で水について弱くなった紙を引っかいて破いてしまったのであった。その間隙を抜けて金魚は水面へ戻って行った。
「うーん」
「まあ、まだチャンスは2回や」
そう、サービスでまだチャンスは2回ある。まだまだ、イケるイケる。
「いくよぉ!」
「おう」
手負いのケモノ程危険なものはない。橙がすくい上げようとした金魚は、ポイを紙一重でかわしたのだった。紙だけに。
そして、連携プレーというのだろうか、別の金魚が弾幕を放って濡れた紙を破いたのだった。
こうして、残機は残り1機になってしまったのであった。
「え? 弾幕?」
「せやで、ここは幻想郷やで金魚だって弾幕位……出せんやなぁ」
橙もオーナーのあんちゃんも知らなかった真実であった。
「これじゃ、とれないじゃん?」
「ちゃー、ちゃーあかん。まあ、もう一回やってみるんやな」
「そうだねぇ。じゃああイクよぉ!」
今度こそ、取ってみると最初のしょうがないの精神はどこへやら、真剣な表情で狙いをすます。
周囲には人がたくさん居るというのにそこだけ音が消え、時がゆっくりになる気がする。
1秒は1秒に引き伸ばされ、視界は前方に狭まる。今度奴が口を出した時にシュっとやってやる。
どこかの白黒は言っていた弾幕はパワーだぜと、だが橙にはそんな力は無い。そのかわりに、猫特有の速さ、と藍から貰った式の力があるさ。
そして、奴が水面から口を出したので有った。
「……取ったぁあああああ!」
「うお? え? なんやって、素手で取るなや!」
橙は、ポイで取ることなど忘れて、金魚をつかみどりしたのであった。3匹まとめて!
(ポイは関係のない方向に飛んでった。もう2度と会う事は無いだろう今生の分かれであった)
「やったぁ! 取ったぁ」
「お、おうおめでとう」
ルール違反で捕まえた金魚であったが、橙は満足していた。あんちゃんも一瞬怒りかけたが、一匹20セント程度で仕入れた金魚なので3匹で満足してるようなのでどうでも良くなった。
「ありがとう」
「お、おう。金魚おとすなや。持って帰るんやで」
橙に捕まって捕虜になった金魚はジュネーブ条約に従って……水を居れた袋に酸素が出る石が入った物に連行され橙に連れて帰られることになったのであった。
射的で5ドル店主が戸隠で戸隠を狙いうちしたら、戸隠が景品になるっすって言ってついて来ようとしたから自警団に引き渡した。
かき氷3ドルは、食べたそうに見てたように見えたのか、たまたま通りかかった、あんちゃんがおごってくれた。
ガニメデで2ドル 思ったより水っぽくてまずかった。
たこ焼き・お好み焼き・焼きそばはその文化が出会って人類未踏の粉モン4ドルに進化していた。(怖い、生きてる?)
チョコバナナ2ドルとかそういう甘いもの売ってるお店のオリキャラは、厳つくて怖い。でも、なんか皆優しくて、少し寂しい眼をしているね。でも特に意味は無い。
「さて、次は何をしようかなぁ」
「そこのお嬢ちゃん」
次は何をしようと、ぶらぶらし始めたところで、橙はアーサー(51歳)に呼び止められたのであった。
「お嬢ちゃん? って私?」
「そうそう、そこの可愛いお嬢ちゃん」
さて、このアーサーっていうオリキャラも戸隠独自になんか作ってるやつだし、いきなりでてきてもぽかーんですよ。
まあ、そのなんだ。金持ちの嫌なおっさんって事だけは押さえといていただければ幸甚ですよ。
「やだ、可愛いなんて、照れちゃうなぁ。で何か用? 軟派ってやつ?」
「そうそう、アーサーな、橙ちゃんに軟派しようと思ってな。っていうのは今回は無しな。アーサーな地域交流の一環としてな店開いてるんだな」
アーサーは所謂籤引き屋のオーナーをしていたのであった。
1回3ドルでハズレ無し
「へぇ、一等は何が当たるの?」
「お、興味がある?」
お祭りといえば籤引きでしょうというのもあって、元々1回くらいはやろうと思って居たのであった。
「まあまああるかなぁ、景品によるかな?」
「一等は、慧音先生から地上げした寺子屋だな」
2等は慶長小判
3等は村正
4等は種子島
5等は蠢く化け物
「ええ? 寺子屋?」
「新学期からは学校なくなってごめんね。でもお嬢ちゃんが当てれば元通りだ」
アーサーから見たら、橙位の見た目の子供は皆寺子屋の児童と思ってしまうようであった。
「私は寺子屋行ってないよ」
「でも、寺子屋なくなっちゃうと、お友達は困るんじゃないかな? ほら、あの。あれ、寺子屋に通ってる。翔太君とか美奈ちゃんとか」
他にも孔明君とか、良子ちゃんとか皆みんな橙のお友達だった。
そんな、お友達が新学期から寺子屋から除籍になって放逐の後、路頭に迷うと思ったら思わずゾッとしてしまう。
「ひどいよぉ」
「当てればいいんだよ。っさあ、1回3ドル、お嬢ちゃん可愛いから4回10ドルで良いよ」
そうは言われても、橙のポッケにはおはじきと、瓶の蓋と、カブトムシ、にようやく見つけたリンカーン!
