Coolier - 新生・東方創想話

博麗霊夢は動物を預かる

2022/04/18 20:27:56
最終更新
サイズ
2.6KB
ページ数
1
閲覧数
1137
評価数
3/7
POINT
410
Rate
10.88

分類タグ


博麗神社の巫女、博麗霊夢が動物を預かっていた。動物以外もいるが、半分以上の動物が霊夢の近くで、日向ぼっこをしている。

「橙。戸棚にある煮干しの袋を取ってきて。」

「わかった!」

「霊夢さん!私は?」

「あうんは皿の準備お願い。お燐はお空と待機してて。後で、ゆで卵をあげるから。」

霊夢は指示を出しながら、子猫達を撫でている。あうんと橙が準備ができたようで持ってきた。

「あうんと橙ありがとう。」

あうんと橙は撫でられて、満面の笑みを浮かべる。皿と煮干しを受け取った霊夢は、皿に盛ると子猫達に食べさせた。

「橙。紫と藍は明日まで帰らないのよね?」

「結界の点検で、帰れないらしいよ。」

「それは大変ね。」

子猫達が煮干しを食べ終えて、霊夢の足に頭を擦ってくると、子猫達の頭を撫でる。

「よく食べたわね。」

「お姉さん。お空が…」

「お空。ゆで卵準備したから来なさい。」

「ゆで卵!」

ゆで卵を貰い機嫌が良い。そんなお空を見て、お燐は眠そうにしている。

「お燐。眠いなら膝に来る?」

「ありがとう…」

猫になると、霊夢の膝の上で眠った。その光景を見て、あうんと橙が嫉妬している。

「お燐狡い…」

「む…」

「橙とあうんも此方に来なさいよ。」

あうんと橙は霊夢に言われて近づくと、抱き締められた。

「あうん、橙。仲間外れにはならないわ。」

あうんと橙は涙を流して、霊夢を押し倒した。

「霊夢!」

「霊夢さん!」

「流石にやり過ぎよ!起き上がれないわ!」

「…ごめんなさい。」

あうんと橙が落ち込んでしまったようだ。そんな2人を見て、お燐を起こさないように膝から下ろす。

「怒ってないわ。」

「でも…」

「貴女達の存在で私は孤独じゃないわ。特に、小さい頃の幻想郷は、殺伐してたから動物に触れる機会なんて無いようなものよ。ありがとう。」

あうんと橙を離さないように抱き締めると、あうんと橙が泣き出してしまった。

「泣かないの。」

「だって…」

「嬉しいんですよ。私達は妖怪で、人間から好かれる事なんて…」

妖怪の存在は、人間にとって恐怖の対象でしかないのだ。一部の人間でも妖怪を受け入れている者が少なすぎるため、いないのと変わらない。

「そうなのよね…妖怪は人間を襲わないと、存在が消える危険性があるから…仕方ないけど…巫女の立場だと、妖怪退治は絶対しないといけない。私自身の考えだと、消えるのは悲しいのよね…ルーミア。盗み聞きするのは、趣味が悪いわよ。」

「バレてたのか…霊夢。」 

神社の裏からルーミアが出てきた。しかも、封印が解除されたバージョンだ。 

「何年間…一緒にいたと思ってるのよ。」

「今の幻想郷は住みやすくなった。人間を食べなくても、驚かすだけで存在が保てるからな。感謝してるぞ。」

「妖怪に感謝される巫女は、どうなんだがね。ルーミア…今日は封印しなくても良いから、神社に泊まってよ。あうんと橙も良いわよね?」

「賛成ですよ!」

「賛成だよ!」

「仕方ないな…今日は泊まるよ。」

今日の夜は騒がしかったが、霊夢には充実した1日になったようだ。


終わり
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.160簡易評価
1.70わたしはみまちゃん削除
短いですが、霊夢の面倒見の良さを描いた話としてまとまっていたと思います。キャラのセリフなどに細かい粗はありますが、そこまでの違和感も感じなかったので安心して読めました。次作はこの調子でもう少し長い話にしてもいいかもしれません。期待しています。
2.90名前が無い程度の能力削除
ねこはいます
3.90名前が無い程度の能力削除
博麗どうぶつランドじゃん