境内で博麗霊夢、八雲紫が霧雨魔理沙を睨みながら、冷たい視線を送っていた。魔理沙は黙っている。
「魔理沙。よくも仕出かしてくれたわね…」
「霊夢が怒る理由はわかるわ。大切にしてたもの…それを魔理沙は。」
「………………新しく…」
魔理沙が何か発言しようとするが、霊夢は一声あげて黙らせる。
「新しくですって?あれは大切にしてたと、紫も言ったわよね。何を言い出すかと思えば。思い出はお金で買えないの!」
「弁償できるはずがないわ。」
霊夢は涙を流しながら、とある残骸を見ながら泣いてしまった。よっぽど大事にしていたのだろう。それを
魔理沙は、思い出も含め破壊してしまったのだ。
紫は泣いている霊夢を宥めて、魔理沙には冷たく鋭い視線を向け続ける。
「悪かったぜ…霊夢。」
「…………ふん!」
「どうしたら、いいんだぜ?」
霊夢が魔理沙を怒っている理由は、霊夢が大切にしていた…
湯飲み茶碗を壊してしまったことだ。あの湯飲み茶碗は、先代巫女が霊夢の誕生日のために、趣味の陶芸で作った湯飲み茶碗なのだ。
「………私も言い過ぎたわ。ごめん……」
「これで仲直りね。紅白饅頭を買ったから食べましょう。」
紫は仲直りの記念に紅白饅頭を取り出して、霊夢と魔理沙にあげた。二人は仲良く食べたそうな。