「1回分しかない」
「あーまーお嬢ちゃん、アーサーはなこれ慈善事業でやってるんだよね。だから、式なだけ引いてみなよ」
アーサーはニコニコしながら、橙に籤引きの籤が入った箱を渡したのだった。
慈善事業なので、可愛い橙が喜んでくれればそれがアーサーの幸せ?
「良いの?」
「良いよ。良いよ」
橙はまあいいかと、籤を数枚引いてみたのだった。正方形の紙が三角に折られホッチキスで閉じてあるタイプのアレだ。
『人間五十年~下天の内を比ぶれば~夢幻の如くなり』特に意味はねぇというか地文が寂しいので、こういう彼肝も山の賑いだって人食い妖怪が言ってた。
「取ったよぉ」
「開けてみなよ」
『一度~生を享け~滅せぬもののあるべきか~!』特に意味はねぇ
6等星、6等星、6等星、6等星全部6等星で先行き真っ暗だ。
なお、6等でもらえる品物は、大手レジャー施設の割引チケット5パーセントOFFである。
「6等しか、出ない」
「は、運が無かったな。じゃあ、料金払ってもらおうか」
「え? タダじゃないの?」
「こちとら、商売なんだよ。払えないんだったら、俺の家に来てもらうからな!」
アーサーは魔王のような形相になって、橙を連れて行こうとした。とんでもない奴だ初めから狙いはこれだったに違いない。
籤引き屋の屋台からアーサーが出てきて橙にすごんだよ。
お祭りの最中そんなだから周囲の客たちがザワザワざわめくが、アーサーはそんなのお構いなしだ。
「ええ? そんなぁ。やだよぉ」
「言い訳すんな、餓鬼が!」
このままでは家に連れ込まれ、ここでは表現できないエッチな事されてしまう。18禁ドルだ。
「やめてぉ! 連れてかないでよぉ!」
「抵抗すんな、餓鬼が!」
なお、アーサーは種族的には人間なのであるが、伝説の剣エクスィカリバーを抜いてなんかしたので、腕力があって怖い。あと、おっさんの癖に体型はすっごくダンディ
だから、橙は妖怪なのに力負けして連れてかれちゃうよ。誘拐犯が勝ってしまう大変な世の中が来てしまうなんて、何て末法だ。
「誰か? 紫様! 藍しゃま助けて」
「助けなんて来ねーから!」
しかし、その時だった!
周囲の客のざわめきで、騒ぎを聞きつけた博麗神社の巫女さんが推定助けに来たのだった。
「えっとアンタ? アサーだっけ? アンタ何やってんのよ!」
紫『だけど、あれね。そういうピンチの時には必ず彼女はやって来る!』
藍『いやいや、博麗の巫女は中立の立場じゃないんですか?』
紫『そういうのは、一時休戦って事で良いわね? あなたの橙の為なんだから』
藍「やっちゃえ! 博麗!』
「なんだ? あんた、博麗の未婚か? 俺と結婚してみるか?」
アーサーは博麗の巫女……霊夢に向かって腰をふりふりしようと……
「アンタ、消えなさい!」
その最低な態度に霊夢は起こって、何とか封印とかそういうスペルカードが!
ドン!
「アーサープーン!」
そして、それがアーサーに直撃シュタイナー!
