赤かった。その赤は暗い夜の空を赤く照らしいた。
なぜだ
その赤はすべての物を無に消えた。
同じ民なのだぞ
自分の物がすべて無に帰る。
燃え盛る街を私はただ見ていた。武装した集団が街を破壊しつくし、住民の命を奪い・その街に火つけ燃やし尽くす。街を覆う赤い炎。それは私のすべて無に返す。
異端の神
彼らはそう私を罵る。
異端の神を崇拝する者達は滅ぼされるべきである
彼らはそう叫びながら私を信じていた者達をこの世から消し去る。
この地から出ていけ!!
彼らは私を囲み。そう罵る。
お前ら同じ民だろ!!。ただ違う神を信じてるだけでお前らは殺し合うのか!!
私は彼らに叫んだ。しかし出ていけ!!の繰り返しだった。燃える街の神殿に祭られた銅像が引きずられ叩き壊される。私はただ見ているだけだった。自分の銅像に。私はこの地にいる理由はないと悟り燃える街を背を向けわずかに私と慕う者達と一緒に暗い夜の中を歩き始めた。
私達を受け入てくれる楽園へ。
目を開けた。先には顔が見えた。同じ賢者の八雲紫である。
「どうよく寝れた?」
紫は優しく言う。
「ああ、寝れた」
私は言う。
「あんた。本当に甘えん坊になるときがあるよね」
紫はニコリと言う。
「こんな、私を見せれるのはお前だけだ」
私は手をあげて紫の頬を撫でる。周りは無数の目がこちらを向いている。紫のスキマの中にいる。スキマの中で紫に膝枕をしてもらってる。
「甘えん坊だね」
頬を撫でてる私の手に触れる。
「頼む。手を摩ってくれ」
「怖いの?」
「怖い。自分自身が消えそうで」
私が言うと紫は優しく撫でてくれた。
私は迫害された地から旅立ち、東に進んだ。その途中で様々神々と出会い自分の中に入り込んだ。
やがて東の果ての島国についた。この地は支配者の神々と元からいる神々が争っていた。自分も巻き込まれ多くの神がまた自分に入ってきた。どのくらいの神が自分に入り込んだか分からない。入り込んだ神が私の代わりになることもあった。
自分自身が消える。
私は常にその恐怖があった。かつて自分がいた地も記憶から薄くなっている。 いろんな神の記憶が複雑に絡み合い偽りの記憶を作り出す。
偽りの自分が神としてこの東の果ての島国で祭られるようになった。
私はこの地でまた神となった。かつて付き従ってきた者達もこの地で住み溶け込んでいった。
私は一人になった。すべて忘れ去れた神。それでも楽園を求めた。
「それがその幻想郷」
紫が優しく手を摩りながら言う。
幻想郷という楽園にたどり着いた。この地はすべてを受け入れてくれた。長い旅をして初めて安堵感を得た。私は紫と一緒に賢者として幻想郷の管理をした。
確かな自分を感じていた。
「紫。ぎゅっとしてくれないか?」
「まだ怖いの?」
紫は私を抱き上げ抱きしめてくれた。
「隠岐奈。幻想郷は貴方の辛い過去を受け入れてくれる。でも最後は自分で克服しないと」
「分かっている。しかしまだ時間がかかる」
「いいわ。時間なんて沢山あるから自分のペースでやればいいわ」
「ありがとう。紫」
「貴方のことを忘れされても私は貴方を信じ続けてるから」
「そうか」
私はゆっくりと目を閉じた。紫がいつもいてくれる。次は安心して寝れるだろと思った。
なぜだ
その赤はすべての物を無に消えた。
同じ民なのだぞ
自分の物がすべて無に帰る。
燃え盛る街を私はただ見ていた。武装した集団が街を破壊しつくし、住民の命を奪い・その街に火つけ燃やし尽くす。街を覆う赤い炎。それは私のすべて無に返す。
異端の神
彼らはそう私を罵る。
異端の神を崇拝する者達は滅ぼされるべきである
彼らはそう叫びながら私を信じていた者達をこの世から消し去る。
この地から出ていけ!!
彼らは私を囲み。そう罵る。
お前ら同じ民だろ!!。ただ違う神を信じてるだけでお前らは殺し合うのか!!
私は彼らに叫んだ。しかし出ていけ!!の繰り返しだった。燃える街の神殿に祭られた銅像が引きずられ叩き壊される。私はただ見ているだけだった。自分の銅像に。私はこの地にいる理由はないと悟り燃える街を背を向けわずかに私と慕う者達と一緒に暗い夜の中を歩き始めた。
私達を受け入てくれる楽園へ。
目を開けた。先には顔が見えた。同じ賢者の八雲紫である。
「どうよく寝れた?」
紫は優しく言う。
「ああ、寝れた」
私は言う。
「あんた。本当に甘えん坊になるときがあるよね」
紫はニコリと言う。
「こんな、私を見せれるのはお前だけだ」
私は手をあげて紫の頬を撫でる。周りは無数の目がこちらを向いている。紫のスキマの中にいる。スキマの中で紫に膝枕をしてもらってる。
「甘えん坊だね」
頬を撫でてる私の手に触れる。
「頼む。手を摩ってくれ」
「怖いの?」
「怖い。自分自身が消えそうで」
私が言うと紫は優しく撫でてくれた。
私は迫害された地から旅立ち、東に進んだ。その途中で様々神々と出会い自分の中に入り込んだ。
やがて東の果ての島国についた。この地は支配者の神々と元からいる神々が争っていた。自分も巻き込まれ多くの神がまた自分に入ってきた。どのくらいの神が自分に入り込んだか分からない。入り込んだ神が私の代わりになることもあった。
自分自身が消える。
私は常にその恐怖があった。かつて自分がいた地も記憶から薄くなっている。 いろんな神の記憶が複雑に絡み合い偽りの記憶を作り出す。
偽りの自分が神としてこの東の果ての島国で祭られるようになった。
私はこの地でまた神となった。かつて付き従ってきた者達もこの地で住み溶け込んでいった。
私は一人になった。すべて忘れ去れた神。それでも楽園を求めた。
「それがその幻想郷」
紫が優しく手を摩りながら言う。
幻想郷という楽園にたどり着いた。この地はすべてを受け入れてくれた。長い旅をして初めて安堵感を得た。私は紫と一緒に賢者として幻想郷の管理をした。
確かな自分を感じていた。
「紫。ぎゅっとしてくれないか?」
「まだ怖いの?」
紫は私を抱き上げ抱きしめてくれた。
「隠岐奈。幻想郷は貴方の辛い過去を受け入れてくれる。でも最後は自分で克服しないと」
「分かっている。しかしまだ時間がかかる」
「いいわ。時間なんて沢山あるから自分のペースでやればいいわ」
「ありがとう。紫」
「貴方のことを忘れされても私は貴方を信じ続けてるから」
「そうか」
私はゆっくりと目を閉じた。紫がいつもいてくれる。次は安心して寝れるだろと思った。