そしてアーサーは爆発霧散し、悪は去ったのであった。
「霊夢、ありがとう」
「いや、まあ。うちの神社で騒ぎを起こして欲しくなかっただけよ」
橙のお礼に、クールに答えてるつもりの霊夢だったが、お礼を言われてちょっとうれしそうだったという。
「すまんな、アーサーはクズやけど、この祭りのスポンサーなんや。寺子屋の権利とか返すから許したって。ほら、アーサー帰るで」
これなら何とか夏休みあけからも寺子屋は営業できそうだね。そういう事だろう。
「あーさーわね。ぷーんってしたんだよ」
「惚けてないで、歩けや!」
去っていくオリキャラ達を見送って、橙は一息ついた。それから、そういえば、まだ5$残っていたから綿あめ買って、お祭りの雑踏を歩いて回った。
歩いて居るうちに時刻は夜になって、花火が上がり始めた。それはとても綺麗で感動したのだった。
何だかんだ夏祭りを楽しむことが出来たと、橙の思い出として残ったのだった。
橙は途中で調子が悪くなっちゃったけど、今日はお使い頑張ったね
……藍しゃま!頑張りました!!
え、ええそうね。そうだね橙
……はい!
『そういえば。今日は博麗神社でオリキャラ主催の楽しい夏祭りがあるんだ。ご褒美にコレで遊んで来なさいね』
「藍しゃま! ありが藤堂平助!」
「どういたしまし天童藩」
橙は、藍から20ドル紙幣を受け取って、夏祭りに行くことになったのだった。ワシントン? いいえ、アンドリュー!
なお、1$は最近幻想入りした円高で90円位かな?
レギュラーガソリンはリッター300円
廃屋にはお化けが出るぞう!なあ、そうだろナズーリン?
ナズーリン「え? これ、私が答えなきゃならないの?」
博麗神社に行ってみると、まじ祭りやってるよ。んで、甚平で祭り気取ってるあんちゃん(28歳)が的屋やっててん。
「おう、橙! ええとこ来たな!」
あんちゃんは、別に橙とは普段親しくも何にもないが、なれなれしく話かけて来たのだった。
この、あんちゃんと紫と藍が大学時代なんかあったっていう設定は橙どころか読んでる読者からしたらポカーンだ。
だから、特にそれについてどうこう語ったところでさらにポポロッカだ。
「え? あぅ。あんちゃん? ええとこって?」
「今日はな、なんや。祭りやってんね。だから、あんちゃんも金魚すくい屋のオーナーやってるんや」
金魚すくい、一回2ドル
「へぇそう」
橙は猫なので、お魚は大好きだが、喰えない金魚にはあんまり興味は持てない。
「なんや、まあ。そういわず、やってってーな」
「どうせすぐやぶれちゃうんでしょ?」
「まあまあ、お祭りやしええやろ? な、な?」
なお、このお祭りはオリキャラ主催という事もあって、沢山のオリキャラ達が日頃の澱をキャラするために割とにぎわっているのである。
が、あんちゃんの金魚すくい屋は、オリキャラ独占法禁止という独自ルールのためオリキャラがプレイするには一回50ドルという関税がかけられているためあんまり売れて居なかった。
橙から見て、金魚が入った桶の向こう側で座るあんちゃんの足元には濡れて破れたポイが5枚程落ちて居る程度だった。
「……しょうがないなぁ。じゃあ、1回」
橙は20ドル紙幣を取り出して、あんちゃんに渡したのだった。
「やったでぇ! もろたでぇ!」
そういって、あんちゃんは、お釣りの18ドル禁とポイを3枚寄越したのだった。よほど嬉しかったのでサービスしてくれたって事でOK?
「とるよぉ!」
「そんじゃ、一気に行ってみようや!」
泳いでいる金魚は、このうだるような暑さの中で地味に弱っているご様子。ブクブクはついているが、密度が高く酸素が足りないようで、口を水面に出している。
まさに格好の金魚すくいのターゲットで有った。
橙は狙いをつけて、水平にヒュッと金魚すくいに行った。
「あぅ」
「何やってん?」
ところが、勢いが良すぎて、長い自身の爪で水について弱くなった紙を引っかいて破いてしまったのであった。その間隙を抜けて金魚は水面へ戻って行った。
「うーん」
「まあ、まだチャンスは2回や」
そう、サービスでまだチャンスは2回ある。まだまだ、イケるイケる。
「いくよぉ!」
「おう」
手負いのケモノ程危険なものはない。橙がすくい上げようとした金魚は、ポイを紙一重でかわしたのだった。紙だけに。
そして、連携プレーというのだろうか、別の金魚が弾幕を放って濡れた紙を破いたのだった。
こうして、残機は残り1機になってしまったのであった。
「え? 弾幕?」
「せやで、ここは幻想郷やで金魚だって弾幕位……出せんやなぁ」
橙もオーナーのあんちゃんも知らなかった真実であった。
「これじゃ、とれないじゃん?」
「ちゃー、ちゃーあかん。まあ、もう一回やってみるんやな」
「そうだねぇ。じゃああイクよぉ!」
今度こそ、取ってみると最初のしょうがないの精神はどこへやら、真剣な表情で狙いをすます。
周囲には人がたくさん居るというのにそこだけ音が消え、時がゆっくりになる気がする。
1秒は1秒に引き伸ばされ、視界は前方に狭まる。今度奴が口を出した時にシュっとやってやる。
どこかの白黒は言っていた弾幕はパワーだぜと、だが橙にはそんな力は無い。そのかわりに、猫特有の速さ、と藍から貰った式の力があるさ。
そして、奴が水面から口を出したので有った。
「……取ったぁあああああ!」
「うお? え? なんやって、素手で取るなや!」
橙は、ポイで取ることなど忘れて、金魚をつかみどりしたのであった。3匹まとめて!
(ポイは関係のない方向に飛んでった。もう2度と会う事は無いだろう今生の分かれであった)
「やったぁ! 取ったぁ」
「お、おうおめでとう」
ルール違反で捕まえた金魚であったが、橙は満足していた。あんちゃんも一瞬怒りかけたが、一匹20セント程度で仕入れた金魚なので3匹で満足してるようなのでどうでも良くなった。
「ありがとう」
「お、おう。金魚おとすなや。持って帰るんやで」
橙に捕まって捕虜になった金魚はジュネーブ条約に従って……水を居れた袋に酸素が出る石が入った物に連行され橙に連れて帰られることになったのであった。
射的で5ドル店主が戸隠で戸隠を狙いうちしたら、戸隠が景品になるっすって言ってついて来ようとしたから自警団に引き渡した。
かき氷3ドルは、食べたそうに見てたように見えたのか、たまたま通りかかった、あんちゃんがおごってくれた。
ガニメデで2ドル 思ったより水っぽくてまずかった。
たこ焼き・お好み焼き・焼きそばはその文化が出会って人類未踏の粉モン4ドルに進化していた。(怖い、生きてる?)
チョコバナナ2ドルとかそういう甘いもの売ってるお店のオリキャラは、厳つくて怖い。でも、なんか皆優しくて、少し寂しい眼をしているね。でも特に意味は無い。
「さて、次は何をしようかなぁ」
「そこのお嬢ちゃん」
次は何をしようと、ぶらぶらし始めたところで、橙はアーサー(51歳)に呼び止められたのであった。
「お嬢ちゃん? って私?」
「そうそう、そこの可愛いお嬢ちゃん」
さて、このアーサーっていうオリキャラも戸隠独自になんか作ってるやつだし、いきなりでてきてもぽかーんですよ。
まあ、そのなんだ。金持ちの嫌なおっさんって事だけは押さえといていただければ幸甚ですよ。
「やだ、可愛いなんて、照れちゃうなぁ。で何か用? 軟派ってやつ?」
「そうそう、アーサーな、橙ちゃんに軟派しようと思ってな。っていうのは今回は無しな。アーサーな地域交流の一環としてな店開いてるんだな」
アーサーは所謂籤引き屋のオーナーをしていたのであった。
1回3ドルでハズレ無し
「へぇ、一等は何が当たるの?」
「お、興味がある?」
お祭りといえば籤引きでしょうというのもあって、元々1回くらいはやろうと思って居たのであった。
「まあまああるかなぁ、景品によるかな?」
「一等は、慧音先生から地上げした寺子屋だな」
2等は慶長小判
3等は村正
4等は種子島
5等は蠢く化け物
「ええ? 寺子屋?」
「新学期からは学校なくなってごめんね。でもお嬢ちゃんが当てれば元通りだ」
アーサーから見たら、橙位の見た目の子供は皆寺子屋の児童と思ってしまうようであった。
「私は寺子屋行ってないよ」
「でも、寺子屋なくなっちゃうと、お友達は困るんじゃないかな? ほら、あの。あれ、寺子屋に通ってる。翔太君とか美奈ちゃんとか」
他にも孔明君とか、良子ちゃんとか皆みんな橙のお友達だった。
そんな、お友達が新学期から寺子屋から除籍になって放逐の後、路頭に迷うと思ったら思わずゾッとしてしまう。
「ひどいよぉ」
「当てればいいんだよ。っさあ、1回3ドル、お嬢ちゃん可愛いから4回10ドルで良いよ」
そうは言われても、橙のポッケにはおはじきと、瓶の蓋と、カブトムシ、にようやく見つけたリンカーン!
「1回分しかない」
「あーまーお嬢ちゃん、アーサーはなこれ慈善事業でやってるんだよね。だから、式なだけ引いてみなよ」
アーサーはニコニコしながら、橙に籤引きの籤が入った箱を渡したのだった。
慈善事業なので、可愛い橙が喜んでくれればそれがアーサーの幸せ?
「良いの?」
「良いよ。良いよ」
橙はまあいいかと、籤を数枚引いてみたのだった。正方形の紙が三角に折られホッチキスで閉じてあるタイプのアレだ。
『人間五十年~下天の内を比ぶれば~夢幻の如くなり』特に意味はねぇというか地文が寂しいので、こういう彼肝も山の賑いだって人食い妖怪が言ってた。
「取ったよぉ」
「開けてみなよ」
『一度~生を享け~滅せぬもののあるべきか~!』特に意味はねぇ
6等星、6等星、6等星、6等星全部6等星で先行き真っ暗だ。
なお、6等でもらえる品物は、大手レジャー施設の割引チケット5パーセントOFFである。
「6等しか、出ない」
「は、運が無かったな。じゃあ、料金払ってもらおうか」
「え? タダじゃないの?」
「こちとら、商売なんだよ。払えないんだったら、俺の家に来てもらうからな!」
アーサーは魔王のような形相になって、橙を連れて行こうとした。とんでもない奴だ初めから狙いはこれだったに違いない。
籤引き屋の屋台からアーサーが出てきて橙にすごんだよ。
お祭りの最中そんなだから周囲の客たちがザワザワざわめくが、アーサーはそんなのお構いなしだ。
「ええ? そんなぁ。やだよぉ」
「言い訳すんな、餓鬼が!」
このままでは家に連れ込まれ、ここでは表現できないエッチな事されてしまう。18禁ドルだ。
「やめてぉ! 連れてかないでよぉ!」
「抵抗すんな、餓鬼が!」
なお、アーサーは種族的には人間なのであるが、伝説の剣エクスィカリバーを抜いてなんかしたので、腕力があって怖い。あと、おっさんの癖に体型はすっごくダンディ
だから、橙は妖怪なのに力負けして連れてかれちゃうよ。誘拐犯が勝ってしまう大変な世の中が来てしまうなんて、何て末法だ。
「誰か? 紫様! 藍しゃま助けて」
「助けなんて来ねーから!」
しかし、その時だった!
周囲の客のざわめきで、騒ぎを聞きつけた博麗神社の巫女さんが推定助けに来たのだった。
「えっとアンタ? アサーだっけ? アンタ何やってんのよ!」
紫『だけど、あれね。そういうピンチの時には必ず彼女はやって来る!』
藍『いやいや、博麗の巫女は中立の立場じゃないんですか?』
紫『そういうのは、一時休戦って事で良いわね? あなたの橙の為なんだから』
藍「やっちゃえ! 博麗!』
「なんだ? あんた、博麗の未婚か? 俺と結婚してみるか?」
アーサーは博麗の巫女……霊夢に向かって腰をふりふりしようと……
「アンタ、消えなさい!」
その最低な態度に霊夢は起こって、何とか封印とかそういうスペルカードが!
ドン!
「アーサープーン!」
そして、それがアーサーに直撃シュタイナー!
そしてアーサーは爆発霧散し、悪は去ったのであった。
「霊夢、ありがとう」
「いや、まあ。うちの神社で騒ぎを起こして欲しくなかっただけよ」
橙のお礼に、クールに答えてるつもりの霊夢だったが、お礼を言われてちょっとうれしそうだったという。
「すまんな、アーサーはクズやけど、この祭りのスポンサーなんや。寺子屋の権利とか返すから許したって。ほら、アーサー帰るで」
これなら何とか夏休みあけからも寺子屋は営業できそうだね。そういう事だろう。
「あーさーわね。ぷーんってしたんだよ」
「惚けてないで、歩けや!」
去っていくオリキャラ達を見送って、橙は一息ついた。それから、そういえば、まだ5$残っていたから綿あめ買って、お祭りの雑踏を歩いて回った。
歩いて居るうちに時刻は夜になって、花火が上がり始めた。それはとても綺麗で感動したのだった。
何だかんだ夏祭りを楽しむことが出来たと、橙の思い出として残ったのだった。
あんちゃんとアーサーが良い味出してる。
あんちゃんとアーサーが全部持って行ってくれました
さすが先生です
チャオ!
よくでるなこういう言い回し。